2018/04/24(Tue)
先日、朝倉市黒川復興プロジェクトのお手伝いに参加してきましたが
その日の現場は、東峰村との境に位置する標高500mの牟田集落のさらに一番上の民家でした。
水害当日、集落のみなさん8名は全員無事でしたが、赤谷川や佐多川の氾濫で道路は寸断、
小石原に抜ける林道も土砂崩れで通れず孤立し、地区の方全員が自衛隊のヘリで救助された場所です。
水害後、この集落よりもう少し標高が低い場所にある集落は、今は完全に無人と化し、
赤谷方面は通行止めが続き、買い物も通院もかなり遠回りを余儀なくされています。
そんな集落の一番上の民家の背後の崩れた土手の養生に行ったわけですが
ご高齢のご夫婦だけが住まう自宅の周囲は花が咲き乱れ、
津江方面の山々も見える別天地のような場所でした。
おばあちゃんと昼食後に、
縁側で日向ぼっこしながらここでの暮らしを伺いましたが
やはり不便だけど、ここが一番いいとのこと。
今はもう梨の栽培も止めて、いくつかある耕作地で採れる野菜を中心とした
自給自足の生活に満足のご様子でした。
標高580m。
きっと冬は厳しく、ここを訪れる人は地区の方か郵便屋さんぐらいの静かすぎる暮らし。
聞こえて来るのは風の音と小鳥のさえずり、カエルの声ぐらい。
でも、それがここでの暮らしの音なんだろうなと感じた1日でした。
2018/04/17(Tue)
一面ゴミだらけの斜面。
それもかなり堆積しており、この斜面がしばらく続いています。
ここは福岡県を代表する山、霊峰英彦山中岳山頂直下の斜面です。
ちょうど山頂の売店の裏。
南岳へ行く登山道の左奥ですが、何度も何度も歩いている登山道からは死角になっていて
普段は気づかない場所です。
あまりの悲惨な状態に YAMAPの有志や筑豊山の会など数グループが合同で数年前から
清掃登山を春と秋に行っていて、私もそれに一昨日はじめて参加してきました。
噂には聞いていた現場ですが、
堆積しているゴミは、いずれも古き昭和のものばかり。
歩く斜面は錆びた缶や割れた瓶が堆積し、歩くと「グシャ、ガシャ」って音がします。
当時のモラルが問われる遺物ですが、先人の捨てたものは後世の人のために
今の私たちが拾わなければいけません。
ひとりの人間が堆積したゴミを搬出できる量には限度があり
しばらくはこの活動の継続が必要な状態です。
霊峰英彦山のダークサイドを見た1日でした。
2018/04/14(Sat)
昨日、佐賀県唐津市肥前町の向島に行ってきました。
向島は島民70数名のとても小さな島で
100%漁業中心の暮らしですが島民方の高齢化が進み
新たな島おこしのひとつとして、
数年前から島外のボランティアの力を借りて「せんだん」の木を植樹して
「せんだん茶」の開発販売を模索中です。
そこで今回そのお茶のネーミング&ロゴ制作などのお手伝いを
私が講師を務める専門学校に課題としていただき、
学生たちと視察にお邪魔したわけです。
島の西側の植栽地には樹齢6年のものから昨年植えたものまで海風に耐えて植わっていますが
やはり塩害は避けられず、それでも少しづつ生産量は増えているとか。
まだ新芽や若葉のせんだんですが、このあと夏には白い花を咲かせるそうで。
さて、学生たちがどんな答えを出すのか楽しみです。
2018/04/07(Sat)
昨日、久留米市美術館で本日から開催される
「岸田劉生と椿 貞雄」展の開会式に列席してきました。
師弟関係であった岸田と椿の画業と交流、人生を追う内容ですが
展示点数も多く、内容の濃い見所いっぱいの展覧会でした。
この展覧会のデザインも私の事務所がお手伝いさせていただきましたが
毎回、作家のことから勉強がはじまり今回も二人の作家の生き様を
かなり学ばせていただきました。
天気は生憎の雨模様でしたが、綺麗な花々に囲まれた久留米市美術館周辺は
すっかり春の装いでした。
この展覧会の情報は下記をご覧ください。
久留米市美術館
2018/04/02(Mon)
先日、スイスの美術館から展覧会の招待状が届きました。
スイスの公用語はドイツ語でして、英文がついていたのでなんとか理解できましたが
この美術館に以前から私のプライベートで制作したポスターが10数点所蔵されており
そのうちの数点を「PROTEST!」と「Revisting Black Mountain」という企画展に展示するので
ご招待しますよっという内容の招待状でした。
行ってみたいのはやまやまですが、仕事とお金の都合がつかず。。。。断念しました。
いつか、一度行ってみたい場所のひとつです。
この美術館の私の作品ページはこちらです。
http://www.emuseum.ch/search/Naoki%20Hirai
2018/04/01(Sun)
2018年度末、最後のボランティアに先週に続いて
JA朝倉農業ボランティアに参加してきました。
現場は周囲の山が崩壊し土砂が流れ込んだスモモ畑。
満開に近いスモモの花の下、
3月末とは思えない暑い日差しの空の下、
高校の2団体と一緒に土砂出しと土嚢作りに汗を流しました。
早いもので被災地にもいつしか春が訪れまもなく9ヶ月が経とうとしていますが
未だに手つかずの場所もあり、来年度も継続してどこかの現場で
お手伝いをしていこうと思っています。