2016-02-08 Mon
Moi!今日は曇りですがずっと気温は3度。土曜日の朝には小雪が舞っていたのですが、それが雨になりまた気温もプラスになっていることも手伝い、今雪がすごい勢いで溶けています。でもまだ春じゃないんだなぁ。
さて土曜日にとうとうセイナヨキでも初めて難民問題に関するデモがありました。
写真: Anna Wikman / Yle
あいにくの悪天候にも関わらず予想以上の人達が集まったようです。デモは2つあり、一つはエテラポフヤンマー地区でこれ以上難民を受け入れないようにしようというものと、もう一つは難民のレイプに対するデモ。
この難民問題はかなり根が深いです。フィンランドでは以前から難民を受け入れていています。セイナヨキでも数年前にミャンマーから多くの人達が来て、今では地元の人と馴染んでいるように思います。少なくとも私は周りの人が彼らのことを悪く言っているのを聞いたことがありません。受け入れ時期もまだ経済状態がよかったというのもあったかもしれません。
経済的に余裕がある時に想定内の人数の受け入れなら大きな問題にはならなかったでしょうが、今はフィンランド人でさえ職を見つけるのが難しい時期。政府も財源確保のために公的サービスをどんどん削減しています。また情勢の悪化もあるのでしょうが、想定以上の難民が押し寄せているのもフィンランドのみならずEU各国での大きな問題。
フィンランドの状態はいうなれば、自分達が食べる分にはどうにか事足りているぎりぎりのところに、遠い親戚が押し寄せている、そんな感じがします。一人、二人ならまあどうにかなんだけど、家も余裕がある訳じゃないからねーと。そんな状態に一人、また一人とやって来て、”えー、また来るの?うち、もういっぱいいっぱいだよ。”という態度に変わりつつある、そんな状態です。
一方難民の人達もいつ自分達が戦争に巻き込まれるかわからない状態から身一つで逃げてきてたどり着いた楽園。と思いきや現地の人の対応は冷たい、家族とは離れ離れ、自分の国ではきちんと働けていたのにここではまず言葉が通じない、資格がないと働けない、やることがない。だからといって犯罪に走ることは決して許されることではないですが。さらにそのごく少数の犯罪がそのまま難民のイメージになってしまっているのは本当に残念なことです。
この問題、お互いにもう少し歩み寄りがあればいいのかなと思っています。難民の人達もフィンランドの経済状況は決してよくない中で受け入れていることを理解する必要があるし、受け入れ側も、祖国が危険な状態でやって来た、慣れない土地で言葉が通じない不安や焦り、描きづらい将来のことなどを理解すれば見方や接し方も変わってくるのではないかと思ったりしています。
今はロシアの国境から法的手続きが取られていない難民も多くやってきていてそれが問題になっています。またフィンランドのサウリ・ニーニスト大統領の安易な難民受け入れに難色を示すスピーチが話題になっています。しばらくまだ難民の問題は続きそうですが、一番いいのは紛争が起きている国々が落ち着くことなのではないかと思います。
意見や情報が偏っているかもしれませんが、日頃思っていたことを綴ってみました。
ということで皆様、よい1週間の始まりをお迎えください。
フィンランド語習い始めた頃、家人に向かって”paikallinen(=パイカッリネン=地元民)だからわかるでしょ”と言ったつもりが”pakolainen(=パコライネン=難民)だからわかるでしょ”と言いまつがったことがあります。フィンランド語はなかなか難しいのでございます。 ご語学習得の才能をお持ちの方も、いやちょっとそれはどうかな?という方も
↓クリックお願いします。
↓こちらもよろしければ