「三宅久之の書けなかった特ダネ」
「三宅久之の書けなかった特ダネ」(三宅久之著、青春出版社)より
中曽根康弘は、
「私があった政治家の中で“風圧”を感じたのは、吉田茂と河野一郎の二人だけ」
と筆者に語ったが、その中曽根も今や元老的存在として、政権与党の民主党からも一目置かれている。
今の政治家に欠けているものは何か。“志”である。
政治家を志す以上、この国をどうしたいのか、どういう社会を作りたいのか、正義とは何か、さらにいえば「自分の考える正義とは何なのか」を国民に問わなければなるまい。
ハーバード大学のマイケル・サンデルの問う「JUSTICE(正義)」が熱狂的ブームを呼んでいるのも、わが国の国民の多くも、国際紛争やテロリズム、格差社会や金融危機など、現代社会を覆う逃げ場のない無数の困難な課題について、政治に机上の空論でない指針の指示を求めているからではないか。
>>政治家一人ひとりの“志”に期待したい