2024-11-19 Tue
Moi!今日の最高気温は-1度。朝は安定の暗い、色彩のない静かな雪景色でしたが、午後になり時折太陽が顔をのぞかせてくれました。ただ夕方は時々みぞれが降ったりと変わりやすいお天気でした。
さて今回のヘルシンキ滞在ではHAM美術館のTove Jansson展に出向きました。土曜日の朝一(11時半開館)に行ったら多くの人達(家族連れ多し)が来ていて長蛇の列でした。ストックホルムの美術館は10時開館が多かったように記憶しているのですが、フィンランドは11時開始のところが多くそれがちょっと不満なのです。10時開始だとお店が11時に開く前に行けるので一日が効率的に使えるのです。朝一は空いていることも多いのでね。
それはさておき、無事入館することができました。

何かの文献でTove Janssonはムーミンで一躍有名になりましたが、本当は絵本作家ではなく画家として認めてほしかったと読んだような気がします。この絵に惹かれました。そして家人いわく手前の入れ物は昔の電気ポットとのこと。

この絵は飾り方を間違えているのでは?と思いきや、裏の絵とセットになっているのだそうです。

これがその裏の絵。

毛皮のコートを着た自画像。他にも煙草をくわえながらの自画像も何枚かありました。

後でご紹介するTeuva教会の祭壇画を、Toveは毛皮のコートを着て煙草を吸いながら描いていたというエピソードとぴったりはまりあす。
実際の絵はなかったのですが、絵を勉強していた頃の絵がビデオでたくさん映し出されていました。これはそのうちの1つ。ムーミンの世界に通じるような柔らかい色合いの絵もあり、ソファに座ってしばし眺めていたのです。原画ではないのですが、素人の私にとってはこのようにデジタル技術を利用して彼女の特性を知ることができるのはいいなと思ったのです。

ムーミンの絵本のイラストはそんなに多く展示されていなかったのですが、絵のあちこちにキャラクターがいたのも宝探しのようで楽しかったのです。例えばこの絵にはスティンキーが。

これは数少ない絵本からの一部。フィンランドにも竹馬のようなものはあるのでしょうかね。竹は殆ど育たないようなのですが。(パンダがいたあの動物園には何本かありましたが…ね。)

今回は壁画の作品も紹介されていたのがおもしろかったです。もちろんすべての壁画を美術館に持ってくるのは不可能なのでこんな貴重な下絵の展示もありました。

パラダイスという作品。パステル調ではありますが、どこかムーミン谷にも通じる部分が感じられます。

こちらの壁画は前からHAM美術館で展示されています。この絵の中に煙草を吸っているToveも描かれているのが遊び心があっておもしろいのです。

Dreaming on artist colonyという作品。夏の間Toveはクルーヴ・ハルという島で過ごしていたそうですが、その島と関連があるのでしょうか。

子ども病院のために描いたと階段の絵を復元したもの。この階段で2階の展示室に。

先ほど少し言及したTeuva教会はエテラポフヤンマーにあり、セイナヨキから車で1時間ほどの小さな街。ここでToveは唯一の祭壇画を描いたのです。ドキュメンタリー動画も見ることができました。

「10人の処女」を題材に描かれた下絵。

小さいバージョンです。これは誰かへのプレゼントだったか?ちょっと記憶が曖昧なのですが💦

テウヴァ教会に関して少し古いですがこんな日本語の記事もあるので興味がある方はどうぞ。
こちらの壁画も下絵が展示されていて、その横には実物の動画が流れているので、この下絵からどのように完成品ができたのか見比べることができておもしろかったです。

美術館は出る頃にはもう列はなくなっていました。思ったより(日本の人気美術館に比べると)混んでいなかったので、割と自分のペースで見ることができました。2025年の4月6日まで展示されているようなのでチャンスがあり、興味がある方は是非💓
ということで皆様、よい一日をお過ごし/お迎えください。
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