恋に破れし者への子守唄 - 音楽って、すばらしい!!

恋に破れし者への子守唄

ジャズ
10 /20 2007
Ethel Ennis   エセル・エニス

Hey Jacques


Ethel Ennis lu ララバイズ・フォー・ルーザーズ
  
  エセル・エニス(Vo)
  ハンク・ジョーンズ(P) エディ・ビッグス(G) 
  アビー・ベイカー(B) ケニー・クラーク(Ds) 

  ラヴ・フォー・セール、ドリーマー・ドリーマー、ヘイ・ジャック、
  ララバイ・フォー・ルーザーズ等含む全11曲   1955年録音

エセル・エニスにとって初レコーディング(デビューアルバム)となった”ララバイズ・フォー・ルーザーズ”、この時弱冠23才!!、驚きである。
23才にしてこの完成度、後が大変である。
案の定、彼女はヘレン・メリルと同様、デビュー作を超えられなかった、、、

エセル・エニスは1932年にボルチモアで生まれている。
当時両親は貧乏のどん底にあり、産むか堕胎するか迷ったそうだ。
もし堕胎を選択していたら、彼女の名作も誕生していない。
グレート・マザー、産んでくれてありがとう。

子供の頃から母親にピアノの手ほどきを受け、13才のときにはもう既にピアノでお金を稼ぎはじめていたそうだ。
15才の頃からはクラブでピアノの弾き語りをしている。
なんとも早熟ですなあ。
当地のクラブのオーナー、ジョージ・フォックスがマネージャーとなり、レコード会社(ジュビリー)に売り込んでレコーディングされたのが、本アルバムというわけである。

さて、本題に入るとしよう。
構成はジャズ・ヴォーカルとして最も理想的なギター・カルテット(ギター+ピアノトリオ)。
でも、エディさんのギターはあまり目立っておりません(^_^;)
なんといってもハンク・ジョーンズのピアノ、珠を転がすような音色でエセルに寄り添うように伴奏しております。
アルバムタイトル”ララバイズ・フォー・ルーザーズ”(恋に破れし者への子守唄)にある通り、スローなバラード集となっております。

アルバム・タイトル曲を差し置いて、”ヘイ・ジャック”が一番の聴き所となっている。
そばに寄ってきて懇願するように歌ってます。
これではたいていの男たちはコロッと逝っちまいますなあ、正しく昇天 (^^ゞ

こんな素晴らしいアルバムが廃盤なんて、がっかりである。


エセルさんのお薦め動画 → I've Got That Feeling

コメント

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nanmo2

名曲求めて1万里。
昨日は西、今日は東、
明日は何処へやら。
楽しめて、和めるよう心掛けてます。
感想いただけたら嬉しいです。