D・Cの超卵~(元)男子中学生のウルトラエッグ~ ウルトラマントリガー
男子中学生(DC)の時に、ウルトラエッグ(超卵)を紹介する為に始めた
ウルトラマンシリーズの玩具紹介と最新作の感想を中心としたブログです。
管理人は社会人となり、ブログは10周年突破!ありがとうございます!
DC超卵です
「GRIDMAN × DYNAZENON スペシャルナイト」の興奮が冷めやらず
本日詳細解禁となった劇場版の公開が待ちきれないのですが
明日はいよいよ!
『ウルトラマンデッカー』にウルトラマントリガーが帰ってくる!!!
世界観を共有する二大ウルトラマンの共演は
まさにそのまま、『劇場版ティガ&ダイナ』の興奮さながら!!!
スフィアバリアで閉鎖された地球にケンゴはどのように駆けつけるのか。
果たしてウルトラデュアルソードとは何なのか!
明日の土曜朝9時は絶対寝坊出来ませんね!!!
さて、本日紹介するのは
そんな『デッカー』のトリガー客演回前日に発売という
あまりにもナイスタミング過ぎて、感動すら覚えるこの商品。
ウルトラマントリガー エピソードZ Blu-ray特装限定版
発売日:2022年8月26日(金)
価 格:6,800円(税抜)
【DISC 2枚組】
■本編ディスク
■特典ディスク
・メイキング映像「Making of Episode Z」
・特報、予告編
・2022/3/2 完成披露舞台挨拶
・2022/3/2 完成披露アフタートーク
・2022/3/18 同時視聴会 ビジュアルコメンタリー版
・Blu-ray限定トークショー
(出演:寺坂頼我/平野宏周/豊田ルナ/金子隼也/
春川芽生/水野 直/高木勝也/中村優一/武居正能監督)
■作品解説書(24Pオールカラー)
ツブイマ初のオリジナルスピンオフ長編として
2022年3月18日(金)から劇場公開と配信が開始された
『ウルトラマントリガー エピソードZ』の映像ソフトが本日発売!
『デッカー』以前のトリガーの最後の戦いでもあるという事で
トリガーが『デッカー』に客演する前日に発売!という完璧な采配。
『トリガー』と『デッカー』の繋がりを浴びるように楽しめる訳です・・・!
■解説書の感想
本編DISCは言わずもがな高画質・高音質ですので語る事は無く
Blu-rayの「滅茶苦茶楽しみな2大特典」その1である解説書をご紹介しましょう。
今回もオールカラー24ページで大ボリュームで
内容といたしましては
・ケンゴ&ハルキ インタビュー
・ユナ&アキト インタビュー
・トキオカ隊長 インタビュー
・全ヒーロー&全怪獣データファイル
・武居監督&脚本担当根岸さんインタビュー
とご覧の通り!
プロモーション中にイーヴィルトリガーの正体を明かす訳にはいかず
各種インタビューで口封じされていたトキオカ隊長役中村優一さんが
解き放たれたかのように、イーヴィルトリガーを語るインタビューは読み応えがありましたし
ケンゴ&ハルキとユナ&アキトの対談では
今回初紹介となる、意外な撮影裏話もw
武居監督のインタビューも印象的で
『エピソードZ』のメッセージ性がまた一段と深くなりましたねぇ。
さらに、Blu-ray解説書名物の初お披露目情報として
脚本担当の根岸さんから明かされた、ザビルの秘密と
データファイルで明かされた、グリッタートリガーの秘密にビックリ。
今回も読み応え抜群で大満足でございました。
■特典ディスクの感想
さあ!待望の特典ディスクですよ!!!
まず、「ツブイマ」で配信されている
・2022/3/2 完成披露舞台挨拶
・2022/3/2 完成披露アフタートーク の2つを収録。
アフタートークは先行上映後のお客さんに向けたトークショーという事で
ケンゴとハルキとトキオカ隊長がネタバレしまくりで笑えますねw
そして
・2022/3/18 同時視聴会 ビジュアルコメンタリー版 は
「ツブイマ」で開催された、GUTS-SELECT+ハルキの皆と
『エピソードZ』を同時再生して楽しむ事が出来る企画の完全版!!!
別の機器で同士再生する必要無く、『エピソードZ』本編の映像と同時に
メインキャストとハルキがワチャワチャしている様子を楽しむ事が出来ます。
そして Blu-ray限定トークショー は
上述の同時視聴会に参加していた
GUTS-SELECTメンバー+ハルキ+トキオカ隊長+武居監督で
それぞれのテーマに沿って、イーヴィルな隊員を決めるトーク!
各テーマごとに、キャストの素の顔が暴露されて行き
もうひたすら笑わせて頂きましたw
GUTS-SELECTのアットホームな雰囲気が本当に見ていて楽しいですし
そこへ無理矢理入って爪痕を残そうとするハルキが、カオス過ぎて最高w
そして、このトークショー限定の
トキオカ&タツミW隊長のイーヴィルミスリード謝罪会見は必見ですよ!!!w
最後は『トリガー』ファンが熱望していたメイキング映像!
『トリガー』キャストが最後に揃って撮影した映像が
この『エピソードZ』という事で、いわば『トリガー』撮影期間の集大成。
キャスト達の賭ける想いや情熱も並々ならぬものでは無いですし
その一方で垣間見える、キャストの素の顔もメイキングならではの魅力。
特撮シーンの創意工夫も徹底的に解説されていますし
逐一挟まれる、武居監督の演出意図解説も唸ってしまいますね。
そして、メインキャストのクランクアップシーンは
やっぱり涙なしでは見る事が出来ない、感動の瞬間。
特に特撮モノに初出演で苦労も尽きなかったであろう
アキト・ユナ、そして主人公を演じきったケンゴの
3人の最後の挨拶は、本当に胸が熱く、鼻がツーンとなりました。
キャスト・スタッフの全力の頑張りがあったからこそ
『トリガー』がこんな素敵な作品に仕上がってくれたんだなと
改めて感じさせてくれる、素敵な映像。
もはやメイキングでは無く、ドキュメンタリーでしたね・・・!
この、エピソードZのBlu-rayを持ちまして
『トリガー』現役時代のメディア展開は正真正銘ラスト。
最後の最後で、キャスト全員の感動のクランクアップ映像で締められるのは
毎年本当に乙と言いますか・・・
自分も『トリガー』を1年間応援し続けてきた
思い出と感動が一瞬で脳裏に蘇って、感慨深い気持ちになる物です。
社会的に不安定な状況で製作がスタートし
その製作現場の混乱が、完成品にも粗として少なからず出ていた『トリガー』でしたが
『トリガー』しか持っていない、『トリガー』ならではの魅力も
全編を通して溢れている、独特の心地良さが特徴的だった『トリガー』。
『エピソードZ』がその最たる例で、『トリガー』の最後を飾るに相応しい
『トリガー』だからこそ作る事が出来た、素敵な作品だったと思います。
自分は『トリガー』特有のその心地良さが大好きで気に入りましたし
作品全編に溢れる多少の粗を含めた、この心地の良さと共に
これからも『トリガー』を応援して行こうと思います。
『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』
約1年間楽しませて頂き、本当にありがとうございました・・・!
しかし!明日!!マナカ・ケンゴは帰ってくる!!!
この1年間の感謝の気持ちを胸に抱えながら
デッカーの先輩として降臨するトリガーを見る事が出来る
このナイスタイミングでの『エピソードZ』Blu-ray発売。
本当に!本当にありがとうございました・・・!
以上!ウルトラマントリガー エピソードZ Blu-rayのレビューでした。
それでは~
- 2022/08/26(金) 23:28:41|
- ウルトラマントリガー
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DC超卵です
今週の8日(水)から
『シン・ウルトラマン』の劇中BGMを網羅したサントラが先行配信開始!
もちろん配信開始から今に至るまでリピートしまくりですが
やっぱりザラブ戦の「勝利(M5)アレンジ」とメフィラス戦かつ予告BGMの「対外離脱」が格好良すぎますね・・・
『初代マン』からの流用曲も全て鷺巣詩郎氏の手によってリマスタリングされ
劇場の音響にも耐えうる、重厚なサウンドが実現している訳ですが
デザインワークスの庵野秀明インタビューによると
せっかくリマスタリングして貰ったのに、原曲に戻したシーンが2つあるとの事。
うーん・・・自分の耳に自信が無いので
これはサントラを聞き込んだ今、もう1回見に行くしかないですね・・・w
『シン・ゴジラ』の時も、過去作の曲を全てリマスタリングしたのに
庵野秀明ジャッジで過去作楽曲は全て原曲行くことが決定し
リマスタリングVerはサントラでしか聞けない幻の楽曲になっていたので
今回没になったのは2曲だけで良かったですw
さらに昨日からはメフィラス名台詞ポストカードも配布されたという事で
尚の事、劇場に足を運び、興収に貢献しなければ!!!
ここから入場者特典をどんどん追加して、さらに興収を伸ばして行って欲しいですねぇ。
■突然ですが、ライブステージの歴史
『ウルトラマンタイガ』放送中に初開催された
全国を巡るライブステージ「EXPO THE LIVE」シリーズ!
TV本編に連動するストーリーと豪華キャストご本人出演をウリとしたライブステージで
2021年には『ウルトラマンZ』の「EXPO THE LIVE」シリーズも開催されましたね。
そして、毎年恒例のイベントである年末年始のイベント
「ウルトラヒーローズEXPO ニューイヤーフェスティバル」におきまして
毎日開催されているライブステージも
『Z』放送中に開催された「EXPO2021」から大幅リニューアル!!!
『タイガ』で初開催された「EXPO THE LIVE」とシリーズを共有する
「NEW GENERATION THE LIVE」へと姿を変える事となりました。
そして『Z』の次作である『ウルトラマントリガー』の年から
毎年夏に開催されていたイベント「ウルトラマンフェスティバル」も
「ウルトラヒーローズEXPO サマーフェスティバル」と名前を変え
コチラの夏のライブステージも「NEW GENERATION THE LIVE」に変化。
さらに『トリガー』の「EXPO THE LIVE」は大きく変化を遂げ
『トリガー』現役中に開催されるライブステージは全て
『NEW GENERATION THE LIVE -ウルトラマントリガー編-』として繋がる物語に!
夏に前期・後期に分かれて行われるライブステージは「STAGE1・2」。
そして年末年始に行われたライブステージは「STAGE3」。
さらに、『タイガ』と『Z』の「EXPO THE LIVE」に相当する
ケンゴとハルキのご本人が登場する全国巡礼ライブステージは
1年間にかけて開催されてきた、「THE LIVE トリガー編」の最後を飾る「STAGE4」に!
そんな『トリガー』シリーズの最後を飾るライブステージの千秋楽が
本日、6月11日(土)16時から「SPWN」にてオンライン有料配信!
『デッカー』の放送開始を目前に、ケンゴとハルキが挑む最大級の戦いを見届けましょう!!!
■感想(ややネタバレ有)
という訳で見終わりました・・・
いやぁ・・・
これ、『トリガー』の真〈トゥルース〉の最終回ですよ。
簡単なあらすじとしましては
物語は『エピソードZ』の後にケンゴがGUTS-SELECTに帰ってきた時間軸。
何者かの手によって、『ティガ』の時空と『トリガー』の時空が繋がってしまい
その異変に気付いた歴代ウルトラ戦士達も駆けつける・・・というもの。
まず、このあらすじの時点でファンの人は燃えてしまいませんか?
だって、『ティガ』と『トリガー』の時空が繋がってしまうんですよ!?
それはそれはもう・・・夢の共演の嵐で脳内がパンク寸前でした・・・w
多くの方にアーカイブ配信を見て頂きたいので
ここからはややネタバレ有りでオススメポイントを紹介して行きたいのですが
まず、夢の共演なのが、新・旧 闇の三巨人の揃い踏み!!!
〈カミーラ・ダーラム・ヒュドラ〉の『ティガ』版 闇の三巨人と
〈カルミラ・ダーゴン・ヒュドラム〉の『トリガー』版 闇の三巨人が
とある理由で復活し、なんと同じ空間に6体が勢ぞろい!!!
ファンが求めていた夢の共演でありながら
映像作品だと中々上手く行かなさそうな共演を実現してくれるのは
やっぱりライブステージの醍醐味ですよねぇ・・・
3体ともそれぞれ「オマージュ前/後」という事で、共通点の多いキャラ達ですが
その共通点が台詞やストーリー展開に生かされているのが、また嬉しい。
カミーラとカルミラが、とある事に関して一時的に意気投合するのですが
個人的には、そこのシーンが激アツ過ぎてニヤニヤしてしまいましたね・・・w
気になる方は是非、アーカイブ配信をご覧下さい。
新・旧 闇の三巨人のみならず、ウルトラ戦士達の夢の共演も盛り沢山!
ゼロ・ダイナ・コスモスという、あの形態が出る予感しかしないトリオや
『シン・ウルトラマン』を彷彿とさせるアクションを魅せる初代マン!
エックス&ゼットという、X・Zのアルファベット新コンビ技や
リブット&トリガーダークのBOOT CAMP出来なかったコンビまで!
ケンゴとハルキは寺坂頼我さんと平野宏周さんが生出演ですし
ゼロ・エックス・リブット・ゼット・トリガーダークもオリジナルキャスト!
エックスは久しぶりに中村悠一さんが演じる、エックス本人ボイスですよ!
闇の力に迷っていたイグニスに1度会っているリブットが
光も闇も受け入れたイグニスと共闘する時の台詞もまたナイス・・・!
『トリガー』のその後の物語として、素晴らしいフォローでした。
■『トリガー』の事実 判明
そして、そんな夢の共演ラッシュと合わせて
今回のライブステージの大きな見所となっているのが
TV本編で明かされなかった
『トリガー』の謎が2つ明かされる事です。
アーカイブでより多くの方に見て頂きたいので
未見の方が見たくなるように、少しだけネタバレすると・・・
まず1つ目に明かされる秘密が
なぜケンゴは「スマイル!スマイル!」に固執するのか。
第1話から『エピソードZ』まで、常に笑顔を求め続けていたケンゴ。
TV本編でもお母さんの影響らしいという事が描かれてはいましたが
どうして笑顔を大切にするようになったかという経緯までは、TV本編で語られませんでした。
今回のライブステージでは、そんなケンゴ最大の謎である
「スマイル!スマイル!」というキャッチフレーズに着目し
どうしてケンゴは笑顔を守りたいのか、どうしてケンゴは笑顔を振りまくのか。
そしてケンゴはどうして「スマイル」と2回言うのか!!!
そこの貴方、「え、そんなのどうでも良くない?」と思いましたよね。
この「スマイル!」が2回である理由を知った瞬間
これまでの『トリガー』本編の見方が180°変わりますよ。
2つ目に明かされる秘密が
どうして『トリガー』の時空は『ティガ』の時空に似ていたのか?
3000万年前の闇の巨人の1人が光に目覚めて、闇を滅ぼし
現代で再び目覚めた闇の巨人を光の巨人が打ち倒し
最後は世界を闇に包む邪神を、世界中の光と共に撃破する・・・と
最初から最後まで徹底的に『ティガ』の要素・物語を踏襲して完結した『トリガー』。
メタ的な理由を言ってしまえば
親子二世代で楽しんで貰う為に『ティガ』の要素を取り入れた訳ですが
面倒くさいオタクとしては、どうして『ティガ』と似ているのか理由付けが欲しくなるんですが・・・w
そこに!今回のライブステージは100点満点の答えをくれました。
「NEW GENERATION THE LIVE」シリーズは正史扱いされる事が大半なので
今回のその答えも、おそらく今後は公式設定として扱われて行くと思います。
今回のステージで、これらの『トリガー』に関する重大な謎が2点明かされる事が
先程、このステージが『トリガー』の真の最終回になると言った理由。
ケンゴが笑顔を守りたい理由。
ケンゴが「スマイル!スマイル!」と2回言う理由。
トリガーがティガに似て生まれて来た理由を知った時。
そしてその事を知ったケンゴが、ティガに決意を述べる時。
これらの真相が全て、『ウルトラマントリガー』という作品を語る上で
蔑ろにする事は出来ない、重要な意味を持ったものになっていましたし
これらの真相の答えのそれぞれが
『ウルトラマントリガー』という作品を総括する上で
重要な意味を持っていました。
『ウルトラマントリガー』の物語の見方が大きく変わる、この新事実を
知らないままで『トリガー』という作品を印象付けてしまうのか。
それとも、全て知った上で『トリガー』という作品を受け止めるのか。
自分は、今回のステージがケンゴ役の寺坂頼我さんが
『トリガー』現役時代に出演する最後のステージである事も含めて
やはり『トリガー』という作品を締めくくるに相応しいステージだったと強く感じました。
https://ultraman.spwn.jp/events/22061116-ultra-stage4
アーカイブは16日(木)から、上記のサイトで配信予定。
『トリガー』の真の結末を見届けるかどうかは、貴方次第です。
以上!NEW GENERATION THE LIVE ウルトラマントリガー編
STAGE4 -僕らが咲かす花- の感想でした。
それでは~
- 2022/06/11(土) 15:51:00|
- ウルトラマントリガー
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DC超卵です
先週の土曜日に
「TSUBURAYA IMAGINATION」の新たなる連載企画として
『ウルトラマントリガー』のスーツ/着ぐるみの造形を特集したインタビュー記事が公開!
怪獣の着ぐるみに関しては、円谷プロ造形部門「LSS」のチーフにして
日本特撮の怪獣着ぐるみ造形の第一人者 品田冬樹氏のインタビューが掲載。
昨今話題になりがちな、ニュージェネにおける怪獣の新造・改造の裏話が満載。
トリガーのスーツに関しては、円谷プロに所属している
日比野さん、亀田さん、菊池さんのインタビューを掲載。
トリガーの小顔化に成功した理由など、こちらも裏話が満載ですね。
個人的には「ウルフェス」などのライブステージでMCを担当されていた菊地留以お姉さんが
円谷プロの造形部門に身を移された事はEDテロップ等で把握していましたが
まさかトリガーのス-ツ製作に携わっていたとは知らず、勝手に感動しています・・・
造形という別の角度で『トリガー』の全25話を深堀りする素敵な企画。
『トリガー』という作品をさらに楽しみたい方は、是非ご一読を!
さて、本日紹介するのは、『ウルトラマントリガー』を何倍も楽しめるこの商品!
ウルトラマントリガー Blu-rayBOXⅡ
発売日:2022年3月29日(火)
価 格:23,000円(税抜)
【本編DISC 2枚組】
収録話数:第14~25話
【SPECIAL DISC 1枚】
■作品解説書(24Pオールカラー)
『トリガー』のTV放送終了から約2ヶ月が経ち
完結編となる『エピソードZ』の配信開始で盛り上がる中
『ウルトラマントリガー』を総括するに相応しい
Blu-rayBOX最終巻となる、第2巻が本日発売!
いやぁ・・・Blu-rayBOXⅡ巻が出ると
『トリガー』もいよいよ終わってしまうんだと、しみじみしてしまいますね。
■本編ディスクの感想
今回の第2巻は、リブット&アブソリューティアンが登場する第14話から
メガロゾーアと人類の最終決戦を描いた、最終回の第25話までを収録!
昨日の段階でフラゲ出来ていたので、全話見直したのですが
画質が綺麗で見応えあり!!!
ただ、第1巻のレビューでも触れましたが
TVの大画面でサブスクを利用して『トリガー』をご覧になっている方には
あまり画質の変化が無く、感動は薄い・・・と思っていたら
第1巻よりも輪郭がクッキリして見え、配信よりも綺麗に見えますね。
地上波よりは遥かに高画質ですから、映像ソフトを買ったかいがありますよ。
そして!Blu-rayBOX限定映像として楽しめるのが
キャストのオーディオコメンタリー!!!
第2巻では、ケンゴ役:寺坂頼我さん、ユナ役:豊田ルナさんをお迎えして
お2人のダンスが物語を彩る、第15話の「オペレーションドラゴン」と
ケンゴとユナが超古代からの運命に打ち勝つ、最終回のコメンタリーを収録!
お2人ともコメンタリー初挑戦だった、第1巻とは異なり
少しずつ慣れて来たのか、トークのテンポも良い感じ。
どちらの回もどのインタビューにも乗っていないような
撮影の当事者ならではの些細な裏話が満載で、とても楽しめました・・・w
■解説書の感想
Blu-rayBOXの「滅茶苦茶楽しみな2大特典」その1である解説書。
第1巻に引き続き、今回もオールカラー24ページで大ボリュームです。
内容といたしましては
・マナカ・ケンゴ役寺坂頼我さんインタビュー
・各話監督&脚本家インタビュー
・グリッタートリガー・ダーク・トゥルース デザイン解説
・メガロゾーア デザイン解説
・『トリガー』初登場怪獣 改造解説
・3000万年前~『トリガー』第1話までの時系列解説
という訳で、見所?読み所?しかない、珠玉の一冊!
寺坂さんのインタビューは、ケンゴというキャラの深みがさらに増しますし
各種デザインの解説は、先日発売された「フィギュア王」とモロ被りの内容でしたが
非常に興味深い内容なので、何度読んでも飽きませんねえ。
そして事前予告無しで掲載され、テンションが上がったのが時系列解説!
3000万年前にケンゴがトリガーダークをトリガーに改心させてから
第1話の火星でトリガーがゴルバーを撃破するまで
ケンゴの母:レイナさんの超古代研究や
ミツクニさんTPU&GUTS-SELECT設立といった過去の物語が
幼い頃のユナやアキトを交えた、補完されており
TV本編では語られなかった部分も明かされている充実の解説。
『トリガー』は世界観がとにかく複雑な作品でしたから
製作側から丁寧に整理された解説をお出しされると
それを参考にTVを楽しめるので、大変有難い限りです。
最後に解説書で1番楽しみなのが
脚本家&監督陣の超濃厚インタビューですよ・・・!
1話につき1ページを割いて、小さい文字でインタビューが凝縮されているのですが
今回も「フィギュア王」や「ツブイマ」には掲載されていなかった
Blu-rayBOX初出しの超絶裏話が満載!!!
皆さんにも是非手に取って欲しいので、チラっとヒントをお伝えすると・・・
・ナースデッセイ変形のエネルギー源となる
「アブソリュート粒子」が『ギャラファイ3』で・・・?
・マルゥルの次にマスコット有力候補だった『セブン』宇宙人
・メツオーガのモチーフになった意外な『タロウ』怪獣
・夕景のメツオロチという名シーンに流用された、意外な平成ウルトラ劇場版
・第18話でケンゴが夢見た
トリガーダーク&カルミラVSセグメゲルという謎の戦いの真相
・ミツクニさんがティガを召喚出来た理由
・メカムサシンを作った、日本かぶれの宇宙人の正体
・坂本監督が『エピソードZ』を撮らなかった理由
・イグニスとギャラファイのアレが・・・?
自分、様々なインタビューを追いかけていると自負していたのですが
「これ初めて聞いたぞ!?」と震えた裏話がこんなにも・・・!
ミツクニさんのティガ召喚の理由にはそうだよなぁと頷いてしまいましたし
メカムサシンを造り上げた宇宙人の名前に大爆笑w
セグメゲル戦の真実も、何故かセグメゲルの世界観が広がって「おぉ・・・」と困惑。
そして、何よりイグニスとギャラファイのアレですよ!
『ギャラファイ』の監督と脚本家コンビが作った『トリガー』ですから
何かリンクする要素があるとは睨んでましたが、これは一体・・・!?
どうしてイグニスは第14話でアブソリューティアンのデータを持っていたんだ!?
いやぁ・・・今回の解説書も凄い・・・!
読みながら汗をかいてしまうような、見事な解説書でした。
■特典ディスクの感想
・メイキング映像「Making of Trigger」
・マルっとナビ
・ナースデッセイ開発秘話~特務3課奮闘記~
・ノンテロップオープニング
・ノンテロップエンディング
・特別総集編3「咲き乱れる悪の華」
・特別総集編3「咲き乱れる悪の華」予告
さあ!お待ちかねの特典DISCですよ!!!
まずは第1巻と同様に特別総集編3も無事収録。
ティガ客演の第19話とバリガイラーの第20話の間に放送された回ですね、
さらに商品情報公開直後は収録内容に記載されていなかった
「TSUBURAYA IMAGINAION」独占配信スピンオフ2作
『マルっとナビ』と『ナースデッセイ開発秘話』もBlu-rayソフト化!
Blu-rayBOXを買うような熱心なファンで、「ツブイマ」に加入されていない方は居ないと思いますがw
高画質で手元にソフトとしてコレクション出来るのが、コレクターとしては嬉しいですよね。
そして、『トリガー』放送終了後に毎週Youtubeの方で配信されていた
『GRFボイスドラマ』は、今回Blu-rayには未収録!
『トライスクワッド ボイスドラマ』や『ゼロ&ゼット ボイスドラマ』に比べると
『トリガー』TV本編との関わりは薄かったので、未収録なのも納得ですかね。
おそらく『ギャラクシーファイト 運命の衝突』のBlu-rayに収録されるのではないでしょうか。
最後は『トリガー』ファン待望のメイキング映像!!!
いつもは1・2巻で前後編に分けて、メイキングが収録されていたのですが
今回、『トリガー』は1巻の方にスタッフインタビューを収録し
現場のメイキングを2巻の方にまとめる、という新しい形を取っていたんですよね。
いつもなら12月の段階でメイキングの前半が見れているはずなのですが
今年は3月までお預けという事でモヤモヤしており・・・ようやく見る事が出来ました!w
『Z』のBlu-rayは第1巻に約50分・第2巻に約1時間10分のメイキングが収録されていましたが
今回、『トリガー』は第2巻に約1時間10分のメイキングが収録されているだけで
単純に比較するのなら、『Z』のメイキングよりも映像は少なくなっています。
ただ、『Z』のメイキングには監督のインタビューが挟まれていたのに対し
今回『トリガー』は、そういった製作陣のインタビューは1巻の方に凝縮されて
第2巻のメイキングはキャストと特撮現場のみにスポットを当てた構成になっており
メイキング映像としては『トリガー』の方がテンポが良いですね。
まぁ、2巻分のメイキングを1巻でまとめているので
テンポを良くしないと間に合わないんですが・・・w
また、これまでのニュージェネのメイキング映像は
ネタバレ防止の為に、1巻のメイキングに2巻の映像は使われなかったのですが
今回は2巻分をまとめたメイキング映像になっている訳ですからネタバレし放題。
撮影開始当初のインタビューに、最終回の映像を差し込んで比較するシーンがあったりして
こういう構成が出来るのは、2巻分まとめたメイキングの強みかなと。
『トリガー』の事が大好きな、GUTS-SELECTメンバーのインタビューは微笑ましいですし
TV最終回のケンゴの別れのシーンの撮影風景は涙なしでは見れません・・・
さらに!
・第2話のトリガーVSダーゴン戦の長回し格闘の舞台裏
・第3話のワイヤーで空を駆けるトリガーVSヒュドラムの舞台裏
・久しぶりのミニチュア戦闘機となったガッツウイング1号の苦労
・ナパームに襲われるケンゴとユナ
・ニュージェネ最大規模のプール撮影となった最終回…など
大迫力の特撮が目白押しだった『トリガー』の
特撮舞台裏を楽しめるのはやっぱり楽しい!!!
メイキングが好きな方は絶対に購入するべきアイテムですよ。
そして、今回のメイキングでしたが
キャストがクランクアップするシーンが収録されていない・・・
どうやらGUTS-SELECTメンバーは
『エピソードZ』の撮影でクランクアップしているようなので
これは『エピソードZ』のBlu-rayも発売される可能性が高い・・!
まだまだ、『トリガー』を追いかけられそうで
楽しみが増えました。
今回も内容盛り沢山で『トリガー』の初耳情報が満載!
『トリガー』をさらに深く楽しむ事が出来る、最高のBlu-rayでした。
今は冒頭でも紹介した、「TSUBURAYA IMAGINATION」のコラムのおかげで
放送中or放送終了直後に、作品の裏話や秘話を楽しむ事が出来ますし
さらに先月発売された雑誌「フィギュア王」の『トリガー』特集号も
Blu-rayBOXの解説書に負けないくらいの、衝撃初出し情報が満載!
・Blu-rayBOXのメイキング・監督&脚本家陣インタビュー
・「フィギュア王」の円谷プロ製作陣&玩具担当インタビュー
・「ツブイマ」の玩具開発者インタビュー「玩具の真髄」
・「ツブイマ」の円谷プロ造形部門インタビュー
・「ツブイマ」の監督陣インタビュー
そして、近々絶対に発売されるであろう
「ウルトラマントリガー超全集(仮)」も含めまして・・・w
これらのインタビューの全てを網羅し
『トリガー』という作品が成立するに至るまでの経緯を知る事で
『ウルトラマントリガー』という作品を何倍も深く楽しみ
作品を愛する事が出来るようになる事間違いなし!!!
『トリガー』大ファンの方は、全力で『トリガー』を追いかけ
とことん『トリガー』を好きになり、応援して行きましょう!
以上!ウルトラマントリガー Blu-rayBOXⅡのレビューでした。
それでは~
- 2022/03/29(火) 18:00:00|
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DC超卵です
昨年12月と今年の1月に開催され、大好評だった
オンライン配信全盛期の今だからこそ、楽しめる
未だかつてないエンターテイメント体験!
円谷プロが贈る、没入型ライブアトラクション!
『INTO THE STORY ウルトラマントリガー』の追加公演が決定!
見所は前回公演の感想記事に全て記しましたので
気になる方は是非ご覧頂きたいのですが
・アーカイブ&再配信は一切無し!
・同じ公演は二度と無い!
という事で、これが『INTO THE STORY トリガー編』を楽しむ最後のチャンス!
以前の公演から、キャストパートの内容が変更になっているという事で
前回見た人も気になってしまう内容なのは流石ですね・・・w
感想記事に書いた、「お値段がちょっと高い問題」も早速改善されていますし
この『トリガー編』以降もドンドン続いて欲しい『INTO THE STORY』!
皆さんもウルトラシリーズの新しい試みを応援して行きましょう!
そして新しい試みと言えば・・・
ついに本日!
TSUBURAYA IMAGINATION初のオリジナル映画作品
『ウルトラマントリガー エピソードZ』配信開始!!!
いやぁぁぁぁぁぁ!!!ついに待っていましたよ、この時を!
トリガー&ゼットが共演する、『ウルトラマントリガー』の完結編!
その名も『エピソードZ』が、全国の一部劇場公開と合わせて
ウルトラマン見放題アプリ「TSUBURAYA IMAGINATION」
通称「ウルトラサブスク」で本日から見放題配信がスタート!
なんと、月額550円でほぼ全てのウルトラマン+新作映画が見れちゃいます。
え、まだ入っていない人居ます・・・?入るしかないですって・・・!
という訳で、「ウルトラサブスク」のサービス開始初日から1年間
途切れること無く会員を継続中のDC超卵。
『トリガー』完結編となる『エピソードZ』を、もちろん見させて頂きました!
昨年25周年を迎えた伝説の作品 『ウルトラマンティガ』の衝撃を現代に再現すべく
『NEW GENERATION TIGA』という屋号を背負って立ち
暗い世の中にたくさんの光と笑顔を届けてくれた『ウルトラマントリガー』。
そんな『トリガー』の完結編を見てしまったら、書きたい事が溢れてしまいましたよ。
前置きはここら辺にして、早速感想行ってしまいましょう!
当たり前ですが
※ネタバレ注意です。
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■全体の感想
以前の『トリガー』TV本編総括記事の時に学んだのですが
長々と色んなシーンへの想いを吐露しても読んで頂けないのでw
先に今回の『エピソードZ』の率直な感想を書かせて頂きます。
今回の『エピソードZ』は、配信開始前から『トリガー』の完結編である事が
予告編やインタビュー等で非常に強調されていましたが、皆さんはどうでしたか?
個人的には
見たいものを思いっきり見せてくれる
『トリガー』ファンなら絶対満足出来る完結編だったと思います。
【TV本編の2年後の設定の完結編】で【先輩の『Z』組が客演】して
【イーヴィルティガオマージュのイーヴィルトリガーが登場する】など
公開前の予告をチェックし、世界観や設定の情報を掴んで行く中で
「この設定なら、こういうお話・こういうシーンが見たい!」という期待が
『トリガー』のファンとしては湧き上がってくるものですが
・TV本編の全25話をかけて成長し、関係性が変化したメインキャラ達。
・TV最終回から2年が経過し、生まれ変わったGUTS-SELECTの活躍。
・先輩ウルトラマンとして、しっかりと爪痕を残していったハルキ・・・などなど
この設定と世界観ならそうなるよね!というお約束がしっかり守られていたおかげで
今作は『トリガー』ファンの期待を裏切らず、ファンの期待に真正面から向かい合ったど真ん中ストレートの安心感が溢れる作品だったと思います。
TV本編ではあまり目立った印象の無かった
テッシンさん・ヒマリさん・マルゥル・タツミ隊長も大活躍でまさに見たいものを全て見せてくれた!そんな感想ですね。
また、『トリガー』TV本編は
これまでのウルトラシリーズでは前例が無いほど、謎や伏線の多い作品でしたが
今回の『エピソードZ』は完結編と題しているだけあり
TV本編で明かされなかった謎の一つである
3000万年前のトリガーダークに生まれた光の化身が
何故、現代で人間の赤ちゃん(ケンゴ)として生まれたのかについて言及。
この謎が明かされていなくても、TV本編全25話は理解出来ると思うのですが
戦いを終えて、自らが築いた未来を進んで行くケンゴにとって
TV本編で明かされなかったこの謎は非常に重要な要素。
今回、この謎を劇場版のストーリーのメインに持ってくる事で
全ての要素が奇跡的に噛み合い、完結編に相応しい大団円を生み出したのは
本当にお見事!としか言いようが無く、ただただ感服しておりました。
ハルキも、イグニスも、そしてイーヴィルトリガーも
全てがこのメッセージを伝える為に用意されたと言っても過言では無く
特にイーヴィルトリガーは後ほど長文でダラダラと書きますけど
今!この内容の作品だからこそ!!
イーヴィルティガのオマージュキャラを出す必要性があったのか!と唸りましたよ。
「人間はみんな、自分自身の力で光になれる。」
これはかつて、ティガに変身したマドカ・ダイゴが残した言葉。
しかし、人に宿っている光を1人で輝かせることは非常に難しい事でしょう。
そんな光を輝かせることが出来るのは、人と人を結ぶ心。
光の化身だったケンゴが人間として生まれたのは
他人同士が支え合う事で生まれる笑顔=光を受け取る為。
光溢れる希望の未来を築くために、ケンゴは人々の笑顔を求め続けたのです。
『ウルトラマントリガー』という物語の集大成で描かれたこのメッセージは
作品全体のテーマそのものを総括する素晴らしい内容だったと思いますし
『ウルトラマンティガ』で断片的に伝えられたメッセージを
25年経った現代だからこそ、さらに一歩進める事が出来た
まさに『NEW GENERATION TIGA』に相応しい結末だったのではないでしょうか。
この作品を見ずに、『ウルトラマントリガー』という作品を評価出来ないのは間違いないですし
そういった意味でも、前評判に嘘偽りのない【完結編】だったと思います。
この『エピソードZ』を見て、自分はもっと『トリガー』が好きになりましたねぇ。
何とか端的に纏まったんじゃないですか?どうでしょう・・・!?w
さて、ここからは個人的にお待ちかねの
長文駄文のダラダラ独り語りタイムですよ~!
■個人的に好きなシーンはここだ!
もう、普通にこれは長々と語りたい!語らせてください!!!
まず好きなのはアキトですよ、アキト。
TV序盤では尖がったイヤなキャラだったアキトが
中盤~終盤にかけて、ケンゴに懐いて角が取れて行き
最終回では子犬のように丸く可愛らしくなりましたが
その続編となる本作では、もうツンデレキャラとしての魅力が爆発し過ぎ!
特に好きなのは、劇中で2回あったケンゴ帰還パーティー!
アキトのパーティーに対するリアクションが、2回ともたまりません!
このアキトの変化・成長も『トリガー』の大きな魅力の一つでしたね。
あとは、イーヴィルティガへのオマージュも抜かり無かったのが印象的で
ケンゴの光を奪って、エンシェントスパークレンスでイーヴィルに変身するのもそうですし
ケンゴとアキトが力任せに電磁バリアを破って
ガッツスパークレンスを取り戻す展開も原典通りでナイス!
そして、トリガーが最終決戦で放つゼペリオン光線は
腕を水平に広げた後、一度腕を胸に戻してから放っていましたが
このモーションはイーヴィルティガを浄化した際のティガと全く同じ。
さらに『ティガ』の映像作品では見る事が絶対出来ない
イーヴィルVSダークという夢の対決まで見せて貰えて
『NEW GENERATION TIGA』の志をひしひしと感じる事が出来ました。
後は、イーヴィルティガとは関係ないですけど
タツミ隊長がGUTS-SELECTから情報局に異動しているのも
『ティガ』『ダイナ』におけるイルマ隊長と全く同じですよね。
そして本作で一番涙腺に来てしまったのが
TV後期ED「明日見る者たち」が最高のタイミングで流れるシーン。
これまでは「イイ曲だな」と何気なく聞いていた一曲でしたが
孤独破る新たな出会い 手に手を取り信じあおう というこのサビが
この『エピソードZ』のおかげで、何倍も味わい深くなってしまい、涙が・・・
GUTS-SELECTの皆がケンゴを笑顔にするシーンで
この曲を流そうと判断したスタッフの方!(武居監督ですかね?)
身体が痺れてウルっと来てしまいました。思うツボです。
ありがとうございました・・・!
■『Z』組の扱いをどう捉えるか
本作の副題である『エピソードZ』という名前の通り
前作である『ウルトラマンZ』の客演も魅力的なポイントの一つ。
当初は2021年初夏公開予定だった『シン・ウルトラマン』との兼ね合いで
『ギンガ』以降毎年製作されていた劇場版が『Z』のみ製作されておらず
『Z』の作品自体の人気もあって、劇場版を望む声は大きく・・・
そんなファン層を取り込み、劇場版が無かった『Z』を救済する為に
『エピソードZ』という副題が付けられたのでしょう。
となると、どうしても『Z』組の大活躍や
『Z』の世界観が大きく広がる事を期待してしまいますが
本作の『Z』の扱いは、例年の劇場版先輩客演とほぼ同じくらい。
やっぱりメインは『トリガー』であり、『トリガーの劇場版』なんですよね。
ここに納得出来るかどうかで、評価が若干分かれてしまう気がします。
個人的には『トリガーの劇場版』である事を重々承知した上で視聴したので
『Z』の活躍に関しては、全然納得。
むしろ、『Z』は『トリガー』TV本編の第7・8話に出演しているのに
さらに劇場版にも客演出来たという、近年稀に見る好待遇っぷり。
しかも、『Z』の物語の全ての元凶であるセレブロが再登場し
『トリガー』の完結編のストーリーこれだけ絡んだ時点で
例年の先輩客演よりも、かなり優遇されているとも捉えられないでしょうか?
ただ・・・・
・25話かけてせっかく捕まえたセレブロが脱走するのは蛇足
・『Z』ラスボスのデストルドスの安易な再登場
この2点に関しては、否定意見が出てしまうのも仕方ないでしょうね。
個人的には、劇場版に飢えている『Z』ファンへの
ファンサービスとして受け取り、満足出来ましたけど
納得の行かない『Z』ファンの気持ちもよく分かります。
そして、この文を書いている内に引っかかり始めたのですが
物語に大きく絡んだのはセレブロで、ハルキじゃないな・・・と。
実はコレ、『トリガー』TV本編の『Z』客演回でも感じていた部分で
ハルキはただ共闘してくれるだけで、ハルキの新たな面が見れたりしないんですよね。
TV本編の客演はまず『トリガー』のお話を進める必要があるので
ハルキが舞台装置として扱われる事にも納得していたのですが
今回の『エピソードZ』でも、TV版の客演とほぼ同じ扱いで
ハルキがただ助けに来ただけなのは少し空しいなぁと。
『Z』という作品は優遇されていましたが
ハルキは優遇されていない・・・のかもしれません。
ただ、ゼットの戦闘シーンの演出に関しては痺れまくりで
高圧電線タッグマッチを披露するベータスマッシュも最高ですし
アルファエッジの綺麗な電飾を見せる為
予定されていた昼のシーンをナイター戦に変更したパゴス戦もお見事!
アルファエッジは劇中2回ある登場シーンがどちらも格好良かったですし
最終決戦のアルファエッジ→デルタライズクローは拍手!!!
ウルトラマンゼットの魅力は存分に詰まっておりました!
ほんの少し、ガンマイリュージョンのティガと
トリガーの共演に期待していたんですが、流石に無かったですね・・・w
■影を継ぐもの
公開前から本作のトピックして強くアピールされていた
影の巨人 イーヴィルトリガーの登場。
原典である『ティガ』の、数々のセルフオマージュを展開してきた『トリガー』において
TV本編では登場しなかったイーヴィルが、劇場版の敵として登場する・・・
原典であるイーヴィルティガの大ファンとしては
その後継者であるイーヴィルトリガーの活躍に大注目しておりました。
まず触れておきたいのが、イーヴィルトリガーの正体のミスリード。
予告では「タツミ隊長が裏切ったんです!」と強烈にアピールされており
逆に露骨過ぎて、ミスリード狙いなのでは?と思っていたのですが
映画本編だとタツミ隊長が怪しく見えるシーンが一切無く、笑えてしまう程w
この予告の涙目のタツミ隊長のシーンって『エピソードZ』にありました・・・?
〈追記〉
タツミ隊長の血気迫る迫真の演技。ありましたね・・・
そして本編でイーヴィルトリガーに変身してくれたのは
GUTS-SELECTの新隊長となったトキオカ リュウイチ。
これは公開前から多くの人が予想していたと思いますが
その正体が、かつてユザレの同士 超古代人ザビルなのは想定外。
まさか3000万歳越えの人が登場する事になるとは・・・!
ザビルは自身がもう1人のトリガーとなる為に、3000万年前から暗躍を開始。
エンシェントスパークレンスを作ったのも
石碑を掘って、闇の三巨人とトリガーの戦いを現代に伝えたのも
現代でエンシェントスパークレンスをミツクニに授けたのも
トリガーと地球人が闇の三巨人を倒せるようにする為の準備に過ぎず
全て、ザビルがイーヴィルトリガーになる為の計画の内。
TV本編であれだけ死闘を繰り広げた、闇の三巨人との戦いも
ザビルにとっては自身の目標の途中経過に過ぎなかった訳です。
劇中で説明されなかった謎がまたこうやって説明されたのが嬉しいですし
TV本編の印象がひっくり返る、裏ボス的な活躍の仕方も個人的に大好物なんですが
自分が何より拍手を送りたいのが、本作のテーマとイーヴィルトリガーの親和性の高さ。
光の化身がケンゴという人間になった事で
人と人の心の繋がりが生まれ、光が広がったのに対し
仲間のユザレを失い、1人となったザビルは絶望し
人間ではないケンゴが変身した
トリガーの力を妬み、奪って、闇に呑まれる。
ザビルはケンゴと対になる、影のような人物であり
まさに影の巨人 イーヴィルトリガーとなるに相応しい存在。
ゴルバー・メガロゾーア・闇の三巨人。そして何よりトリガー自身が
『ティガ』の元ネタキャラと似ている理由が明確に設定されていないのに対し
イーヴィルトリガーは、イーヴィルである意味が劇中でしっかり説明され
それが作品のテーマを強調する事に繋がっている!!!
ザビル関連は非の打ち所がない、素晴らしい設定だったと思いますね。
武居監督のインタビューによると
「最終決戦は3人のウルトラマンの同時光線だからこそ
イーヴィルトリガーに勝つことが出来た」と説明されており
どんなに孤独な人間が強大な力を得ようとも
心の繋がった弱き者たちの強さには決して敵わない。
インタビューを読んだ後だと、ラストで消滅するサビルの表情は
その事を悟り、理解したような安らかな表情にも見えてきますね。
ザビル自身も中村優一さんの名演で哀愁漂う魅力的なキャラに仕上がっていましたし
イーヴィルトリガーも1回きりなのが勿体ないくらい格好良い。
また、いつか再登場する事を祈っております。
■配信故の弱点
今回の『エピソードZ』は一部の劇場で上映されていますが
正確には劇場版では無く、「ウルトラサブスク」の加入者獲得を目指す為の
ネット配信をメインとした【特別編】扱い。(製作委員会も【特別編】表記)
なので、『劇場版タイガ』以前のニュージェネ劇場版作品群と比較すると
予算が減っていると視聴者が感付いてしまうシーンが多かったのは
仕方がないのは分かっているんですが、少々物足りなかったかなぁと。
実景合成で大暴れする冒頭のパゴスに
超煽りのアルファエッジ対パゴス!
そして巨大イーヴィルトリガーVS3大ウルトラマンなど
今まで見た事の無い意欲的な画が多数あったからこそ
それ以外のシーンがあっさりした
より淡泊な印象になってしまったように個人的には感じましたかねぇ。
でも、本当に仕方ないんですよね。
若干低予算でも新作が見れた方がやっぱり嬉しいですから!
ナースデッセイを振り回すイーヴィルトリガーは
普通にテンションが上がってしまったので
『劇場版R/B』でグルーブVSトレギアのフルCGバトルの一部を演出した
武居監督のセンスはどんどん磨きがかかっているようですし
本作の成功をキッカケに、来年以降は予算が増えると良いんですけど・・・
また長く書いてしまいましたが・・・
ここまでご覧頂いて下さって、本当にありがとうございます。
最後にこの最深部であの重大ネタバレに触れるしかありませんね。
『エピソードZ』のラストに、ツブイマ限定映像として
なんと来年のTV新作の主人公であると思われる
最新ヒーロー ウルトラマンデッカーDがサプライズ登場。
オレンジ色になったGUTS-SELECTのジャッケットに
続投を匂わせるガッツファルコンとナースデッセイ号。
そしてデッカーのデザインからも分かる通り
次回作は本当にNEW GENERATION DYNAなんですね・・・!
先週の『クロニクルD』でマルゥルが
「GUTS-SELECTが火星勤務になるかも」と言っていましたが
これもメンバーを総入れ替えする為の伏線という事・・・!?
う~ん・・・『ティガ』→『ダイナ』以上にガッツリと続編になりそうな『トリガー』→『デッカー』。
マルチバースが当たり前となった昨今の作風で
『デッカー』は『トリガー』の続編としてどんな物語を紡ぐのか!
続報が待ち遠しくて仕方ないですよ・・・
トリガーは色が似ているだけで、ティガとはフォルムが大きく異なりましたが
デッカーは色もフォルムもダイナそっくり!頭部もダイナに忠実ですよね。
その一方で目を引くのが、左半身に寄ったカラータイマーと鎧。
そしてプロテクターと頭頂部に広がる銀河・・・!
プロテクターと頭頂部の銀河は、宇宙が舞台だったダイナらしいですが
これはソフビやウルトラアクションフィギュアの塗装が大変ですよ・・・w
「銀河」と打って思い出しましたが、『ギンガ』から始まった
ニュージェネシリーズは『デッカー』で丁度10作品記念!
もしかして裏モチーフとしてギンガも入っているんでしょうか!?
ああ!これ以上話しても答えは出ない!
でも!ワクワクが止まらない!続報が待ちきれない!!!
長くなりましたが、『エピソードZ』は大満足!
例年の劇場版に比べると特撮面の見所が少なく
予算削減を感じずにいられない、物足りなさもありましたが
その物足りなさをかき消してしまうほど『トリガー』の完結編としては、素晴らしいドラマだったと思います。ハルキとゼットの盛大な銀幕デビューでは無く
『トリガー』の完結編が見たかった自分としては満足出来ましたね。
何が嬉しいってこれが毎日何度でも見直せちゃう事!う~ん・・・配信作品はこれが何よりの魅力ですよねぇ。18日だけで2回見ましたが、これからも1日1回見ちゃう気がします。皆さんも何度も何度も『エピソードZ』を楽しんで『ウルトラマントリガー』との別れを惜しみながら『ウルトラマンデッカー』への期待を胸に貯めておきましょう!以上!『ウルトラマントリガー エピソードZ』の感想でした。
それでは~
- 2022/03/19(土) 00:42:15|
- ウルトラマントリガー
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DC超卵です
最終回でサプライズ登場を果たした
トリガートゥルースキーがDXガッツハイパーキーPremiunで商品化決定。
やっぱりプレバン限定で出ますよねぇ・・・w
『仮面ライダー』のように、以降のニュージェネでも
最終回限定形態や最終回アイテムをプレバン限定で出す、というパターンが
今後恒例になるかもしれませんね~
個人的にはケンゴの変身口上や、変身時BGMを鳴らす事が出来る
トリガー各タイプのメモリアルVerの商品化にも期待したい所です。
『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』
・TV 全25話+特別総集編3話
・2021年7月10日~2022年1月22日放送
土曜日の最終回放送から、2日半以上書き続け
ようやく完成しました、『ウルトラマントリガー』の総括記事。
「ティガの神髄を継ぐ」「令和のティガ」なんていう
鳴り物入りの初報から、あっという間に最終回。
時の流れというのは早いものですねぇ・・・
この約半年間、本当に『トリガー』で楽しませてもらいました。
その半年間で、DC超卵が『トリガー』に感じた想いを!
この記事に綴ります。
■前置き
07年の『メビウス』放送終了から、6年振りのTVシリーズとなった『ギンガ』。
『ギンガ』は、『メビウス』以前から予算が減っているのが
完成した映像作品から露骨に伝わってくる、苦しいスタートではありましたが
そのスタートダッシュは確実に成功しており、『ギンガ』を機にTVシリーズが復活。
【ニュージェネレーションウルトラマンシリーズ】、通称【ニュージェネ】がスタートしました。
ニュージェネはシリーズ史上最長となる放送継続期間を更新し
8作品連続新作となった昨年放送の『ウルトラマンZ』は
ネット流行語大賞2020 6位、第52回 星雲賞メディア部門受賞など
これまでウルトラマンを見ていなかった人すら盛り上がるような大ヒットを記録!
『Z』は、ニュージェネシリーズのイイ所の凝縮した、総決算的な内容でしたし
19年に全世界同時配信の新作という初めての試みとなった
『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』も
Youtubeでは全話まとめた物の再生回数が5千万回達成を突破。
多くのファンに、ニュージェネが積み重ねてきた面白さが受け入れられた事を実感した
『ギンガ』において、11話連続で学校の敷地の裏山で戦闘をしていたのが噓のような瞬間でした。
そんな空前の大ヒットで幕を閉じた『Z』最終回の翌月には
次番組となる『ウルトラマンクロニクルZ』の放送がスタート。
ニュージェネでは最早恒例となった、上半期の再放送番組であり
この『クロニクル』で取り上げられる過去のウルトラマンが
下半期の新作で重要な存在であるという事もお馴染みですが
そんな『クロニクルZ』で取り上げられたのは、なんと生誕25周年を迎えた『ティガ』。
『メビウス』→『ギンガ』の6年間の空白よりもさらに長い
『80』放送終了から15年の沈黙を破って復活した、平成TVシリーズ第1弾である事から
ファンからも、そして製作陣からも『ティガ』は神聖視されている特別な作品。
これまで、過去作のウルトラマンの要素が登場する事が多かったニュージェネでも
『ティガ』だけは特に慎重かつ丁寧に扱われている印象が多かったので
ついに、この『ティガ』を中心に据えたニュージェネが製作されるのかと
期待半分不安半分で『クロニクルZ』を見守っておりました。
そして21年4月。遂に情報解禁された新作は
『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』
『ゼロクロニクル』の後に、ゼロとベリアルがメインキャラとして登場する『ジード』や
『オーブクロニクル』の後に、オーブと同じ星出身のキャラが多数登場する『R/B』など
これまでも前番組である『クロニクル』の要素を活かした作品は前例はありましたが
メインターゲットを子どもとした、新作TVシリーズにおいて
いわゆるティガの力をお借りするだけの、全く新しいウルトラマンでは無く
『ティガ』の世界観を極力再現した、『ティガ』のセルフリメイク的な作品なのは前代未聞!
今回の『トリガー』が特に異例だったのは、タイトルにもある通り
製作陣が『ウルトラマントリガー』を【令和のティガ】と自称していた事でした。
メイン監督に抜擢されたのは『ギンガS』『ジード』を手掛けた坂本監督。
先述の『ギャラクシーファイト』シリーズでは
短い時間の中で、数十名のウルトラマンの魅力を1人1人丁寧に描き切り
『Z』においても、ジードやゼロの客演回を任されるなど
最も過去作へのリスペクトに溢れた作品を撮れる監督なのは明白であり
TVシリーズ初のリメイク・リブート風作品となる『トリガー』への抜擢も納得。
シリーズ構成(メイン脚本家)には
同じく『ギャラクシーファイト』シリーズで坂本監督とタッグを組み
歴代ウルトラマンの数多くのファンをニヤりとさせてきた
過去作への造詣が深い、足木淳一郎氏を迎えた盤石の布陣に
坂本監督と別作品で携わった事のある、『ティガ』ファンのハヤキナオキ氏が
『トリガー』で初ウルトラマン脚本・初シリーズ構成に抜擢。
これは『Z』で、特撮初挑戦となる吹原幸太氏をシリーズ構成に迎え
ウルトラマンに新たな息吹を吹き込む事で大ヒットに繋がった前例踏まえての事でしょう。
これらのメインスタッフに加えて、ニュージェネ常連の監督陣や脚本家の方に、スタッフも集結。
こうして、前代未聞の作品『ウルトラマントリガー』は幕を開けました。
■注意事項
前置きの段階で既に約1600文字も打っており
「一体前置きとはなんなのだ」と苦言を呈したいそこの貴方。
なんと、まだ本論には行きませんよ!
ここである事を書いておかないと揚げ足を取られてしまいますから
先手必勝という事で、先に書いておきますね。
DC超卵は
色違いを除く、現在発売中のガッツハイパーキー51種類と
『トリガー』と連動して発売された45体のソフビをコンプリートしていますし
全2巻で約5万円のブルーレイも買いました。
DC超卵は
そこら辺の一丁前に声だけ大きい、批判一辺倒のイイ年したオタク達よりも
遥かに『トリガー』が大好きですし、その気持ちが届くように売上にも貢献して来ました。
これから書く『トリガー』の感想は
アンチの感想では無く、大ファンだからこそ言いたくなった感想です。
是非、お見知りおきを。
さあ、それでは参りましょうか!!!
■先に総括
それでは参りましょうか!と言ったのに、いきなり総括に飛びます。
というのも、『トリガー』を見終わって思った事を書き殴ったら
それはそれはもう、長文駄文で凄まじい量になってしまった訳ですよ。
プロの監督とプロの小説家はカットの技術が凄いんだとよく聞きますが
全くもってその通りだと、自分の文章力の無さから痛感しております。
この長文駄文だと、最後まで読んで貰えなさそうなのでw
真っ先に自分が『トリガー』で思った事をここで端的に書いてしまおうという訳です。
『トリガー』という作品において、自分が特に刺さった部分は
『ティガ』要素の取り入れ方と歴代のニュージェネとの差別化の両立。
今回『トリガー』は、他のウルトラシリーズには無い
『ティガ』ならではの要素である、【超古代】を物語の中心に取り込み
また、『劇場版ティガ』で登場し、絶大なインパクトを残した
【闇の三巨人】を現代風にリメイクし、メインヴィランとして抜擢。
こういった、『ティガ』ならではの要素を取り込む事で
9作品連続放送となった、ニュージェネシリーズの過去作とのネタ被り
=いわゆるマンネリ化を解消し、『トリガー』ならではの作風を築き上げました。
さらに自分が嬉しかったのが、こういった『ティガ』の要素を取り入れながらも
それらの要素が『ティガ』本編とリンクするなんていう事は決して無く
『ティガ』の美味しい設定だけを借りてきて、あくまで『トリガー』という
ニュージェネヒーローズの新作として、作品を創り上げてくれた事。
『Z』で好評だった、スピード感があって内容も盛り沢山の
1話完結に見えて全話繋がっている、中だるみしないストーリー構成も継承されていますし
超古代と現代の時間が交錯する、ケンゴやユナのストーリーや
劇場版から大きく尺が増えて、キャラの深みが増した、新・闇の三巨人。
そして『ティガ』には居なかった、超美味しいキャラ イグニスなど
ニュージェネ作品らしい、『トリガー』ならではの面白さが確かにあって
『トリガー』が『ティガ』ありきの作品にならなかったのが本当に良かったです。
ただ、それ以外の大量の粗が気になってしまうのが『トリガー』の残念な所で
中だるみさせない為に、内容を詰め込み過ぎた結果、尺不足で駆け足・・・
もっと悪く言えば、勢い任せで雑に見えるストーリー展開や
その尺不足故に、キャラの深堀りに大きく差が出来てしまったGUTS-SELECT隊員達など
『ティガ』や前作『Z』では出来ていた部分が、『トリガー』では出来ておらず
それらの粗が『トリガー』のストーリーを楽しむ上で明らかに邪魔になっており
本来ならもっと盛り上がっていた部分が盛り上がりに欠けてしまうのが非常に勿体なかったです。
そういった訳で『ウルトラマントリガー』は
『トリガー』ならではの魅力的な要素が光る作品でありながら
シリーズでも屈指の全編を通して粗が気になる作品にもなっており
良い部分が刺さる人にはとことんハマる作品で
粗が気になる人は、見るに堪えない作品になったのではないでしょうか。
個人的には『トリガー』ならではの残念ポイントをしっかり理解・把握した上で
『トリガー』ならではの魅力にもハマっているという不思議な状況w
完成度は確かに『Z』の方が高いんです。
でも、『Z』には無い魅力・面白さが『トリガー』にはあるんです。
なので『トリガー』という作品をズバッと評価するのが難しくてですね・・・w
TV本編最終回の感想記事にも書いたのですが
製作陣が『トリガー』でやりたかった事を自分は「面白い」と感じ取る事が出来たので
自分にとって『トリガー』はとても愛着の湧く作品となりました。
最後にまとめますと
『ティガ』ならではの要素を取り込みつつも、昨今のトレンドも取り入れ
ニュージェネシリーズの一作として、見応えのある物語を紡いだ『トリガー』は
『NEW GENERATION TIGA(ニュージェネのティガ)』ではありましたが
『ティガ』が25年経った今もなお評価が高い理由である
整合性がある登場人物達の心理描写や世界観・設定。
そして、それらが積み重なった事で生まれる最終章の盛り上がり。
そういった部分が『トリガー』ではあまり継承されておらず
『令和のティガ』にはなれないのではないでしょうか。
それでも、製作陣が伝えたかった、『ティガ』という作品の衝撃・インパクトは
しっかりと『トリガー』にも継承され、子供たちにも伝わったと思います。
このコロナ禍という歴史に残る緊急事態の中で
未来を築く笑顔と、希望の光に溢れた作品を創り上げてくださった
キャスト・スタッフ・製作陣の皆さま!
本当にお疲れさまでした!
さて・・・ここまでの段階で結構な長文になっているのですが
ここからさらに自分が『トリガー』で感じた事をすべて吐き出す
衝撃の駄文長文コーナーに突入します!
もし、読んでくださる方が居たら是非・・・!!!w
■『トリガー』の良かった所
個人的に『トリガー』で最も良かったなと感じているのは
作風そのものは、『ティガ』に寄せなかった所。
『ウルトラマンティガ』は
かつて自分達が『初代』と『セブン』を見て受けた衝撃を
再び平成の世に蘇らせるべく、当時のスタッフが総力を結集した作品。
当時の日本の世相・社会問題を取り込んだ完成度の高いお話に
登場人物1人1人の内面を何話も通して、緻密に描いたストーリー構成は
『初代』と『セブン』を見事に現代仕様にアップデートしてみせ
『ウルトラマンシリーズ』の新たなる基準となる、傑作となりました。
でも、それは25年前に放送された全52話の『ティガ』だから傑作なのであって
2021年に全25話放送される『トリガー』でその作風を継承するのは最適解では無いんですよ。
実は『ティガ』を現代でリメイクするという試みは、『NEW GENERATION TIGA』ではない
タロウの息子の『ウルトラマンタイガ(19年)』で既に行われいると、自分は考えていて。
というのも、『タイガ』は令和元年に放送される、令和初のウルトラマンという事で
『初代』と『セブン』の原点回帰を目指している事が明言されているんですよね。
その証左として、『タイガ』は『オーブ(16年)』以降のニュージェネシリーズでは定番となっていた
ヴィランと何話もかけて対決し、怪獣は玩具で召喚するという展開を廃し
あくまで『タイガ』のヴィランであるトレギアは事件の発端になるだけで
各話が基本1話完結で、怪獣も基本は野生怪獣及び宇宙人が連れて来た怪獣という
ウルトラマンシリーズの基本的なフォーマットに回帰。
また、『タイガ』は人間メインキャラ4人のそれぞれの主役回が何話も用意されていて
各回に登場するゲストと絡む事で、各キャラの内面や成長が丁寧に描写されていましたし
さらに『タイガ』は全話を通して、宇宙人との共存の課題がテーマとなっており
放送当時、世界的な社会問題となっていた人種差別をストーリーに組み込むなど
『初代』『セブン』のフォーマットに、令和の世相を盛り込みアップデートした『タイガ』は
平成初の『ティガ』とまったく同じアプローチの作品になっていました。
ただ、『ティガ』と『タイガ』で最も大きな違いだったのが話数。
『ティガ』では、メインキャラ達を何話もかけて描いただけで無く
1話完結ながら、全52話という膨大な話数のおかげで
各話のゲストキャラや、メインの敵である闇の存在までも
昭和シリーズとは比べ物にならないくらい、丁寧に描写され
その積み重ねがクライマックスの大きな盛り上がりに繋がって行きました。
一方の『タイガ』は、諸々の事情で放送期間は『ティガ』の半分。
全25話という少ない話数で、尚且つ1話完結を重視すると
メインキャラ1人とゲストの絡みが基本のお話にばかりになるので
人間メインキャラ4人を描き切るので精一杯。
『タイガ』の売りであった、3人ウルトラマンチームの面白さや
『オーブ』以降好評だった、各話の縦筋を通して描かれる
ヴィラン側の内面や葛藤の描写も、『タイガ』以前と比べると軽薄になっており
ある意味『タイガ』は、往年のウルトラマンシリーズの面白さに回帰すると
ニュージェネシリーズならではの面白さが半減する(個人差あり)事が分かった
今後新作を作るにあたって指針となる作品になりました。
(※ちなみに『タイガ』も、ソフビとフィギュアーツをコンプリートして
ブルーレイもTV2巻・劇場版・ライブステージDVD3本を所有する
大・大・大ファンでアンチでは無いので、何卒!)
■『NEW GENERATION TIGA』の意味
今回の『トリガー』は『NEW GENERATION TIGA』と題打っている以上
そんな『ティガ』の作風も継承されるのかと、思われましたが
坂本監督は放送開始直前の「ツブイマ」のインタビューにおいて
・周年にニュージェネレーションの新作として何かするのであれば
かつての子どもたちが『ティガ』を観た時のインパクトを今の子どもたちに伝えたい。
・『トリガー』は『ティガ』のリメイクやリブートではない。
・『ティガ』の要素を含みつつ、「次世代に繋いでいく作品を届けたい」
・全く新しいウルトラマンを作るのが僕らの目標。
と仰っており
『ティガ』の作風や世界観を踏襲する作品では無く、あくまで『トリガー』という
少しティガっぽい新しいウルトラマンを作る事を念頭に置いているんですよね。
なので『トリガー』は、『ティガ』及び『タイガ』のような作品フォーマットの原点回帰は行わず
昨年大ヒットした『Z』でも好評だった、1話完結風だけど全話を通して繋がっている
ニュージェネシリーズの基本的なストーリー展開を踏襲し
全25話という少ない話数で、最も盛り上がる構成に振り切ってくれた事は
ニュージェネシリーズのファンとしてはとても楽しめた要素でした。
『ティガ』ならではの要素である、【光と闇】【超古代】を生かし
ニュージェネらしい全く新しいウルトラマンの『トリガー』を創造しようとする製作陣の試みが
作品を通じて感じ取る事が出来たのが、個人的には『トリガー』の好きなポイント。
それ故に、『トリガー』最終回の取って付けたような『ティガ』最終回オマージュは
無理してやらなくても・・・と複雑な気持ちでした。
■トリガーというウルトラヒーロー
また、昨今のニュージェネシリーズは作品のインパクトを打ち出す為に
ベリアルの息子 ジード・タロウの息子 タイガ・ゼロの弟子 ゼット と
主役ウルトラマンを過去作の人気ウルトラマンと関係を持たせる事が定番。
これが、過去作ありきのウルトラマンになってしまわないか?と初報の時に毎年心配で
トリガーも『ティガ』ありきになってしまう事を懸念していたのですが
坂本監督自身がトリガーという新しいウルトラマンを作る事を目標としているだけあり
ウルトラマントリガーという1人のウルトラマンとして、毎話本当に格好良いのはお見事!
間違いなく、トリガーも立派なニュージェネウルトラマンの1人ですよ。
ガッツファルコンやナースデッセイ号のCGのクオリティもそうですけど
特撮シーンも例年に増して、さらに進化していて
TVで毎週放送される作品として、特撮は間違いなく日本トップクラス。
今回、『トリガー』で進化を顕著に感じたのが戦闘スピードの向上で
ウルトラマンは巨大ヒーローである以上、巨大感を演出する為に
仮面ライダー等の等身大ヒーローに比べると、動きが遅いのが当たり前だったのですが
ワイヤーアクションや、グリーンバック合成などの技術が進化した今
第3話のスカイタイプ初登場回や、第19話のティガ&トリガーVSキリエロイドの空中戦など
本来なら宇宙を飛び回れる超高速の持ち主である
ウルトラマンならではのスピード感を活かした戦闘シーンが満載!
戦闘シーンのテンポ自体が『X』や『オーブ』などの直近の作品と比べても速くなっていますし
どうしてもモッサリしがちだったウルトラマンの戦闘シーンが
『トリガー』で一段上のステージに行った印象ですね。
それでいて、ミニチュア特撮も例年以上に気合の入った造りになっていますから
ウルトラマンならではの巨大感が損なわれていないのは、最高としか言いようが御座いません。
バトルが過去最高に見応えのあるものになっているからこそ
トリガー自身の格好良さが輝く作品になっていると思います。
■『トリガー』ならではの面白さの強み
12月末に発売された「ウルトラマントリガー Blu-rayBOXⅠ」に
スタッフ陣のインタビュー映像を集めた、トリガーの誕生に迫る特典映像
その名も「Document of Trigger」が収録されているのですが
そのインタビュー映像で坂本メイン監督が最も重視していたのが
『ティガ』の継承よりも、昨今のニュージェネとの差別化をどうするか。
『ギンガ』から数えて『トリガー』で9作品連続放送になる訳ですし
ここまで新作が続いた事はウルトラシリーズでは前代未聞。
そうなると、いつマンネリだと言われてもおかしく無い訳ですよね。
玩具の販促スケジュールが大きく変動しない結果
強化形態登場のタイミングが各作品で被りがちになり
ストーリーの構成が似通ってしまう事も
個人的にはニュージェネシリーズの弱点だと思っているのですが
9作品連続となると、スタッフ陣もそれは意識しているでしょう。
そこで今回、坂本メイン監督が選択したのは
『劇場版ティガ THE FINAL ODYSSEY』のメインキャラクターである
カミーラ・ダーラム・ヒュドラをアレンジし、TVシリーズのヴィランに落し込む事。
『劇場版ティガ』は『ティガ』TV本編の作風が継承されていない事から
『ティガ』TV本編からのファンには、若干評判が悪いイメージがありますが
『R/B』のウルトラマンブル/湊イサミ役の小池亮介さんや
『トリガー』の青年リブット役の土屋神葉さんが好きな作品として
インタビュー等でよく『劇場版ティガ』を挙げているように
男児にとって『劇場版ティガ』って
闇に堕ちたティガと、実質ウルトラマンの闇の巨人3人を見れて
さらにティガならではのタイプチェンジバトルも楽しめる、最高の映画なんですよ。
自分も幼少期は『ティガ』TV本編より遥かに多く
この『劇場版ティガ』のVHSを見直したのを強烈に覚えていますし
小池さんと土屋さんも何度も見直したと仰っていますねw
このカルミラ・ダーゴン・ヒュドラムのチョイスは
『ティガ』のオマージュとして申し分ないだけでなく
男児が好きな、ベリアル・トレギアのようなダークヒーローを
一気に3人も登場させる事が出来る訳ですし
さらにニュージェネではマンネリ化しつつあった
1人しか登場しない、ライバル/ヴィラン達とも差別化が出来ているナイスチョイスでした。
また先述の通り、『Z』で大好評だった
各話に伏線があり、全話を通して繋がる物語の構成も継承されており
1話たりとも見逃せない構成になっていましたし
最強形態(グリッタートリガーエタニティ)の登場タイミングがズレたり
これまでのニュージェネには居なかったポジションのキャラである
イグニスのトリガーダーク登場のおかげもあり
これまでのニュージェネのパターンからは大きく外れた
『トリガー』独自の全く予想出来ないストーリー展開になっていたのはお見事だと思います。
あと、これは賛否両論なのは分かっているんですけれど
異様な程に散りばめられた伏線が
最終章に向かうに連れて、どんどん回収されて行く展開や
かなり引っ張ったケンゴの正体を12話で一旦フワっと明かし
それでもなお謎を残したまま、最終章まで説明を引っ張るなど
全話を通して謎が満ちていて、考察を求められる作風は
個人的には滅茶苦茶楽しいんですけど
子ども向けのヒーロー番組としては多分ダメなんですかねぇ・・・w
超古代と現代で交錯する物語も『トリガー』ならではでしたし
これらの謎解き要素も、過去のニュージェネシリーズとの差別化として
『トリガー』ならではの魅力として機能していたと思うんですけど
ちょっと謎解きが勢い任せだったのがいけなかったのでしょうか・・・
■『トリガー』の気になった所
さあ、ここからは何を書いても荒れる気がするのですがw
『トリガー』の大ファンなりに、放送終えて思った事を語りたい!
まだまだ長文行きますよ!!!
■キャラ多すぎ問題
まず、『トリガー』への文句として
放送開始直後から多くのファンの意見が一致していたのが
登場人物全員の極端なキャラ付けへの違和感。
今回『トリガー』は主人公のケンゴからいきなり
他人になりふり構わず「スマイルスマイル!」と連呼する狂人っぷりですし
ユナとアキトは高校生ながら軍隊に所属している、ぶっ飛んだ設定。
さらには常に筋トレをしているという、ステレオタイプなキャラのテッシンさんに
せっかくクールービューティーなのに、ファルコンに乗ると豹変していまうヒマリさんなど
現実ではあり得ない、なんなら歴代ウルトラシリーズでも珍しい
メインキャラクター達の奇妙な性格には多くのファンが拒否反応を示していたように思えます。
特に最も比較されるであろう『ティガ』の登場人物達が
シリーズでも屈指のリアリティ溢れる性格だったので、尚の事気になりますよね。
そんな『トリガー』ならではの、アニメチックで極端なキャラ付けは
自分も2、3話までは、違和感を感じながら見ていたのですが
気付けばそれすらも『トリガー』の味として楽しめるように・・・w
ただ、気になる人はとことん気になる部分でしょうし
何故、そんな変なキャラになってしまったのか?という
ルーツを探るような回が本編にあれば、印象もまた違ったのかなとは思いますけどね。
これらのキャラ付けに自分が納得出来た一番の理由が
「Blu-rayBOXⅠ」の坂本監督インタビューでして
本格的な防衛チームは現代の子ども達にとって初めてで
ニュージェネで同じ制服のキャラが多人数登場するのも初なので
子ども達でも見分けが付きやすいように極端なキャラ付けにしたと答えているんですね。
前半戦の振り返り記事の予想が当たった喜びとw
この坂本監督の意図に自分は納得出来たので、今はほとんど気にならなくなりましたね。
ちなみに『X』は『トリガー』放送開始時点で6年前の作品なので、全然最近じゃないんですよ・・・
メインターゲットのちびっ子達は『X』の頃と入れ替わっているでしょうから
今回の初めて防衛チームに触れる、子ども達への配慮は素晴らしいと思います。
個人的に問題だと思うのが、見分けを付きにくくする最たる原因だと思う
GUTS-SELECT隊員達の人数(7人)の多さ。
原典『ティガ』の防衛チームの「GUTS」も隊員は7人でしたが
それは全52話の『ティガ』だから持て余さなかっただけであり
全25話の『トリガー』で隊員7人はどう考えても尺が足りない!
しかも味方陣営の人数が例年よりさらに多いというのに
ヴィランも普段より多い3人で、さらにイグニスもほぼレギュラーでしたから
メインキャラが11人も居るという、ニュージェネ屈指の大所帯となった『トリガー』。
その結果、1人1人の主役回を用意する事がほとんど出来ず
素人が見ても分かる、全キャラを描き切れない圧倒的な尺不足っぷり。
単独で主役回があったのはユナ・アキト・イグニス・マルゥルぐらいで
タツミ隊長・テッシンさん・ヒマリさんの主役回が無かった・・・!
その結果、この3人はTV本編だけだと非常に印象が薄くなってしまいましたし
人気も若者隊員3人やイグニスに偏ってしまったのが、勿体ないと感じましたね。
ただ、この防衛チームをニュージェネで描く上で難しいのが
尺を考慮して、『ギンガS』の「UPG」のように隊員数を減らす(戦闘員4人)と
防衛チームとして小規模に見えてしまう懸念があるんですよね。
(「UPG」はそれを逆手にとって、新設直後の組織という設定でしたが)
『Z』の「STORAGE」は組織のロボット部隊(4人)をメインキャラとして扱い
それ以外のキャラは脇役ながら、劇中に大量に登場する事で組織のスケール感を描いていましたが
『トリガー』の「GUTS-SELECT」は王道の防衛チーム形式ですから
隊員を減らして、小規模に見せる訳には行かず
本格的な防衛チームである事を強調する為にも7人は必要だったか・・・
ただ、同じように本格的な防衛チームだった
『X』の「Xio」も戦闘員6人+オペレーター2人+ラボ3人で計11人という大所帯でしたが
「Xio」はレギュラーのヴィランが登場しないのと、戦闘員以外の5人を脇役として配置したので
6人の戦闘員の描写に注力し、全22話を通して何とか6人を印象的に描けていたんですよね。
(それでもハヤトの主役回が無いのですが)(逆にルイルイはあったのに!)
なので、「GUTS-SELECT」もテッシンさんとヒマリさんを
『X』のオペレーター2名のように、明確にメインキャラではない扱いにすれば
ケンゴ・ユナ・アキト達との出番の差の違和感を払拭出来たのかなとは思います。
ただ、それだと今度は『ティガ』のオマージュとしてどうなんだとなり
一概には言えない、難しい部分ではあるんですよねぇ・・・
■詰め込み過ぎ問題
これまでのニュージェネシリーズは、現代の傾向に合わせて
全話通して繋がるストーリー=「縦筋」と呼ばれている手法を取り入れつつも
ウルトラシリーズの王道である、オムニバスあるいはアンソロジーと呼ばれるような
1話毎でガラっと内容が変わるお話を集めて、1つの物語に繋げるという形式も重視してました。
この連続性のあるストーリー展開と1話完結とお話のバランスというのが
ニュージェネシリーズの醍醐味であり、難しさの一つ。
連続性があり過ぎると、ウルトラマンらしさが失われ
1話完結を重視し過ぎると、ストーリーの盛り上がりに欠ける。
この2つのバランスが最高に釣り合ったのが、おそらく『Z』という作品であり
ウルトラマンらしくもありつつ、見た事の無い面白さに繋がり
あそこまでの盛り上がりを生んだのだと思います。
例えば『オーブ』以降のニュージェネ作品群は
何話かかけて、強化形態初登場を演出した後に
連続性のあるストーリーが一旦中断され、1話完結のお話が続くのが
強化形態登場で上がったテンションに若干ブレーキがかかる印象があったのですが
『Z』は1話完結を重視しつつも、客演回で盛り上げたり
ストーリーに大きく関わる縦筋の要素を上手く小出しにしたりと
1話から最終回まで、作品もファンも共に常に盛り上がっていたのが印象的でした。
『Z』で大好評だった、各話のストーリーの繋がりと展開スピードの速さは
製作陣にも好評なのが伝わったのか、『トリガー』でもしっかり受け継がれており
1話完結という形式を維持しつつも、必ず今後の展開で生きて来る伏線が仕込まれていたり
次回のお話に繋がる出来事がラストで起こるようになっており
1話から最終回まで1話も見逃せない、怒涛の展開ラッシュは
これまでの、どのニュージェネ作品群よりも見応えのある物になっていましたが
ちょっとやり過ぎ感が否めなかったのが正直な所。
例えば、序盤の2話や3話の時点から
GUTS-SELECTのメンバー7人もいまいち紹介出来ていないのに
ダーゴン・ヒュドラムがそれぞれ復活するだけで無く
新怪獣やトリガーの新形態・新武器も登場させる忙しさ。
それ以降は若干落ち着いた展開になったかと思いきや
第11・12話前後編でトリガーダークとグリッタートリガーが登場した後
第13話は毎年恒例の振り返り回で休憩しつつも
第14・15話はアブソリューティアンの襲来にリブットが援護で駆けつけ
さらにナースデッセイ号がバトルモードへ移行する詰め込みっぷり。
第16・17話も、攻撃を食らうとパワーアップして蘇る伝説の魔獣と交戦する中で
イグニスのトリガーダーク変身と制御への片鱗を見せつつ
GUTS-SELECTの覚悟や、カルミラの愛憎、ダーゴンの人間を認める姿もあっててんこ盛り。
その後の第18話では、GUTS-SELECT隊員達が幻覚を見てパニックになるギャグ回かと思わせて
第19話でその幻覚が原因で闇の三巨人と仲間割れした後に、黒幕キリエロイド登場。
それだけでも盛り沢山なのに、最後にティガが降臨してしまってもうパニック。
わざと見づらくなるように、長文で羅列しましたが
こうやって文字で書くと分かる、『トリガー』の詰め込み具合!
これまでのニュージェネ作品群は、『Z』ですら
最強形態登場後にストーリーが落ち着きがちだったので
『ギャラファイ』コラボやイグニスのトリガーダーク。
さらにはティガ降臨という劇薬をふんだんに使った『トリガー』は
確かに中だるみしない、怒涛の盛り上がりを見せてくれましたが
詰め込み過ぎたが故に、各要素が薄まってしまったのが勿体なかったなぁと。
例えば第3話に登場したガゾートはヒュドラムの前座でしたけど
全然、ガゾートだけで魅力的な1話完結のお話を作れたでしょうし
第17話のメツオロチ撃滅作戦も非常に盛り上がっていたのに
その後、カルミラ達と地球人の因縁の進展を見せたいが為に
メツオロチが最終的にあっさり倒されてしまったのも勿体ない!
特に詰め込み過ぎだよと声を上げたいのが第19話で
闇の三巨人の仲間割れとティガとの共演という
それぞれ1話ずつやっても大盛り上がりしそうな要素を
2つまとめて1話でやってしまった事で、どっちつかずなお話に・・・
『Z』でファンのみならず、脚本家陣にも好評だったらしい
最初にシリーズ構成担当が各話に仕組む伏線を決めてから
各話の担当脚本家の人に振り分ける方式を『トリガー』でも採用しているらしく
詰め込み過ぎに見えるのは、おそらくこの方式のせいで
それぞれの回の監督と担当脚本家の方が
自分達のやりたいお話を創り上げてから、今後に繋がる伏線を入れるので
2話を1つにしたような、忙しい印象を受けてしまうのではないでしょうか。
バラエティ豊かなストーリー群こそ、ウルトラマンの醍醐味ですから
1話毎で物語がガラっと変わるのも大事ですし
ゼット達やリブットの来訪が、ミツクニさんが別次元から来た人間である事を強調してたり
アブソリューティアンのエネルギーがナースデッセイ変形の鍵となったり
ギャグ回用要素だと思われたモルフェウスβが引き金となって
闇の三巨人の仲間割れに繋がり、それが最終章の展開の下地になっているなど
客演回をただのお祭り回にせず、全話にしっかり伏線が張り巡らされているのも
『トリガー』ならではの要素として、個人的には非常に楽しめたのですが
も~う少し、落ち着いて見れる構成でも良かったかな・・・と感じてしまいました。
■ご都合主義過ぎる問題
『トリガー』を見ていて、個人的に一番気になったのが
設定やキャラクター達の各話毎の整合性の無さ。
『ティガ』という作品の特に魅力的な要素として
1話完結に見えるお話が実は緩く繋がっていて
登場人物の心情などが最終章まで積み重ねられているというのが
とにかく見応えがあって、今でも定期的に見直してしまう要因なのですが
『トリガー』では『ティガ』の魅力だったそこが継がれておらず
各話毎の盛り上がりを作る為に、様々な部分が勢い任せで整合性が無くて
それぞれのお話が繋がっていないような、乱雑な印象を受けてしまうんですよね。
それが特に顕著だったのが、アキト・ユナ・隊長。
アキトは第2話で本格登場して、最初は怒りっぽいキャラでありながら
第2話中でケンゴと絆を深めて、落ち着きましたけど
以降の回では、落ち着いている回もあれば、焦って怒り狂っている回もあり情緒不安定。
これが気になる人はとことん気になったのではないでしょうか。
まぁ・・・アキトは元々そういうキャラとして描写されていますし
男子高校生という設定ですから、情緒不安定なのも納得。
むしろそんなアキトが最終回でケンゴの為に泣いたというのは
逆に積み重ねになって、グッとくる場面になったので結果オーライでしょうか。
一方でユナは、宇宙を滅亡させるエタニティコアの力を操作可能であり
敵に利用されると危険な事から、むやみに外出するなと注意されていましたが
何故か第20話以降、勝手に外出する事が続出。
初めて無断外出した第20話(バリガイラー戦)に関してはまあ許せますが
第21話では初の無断外出を注意された矢先に外出して、イグニスに誘拐され
その後の第23話でも、何故かダーゴンとトリガーの決戦を
現場にわざわざ見に行って、カルミラに誘拐されてしまう大失態。
その結果、メガロゾーアが誕生して、地球崩壊の危機を迎える事になりました。
ユナがさらわれて、エタニティコアが悪用される展開は理解できますが
それを短いスパンで頻繁にやったのは如何なものでしょうか・・・
また、そんなユナの無断外出と合わせて可哀そうになるのがタツミ隊長で
ユナにあんなに注意していたのに、何度も無断外出されて誘拐されてますし
アキトも隊長に無断でイグニスを脱獄させて、ユナをさらわれる事に。
第20話から第23話にかけて、隊長は2~3回連続で命令違反されているんですよね。
途中でバレていましたが、ケンゴもトリガーである事を隠していた訳ですし
各話毎で盛り上げる展開を作った結果
タツミ隊長が隊員達に全く慕われていないように見えるのも勿体ない・・・
GUTS-SELECTの統制・統率が疑われるので、どうにかならなかったでしょうか。
(『エピソードZ』の予告を見ると、それが伏線になりそうな予感もしますが。)
後は、先ほども触れましたが
最終回のトリガーに声援を送る子供たちも
グリッターティガの再現をしたいが為に出てきただけで
これまでの『トリガー』でトリガーを応援する子供たちの目線って描写されていない訳じゃないですか。
(これはコロナ禍で撮りたくても撮れなかった可能性もありますが)
それ以外にも
超古代と現在の謎解きを主軸にしておきながら
最初にトリガーダークを光に存在した人が不在で
(=トリガーダークをケンゴにしてくれるケンゴが最初の段階だと居ない)
いわゆるタイムパラドックスが発生していたり
闇の一族の目的・正体・過去が不明瞭過ぎるなどなど
他にも書き切れないぐらい、細かい所でツッコミ所が満載で
『トリガー』という作品の世界観そのものが、一気に雑な印象になってしまうんですよ。
これまでのニュージェネ作品でも、ここまで整合性が無い作品はあったかなぁと。
これらのツッコミ所が少ないだけでも、大分印象が違ったと思いますねぇ。
■最後に
という訳で、超絶長文駄文で『トリガー』総括の内訳を書いてきましたがw
ここまで見て下さった貴方、本当にありがとうございます。
この半年間、『ウルトラマントリガー』を見続けて来て
溜まりに溜まった想いを、禊のように吐き出させて頂きました。
『ギンガ』から始まったニュージェネシリーズの中でも
特に否の意見が多かったように思える『トリガー』でしたが
『トリガー』の大ファンである自分からしても
否の意見が出ても仕方がない部分が多数見受けられるのが勿体なかったなぁと。
本文中でも触れましたけど、『トリガー』ならではの面白さがあるだけに
そこが細かいツッコミ所の多さで見て貰えないのが残念でした。
ただ、ここまで『トリガー』に厳しい声が寄せられる理由って
よりによって大人気の『ティガ』の名前をタイトルに付け
さらに高い完成度で近年の作品でも特に大人気になった『Z』の次作だからだと思うんです。
さらに『トリガー』は放送開始直後に2週連続で総集編が入ってしまい
『トリガー』に愛着が湧く前に、作品を静観して批判出来るタイミングがあったのも
賛否両論が加速してしまった要因だと思っていて。
なので、現在は批判意見が続出している『トリガー』ですが
今後『トリガー』の評価が覆る可能性があるのでは?と睨んでいたり。
例えば今見ているメインターゲットの子どもたちの中で
『ティガ』という作品がシリーズ史において、何が革新的だったか理解した上で
『トリガー』を見ている子なんておそらく1人も居ないでしょうし
これからしばらくして、『トリガー』を初めて見る人が居るとして
その人が順番通りに見るとは限らないので、『Z』が比較対象にはならない。
そしておそらくサブスクで見るので、最終回までイッキ見できる。
『トリガー』ってかなり勢い任せの作風だと思うので
総集編を含む27話を毎週見てきた我々と
25話をイッキ見してしまった人だと、大分見え方が変わってくると思うんですよ。
そういった『ティガ』や『Z』を知らない、新しいファンのフラットな目線には
『トリガー』という作品は今とは違った形で映るかもしれませんから
『トリガー』で生まれ育った子供たちが自分の意見を発信出来るようになった時
『ウルトラマントリガー』という作品の真価が明らかになる。自分はそう思うんです。
『ティガ』だって放送当時のインタビューや資料を見返してみると
『ウルトラQ』『初代』『セブン』で育った昭和1期世代からは、かなり批判されていた事が伺えますし
25周年にこうやって『ティガ』が神格化され、グッズ展開などが加速しているのも
『ティガ』当時に、純粋に楽しんだメインターゲットの子どもたちが
自分の意見を発信出来る大人に成長したからでしょう。
もちろん、現在の『ティガ』の絶大な人気は
『ティガ』という作品の完成度の高さがあってこそですし
『トリガー』の完成度は到底『ティガ』には及んでいませんけれども
現在、必要以上に『トリガー』が批判されているなと自分は感じるんですよ。
なので近い将来、いつか冷静に『トリガー』の魅力が語り合える日が来ることを祈っています。
そして何より!『トリガー』はまだ完結していませんからね!
3月18日配信&劇場公開の『エピソードZ』に期待を膨らませながら
25話に渡って紡がれた、『トリガー』の物語を咀嚼したいと思います。
ここまでの長文駄文をお読みいただいた皆様、本当にありがとうございました!
以上!ウルトラマントリガーを振り返る でした。
それでは~
- 2022/01/24(月) 17:33:20|
- ウルトラマントリガー
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