2022-06-13 Mon
Moi!週末は夏らしいいいお天気でした。昨日は少し一時的に雨が降ったのですが、今日はよいお天気でした。最高気温は20度。夏至も近づき、フィンランドで最高の季節がやってきました。
さて、金曜日はクオピオというセイナヨキから車で東に約4時間の湖の美しい街に行ってきました。クオピオは2度目。家人が出張に行くというので、1人でも2人でもホテルの宿泊料が同じだったので同行することにしました。
目的の1つはArs Liberaで開催されている小山泰さんの個展、Herra Otso(=オッツォ(おじ)さん)を見ること。ちょうど6/19までの展示だったのでこの小旅行の決め手になりました。

今回の展示のテーマはクマ。クマは古代日本でもフィンランドでも森の神として崇拝されているところにヒントを得たとのこと。また森は人間が母なる自然と出会う場所であること、また人間は自然また地球を構成する一部であること。加えて近年の気候変動や自然災害などを鑑みて、改めてクマを隠喩として人間と自然の関係を表現しようとしたとのこと。
この純真無垢なクマは折り紙を持っていて、また折り紙と同じ柄のセーターも着ています。折り紙という日本の伝統的なアイテムを採り入れているところにユニークさがあります。

3匹のサルならぬ3匹のクマ。どのポーズもかわいいです。

呼びかけられているような気もします。(右手にも注目!)

ちょっと引いて撮ってみました。白樺の木もクマの住む森を表現するために展示されているとのこと。

そして大きめのクマは魚を胸に抱いているのはFishing luck of the bearという作品で、Kuopio Academy of Designに紹介されたSuvisaariボート工場で作った作品とのこと。そしてこれは下の写真の、Kuopioのマーケットホールの前にある魚を持っている男性の像にヒントを得た作品とのこと。なお、この作為品は展示後にクオピオの大学病院に寄付されるとのことです。

この噴水の周りにはたくさんの人が寛いでいました。

後ろ姿も撮ってみました。愛情込めて作られたのが伝わってきます。後ろ姿もなのですが、手とか足もかわいいので上の作品をもう一度見てくださいね。

セラミックの白クマと

石から作られた黒クマも展示されていました。

小山さんの作品はクマの他にも素敵な作品がたくさんあるので詳しくはこちらからご覧ください。
私はガイドカードがあり、それを提示すればフィンランド国内の多くの美術館は無料で見られるのです。その恩恵に被って行ったのがKuopio Art Museum。Mikko Valtonenさんの企画展が開催されていました。Mikkoさんの作品はパステル調のやわらかい色調ながらかなり風刺の効いた作品が多く、ご本人も鬱と闘っていた模様。3年前に51歳で亡くなっています。

”Mikko on paras”は”Mikkoは最高”という意味。

明るいトーンの色が使われているのに表情はその対極。

なんというか、この几帳面なサインがご本人の性格を表しているよう。

不思議な絵でもありますが、気になったのが額縁。かわいらしいクリスマスツリーが描き込まれています。

かわいいといっていいのか、不思議な世界に引き込まれます。

こんな作品を作る人に悪い人はいないような気がします。

とにかく几帳面に色が塗りこめられていました。

常設展も駆け足で回りました。これは有名なFerdinand von Wrightの作品。とにかく忠実に描かれているのですよね。

この着物の着方は…色々ツッコミどころがあるのですが、ジャポニズムの影響でしょうかね。

気になったのはこちら。シルバーを使って切り絵のように表現している作品。

拡大したもの。

まだ少し時間があったのでリニューアルオープンしたばかりのKuopio Museumにも行ってみました。ライトアップされた写真が幻想的でした。

企画展は巨大な虫の絵ばかりで、無料だったのをいいことに駆け足で見て回りました。常設展は美術館というより博物館。クオピオの歴史や産業などを紹介するもの。クオピオでは国内初の蒸気船が導入されたところだそうで、↓は中の様子を再現したもの。

こういうデザイン、素敵ですよね。

クオピオは大き過ぎず、また小さ過ぎず、また街の中心に建物が集中しているので方向音痴の私には優しい街でした。だから再訪したいと思えたのかもしれません。当日はいいお天気でありながら最高気温は20度と過ごしやすい気温で楽しい一日を過ごしたのでした。
ということで皆様、よい1週間の始まりをお迎えください。
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