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熊野古道 中辺路 day0 田辺前泊 (11月7日)
イギリス人の友達から三回目の熊野古道に行ってきたという話を聞きました。
リュックを背負い、砂漠やアルプスの山々を越える鉄人レースに何度も出場している友人です。
そんな彼が何度も足を運ぶ熊野古道とはどんなところでしょうか。
熊野古道は人気のある観光地でもあり、団体旅行用のパンフレットには大門坂という石段の写真がでています。
でも、彼が通っている熊野古道は、団体旅行用の石段ではないようです。
彼の話では
「熊野古道には中辺路(なかへち)、小辺路(こへち)といろいろな美しい道があるので、何度でも楽しめる」
のだそうです。
宿はどういうところに泊まるのかと尋ねました。
お遍路と同じように、歩きのための民宿があるそうです。
ここまで聞いて、持ち帰って調べてみました。
なるほど、熊野古道は一本の道だけでは無いのです。
そして、熊野大社も一つの神社ではなく、三社の総称です。
熊野古道はこの三社と京都、伊勢、高野山などを結ぶ紀伊半島の中にある古道のネットワークでした。
熊野古道ネットワーク(和歌山県観光協会より)
赤線は今回のコース、紫の数字は日程
グループツアーで行く大門坂は、那智の滝や那智熊野大社のすぐ近くにあります。
グループの中で行きたい人だけが自由時間で行くことができ、写真写りがとても良いので、熊野古道と言えば大門坂が選ばれるようになったようです。
イギリス人の友人は中辺路、小辺路と言ってました。
初心者はまずどこに行ったらよいのでしょう。
和歌山県の観光案内所で聞いてみました。
「熊野古道を歩きたい」人向けに、最低3泊のモデルプランがあるそうです。
0日目) 田辺駅早朝発のバスに乗るため田辺に前泊します。
1日目) バスで滝尻王子まで行き、そこから古道歩きがスタート。
近露王子で一泊。
ここまでは道が急だけど距離が短い。
2日目) 一気に熊野本宮大社まで。
ここは楽だけど距離が長い。
お参りの後はバスで温泉に移動。
近くにある、湯の峰温泉、川湯温泉などに行くか、勝浦まで出て勝浦温泉に行く。
3日目) バスで那智熊野大社に行って、那智の滝を見てから帰宅
と、こういうスケジュールです。
ふと、パンフレット棚を見ると、無料とは思えないすばらしい地図帳が何冊も並んでいます。
中辺路も今紹介されたコース以外に、田辺から滝尻王子、熊野本宮大社から熊野那智大社などのコースがありました。
さらに、小辺路、大辺路(おおへち)、紀伊路、高野七口などの地図も並んでいます(和歌山県街道マップと言います)。
「モデルコース以外で人気のあるコースはどれですか」、
と尋ねると、
「他のコースに行く人はいません」、とのことです。
「ここに地図がありますが」、
と再び尋ねると、
「行く人がいないので整備されているのかどうかもわからない」そうです。
そんなことがあるのでしょうか。
調べてみると、紹介されたコース以外は観光用の古道というよりもハイキングや登山に近いようです。
中辺路も紀伊半島西岸の田辺から熊野本宮大社に向かう西向きのルートだけではありません。
もう一本、紀伊半島東岸、紀伊勝浦から那智熊野大社を経由して熊野本宮大社に至る東向きのルートがありました。
この2本のルートを繋ぐと、紀伊半島の西側から東側まで、熊野本宮大社と那智熊野大社に参拝して横断できそうです。
以上の下調べから、前泊後泊付き、全5泊6日で初めての熊野古道に行くことにしました。
まず、田辺市に前泊して、ほぼモデルプラン通りに二日間中辺路を歩き、熊野本宮大社まで行きます。
その後「だれもいかない」中辺路の東向きルートを二日間逆行し、那智熊野大社まで行き紀伊勝浦に後泊します。
南紀白浜空港から田辺駅まで、バスは海岸沿いにある白浜の温泉街を抜けていきます。
田辺で泊ったゲストハウスの横には「味光路」という飲み屋街があります。
県庁所在地でもない普通の駅のすぐ裏に、300軒以上の大飲み屋街があるのです。
あいにくコロナで閉まっている店が大半でしたが、全部開店したらさぞかしにぎやかだろうと思います。
風俗関係のお店が全く見当たらず、ほぼすべてが飲み屋さんです。
そして、日曜の夜にもかかわらず、老若男女の酔っぱらいがフラフラしています。
通りには代行屋さんの車が沢山スタンバイしています。
治安もよさそうで、だれでも楽しく飲めそうなところです。
データ
2021年11月7日
1741 南紀白浜空港
1806 田辺駅
スケジューリングで考えたこと
翌日、滝尻行きのバスは0616,0650,0802発があります。
和歌山県街道マップによると、滝尻王子から宿のある継桜王子までは歩行距離18.2km、 歩行時間7時間10分、所要時間9時間40分です。
18kmにしては所要時間が長いので、急坂で難しい道かもしれないと、0650田辺発に乗ることにしました。
和歌山県観光公式サイトに世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」のウォーキングを楽しむアイテムとして、“押印帳”をご用意しております。
、と書いてあります。
お遍路はスタンプラリーではありませんが、番号順に納経印が集まっていくのは楽しみでした。
熊野古道にはお遍路のような納経印はありません。
代わりに「中辺路」のスタンプラリーをしようと思いました。
「中辺路」を含めて押印帳は全部で4冊あります。
四国遍路の後、高野山のお礼参りの際に、慈尊院のお坊さんから「高野七口」の押印帳を頂きました。
歩く人のための押印帳だけど、置いておくとみんな持っていかれてしまうので、歩いている人に手渡しているそうです。 残りの3冊も県観光協会で配布していると思って調べてみました。
なんと、今回行く中辺路の押印帳だけは有料で、県の観光協会では配布していません。
明日のスタート地点、滝尻王子の側にある熊野古道館内で売っているのですが、私が通る時間にはまだ開いていません。
新宮市の観光協会が通販をしているのを見つけて、こちらから買いました。
観光案内所でもらえる「和歌山県街道マップ」とこの押印帳、どちらもとても良くできていて、見どころなども書いてあります。
他にはガイドブックなど何も買う必要はありません。
宿泊
ゲストハウス熊野
味小路に面した民家利用のゲストハウスです。
布団がフカフカでした。
和室一部屋に一人ずつ泊まれるようで、プライバシーも良い宿でした。
以前は外国人の利用が多かったようで、英語の案内が沢山でていました。
リュックを背負い、砂漠やアルプスの山々を越える鉄人レースに何度も出場している友人です。
そんな彼が何度も足を運ぶ熊野古道とはどんなところでしょうか。
熊野古道は人気のある観光地でもあり、団体旅行用のパンフレットには大門坂という石段の写真がでています。
でも、彼が通っている熊野古道は、団体旅行用の石段ではないようです。
彼の話では
「熊野古道には中辺路(なかへち)、小辺路(こへち)といろいろな美しい道があるので、何度でも楽しめる」
のだそうです。
宿はどういうところに泊まるのかと尋ねました。
お遍路と同じように、歩きのための民宿があるそうです。
ここまで聞いて、持ち帰って調べてみました。
なるほど、熊野古道は一本の道だけでは無いのです。
そして、熊野大社も一つの神社ではなく、三社の総称です。
熊野古道はこの三社と京都、伊勢、高野山などを結ぶ紀伊半島の中にある古道のネットワークでした。
熊野古道ネットワーク(和歌山県観光協会より)
赤線は今回のコース、紫の数字は日程
グループツアーで行く大門坂は、那智の滝や那智熊野大社のすぐ近くにあります。
グループの中で行きたい人だけが自由時間で行くことができ、写真写りがとても良いので、熊野古道と言えば大門坂が選ばれるようになったようです。
イギリス人の友人は中辺路、小辺路と言ってました。
初心者はまずどこに行ったらよいのでしょう。
和歌山県の観光案内所で聞いてみました。
「熊野古道を歩きたい」人向けに、最低3泊のモデルプランがあるそうです。
0日目) 田辺駅早朝発のバスに乗るため田辺に前泊します。
1日目) バスで滝尻王子まで行き、そこから古道歩きがスタート。
近露王子で一泊。
ここまでは道が急だけど距離が短い。
2日目) 一気に熊野本宮大社まで。
ここは楽だけど距離が長い。
お参りの後はバスで温泉に移動。
近くにある、湯の峰温泉、川湯温泉などに行くか、勝浦まで出て勝浦温泉に行く。
3日目) バスで那智熊野大社に行って、那智の滝を見てから帰宅
と、こういうスケジュールです。
ふと、パンフレット棚を見ると、無料とは思えないすばらしい地図帳が何冊も並んでいます。
中辺路も今紹介されたコース以外に、田辺から滝尻王子、熊野本宮大社から熊野那智大社などのコースがありました。
さらに、小辺路、大辺路(おおへち)、紀伊路、高野七口などの地図も並んでいます(和歌山県街道マップと言います)。
「モデルコース以外で人気のあるコースはどれですか」、
と尋ねると、
「他のコースに行く人はいません」、とのことです。
「ここに地図がありますが」、
と再び尋ねると、
「行く人がいないので整備されているのかどうかもわからない」そうです。
そんなことがあるのでしょうか。
調べてみると、紹介されたコース以外は観光用の古道というよりもハイキングや登山に近いようです。
中辺路も紀伊半島西岸の田辺から熊野本宮大社に向かう西向きのルートだけではありません。
もう一本、紀伊半島東岸、紀伊勝浦から那智熊野大社を経由して熊野本宮大社に至る東向きのルートがありました。
この2本のルートを繋ぐと、紀伊半島の西側から東側まで、熊野本宮大社と那智熊野大社に参拝して横断できそうです。
以上の下調べから、前泊後泊付き、全5泊6日で初めての熊野古道に行くことにしました。
まず、田辺市に前泊して、ほぼモデルプラン通りに二日間中辺路を歩き、熊野本宮大社まで行きます。
その後「だれもいかない」中辺路の東向きルートを二日間逆行し、那智熊野大社まで行き紀伊勝浦に後泊します。
南紀白浜空港から田辺駅まで、バスは海岸沿いにある白浜の温泉街を抜けていきます。
田辺で泊ったゲストハウスの横には「味光路」という飲み屋街があります。
県庁所在地でもない普通の駅のすぐ裏に、300軒以上の大飲み屋街があるのです。
あいにくコロナで閉まっている店が大半でしたが、全部開店したらさぞかしにぎやかだろうと思います。
風俗関係のお店が全く見当たらず、ほぼすべてが飲み屋さんです。
そして、日曜の夜にもかかわらず、老若男女の酔っぱらいがフラフラしています。
通りには代行屋さんの車が沢山スタンバイしています。
治安もよさそうで、だれでも楽しく飲めそうなところです。
良い天気で 富士山の 夕焼け |
南紀白浜空港 夜到着の 安い便 |
味小路 路地に面した 居酒屋街 |
和歌山は魚 が安くて 美味しい |
無料の地図帳 と押印帳二種 中央が中辺路編 |
データ
2021年11月7日
1741 南紀白浜空港
1806 田辺駅
スケジューリングで考えたこと
翌日、滝尻行きのバスは0616,0650,0802発があります。
和歌山県街道マップによると、滝尻王子から宿のある継桜王子までは歩行距離18.2km、 歩行時間7時間10分、所要時間9時間40分です。
18kmにしては所要時間が長いので、急坂で難しい道かもしれないと、0650田辺発に乗ることにしました。
和歌山県観光公式サイトに世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」のウォーキングを楽しむアイテムとして、“押印帳”をご用意しております。
、と書いてあります。
お遍路はスタンプラリーではありませんが、番号順に納経印が集まっていくのは楽しみでした。
熊野古道にはお遍路のような納経印はありません。
代わりに「中辺路」のスタンプラリーをしようと思いました。
「中辺路」を含めて押印帳は全部で4冊あります。
四国遍路の後、高野山のお礼参りの際に、慈尊院のお坊さんから「高野七口」の押印帳を頂きました。
歩く人のための押印帳だけど、置いておくとみんな持っていかれてしまうので、歩いている人に手渡しているそうです。 残りの3冊も県観光協会で配布していると思って調べてみました。
なんと、今回行く中辺路の押印帳だけは有料で、県の観光協会では配布していません。
明日のスタート地点、滝尻王子の側にある熊野古道館内で売っているのですが、私が通る時間にはまだ開いていません。
新宮市の観光協会が通販をしているのを見つけて、こちらから買いました。
観光案内所でもらえる「和歌山県街道マップ」とこの押印帳、どちらもとても良くできていて、見どころなども書いてあります。
他にはガイドブックなど何も買う必要はありません。
宿泊
ゲストハウス熊野
味小路に面した民家利用のゲストハウスです。
布団がフカフカでした。
和室一部屋に一人ずつ泊まれるようで、プライバシーも良い宿でした。
以前は外国人の利用が多かったようで、英語の案内が沢山でていました。
テーマ:歴史・文化にふれる旅 - ジャンル:旅行
コメント
行ってみたいです
Re: 行ってみたいです
コメントありがとうございます。
田辺は中辺路の入り口で、歩きの人はほとんど田辺泊なのですが、なぜかチェーンのビジネスホテルがありません。
このゲストハウスは古い民家(古民家ではなくて、古い民家です)を改装したものなので、一グループ一部屋です。
ここには書いてないんですが、もう一軒別のゲストハウスに泊ったことがあります。
そこも古い民家改装だったので、同じようなスタイルでした。
宿が少ないのが、この一日目の近露と三日目の小口です。
特に小口は2軒しかないので、難しいです。
バスがあるので、まあ、ズルすれば行けるんですけどねw
田辺は中辺路の入り口で、歩きの人はほとんど田辺泊なのですが、なぜかチェーンのビジネスホテルがありません。
このゲストハウスは古い民家(古民家ではなくて、古い民家です)を改装したものなので、一グループ一部屋です。
ここには書いてないんですが、もう一軒別のゲストハウスに泊ったことがあります。
そこも古い民家改装だったので、同じようなスタイルでした。
宿が少ないのが、この一日目の近露と三日目の小口です。
特に小口は2軒しかないので、難しいです。
バスがあるので、まあ、ズルすれば行けるんですけどねw
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歩きは苦手ですのでバスでズルしてでも行ってみたいです笑
沖縄や奄美のゲストハウスに泊まったことがありますが、一人一部屋なんて聞いたことがありません。贅沢ですね〜、いいですね〜。