2023-07-05 Wed
Moi!今日も雨が降ったり止んだりで最高気温は14度でした。長袖Tシャツで何の問題もない寒さでした。きっと日本の温度を攪拌すればお互いに幸せになれるような気がしてなりません。
さて今回はラプアに行ったときのことについてです。セイナヨキから車で30分のラプアにあるラプアンカンクリは肌触りがよく、素敵なデザインのテキスタイルを作っている会社。表参道にもショップがあるのでご存じの方もいるかもしれません。
ラプアンカンクリは今年50周年を迎えた記念すべき年。店舗と同じ敷地内にあるラプア美術館(入場料無料)ではラプアンカンクリの50年の歴史を振り返る企画展が行われていました。日本からの友達も来ていたので光栄なことにオーナーの奥さんというか、マーケティング等担っているヤーナさんに案内していただきました。
1973年にラプアンカンクリとしてスタートした頃の製品。ベッドカバーと二重織製品が主力製品。デザインは現CEOのエスコさんのお母さんのリーサさんによるもの。
80年代から90年代にかけて。自然をモチーフにした製品が多いですね。レリーフやタペストリー等が主力製品だったとのこと。
ガラッとデザインが変わったのは2000年代から。Marja Rautiainenさんと一緒にプロジェクトが始まり、Marjaさんはリードデザイナーとなりました。そして製品はウール、コットン、モヘアのブランケット、ジャガード織のリネン、コットンタオルなど多様に展開していきました。
今でもおなじみのパターンもありますよね。
2010年にも転機が。フィンランドで有名なテキスタイルデザイナー、Dora Jungさんの製品を作っている会社がなくなり、Doraさんのデザインを引き継ぐことになったラプアンカンクリ。この頃からアールト大学の学生達がラプアンカンクリで実習をし、工場で実際に自分のデザインしたものを織ることもできるプロジェクトも始まったようです。そしてこちらも日本でおなじみのヨハンナグリセリンのテキスタイルも作られるようになったとのこと。
ラプアンカンクリはますますマーケットを広げ、(日本の輸出も大きいです)アールト大学の学生も含む様々なデザインが商品化され続けています。
やさしい色合いもそうなのですが、織にも関わらず細かい表現もされていて技術も素晴らしいのです。
製品は材質も含めて地球環境のことも配慮しながらどんどん進化しています。
こちらはHeini Riitahuhtaさんのデザイン。彼女はArabiaのデザイナーであり、セラミックを作っているのですが、セラミックの複雑な柄を織りで表現しています。
こちらもモチーフが上と下とでは違う大胆な製品。製品を選ぶときに柄が違うので楽しそうですよね。
日本人の吉澤葵さんのSaari(=島)という作品。織でこんな繊細な色合いを出せるとは。そして何とも優しい色に見入ってしまいます。
美術館の天井や窓から明るい自然光が射し込んでいました。
50年の歴史に圧倒されました。
市松模様の生地、リバーシブルでどちらもきれい。真ん中のドットの製品も確か吉澤さんのデザイン。
Helmi Liikanenさんのチューリップという製品。これもかわいいし、緻密な技術に支えられた製品。
ラプアンカンクリのお店を出たところにスペースがあり、そこに現CEOのエスコさんのお母さんのリーサさんがデザインした製品がいくつか飾られていました。ラプアも平地が続くラケウス仲間です。
これをモチーフにした製品が新製品として売られています。
この真ん中のです。
湖に浮かぶ蓮。
店内は何度かご紹介したので端折りますが、今回2つ目の小屋が加わっていました。
中は同じくラプアンカンクリの製品を使ったベッドルーム。
ちょうどサマーコテージのようです。こういうディスプレイもうまいといつも思うのですよね。
ラプアンカンクリ以外の製品も売られていて、特にラプアの近くの企業の製品もあり、懐の広さというか、また消費者としても有り難いことなのです。
最初に買い物をしてから展示を見たのですが、逆の方がより楽しかったかもしれません。ラプアンカンクリ製品は生地が丈夫なので買い足す必要がないのが欠点なのですが、素敵なデザインを見るとついつい買いたくなってしまいます。
ということで皆様、よい一日をお過ごし/お迎えください。
製品は技術重視の方も、デザイン重視の方も、バランスですかねという方も
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