2017-06-01 Thu
Moi!午前中は雨が降って7度。かなり肌寒かったのですが、ラップランド在住の友達が雪が降っているとFacebookに写真を投稿していました5月も今日で終わるというのに。ただ午後からは晴れ間も見え始め、気温も上がってきました。
さてフィンランドの学校はそろそろ10週間に渡る長い夏休みの始まりです。そして今度の土曜日は大学入試資格試験に合格し、無事高校を卒業する生徒の家では友達、親類などをよんで盛大なパーティーが開かれます。家人に聞くところによると生涯で結婚式の次に盛大に行うパーティーなのだそうです。そしてそのパーティーの主人公は男女に関わらずパイロットがかぶるような白い制帽をかぶるのもお約束。最初は違和感があったのですが、今ではすっかり慣れました。
それはさておき、先日大学進学についておもしろい記事を見つけました。フィンランドで大学に入学する平均年齢が24歳というもの。もちろん男子学生は兵役の義務があるので高校卒業後すぐに大学入学という訳にはいかない事情もありますが、それにしてもちょっと驚きです。
国のシステムが違うので簡単に比べることはできませんが、個人的にはそもそも入学できなかった時の言い方で考え方が違う気がします。日本では”浪人”。お世辞にも居心地のいい響きはしません。一方こちらでは”välivuosi”、英語でいえばギャップイヤー。辞書には”高校卒業後、大学入学資格を保持したまま1年間遊学することができる制度。”と出てきます。厳密にいえばこちらの”välivuosi”は大学入学資格は保持していない状態。隙間の年とでも言うのでしょうか。そういった若者が3人に1人いるというのです。
一つの原因は大学の受け皿が小さく、学部によっては倍率が非常に高くなること。高3で無理に知識を詰め込んで無理して入学するより、次の1年でじっくり勉強して受験した方が有利だと考える学生も少なくないそうです。そして例えば医学部に入るのに3年、4年とチャレンジし続ける人もいるのだとか。(それで受かればいいのですがね~。)
もう一つは将来のことを決めるのを先伸ばしにしたいからというトレンド。例えば少し海外で生活してみるという学生も少なくないとか。調査によると高2の生徒の29%、女子に限っていうと38%がすぐに進学せずにギャップイヤーを計画しているのだとか。
もちろん政府はこの事態は好ましくないとし、若者がもっと早い段階で働けるように大学入試で初めて受験した人の受け皿を大きくするような働きかけはしているようです。
若いうちにしかできないことはたくさんあるので、そういった時間を持つのもいいことだと思う反面、税金を支払っている立場からいうと”うだうだ言わずにさっさと大学卒業して就職して!”とも言いたくなるのが本音。
最後の写真は本文には関係ありませんが草間彌生さんのチューリップ。エネルギッシュ。
ということで皆さま、よい一日をお迎え/お過ごしください。
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