諸々綴り…~2024.11.03-04 西伊豆・大瀬崎 海中世界報告がてら③
背鰭が13棘10軟条、胸鰭の軟条部18。
遂に登場、フサカサゴ科ミノカサゴ亜科プテロプテルス属のミズヒキミノカサゴです🐟
ちょくちょく出会えるそっくりさんのネッタイミノカサゴであれば、背鰭が12棘11軟条、胸鰭軟条が17です。
遭遇時の目安となる胸鰭軟条のフィラメント部もしっかり紅白の縞模様、胸鰭鰭膜外縁に入る褐色筋模様もちゃんとありますね。
やっとの遭遇、いやぁこれはナイスでしたね。
美麗鰭魚が揃うミノカサゴ亜科からは他にも、
セトミノカサゴ属のセトミノカサゴ🐟
このグループの魚達の鰭はどれも美しいですが、このセトミノカサゴの鰭の美麗っぷりはホント半端ないですね。
今回も遭遇時にはしっかり鰭の開閉を意識して、その美しさを堪能しました。
尾柄部の模様がT字になっている事から、ダイバーにはTパンツの愛称で呼ばれる魚、デンドロキルス属のキリンミノ🐟
写真は鰭が閉じているのでちょっと残念ですが、今回遭遇の個体は美しいトサカの幹部に付いていたので、背景ごと美しさを楽しめましたね。
ミノカサゴ亜科と同時に今回ターゲットの一つとしていたグループがハタ科。
このグループの魚達の幼魚期の個体にも美麗種が多いですが、こちらはバラハタ属バラハタの幼魚です🐟
後縁が大きく湾入して三日月型になった立派な尾鰭の成魚相や若魚相の越冬個体も大瀬崎・岬の先端では既に出現していますが、やっぱり幼魚のこの色合いは実に美しく愛らしいですね。
同じくハタ科からの、
興趣深かった遭遇がこの個体。
岩の隙間から顔だけ出していた時には普通のユカタハタ属アザハタだったのですが、全身出て来た姿を見てみたら、後ろ半身に明青色の小斑が散在し、尾鰭後縁も白ではなく明青色で縁取られたレア模様のアザハタでした🐟
尾鰭後縁が青いアザハタ、こんなのいるんですねぇ。
今回ナイトダイビングでメインターゲットとなったのがテンジクダイ科の魚達。
カクレテンジクダイ属のヨコスジイシモチ幼魚🐟
西伊豆・大瀬崎には岬の先端の岩陰でずっと暮らしている越冬個体の成魚が密かにいるのですが、今回は白黒美麗カラーの幼魚と前浜で遭遇です。
ヤライイシモチ属のリュウキュウヤライイシモチ🐟
尾柄部に黒色域がある幼魚は死滅の定番種なのでよく出会えますが、今回は滅茶苦茶大きく育った成魚との遭遇です。
見た事のない大きなサイズで、水中で戸惑う程でした。
ヒトスジイシモチ属のカスリイシモチ🐟
岩陰の余っ程奥深いところで暮らしているのか、昼間のダイビングではまず滅多に出会えない夜行性の種です。
スジイシモチ属のアオハナテンジクダイ成魚🐟
昼間にも出会える種ですが、夜行色だとピンク色が抜けてこんな白っぽい体色になります。
南方種ですが、最近では成魚の繁殖活動までこっちの海で見られるようになっています。
そして、
これがそのアオハナテンジクダイ幼魚🐟
こちらは昼間のDIVEで遭遇したものです。
テンジクダイ科らしく幼魚はスケルトンボディで内臓まで全部見えますね。
という訳で本日は、今回遭遇の注目グループ、ミノカサゴ亜科、ハタ科、テンジクダイ科の興趣深い遭遇を並べてみました。