何日かで1知識 丸井グループ
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丸井グループの新たなステージへの飛躍?


【 丸井グループ:共創経営レポート 】

 


 2023/12/22、丸井グループの「共創経営レポート2023」がリリースされていた。
https://www.0101maruigroup.co.jp/pdf/settlement/23_1222/23_1222_2.pdf

 

 以下は、冒頭の青井CEOの文章の一部抜粋。(その2)

 


3.行動KPI
(1) 失敗許容 & 挑戦奨励
   
今後はさらなる企業文化の変革に取り組みます。当社はこれまでも「手挙げの文化」など、独自の取り組みを通じて企業文化の変革を進めてきましたが、今後は、自ら「社会実験企業」を宣言することで、「失敗を許容し挑戦を奨励する文化」を育みます。
すでに新規事業の失敗事例については社内の表彰制度において、Fail Forward賞として表彰するとともに、失敗事例の共有会を開催するなどの試みも始まっています。さまざまなチャレンジに「社会実験」として取り組むことで、「失敗」にまつわるネガティブなイメージを拭い去り、誰もが失敗を当たり前のこととして、恐れることなく挑戦できる企業文化をめざします。

 

(2) チャレンジに向けた「打席数」の新設
「打席数」は、プロジェクトやイニシアティブ、共創チームなどへの参加や、社内のアプリ開発、Webサービスの開発コンテストなどへの参加人数をカウントします。

 

(3) チャレンジに向けた「試行回数」の新設
「試行回数」は、業務改善や新たなサービス、プロダクトの開発、新規事業の開発などイノベーションに向けたチャレンジの回数を成功事例だけでなく失敗事例も含めてカウントします。

 

いずれも(上記(2)と(3)それぞれ)2031年3月期までに5000回以上をめざします。

 

(4) 「社会実験」を通じたイノベーションの創出
私たちは「社会実験企業」として、こうした共通課題に、自らが実験台となり、率先して取り組むことで社会に貢献していきたいと思います。そして、「社会実験」を通じて、イノベーションを創出し続ける企業になることをめざします。

 


4.人的資本投資による社会課題解決企業への進化 ⇒「高成長かつ高還元」の実現
(1) 人的資本投資 ⇒ 高効率な経営の実現

当社の人的資本投資の内部収益率(投資によって見込まれる利回り)は12.7%と、店舗などを中心とした有形投資の基準となる利回りの10%を上回っています。したがって、今後は人的資本投資を5年間で650億円以上に拡大することで、高効率な経営を実現していきます。

 

(2) 人的資本投資 ⇒ 企業価値の向上
人的資本投資を拡大することで、企業価値を高めていきます。企業価値に占める無形資産の割合は、米国の90%に対して、日本企業は32%と低い水準にとどまっています。当社の無形資産比率は現状44%ですが、今後は人的資本投資を通じて、2030年を目処に米国並みの80%まで高めることで、企業価値の向上をめざします。

 

(3) 「高成長かつ高還元」を実現する経営への進化
従来の「成長か還元か」の二項対立を乗り越え、「高成長かつ高還元」を実現する新たな経営へと進化していきます。

 

(4) 目標「ROE 25%、PBR 5倍」の達成
人的資本投資による社会課題解決企業への進化を通じて、現状10%程度のROEを将来的に25%まで高め、現状1.7倍のPBRを5倍まで高めていきます。

5年後、10年後に振り返った時、「2023年は丸井グループが新たなステージへと飛躍した節目の年だった」と言えるように、これからも全力で、いえ、フロー状態で(笑)皆さまとの「共創」に取り組んでいきます。

 


<感想>
将来、丸井グループの「共創経営レポート」のようなIR資料を作成してみたい。

 

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上場企業のROICは6.75%?


【 丸井グループのROIC>WACC 】

 2019/4/17の日経新聞に、『投下資金「生かす力」頭打ち 上場企業「ROIC」微増の6.75% 米欧と格差拡大』の記事が掲載されていた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43773490W9A410C1920M00/

 ここでは、丸井グループ(8252)のROICを確認してみたい。


1.*ROIC(投下資本利益率)
http://www.0101maruigroup.co.jp/pdf/settlement/2019_3q_foh.pdf
 *Return on Invested Capital

 2018/3期 3.2%(前期比+0.1%)

 2019/3期(予) 3.6%

 ROIC = 税引き後営業利益 / 投下資本(割賦売掛金・売掛金 + 営業貸付金 + 商品 + 有形・無形固定資産 + 差入保証金 - 買掛金)


2.ROIC>*WACC(加重平均資本コスト)による企業価値創造
http://www.0101maruigroup.co.jp/ir/pdf/i_report/2018/i_report2018_17.pdf
 *Weighted Average Cost of Capital


(1)2018/3期

 ROIC 3.2% > WACC 3.0%

 ROIC:フィンテック 3.8%、小売 2.8%

 総資産:8,672億円

 負債コスト:0.3%

 株主資本コスト:8.0%


(2)2021/3期(流動化後の見通し)

 ROIC 4% > WACC 2〜3%

 ROIC:フィンテック 4.1%、小売 5.3%

 総資産:9,300億円

 負債コスト:0.3〜1%
 株主資本コスト:7〜8%


3.めざすべきバランスシート

< 2021/3期 >(計画)(億円)
 自己資本  3,000(自己資本比率30%)
 総資産   10,000
 営業債権  6,800
 有利子負債 5,900(営業債権の9割程度)

< 2005/3期 >(参考)
 純資産   4,363(純資産比率61%)
 総資産   7,126
 営業債権  2,493
 有利子負債 1,811(営業債権の7割強)

 ⇒ 調達主体のシフト:株主資本(コスト高い)から負債(コスト安い)へ

  • (ご参考)

http://tsuru1.blog.fc2.com/blog-entry-421.html


<感想>
 日経の記事によれば、ROICの数値目標を掲げる企業は4%ほどに対し、機関投資家の45%はROICを重視すべきだと考えているという。
 企業側は、丸井のようなROIC>WACCによる企業価値創造を目指すべきであろう。

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本業の拡張・革新・協業に貢献する投資?


【 丸井グループ:本業の拡張・革新・協業に貢献する投資 】


 年始にあたり、戦略に興味がある、丸井グループ(8252)の社長メッセージ等を確認してみた。(その5)
http://www.0101maruigroup.co.jp/ir/message/ceo.html


< 中期経営計画(5カ年)の成長投資 >


[ 投資ポリシー ]
 純投資ではなく、投資・協業を通じて本業の拡張と革新に貢献する
⇒ 成長投資900億円のうち300億円を新規事業に投資する
   ↓↓
[ 投資領域 ]
・フィンテック:決済/資産運用
・シェアリング:モノ/スペース
・EC
   ↓↓
[ 投資先・基準* ]
*調査部・新規事業推進部が、投資事業をもとに対象企業への投資・協業をすすめる

1)丸井グループ内で事業投資
 投資基準:ROI 10%以上

2)理念を共有でき、高い技術を持つベンチャー企業(VB)への投資
 投資基準:IRR 30%以上

3)広いネットワークと目利き力を持つベンチャーキャピタル(VC)への投資
 投資基準:IRR 15%以上


<感想>
 丸井Gの(1)百貨店ビジネスから不動産型の店舗に転換する小売り事業、(2) 本業の拡張・革新・協業に貢献するフィンテック事業への投資、による成長。

 この2つの事業を中心として、今後の世の中の変化に確り対応し続けて行くことができるのか、今後も注視していきたい。

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フィンテック事業における今後10年間の機会と脅威への対応?


【 丸井グループ:フィンテック事業における今後の機会と脅威 】

 年始にあたり、戦略に興味がある、丸井グループ(8252)の社長メッセージ等を確認してみた。(その4)
http://www.0101maruigroup.co.jp/ir/message/ceo.html


[ フィンテック事業における今後10年間の機会と脅威 ]



1.機会

- キャッシュレス化:
1)EC化
2)モノ消費からコト消費への移行
3)シェアリングエコノミーの台頭、クレジットカード市場は過去10年並みの年平均7%成長が継続

- 貯蓄から投資へ:
家計の金融資産に占める株式・投信債権の構成は日本15%、欧米30~50%


2.脅威

- キャッシュレス化(キャッシング):
キャッシング市場は縮小の可能性

- キャッシュレス化(決済手段の多様化):
クレジットカード以外の決済手段が台頭


3.当社の対応

- 新規事業(さまざまな金融サービス)

- カード会員増、メインカード化


<感想>
 丸井Gのフィンテック事業における、新規事業(さまざまな金融サービス)、カード会員増、メインカード化。
 今後10年間の機会と脅威を考えた戦略が、今後の世の中の変化に確り対応し続けて行くことができるのか、今後も注視していきたい。

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小売り事業における今後10年間の機会と脅威への対応?


【 丸井グループ:小売り事業における今後の機会と脅威 】

 年始にあたり、戦略に興味がある、丸井グループ(8252)の社長メッセージ等を確認してみた。(その3)
http://www.0101maruigroup.co.jp/ir/message/ceo.html


[ 小売り事業における今後10年間の機会と脅威 ]


1.機会
- インバウンド需要の拡大:訪日客数は2千万人→4千万人へ


2.脅威
- EC化:EC化率は5%→20%
- モノ消費からコト消費への移行:衣料品販売額3%減が今後も継続
- シェアリングエコノミーの台頭:シェアリング利用者は2%→10%へ拡大
- 少子高齢化:生産年齢人口が7,100万人に(7%減)


3.当社の対応
- SC・定借化:店舗を「百貨店型」から「不動産型」へ変更し、事業の収益性を高める
- オムニチャネル化:店舗・カード・Webの三位一体型ビジネスを創造
- お客さまのダイバーシティ&インクルージョン
- 新規事業によるシェアリングエコノミーへの対応(モノ・スペース)


<感想>
 丸井Gの小売り事業における、SC・定借化(店舗:「百貨店型」⇒「不動産型」)やオムニチャネル化(店舗・カード・Webの三位一体型ビジネスの創造)による収益性を高める戦略。

 今後10年間の機会と脅威を考えた戦略が、今後の世の中の変化に確り対応し続けて行くことができるのか、今後も注視していきたい。

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