2015-02-04 Wed
Moi!今日の予想最高気温は-1度、金曜は+2度、土曜は+3度まで上がるようです。今日もあいにくの曇りですが、11月や12月の曇りの日に比べて空が明るいような気がします。
さて、私は割とフランス映画が好きなのですが(今は観るチャンスが随分減ってしまい残念!)、その中でも不思議な透明感がいつまでも残っている映画が”潜水服は蝶の夢を見る”です。
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ストーリーは実話に基づいたものなのですが、Wikipediaによると
世界最大手のファッション誌『ELLE誌』の編集長であるジャン=ドミニック・ボービーは、ある日、長男を乗せて新車を試乗中脳溢血に襲われたが、 一命を取り留め、リハビリのためパリから北部海岸の街ベルク(Berck)の療養所へと移床される。
3週間におよぶ昏睡の後、意識と記憶は回復し、音は聞こえるが、言葉を発することはできず、全身に亘っての重度の麻痺が残った、閉じこめ症候群(Locked-In syndrome)の状態に。
全身の運動機能を失い、唯一動かせるのは左目のまぶたのみとなった彼は、作業療法士の指導でそのまばたきのみで言葉を紡ぐことを覚え、自伝を書くことを決意する。
というショッキングであり、また感動のストーリーに思えるかもしれません。原作は読んでいないのですが、映画を観る方がおもしろいと思います。というのが映画では障害を持った主人公の視点から描かれているのです。今まで何の不自由もなく動き回っていた自分が、ある日突然潜水服を着せられたかのように思うように体が動かない、視界も片目からのみ、聞こえてくる声もぼんやり(←だった印象ですが記憶があやふや)。自分の思いもスムーズに伝えることができないジレンマ。それでもユーモアは忘れず、そして言語聴覚士(美人!)と協力して自分の思いを綴っていく道を見つける主人公。
私はフィンランドに移り住んで4年が経ちました。4年も住んでいればフィンランド語が流暢に操れるようになる人もいますが、私は残念ながらそのレベルには達していません。それでも来た頃に比べれば随分理解度は増しました。そして何について何を話しているのかよくわかる人もいるのですが、人によってはまるで私が潜水服を着ているかのように、海の中にいるように、その人の発する言葉は聞こえるのに、その人の言葉は理解するためのアンテナを滑りぬけていくような感じの人もいるのです。そんなとき、時々この映画のシーンを思い出すのです。
いつになったら潜水服なしに大部分の会話が理解でき、また自分の言いたいことをきちんと伝える日が来るのでしょうかねー。まあ学び方も学び方の速度も人それぞれなので、私は私に合ったやり方でボチボチやっていくとしますか。
最後の写真は近所の人が作っていた雪でできたキャンドルホルダー。作ってから雪が降ったために原形が少し崩れていますが中に入れたキャンドルから温かい光が漏れています。
ということで皆様、よい一日をお過ごしください。
英語のタイトルは”The Diving Bell and the Butterfly”。フランス語の原題を忠実に訳しているようですが、日本語のタイトルを付けた人の素晴らしいセンスに今気づきました。このセンス、見習いたいものです、に
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