心理学,認知・行動科学のための反応時間ハンドブック - 株式会社 勁草書房

心理学,認知・行動科学のための反応時間ハンドブック (紙版)

心理学,認知・行動科学のための反応時間ハンドブック
形式・仕様:
紙版 電子版

人を対象とした実験において、反応時間を計測することの意義とは何か。理論的な背景や基礎的事項から、実用的な方法論や応用例まで。

著者 綾部 早穂
井関 龍太
熊田 孝恒
ジャンル 教育・心理
出版年月 2019年9月
ISBN 978-4-326-25136-0
判型・ページ数 A5・272ページ
定価 3,960円(税込)
在庫 在庫あり

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反応時間は、現代の心理学における重要な従属変数であるが、その計測や解析には独自のテクニックや知識が必要であり、また解釈においても、その理論的背景の理解が欠かせない。本書は、初学者から教員や研究者まで、反応時間を扱うすべての人を対象に、研究を行う上で押さえておくべき事項について、その歴史や原理などを解説する。

正誤表(PDF)
はじめに

第1章 反応時間とは
 1.1 反応時間とは
 1.2 基本となる用語と実験課題
 1.3 反応時間測定における「構え」

第2章 反応時間研究の歴史と理論
 2.1 反応時間研究の始まり
 2.2 減算法
 2.3 加算要因法
 2.4 速さと正確さのトレードオフ
 2.5 情報理論
 2.6 反応時間のモデル(1):離散的・連続的伝達モデル
 2.7 反応時間のモデル(2):連続サンプリングモデル
 2.8 課題遂行と意識

第3章 反応時間の計測
 3.1 反応時間実験デザインの基礎と留意点
 3.2 反応装置
 3.3 反応時間計測における装置のタイミング
 3.4 ウェブによる反応時間実験
 3.5 脳 波
 3.6 眼球運動
 3.7 リーチング

第4章 反応時間の分析
 4.1 反応時間分析の手順
 4.2 外れ値の特定とその処理
 4.3 代表値とばらつき
 4.4 反応時間のグラフによる表現
 4.5 変換アプローチ
 4.6 反応時間の分散分析
 4.7 混合効果モデル
 4.8 分位点の利用
 4.9 フィッティングアプローチ
 4.10 階層ベイズモデリング

第5章 反応時間に影響する要因
 5.1 刺激の熟知性と課題の熟達
 5.2 疲 労
 5.3 脳への薬理作用
 5.4 感覚モダリティ
 5.5 冗長性信号効果
 5.6 反応モダリティ
 5.7 試行間効果

第6章 異なる母集団の反応時間の特性
 6.1 個人差と個人内変動
 6.2 アクション・ビデオゲーム・プレイヤー
 6.3 アスリート
 6.4 発 達
 6.5 加 齢
 6.6 発達障害
 6.7 精神疾患
 6.8 アルツハイマー病,パーキンソン病

第7章 反応時間を用いた主な実験パラダイム
 7.1 Go/No-go課題
 7.2 計数課題
 7.3 メンタルローテーション
 7.4 直列反応時間課題
 7.5 心的不応期パラダイム
 7.6 先行手がかり課題
 7.7 視覚探索課題
 7.8 連続的運動課題
 7.9 プライミング
 7.10 干渉課題
 7.11 課題切り替えパラダイム
 7.12 潜在的連合テスト
 7.13 感情・情動に関する課題
 7.14 言語に関する課題

おわりに
引用文献
索 引
執筆者紹介

コラム

 1 クロノスコープ(測時器)
 2 神経伝導速度
 3 マジカルナンバー30
 4 試行数と検出力
 5 研究間での比較の難しさ(1)──現代人は反応時間が長いか
 6 研究間での比較の難しさ(2)──計測装置の違いは単純反応時間を左右する
 7 研究間での比較の難しさ(3)──相対的比較がもたらす一般性
 8 松本亦太郎
 9 全身反応時間
 10 グリニッジ天文台事件(1)
 11 グリニッジ天文台事件(2)

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