こちらの記事が、G7およびEUがロシア産のダイヤモンドに制裁を導入した場合の影響について伝えているので、以下抄訳しておく。なお、上図もその記事に付属したものだが、正直見方が良く分からない。
ロシアのA.モイセイエフ財務次官が、キンバリー・プロセス2023の本会議後に記者団に語ったところによると、ロシア産ダイヤモンドに対する制裁措置は、天然石から合成ダイヤモンドへの置き換えを加速させる可能性がある。
モイセエフ次官によると、今回G7およびEUは、安定した制裁のメカニズムを構築することに主眼を置いた。AWDCまたはGIAを通じた全ダイヤモンド出荷の認証メカニズムを導入することで、これらの国の市場へのロシア産ダイヤモンド原石の輸入を直接禁止し、政治的に好ましく国や企業の宝飾品およびダイヤモンド消費市場を閉鎖するというものである。ロシアの生産規模を考えると、これを人為的に制限すると、他の供給源から補うことはできない。その結果、残されたメーカーによる短期的な駆け込み需要が起きるが、それは供給量の激減とダイヤモンドの価値の暴落に取って代わられ、天然石はより手ごろな価格の合成石に置き換わるだろう。
これは生き残りをかけた価格競争政策を引き起こし、その結果、天然石市場のすべての参加者が弱い立場に立たされることになる。採掘からカッティング、宝飾品製造に至るまで、市場参加者が短期間でビジネスを失う危険性がある。アフリカのダイヤモンド採掘国は、地域全体の社会経済的発展に不可欠であり、採掘地域の地域社会のウェルビーングを保証する産業を失う危険性があると、モイセエフ氏は指摘する。
キンバリープロセスには80カ国以上が加盟している。この組織は2000年に設立され、いわゆる「血のダイヤモンド」(違法に採掘された宝石で、その売却益が地域紛争やテロリスト集団の資金源となっている)と闘うための第1回会議が開催された南アフリカのキンバリーという町にちなんで名付けられた。
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