「死ねばいいのに」
「死ねばいいのに」(京極夏彦著、講談社)
「俺が話尋き回った連中は、みんな死ねばいいのにって言ったら、嫌だって言ったんすよ。それがきっと普通なんすよ。だって、みんな生きたいに決まってるじゃないすか。未練ありますよ。未練たらたらっすよ。みんな、満ち足りてねーもん。ああだこうだ理屈捏ねて、自分は不幸だって言うじゃないすか。それが当たり前なんすよ。人間って、みんなダメで、屑で、それでも生きてるもんすよ。あんたの言う通り生きるために生きてるんすから、死にたくなんかねーよ。それなのに、アサミは違ったんすよ。そんなのアリすか?俺怖くなったんすよ」
>>もう、何も要らない、これで満足ですって、言える日が来るのだろうか