セメント技術大会は、セメント製造及びセメント・コンクリートの材料科学に関する研究発表並びに技術交流の場として、1947年(昭和22年)以降、毎年開催し、大勢の聴講者を迎えています。
毎年5月に開催され、例年約130件の研究発表があり、3日間にわたり開催しています。研究発表の内容は、セメント化学、建築、土木分野と多岐にわたり、ここ2年では約1000名の研究者が参集し、活発な質疑応答が行われています。
写真:第2回大会の風景
写真:会場の風景
セメント技術大会は、セメントおよびこれを主要な構成材料とするコンクリートを対象として、
(1)セメント化学、コンクリートの材料科学的アプローチによる研究・技術成果を発信する場とする。
(2)セメント・コンクリートの実務的技術成果を発信し、意見交換する場とする。
(3)セメント・コンクリートに携わる研究者の技術開発意識を高揚させ、活性化する場とする。
(4)セメント製造技術をはじめとしたセメント産業の社会的役割を発信する場とする。
識者より、材料科学の専門性にとらわれない時期を捉えた話題提供を行っていただきます。
特定分野の第一人者に先端材料科学の紹介を行っていただきます。
セメント技術大会の活性化と若手研究者・技術者の研究奨励のため、35歳以下の講演者を対象に、「セメント技術大会優秀講演者表彰」を実施しております。
2002年から行っている本表彰は,①講演要旨のわかりやすさ,②プレゼン資料の表現,③発表の方法,④時間配分の適切さ,⑤発表時間,⑥質問に対する回答の的確さ,⑦発表態度,⑧研究内容のレベルについて審査を行い,特に優秀と認められた講演者に対し授与しているます。
優秀講演者一覧(~第76回技術大会)(PDF)
≪第76回セメント技術大会 優秀講演者≫
審査の結果,選考対象97名のうち,下表に示す15名を優秀講演者とし、表彰状と記念品を授与しました。
講演 番号 |
講演者 (敬称略) |
所 属 | 講演題目 |
---|---|---|---|
1102 | 梅木 翔太 | 名古屋大学 | k-meansクラスター分析を用いたフライアッシュ反応率の定量手法の開発 |
1118 | 鈴木 一帆 | 新潟大学大学院 | Alが水和時の高Ca/Si比C-S-Hの構造と再生サイクルに及ぼす影響 |
1203 | 原田 奏也 | UBE三菱セメント株式会社 | アルカリ刺激材とせっこうの配合量を変えたスラグ高含有セメントの反応性に及ぼす亜硝酸カルシウム併用の効果 |
1304 | 橋本 涼太 | 熊本大学大学院 | 高炉スラグ細骨材を用いたコンクリートの曲げ応力下におけるひび割れ抵抗性に関する研究 |
1316 | 田中 将平 | UBE三菱セメント株式会社 | 早期交通開放型コンクリート舗装のスリップフォーム工法への適用性の配合検討 |
2104 | 七尾 舞 | 太平洋セメント株式会社 | 炭素循環型セメント製造技術の開発(その2)廃コンクリートへのCO2固定化技術の開発 |
2303 | 橋田 美知花 | 群馬大学 | 火害を受けたJute繊維混入型PCはりの耐荷性能の評価 |
3103 | 湯屋 蓮 | 芝浦工業大学大学院 | 複数の改質方法による低品質再生骨材コンクリートの強度や耐久性発現メカニズムの検討 |
3113 | 吉田 亮佑 | 島根大学 | 炭酸ナトリウムと亜硝酸カルシウムを併用した高炉スラグの水和反応解析 |
3116 | 多田 真人 | 太平洋セメント株式会社 | 低温環境下におけるモルタルの初期強度発現性に及ぼすアルミネート結晶の大きさと含有量の影響 |
3118 | 目黒 貴史 | 太平洋セメント株式会社 | ガラス粉を混和材として用いたモルタルの強度特性およびASR膨張抑制効果に関する検討 |
3207 | 比嘉 龍一 | 琉球大学大学院 | 機械学習を用いた高流動コンクリートの材料分離抵抗性の予測 |
3304 | 近藤 祥太 | 新潟大学大学院 | 煆焼アロフェンを用いた新たなセメント系材料の設計に関する検討 |
3311 | 佐藤 賢之介 | 山梨大学大学院 | ASR生成物の形成挙動における影響要因に関する検討 |
3314 | 後藤 悠太 | 群馬大学 | 高温環境下におけるポリマーセメントモルタルで補修されたRCはりの爆裂性状評価 |
一般社団法人セメント協会
研究所 技術情報グループ 「セメント技術大会」担当
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