2016-02-23 Tue
Moi!今日も曇りまたは雪で予想最高気温は-2度。昨日は終日細かい雪が降っていたのでまた美しい新雪の眺めを楽しめます。そして今は雲の向こうがうっすらと太陽のオレンジに染まっています。これもまた曇り雲に隠されてしまうのでしょうか。
さて、フィンランドにはVRという国鉄が走っています。セイナヨキから350kmほど離れているヘルシンキまでは車なら3.5時間ぐらい(家人談)、電車だと早ければ2時間半ぐらいで着くので、電車で行くことが多いのですが、最近はOnni bus(=オンニバス)も走っているので(詳しい記事はこちらからどうぞ)時間が合えば10€前後で行けるこのバスで出向くこともあります。
Onni busができるまでは特にこのエリアではヘルシンキに行く公共交通機関はVRがほぼ独占していたのですが、とにかく全国的にOnni busの安さに多くのお客さんを取られて窮地に立たされたVR。去年の暮れに多くの駅の切符販売の中止(セイナヨキ駅も対象)と赤字便を廃止して大胆な経費削減を断行(詳しい記事はこちらからどうぞ)。そのうちに価格を下げると言っていましたが、その約束が遂に先週果たされました。
3月にはヘルシンキにあるアラビアファクトリーの工場見学、工場閉鎖に伴い廃止されると聞き、近々出向きたいと思っていたので早速電車のチケットを購入してみました。
えーっと、電車の運賃って日本のように距離によって一律ではないのでいくら?と言われるととても難しいのですが、以前は大体乗る当日近くに購入したらセイナヨキからヘルシンキまで約50ユーロ(約6200円)、早めに買ったら約35ユーロ(約4300円)ぐらいだったでしょうか。同じ日にちでも時間によっても価格が違うし、買うタイミング(普通は早ければ早いほど安い)、そしてたまにある特別セール。この前は通常チケットを購入した翌日にセールになり3000円ぐらい損しました

それはさておき、新しいチケット、行きは19.90ユーロ(約2500円)でした。これは嬉しい!!帰りはいい時間帯のは高かったのでちょっと妥協してそれでも33ユーロ(約4000円)。以前往復で100ユーロ飛んでいたことを思うとやっぱりありがたいです。
さらにもう一つ嬉しいサービスは、この基本価格(オプション付きの高い価格もあり)で時間変更する場合は5ユーロの手数料+差額で変更できるようになったことです。キャンセルの可能性がある場合は購入の際に10ユーロプラスすればOK。
何がそんなに嬉しいのかというと、以前の基本価格のチケット、例えば用事が早く済み1本前に乗ろうとすると変更不可だったのです。お金(≒6200円)を捨てて時間を節約するか、時間をつぶしてお金を節約するかの選択。特に飛行機で出かけた後にいつもこのジレンマに陥るのです。飛行機がすべてスムーズにいけば乗れる時間の電車を予約するか、飛行機のトラブルなどのリスクも鑑みて余裕のある電車を予約するか。しかも長距離電車は1時間に1本(下手すると2時間に1本)でございます。
このようなVRの嬉しい価格値下げの裏側にはいいことばかりではなく、学生やシニア割引の率が少なくなったなどの変更も。またこの価格値下げ実現のために本数減少の煽りを受け電車通勤通学ができなくなってしまった人達、また窓口が最寄りになくなったために回数券引き換えができなくなってしまった人、インターネットやスマホの扱いに慣れていないお年寄りが困っているという声も。
もう一つの問題は電車が遅れることが多いこと。(特に冬)”価格を値下げもいいけど時間を守ってほしい”という声も。
そんな矢先昨日被害者(家人)の声が早速届きました。昨日は日中ヘルシンキで仕事をし、その後電車でオウルに発つ予定だった家人。電車の時間を勘違いしていて、予約した電車にまで大急ぎでたどり着いたにも関わらず、時間を数分過ぎていたのでドアが開かず目の前で発車。ここで70ユーロのチケットはただの紙切れになりました。まあこれは自己責任で仕方ないですが、次の電車、30分後発だったのですが停車駅の多い電車だったようでオウルに到着するのが1時間半も遅い23:18。
そして21時前に電話がかかってきました。
”今ラプア(ここから車で30分程離れた隣町)にいるんだけど、電車のブレーキが故障したから乗り換えになると思う。何時にオウルに辿り着けるかわからない状態”だと

その後無事ホテルに辿り着いたことは不明ですが、どうやらその後代替の電車に乗り換えて0:50に到着する予定と言っていました。
おっと、今回はVRのポジティブな価格値下げをご紹介するつもりが愚痴めいてしまいましたこと、お詫びいたします。でも独占企業で溜まった垢はちょっとやそっとでは拭いきれないものです。がんばれ、VR!
こちらの写真は電車の中にある子どもが遊べるコーナー。かわいいでしょ♪

ということで皆様、よい一日をお過ごしください。
日本の新幹線では当たり前となっている進行方向が変わる時に座席の向きが変わるシステム、こちらにはありません。逆向きの景色を見るのが苦手な友達の同僚、日本に出張に行ったときにそのシステムにとても感動していたそうです。
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