2018/04/24(Tue)
標高580mに生きる
![18424.jpg](https://blog-imgs-119.fc2.com/u/m/i/uminokazeyamanokaze/18424.jpg)
先日、朝倉市黒川復興プロジェクトのお手伝いに参加してきましたが
その日の現場は、東峰村との境に位置する標高500mの牟田集落のさらに一番上の民家でした。
水害当日、集落のみなさん8名は全員無事でしたが、赤谷川や佐多川の氾濫で道路は寸断、
小石原に抜ける林道も土砂崩れで通れず孤立し、地区の方全員が自衛隊のヘリで救助された場所です。
水害後、この集落よりもう少し標高が低い場所にある集落は、今は完全に無人と化し、
赤谷方面は通行止めが続き、買い物も通院もかなり遠回りを余儀なくされています。
そんな集落の一番上の民家の背後の崩れた土手の養生に行ったわけですが
ご高齢のご夫婦だけが住まう自宅の周囲は花が咲き乱れ、
津江方面の山々も見える別天地のような場所でした。
おばあちゃんと昼食後に、
縁側で日向ぼっこしながらここでの暮らしを伺いましたが
やはり不便だけど、ここが一番いいとのこと。
今はもう梨の栽培も止めて、いくつかある耕作地で採れる野菜を中心とした
自給自足の生活に満足のご様子でした。
標高580m。
きっと冬は厳しく、ここを訪れる人は地区の方か郵便屋さんぐらいの静かすぎる暮らし。
聞こえて来るのは風の音と小鳥のさえずり、カエルの声ぐらい。
でも、それがここでの暮らしの音なんだろうなと感じた1日でした。