24:2007/01/24(水) 12:19:16 ID:
私が幼い頃、母兄私の3人で仲良く暮らしていました。
しかし兄が14歳になる頃、母が事故死してからは親戚をたらい回しされ、
私はまだ4歳でその時の記憶はほとんど無いのですが、兄はかなり肩身の狭い思いをしたと言っていました。
我慢ができず兄は家を飛び出し、幼い私は一人取り残されました。
親戚の家では初めての女の子で、まだ小さかったのもあり、かわいがってもらったのですが、
それでも兄のいない寂しさは今でも覚えています。

1年ほど経った頃、兄が私を迎えに来ました。住み込みで働ける所を見つけてきたのです。
親戚と揉めたりもしたが私は兄を選び、兄妹二人の貧乏生活が始まりました。
と言っても私は事の大変さが解っておらず、いつもわがままを言い、兄を困らせていました。
小学校に上がる時、ランドセルを譲ってくれないかと中学生の家に行って、町中を必死に探してきてくれたのに、回りの子と比べ、新品じゃないとごねた事もありました。

人形が欲しい、服が欲しいとだだをこねても、困って笑うだけで私を叱らない優しい兄が、
私が靴を万引きしたときはすごく叱りました。
一時兄と気まずい時がありましたが、事件から3日後、玄関に新しい靴が置いてあるのです。
「やりくりすればこれくらい買えるんだからな」と言うと、仕事へ行った兄。
こんなかわいらしい靴をどんな顔で買ったのやらと想像して、笑って泣いた。
それからは私はわがままを言わず、進んで兄の手伝いをしました。

高校へ行かず働くと言った時は、久々に兄と喧嘩になったが、ガンコさに負けて高校へ進学、そして卒業。
生活もたまに外食するくらい余裕が出てきた頃、残念な事に兄が事故死しました。

「兄との生活」【洒落怖イイ話】 →続きを読む