筑波海軍航空隊記念館とは

　2013年、公開された映画『永遠の0』の物語上の舞台、撮影地として注目が集まり、現存する海軍航空隊司令部庁舎内を、関連資料の展示と共に期間限定公開。 2018年、筑波海軍航空隊関連資料などを展示する展示館を旧司令部庁舎に併設。市の指定管理を受け記念館事業を開始した。

　筑波海軍航空隊……筑波海軍航空隊は1934（昭和9）年、霞ヶ浦航空隊友部分遣隊として開隊。1938（昭和13）年に独立、筑波海軍航空隊となる。戦闘機などの操縦訓練を行う海軍の練習航空隊であったが、アジア・太平洋戦争末期には特別攻撃隊も編制され、「特攻」の訓練も行われた。

筑波海軍航空隊基地跡-略史
（参考：『筑波海軍航空隊― 青春の証 ―』(友部町教育委員会,2000年)）

1934年（昭和9年）

　　8月15日　霞ヶ浦航空隊友部分遣隊開隊。練習機により操縦基礎教育を開始

　　9月29日　友部分遣隊開隊記念式

1936年（昭和11年）

　　予科訓練生、少年航空兵が入隊

1938年（昭和13年）

　　12月27日　筑波海軍航空隊として独立。第11練習連合航空隊に編入

1943年（昭和18年）

　　12月10日　練習連合航空総隊新編、第11練習連合航空隊はその隷下となる

1944年（昭和19年）

　　3月15日　飛行隊は築城（福岡県）に転出、変わって大分航空隊から飛行隊が転入、筑波航空隊は実用機（戦闘機）過程の練習航空隊となる

　　11月5日　教官・教員からなる邀撃戦闘機隊を編成

　　11月19日　フィリピン戦で筑波、神ノ池、大村、元山の各航空隊に特攻隊の編成命令が下る。25名がフィリピン第201航空隊へ

1945年（昭和20年）

　　2月10日　神風特別攻撃隊筑波隊が編制。8機×8隊の64名

　　2月16,17,25日　米軍の硫黄島上陸作戦に伴い、関東一円に米機動部隊艦載機の空襲あり。筑波空の教官・教員が邀撃。

　　3月1日　練習連合航空隊は第10航空艦隊(10AF)に改編、連合艦隊(GF)に編入

　　3月下旬～4月下旬　筑波航空隊から零戦総計20数機(詳細不明)が九州に展開、出水基地戦闘機隊として沖縄作戦に参加。

　　3月28日　神風特別攻撃隊筑波隊に20名追加、総数84名となる。

1946年（昭和21年）

　　4月　航空隊跡地に開拓入植はじまる

　　5月　水戸高等学校、航空隊跡地に移転

　　7月　海軍下士官集会所跡地に友部共同病院（現笠間市立病院）開設

1948年（昭和23年）

　　6月　宍戸中学校、航空隊跡地に移転

　　9月　茨城青年師範学校、航空隊跡地に移転

1960年（昭和35年）

　　6月　茨城県立友部病院開設（180床）

2000年（平成12年）

　　10月　県立友部病院開設50周年記念式典

2009年（平成21年）

　　10月　新築工事着工

2011年（平成23年）

　　4月　「県立こころの医療センター」へ改称、筑波海軍航空隊の遺品展示ルーム開設

2012年（平成24年）

　　6月　映画『永遠の0』撮影

2013年（平成25年）

　　12月　旧司令部庁舎を「筑波海軍航空隊記念館」として期間限定で一般公開

2018年（平成30年）

　　6月3日 　市の指定管理を受け、展示館開設。「筑波海軍航空隊記念館」リニューアルオープン

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修繕工事の進捗などはコチラから
https://readyfor.jp/projects/tsukubakaigun