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熊野古道 紀伊路 day2 JR印南駅から御坊市道成寺、JR紀伊内原駅まで (2022年4月13日)
熊野古道紀伊路二日目。
古道はしばらくの間、紀勢本線と離れ、海岸線を北上します。
この先、今日の目的紀伊内原まで、ほぼアップダウンはありません。
そして国指定の遺跡になっている民家裏のあぜ道や途中寄り道した古墳の周りを除いて、ほぼ一日中舗装路を歩きました。
このあたりから、安珍清姫伝説関係の史跡がいくつか現れます。
安珍清姫伝説は平安時代から江戸時代に人気があった、女ストーカーのお話です。
東北地方から一人の修験者、安珍が熊野詣にやってきます。
安珍は、一昨日私がバイクで行った熊野古道館や滝尻王子の近くにある民家に泊まります。
民家の娘、清姫は美形の修験者安珍に一目ぼれして、ストーカーをはじめます。
安珍は熊野神社にお参りした後、こっそりと帰ろうとします。
これに気が付いた清姫は、私がここ数日歩いているルートを追いかけてきます。
印南駅出発して50分3.7km地点の海沿いに清姫の腰掛石があります。
清姫の実家付近の熊野古道館からここまで、44kmもあります。
ここで清姫は一休みします。
そして岩にすわると、上半身が蛇に変身します。
腰掛石には、清姫のお尻の跡がありました。
さらに北へ3.4km行くと清姫草履塚がありました。
清姫はここの松に登り安珍の行方をさがします。
その時、安珍はすでに御坊市の手前にある日高川を渡っていたそうです。
清姫はここで草履をすてて、はだしで追いかけていきました。
往時は、安珍が服をかけた松の木があったそうです。
御坊市に入る前に、大きな川を渡りました。
清姫は完全に蛇に変身してこの川を渡ったそうです。
この先、安珍清姫伝説はもうすこし続きますが、いったんお休みです。
このあたり、国道の内側を通る旧道沿いに,昨日のカスミソウ農家のようなビニールハウスが並んでいます。
昨日はすべてカスミソウでしたが、今日は各種の花を育てていました。
昨晩、居酒屋で、”明日は印南から御坊周辺を歩く”、と話しました。
すると、地元の方から、”御坊には和歌山の誇るすばらしい鉄道があるから是非乗ってほしい”、と言われました。
日本一短くて、人間が走るより遅いのだそうです。
ズルはしない方針ですが、せっかくの機会なので、総延長2.7kmの紀州鉄道に乗りに行きました。
始発の西御坊駅は、よく言えば歴史がありそう、悪く言うとボロボロの木造駅舎です。
昔は人がいただろう出札口は、トタン板がはがれかかっています。
ホームには私のほかに、大きなカメラを持った鉄チャンが一人だけ待っています。
不思議なことに、出発時刻になると、いつの間にか鉄チャンはいなくなり、私の貸し切りになりました。
走るよりも遅い紀州鉄道に乗って二駅3分後、列車は紀伊御坊駅に到着しました。
他の駅はどこも雨ざらしのホームだけでしたが、ここには小さな駅ビルがありました。
さっき西御坊で見かけた鉄ちゃんが、グッズをもって乗ってきました。
後で調べると、紀州鉄道のグッズは紀伊御坊駅だけしか売られていないのです。
彼は西御坊からここまで二駅約1km歩いてグッズを買って乗ってきたのです。
5分後終点のJR御坊駅に着きました。
紀州鉄道はJR駅に間借りしているので、駅から出るときは改札口を通ります。
下車するときに、出札用の補助券をもらいました。
ここから道成寺まで約2km、ここからまた安珍清姫伝説が続きます。
安珍は道成寺の釣り鐘のなかに匿われます。
清姫は大蛇に変身して、御坊市の南にある日高川を渡り、追いかけてきます。
道成寺の鐘に巻き付いた大蛇は火を噴いて安珍を焼き殺した後、さっき渡ってきた日高川に沈んで死にました。
伝説の通り、道成寺には釣り鐘がありませんでした。
代わりに、初代、二代と二つの釣り鐘堂の跡がありました。
今日はこの後、約6km進み、JR紀伊内原駅からホテルのある田辺にもどりました。
ここまで来ると、田辺まで乗り換えずに行ける列車はありません。
御坊で乗り換えて田辺に戻りました。
明日は、鹿ヶ瀬峠を越えて、湯浅の町にむかいます。
データ
2022年4月13日
24.5km 6hr55min
(紀州鉄道2.7km含む)
0733 印南駅発
0751 津井(叶)王子
0821 清姫の腰掛石
0824 上野王子
0922 広畑1号,2号古墳
0930 発
0937 清姫の草履塚
1008 塩屋王子
1020 発
1040 天田橋(日高川)
1100 西御坊駅着
1140 西御坊発
紀州鉄道 普通 御坊行き 2.7km180円
1148 御坊着
1210 湯川子安神社
1235 道成寺着
1300 道成寺発
1315 愛徳山王子
1330 善童子王子
1429 紀伊内原駅着
0710 紀伊田辺駅発
JR紀勢本線 普通 和歌山行き
0732 印南駅着
1519 紀伊内原発
JR紀勢本線 普通 御坊行き
1523 御坊着
1535 御坊発
JR紀勢本線 普通 紀伊田辺行き
1618 紀伊田辺着
スケジューリングで考えたこと
2日目のコースは、まずJR印南駅から、和歌山県観光協会の紀伊路古道マップの切目駅-西御坊駅(14.9km5時間35分)区間の途中、約2km地点に合流します。
ついで、西御坊駅ー紀伊内原駅区間(標準所要時間14.6km5時間55分)を最後まで歩きました。
紀伊内原駅から先は、紀伊路の難所、鹿ヶ瀬峠を通って、湯浅の街に向います。
今日も少し短めのコースでしたが、しばらく駅が無いので紀伊内原駅で終了です。
古道はしばらくの間、紀勢本線と離れ、海岸線を北上します。
この先、今日の目的紀伊内原まで、ほぼアップダウンはありません。
そして国指定の遺跡になっている民家裏のあぜ道や途中寄り道した古墳の周りを除いて、ほぼ一日中舗装路を歩きました。
このあたりから、安珍清姫伝説関係の史跡がいくつか現れます。
安珍清姫伝説は平安時代から江戸時代に人気があった、女ストーカーのお話です。
東北地方から一人の修験者、安珍が熊野詣にやってきます。
安珍は、一昨日私がバイクで行った熊野古道館や滝尻王子の近くにある民家に泊まります。
民家の娘、清姫は美形の修験者安珍に一目ぼれして、ストーカーをはじめます。
安珍は熊野神社にお参りした後、こっそりと帰ろうとします。
これに気が付いた清姫は、私がここ数日歩いているルートを追いかけてきます。
印南駅出発して50分3.7km地点の海沿いに清姫の腰掛石があります。
清姫の実家付近の熊野古道館からここまで、44kmもあります。
ここで清姫は一休みします。
そして岩にすわると、上半身が蛇に変身します。
腰掛石には、清姫のお尻の跡がありました。
さらに北へ3.4km行くと清姫草履塚がありました。
清姫はここの松に登り安珍の行方をさがします。
その時、安珍はすでに御坊市の手前にある日高川を渡っていたそうです。
清姫はここで草履をすてて、はだしで追いかけていきました。
往時は、安珍が服をかけた松の木があったそうです。
御坊市に入る前に、大きな川を渡りました。
清姫は完全に蛇に変身してこの川を渡ったそうです。
この先、安珍清姫伝説はもうすこし続きますが、いったんお休みです。
このあたり、国道の内側を通る旧道沿いに,昨日のカスミソウ農家のようなビニールハウスが並んでいます。
昨日はすべてカスミソウでしたが、今日は各種の花を育てていました。
昨晩、居酒屋で、”明日は印南から御坊周辺を歩く”、と話しました。
すると、地元の方から、”御坊には和歌山の誇るすばらしい鉄道があるから是非乗ってほしい”、と言われました。
日本一短くて、人間が走るより遅いのだそうです。
ズルはしない方針ですが、せっかくの機会なので、総延長2.7kmの紀州鉄道に乗りに行きました。
始発の西御坊駅は、よく言えば歴史がありそう、悪く言うとボロボロの木造駅舎です。
昔は人がいただろう出札口は、トタン板がはがれかかっています。
ホームには私のほかに、大きなカメラを持った鉄チャンが一人だけ待っています。
不思議なことに、出発時刻になると、いつの間にか鉄チャンはいなくなり、私の貸し切りになりました。
走るよりも遅い紀州鉄道に乗って二駅3分後、列車は紀伊御坊駅に到着しました。
他の駅はどこも雨ざらしのホームだけでしたが、ここには小さな駅ビルがありました。
さっき西御坊で見かけた鉄ちゃんが、グッズをもって乗ってきました。
後で調べると、紀州鉄道のグッズは紀伊御坊駅だけしか売られていないのです。
彼は西御坊からここまで二駅約1km歩いてグッズを買って乗ってきたのです。
5分後終点のJR御坊駅に着きました。
紀州鉄道はJR駅に間借りしているので、駅から出るときは改札口を通ります。
下車するときに、出札用の補助券をもらいました。
ここから道成寺まで約2km、ここからまた安珍清姫伝説が続きます。
安珍は道成寺の釣り鐘のなかに匿われます。
清姫は大蛇に変身して、御坊市の南にある日高川を渡り、追いかけてきます。
道成寺の鐘に巻き付いた大蛇は火を噴いて安珍を焼き殺した後、さっき渡ってきた日高川に沈んで死にました。
伝説の通り、道成寺には釣り鐘がありませんでした。
代わりに、初代、二代と二つの釣り鐘堂の跡がありました。
今日はこの後、約6km進み、JR紀伊内原駅からホテルのある田辺にもどりました。
ここまで来ると、田辺まで乗り換えずに行ける列車はありません。
御坊で乗り換えて田辺に戻りました。
明日は、鹿ヶ瀬峠を越えて、湯浅の町にむかいます。
印南駅まで 移動して スタート |
鰹節はここ が発祥だ そうです |
王子社への 立派な道標 は珍しい |
短い区間 ですが古道 があります |
叶王子到着 小さい社と 石碑だけ |
ですが名前 が良いので 絵馬があります |
旧道沿いの 農家は多彩 な品揃え |
ピンクの花 | 赤の花 |
紫の花 | 違う紫の花 | 黄色の花 |
清姫腰掛石 への道標 |
清姫腰掛石 | お尻の跡 と思われる 窪みがある |
国道脇の 旧道への 道標 |
上野王子着 跡の石碑 |
塩屋王子へ 行く途中に 古墳がある |
車道から 広畑1号墳 へ続く石段 |
広畑1号墳 6世紀後半 の築造 |
完全な形で 玄室が 残っている |
1号墳から 2号墳への 石段 |
広畑2号墳 | 関電御坊 発電所 |
清姫草履塚 説明板 |
草履塚の 周囲は 何故か葱畑 |
端が削り 取られている 草履塚石碑 |
塩屋王子は 小さな山の なからしい |
王子社への 石段 |
塩屋王子 |
日高川を 渡る天田橋 |
昭和30年 汽車製造株 が建造 |
橋から見る 日高川風景 |
紀州鉄道 西御坊駅に 到着です。 |
歴史のある 言うべきか |
ボロいと 言うべきか。 |
今と変わら ない昔の 写真です |
ホームは 人一人分 の幅です |
始発駅から 貸し切りで 出発です。 |
もちろん 単線です |
終点御坊駅 JR駅の端 を間借り |
王子社巡り に戻ります |
海士王子 | きよひめ までしか 読めません |
道成寺到着 大きなお寺 です |
本堂 1300年頃 の建造です |
ご本尊様は 千手観音様 |
娘道成寺の 額が奉納 されています |
初代鐘楼跡 | 二代鐘楼跡 |
広い境内 です |
階段の先は 短い門前の 土産店街 |
釣鐘饅頭を バラで買い ました |
次の王子社 への古道が あるらしい |
住宅地裏の 空地が古道 らしい |
この空地の 端のあぜ道 も国の遺跡 |
指定遺蹟は 民家の裏側 のあぜ道 |
竹林を 抜けると |
愛徳山王子 |
善童子王子 の別名は 良い子神社 |
説明板 | 善童子王子 |
お地蔵様が 道標に なっている |
左ハきみい 寺道 |
紀伊内原駅 で今日は 終了 |
データ
2022年4月13日
24.5km 6hr55min
(紀州鉄道2.7km含む)
0733 印南駅発
0751 津井(叶)王子
0821 清姫の腰掛石
0824 上野王子
0922 広畑1号,2号古墳
0930 発
0937 清姫の草履塚
1008 塩屋王子
1020 発
1040 天田橋(日高川)
1100 西御坊駅着
1140 西御坊発
紀州鉄道 普通 御坊行き 2.7km180円
1148 御坊着
1210 湯川子安神社
1235 道成寺着
1300 道成寺発
1315 愛徳山王子
1330 善童子王子
1429 紀伊内原駅着
0710 紀伊田辺駅発
JR紀勢本線 普通 和歌山行き
0732 印南駅着
1519 紀伊内原発
JR紀勢本線 普通 御坊行き
1523 御坊着
1535 御坊発
JR紀勢本線 普通 紀伊田辺行き
1618 紀伊田辺着
スケジューリングで考えたこと
2日目のコースは、まずJR印南駅から、和歌山県観光協会の紀伊路古道マップの切目駅-西御坊駅(14.9km5時間35分)区間の途中、約2km地点に合流します。
ついで、西御坊駅ー紀伊内原駅区間(標準所要時間14.6km5時間55分)を最後まで歩きました。
紀伊内原駅から先は、紀伊路の難所、鹿ヶ瀬峠を通って、湯浅の街に向います。
今日も少し短めのコースでしたが、しばらく駅が無いので紀伊内原駅で終了です。
テーマ:歴史・文化にふれる旅 - ジャンル:旅行