芦生研究林
組織
京都大学フィールド科学教育研究センター
研究テーマ
- 長期モニタリングによる森林生態系の生物多様性とその機能の解明
- シカの過採食が森林・土壌・河川生態系へ与える影響の検証
- 地形傾度に沿った物質循環や土壌微生物群集の空間変異とその決定メカニズムの解明
- エコツーリズム等の森林の文化的サービスに関する研究
- 森里海連環学
サイト概要
芦生研究林は福井県、滋賀との県境に接する京都府北部の東西約6 km、南北約7 kmの範囲に位置する。当該地は日本海の若狭湾に流れ込む由良川の最上流部を含み、冷温帯林と暖温帯林の移行帯にとなっている。また、標高においても海抜355 mから959 mと標高差が大きい。冬季の積雪は例年少ないところで1 m程度から多いところでは3 mに達する。研究林の面積の半分以上は少なくとも過去100年間人の手が入っていない老齢天然林となっている。標高600 m以上の冷温帯林が広がる地点では、ブナ (Fagus crenata), アシウスギ (Cryptomeria japonica), ミズナラ (Quercus crispula) が優占する。標高 600 mよりも低い暖温帯林では、常緑のウラジロガシ (Quercus salicina) やツクバネガシ (Quercus sessilifolia) なども見られる。芦生研究林では動植物の種多様性が特筆して高く、801種の木本、草本およびシダ植物が記録されている (Yasuda and Nagamasu 1995)。また、特別天然記念物のニホンカモシカ (Capricornis crispus) やオオサンショウウオ (Andrias japonicas) も生息しているほか、いくつかの植物および無脊椎動物の新種記載地ともなっている。芦生研究林は大学機関による研究および教育のみならず、地元団体によるエコツーリズムの場としても20年以上にわたって活用されており、分野横断・学際的な研究への利用も期待されている。
- 住所 : 〒601-0703 京都府南丹市美山町芦生斧蛇1
- 氏名 : 石原 正恵
- 電話番号 : 0771-77-0321
- Fax : 0771-77-0323
- E-mail : ashiu.cans(アットマーク)mail2.adm.kyoto-u.ac.jp
ウェブサイト URL
https://fserc.kyoto-u.ac.jp/wp/ashiu/research/