環境省ホーム > 政策分野・行政活動 > 政策分野一覧 > 自然環境・生物多様性 > 生物多様性の観点から重要度の高い海域
周囲を海に囲まれている日本は、古くから海と深く関わってきました。
海産物といった恵みはもちろんのこと、鉱物資源やエネルギー、また海運や様々なマリンレジャーなど、豊かな海は私たちに多様な恩恵をもたらしてくれます。さらに、海は地球規模の気候の安定や物質の循環にも大きく貢献し、私たちの暮らしを支えています。
このように非常に重要な海は、一方で沿岸域等の開発や資源の乱獲、汚染、水温上昇、酸性化などの影響を受けてその環境が悪化しており、国際的にも国内においても海洋環境の保全を進めることが強く求められています。
こうした状況を踏まえ、海洋の生物多様性の保全と持続可能な利用の推進に資することを目的に「生物多様性の観点から重要度の高い海域」が抽出されました。この、「生物多様性の観点から重要度の高い海域」は、わが国周辺海域の生物多様性を保全していく上で重要度が高い海域を、生態学的及び生物学的観点から、科学的そして客観的に明らかにしたものです。平成23年度からの3年間にわたる検討の結果、沿岸域では270カ所、沖合表層域では20カ所、沖合海底域では31カ所が抽出されました。
今後の各種施策の推進等にあたり、「生物多様性の観点から重要度の高い海域」が活用されることが期待されます。