猟期前の猟犬事情!
毎年、10月中旬ごろから、我々サツマへの問い合わせが多くなります。
その多くは、仔犬ではなく「成犬は居ないか・・」と言う問い合わせです。
ご主人様は、「居ないかと言われると、犬は居るが出す犬は居ない」と返答されています。
話の中で、「シカを1時間ほど追える若犬でも良い・・」との事ですが、これにも同じ返答をされています。
また、ご主人様が「出すとしたら幾らで購入しますか」と逆質問しますと、20万~30万が殆どです。
猟期が始まる前に、良い犬を出す人なんか居ないですよ・・と忠告をしてあげています。
昨年も当ブログで紹介しましたが、我々が通っています猟場「神山町」で若いハンターがプロットハウンドとサツマ系ビーグルのミックス牡3才(?)をを連れ、猟場に先に来られていました。
本日は、ご参考までその時の様子を紹介しますので、猟期前の成犬購入が如何に無駄であるかをご覧ください・・。
この猟場は、我々のホームグランドで一年中訓練でシカを追い回している所で、可成りの猟芸が無いと捕獲には至らないと思います。
若いハンターから、「今犬を入れましたがシカは居なかったので帰ります・・」と言われましたので、ご主人様が「じゃ、この猟場に犬を入れても良いですか・・」と聞きますと「良いですが犬は何ですか・・と、猟車「デッキバン」の荷台に積んである輸送箱を覗き込み「ひょっとしてサツマビーグルですか」との問いかけにご主人様が「そうです」と返答しますと・・
「ひょっとして石井町のKさんですか」と問われ、「そうです」と返答されました。
若いハンターは、先輩猟師から「神山町は石井からKさんがサツマを一年中訓練しているので、並みの犬では歯が立たない」・・と言われていた様です。
ご主人様が、我々を車からハチを降し、首にGPSマーカーを装着し、林道に放犬しますと、若いハンターが「見学させてもらって良いですか」と問われましたので「良いですよ・・但し貴方の犬は置いといてください」とお願いし、共猟することに・・。
林道を100m余り行ったところで、高鼻でシカ臭をキャッチすると、林道下に急行し起こしから追い鳴きにかわり追跡が始まりました。
ハチがこちらにシカを回して来るまで若いハンターと話をしますと・・
犬は鹿児島から購入したようで、年齢は3才半でシカ等の大物猟に使っていたが猟を止めると言うことで譲ってもらった様です。
価格は35万だそうです。ご主人様が「成犬を買うのに現地に行き犬も猟芸も見ずに買ったのですか・・」と聞きますと、電話での話で相手の方を信用し購入した様です。
成犬を買う場合は、必ず現地に行き犬と猟芸を確認してからでないと、後で後悔することも少なくないです。
その後、若いハンターと何度か共猟しましたが、シカを起こしても2分ほどで追跡を止め戻って来る始末でした!
そして、若いハンターが先方に「全く仕事ができないので返品したい・・」と連絡すると、「現地を確認しなかった方が悪い・・」等々を延々と言われ、返品や返金には全く応じてくれなかった様です。
この様に、猟期前の成犬購入は必ず現地を訪れ、持主、犬、猟芸等を確認してから購入しないと大金をどぶに捨てる様なことになり兼ねません!
鹿児島には、昔から「犬馬喰」と言われる犬ブローカーがおり、猟期前になると各集落を回り、成犬を安く買い集め、狩猟雑誌等の紹介欄に出して販売していた様です。
サツマのオーナー様からも、過去に鹿児島から酷い犬を高価で買ったが失敗した・・等々の話しは数多くお聞きしていました!。
50年ほど前は、狩猟ブームでサツマ系ビーグルの需要も多く、犬ブローカーも可成り儲けたようで、現在も一部残って違法販売を続けている様ですので注意が必要です。
ご主人様も3名ほど鹿児島の犬ブローカーを知っていますが、何れにしても現地確認を嫌いますが、もし購入したい場合は「現地確認」の有無を必ず聞いた上で交渉されることをお薦めします。
以上、ご参考になれば幸甚です。。。
下の写真は、昨猟期捕獲したツキノワグマの大物です。
ハンターは、大角鹿でお馴染みの栃木のT氏であります。
第1回サツマ写真大会の「山入部門(猪・熊)には、残念ながら犬が一緒に写っていないので対象外になりました。
では、本日はこの辺で失礼します・・(@^^)/~~~
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
本日も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました!
もし宜しければ、応援のつもりで下の写真をクリック頂ければ幸甚です!
にほんブログ村