何日かで1知識 映画
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建物より誰と暮らすかが大事?

 

【 今泉力哉監督:1122 いいふうふ 】

 


 高畑充希&岡田将生の結婚報道を受けて、きっかけとなった「1122 いいふうふ」(監督:今泉力哉、原作:渡辺ペコ、脚本:今泉かおり)を観た
https://1122-drama.com/

 

 以下は、第7話の冒頭、新居に関する夫・ニ也(岡田将生)の台詞

 


(ニ也)うーん・・・
台所が使いやすいといいかな

でもやっぱり入れ物より中身
ハードよりソフトだよ
建物より誰と暮らすかだから

 


<感想>
上記は、妻・一子(高畑充希)が 2人が暮らしたマンションを手放したくないと思うキーワード
2人が実際に夫婦になった姿が想像できるような素敵な今泉力哉監督作品だった

 

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今に続く過去をちょっと思い出しただけ?

 

【 松居大悟監督・ちょっと思い出しただけ 】


 先日、松居大悟監督作品「ちょっと思い出しただけ」を観た。

 

 以下は公式サイトの主演二人のコメントより。
https://choiomo.com/

 


池松壮亮
思い出せないことと、忘れられないこととが、人生そのものをかたどっているように思います。過去にしがみつくではなく、過去を無かったことにするではなく、全ての地続きに今があると信じています。あらゆる人の人生の過去が、その人の人生にあったことを感謝出来ますように。過去と今が、無かったことになりませんように。昔の気持ちを思い出して、色々あったけど今はもう大丈夫。でも、ちょっと思い出しただけ。そんな私たち自身についての映画になってくれることを願っています。

 


伊藤沙莉
綺麗事を言うつもりなんてさらさらないし、ポジティブ、ネガティブな出来事を全て肯定するべきなんて全く思いませんが、私は確かに過去に存在したそれがあっての今なんじゃないかな、と常々思っています。
そういう過ぎた思い出や記憶を、ちょっと思い出しただけな時間もまた、悪くない一瞬だと思います。
ああ、あったなこんな時。とか
ああ、あの人元気かな。とか
そんな悪くない一瞬を、2人の時間を通してふと感じていただけたらいいなぁと思います。

 


ご参考)『ちょっと思い出しただけ』松居大悟監督とジャームッシュを繋ぐ、星の一角の恋愛物語
https://fansvoice.jp/2022/02/19/choiomo-matsui-interview/

 


<感想>
2人の過去の地続きに今があり、過去の悪くない思い出や記憶をちょっと思い出しただけの本作を何度も見直していた・・・

 

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信頼関係が紡いだ20歳のソウル?


【 20歳のソウル:秋山純監督 】

 


 先日、prime videoで、秋山純監督の「20歳のソウル」を観た。

 

 以下は、添付Webサイトより。

 


『20歳のソウル』秋山純監督が、1人の青年の人生を映画にした理由
https://sakumaga.sakura.ad.jp/entry/jyun-akiyama/

 


だけど僕はテレビ局の人間なので、僕が話を聞きに行くことで、ご遺族を傷つけてしまうかもしれない。そこで、一緒に仕事をしていた若手脚本家の中井由梨子さんに託しました。

 

そこで中井さんが「私は大義くんのことをもっと知りたくて来ました」と答えたことから、交流が始まりました。中井さんはとても誠実な方で、その人柄ゆえに、高橋先生や大義くんのお母さんとも信頼関係を築いていったんです。

 

そして、中井さんの作・演出で『JASMINE(ジャスミン) -神様からのおくりもの-』という舞台公演をおこないました。舞台は映画とは内容が違い、大義くんと恋人と親友の3人の物語で、高橋先生やお母さんは登場しません。

 

まず、『20歳のソウル』の小説が出版されることになりました。小説ではさまざまな人物の視点から大義くんを描くため、中井さんがさらに関係者1人ひとりから深く話を聞いて。

 

大義くんが最期まで自分の命と向き合えたのは、高橋先生の教えもあったと思います。「高校時代は1回しかないから、その1回に吹奏楽部を選んだのなら完全燃焼しなさい」というのが市船の高橋イズム。いまというかけがえのない一瞬を大切にすることを教えられてきたのは、大義くんにとって大きかったんじゃないかな。

 

幻冬舎の見城社長が人間ドラマとしての『20歳のソウル』に深く共鳴してくださり、幻冬舎で文庫化された小説は10万部を超えるベストセラーとなりました。見城社長のお力添えなしには、この映画は成立しなかったと思います。

 

3月の「これがラストチャンス」という日に緊急事態宣言が解除され、700人以上のエキストラが出演するシーンを撮影することができました。1人の感染者も出すことなく無事に撮影できたのは、大義くんが守ってくれたとしか思えません。

 

映画の中で、「高校時代は一度しかない」というフレーズが出てきます。だけど、高校時代に限定する必要はありません。何歳であっても「いま」は二度と来ないので、大切にしないともったいないと思います。

 

「今日1日は神様からのギフト」という大義くんの言葉があります。すべての人に、1日1日を大切に生きてほしい。いまを大切にするって難しいけど、それを意識するだけでも変わってくると思います。

 


ご参考1)明日を綴る写真館
https://ashita-shashinkan-movie.asmik-ace.co.jp/

 

ご参考2)奇跡のバックホームhttps://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2024/08/16/kiji/20240816s00001173009000c.html

 


<感想>
「20歳のソウル」は、大学同期の秋山監督のデビュー作。高橋先生、大義君のご家族との信頼関係が紡いだ、舞台公演→小説→映画。秋山監督の次回作「奇跡のバックホーム」も期待している。

 

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監督の亡き母への鎮魂?


【 山田洋次監督:母と暮らせば 】

 


 先日、長崎市の原爆犠牲者慰霊平和記念式典絡みで、山田洋次監督の「母と暮らせば」を観た。

 

 以下は、添付インタビューからの一部抜粋。

 


若者はもっと生意気であれ
山田洋次監督が語る「母と暮らせば」

https://www.70seeds.jp/hahatokuraseba-118/

 


描いたのは「突然いなくなってしまう」という出来事

 


ナチス時代に行った様々な残虐なことで多くの人を苦しめたということについて、未来永劫忘れちゃいけないというのが、今のドイツの考え方だからね。

日本人も同じ罪を犯しているわけだから、そのことは教えなきゃいけないし、伝えなきゃいけないんだけど、それをちゃんとやっていないから、若い世代に戦争がしっかり伝わっていないのだと思います。

 


‐若者よもっと噛み付いてこい、と?

そうです。もっと若者は生意気でいいんだと思います。若者は大人しくいうことを聞けっていうのが、今のこの国の政治のやり方になってしまっている。

 

どんどん意見を言ってくれ、その意見を聞いて私たちは国を治めていくんだ、と今の政治家が考えているとは思えないのです。

 


型破りな人が活躍できる世の中に

‐最後に今を生きる2-30代へのメッセージをお願いします。

 

抽象的な言い方になってしまうけれど、世の中を疑ってほしい。今の新聞や雑誌を通して報道されることには嘘が多いと思う。そんな嘘を見破ってほしい。真実とは何かを探る能力を持って欲しいのです。

 

“蛇のように疑い、深くあれ”という言葉の通り、素直にいうことを聞いちゃだめだっていうことですね。騙されるな、と。

 


ご参考1)山田洋次監督 息子を愛することは切ない
https://www.asahi.com/special/hahato/yamada/

 

 自伝を読むと、家族についてつらい思い出があるのがわかる。両親の性格は正反対だったそうだ。

 

 父・正さんは九州大学工学部を卒業した技術者。実直で黙々と仕事をこなすタイプで大阪にあった汽車製造会社で蒸気機関車の設計をしていた。

 

 一方、満州(現在の中国東北部)の旅順で生まれた母・寛子さんは楽天的で明るい性格。女学校を卒業するまで内地の土を踏んだことがなく、開放的で日本的な因習に染まらない女性だった。

 

 「戦時中も頑としてもんぺをはかず、禁止されていたパーマをかけていました」

 

 性格の不一致は歴然としていた。実際、監督が大学に入ったころ両親は離婚した。

 

 監督は言う。「結構つらい思いをした。だって、家庭がなくなっちゃったんだからね」。それでも、自作の中で家族のあり方を繰り返し問い続けてきた。それは亡き父、亡き母への鎮魂。心に受けた傷を両親ゆずりのジャンプ力で芸術に昇華してきた、と言えるのではないだろうか。

 


ご参考2)【井上ひさし 生誕90年・第2弾】こまつ座『母と暮せば』待望の再々演!出演は富田靖子・松下洸平に決定!
https://magazine.confetti-web.com/news/54568/

 


<感想>
「母と暮らせば」には、監督の亡き母への鎮魂を感じ、若者には、監督同様、もっと生意気になって欲しいと思った。

 

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小津安二郎のオマージュ?

 

【 小津安二郎監督のオマージュ:『PERFECT DAYS』】

 


 昨日(2024/3/20)、ヴィム・ヴェンダース監督、役所広司主演の『PERFECT DAYS』を観た。

 

 以下は、NHKのWebサイト『「PERFECT DAYS」ヴェンダース監督語る “私と小津安二郎”』
からの一部抜粋。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240308/k10014383151000.html

 


「私の偉大な映画界の師、小津安二郎の祖国である日本の代表としてアカデミー賞に参加できることを大変光栄に思います。『PERFECT DAYS』は彼の魂に導かれた作品です。この作品がノミネートされたことは、私にとってこの上ない喜びです」
(アカデミー賞ノミネート時のコメントより)

 

実は、ヴェンダース監督が日本を舞台に映画を撮るのは、これが初めてではありません。かつて、小津安二郎監督の代表作「東京物語」で描かれた東京を追い求めて、1983年に来日して撮影したドキュメンタリー映画、「東京画」という作品を発表しています。

 

ヴェンダース監督はこの作品の中で、「小津の作品は20世紀の人間の真実を伝える」と語るなど、小津監督への敬愛の念や自身への影響を度々公言してきました。

 


主人公「平山」に込めた思い
「東京物語」に登場する家族の父親の名前は「平山周吉」。離れて暮らす子どもたちに疎まれ、妻にも先立たれ、それでもみずからの人生を静かに受け入れる初老の男性を、俳優の笠智衆さんが演じています。その「東京物語」の公開から70年。ヴェンダース監督は「PERFECT DAYS」で役所広司さんが演じる主人公のトイレの清掃員に、同じ「平山」と名付けました。


「主人公の名前が平山なのは、『東京物語』を意識しています。いろいろな意味で小津映画への敬意を込めています。平山はシンプルなものを愛し、自然や、ちょっとした出来事にこだわりを持っています。小津作品の登場人物には、他の誰かよりも優れている人などいません。すべての人を、尊厳と敬意のまなざしをもって尊重しています」

 


ご参考1)映画『PERFECT DAYS』ヴィム・ヴェンダース監督インタビュー──「孤独」の強さと美しさを描く
https://www.gqjapan.jp/article/20231220-perfect-days-wim-wenders-interview

 

まさにポスト・パンデミックの物語であり、新たな始まりへの想いを込めた映画です。そして新しい生活のお手本になるのがこの映画の主人公だと思う。多少理想化された人物ではありますが、平山の世界の見方は素敵なものです。消費文化に追われることなく、大きな木の根元にある小さな芽や木漏れ日のような、他の人々が見逃してしまう些細なものに目を留めることができる。本を一気に何十冊も買うのではなく、今必要な1冊だけを買い、読み終わったら次の1冊を買う。自分が今必要としているものだけで満足できるのです。

 


ご参考2)役所広司、“演技”を語る 映画『PERFECT DAYS』インタビュー「100年経っても古くならない映画に出たい」
https://www.oricon.co.jp/news/2308942/full/

 

小津安二郎監督の映画を例に出し、「何が面白いんだろうと思っていた」と明かすも、「自分が年取ってきたり、家族ができたりなんかそういうことによってなんか全然やっぱり深みがある映画だってことに初めてこう気がつくし、もっと年取るともっと面白くなるかもしれない。

 


ご参考3)映画にならなかった平山の353日
https://www.perfectdays-movie.jp/

 


<感想>
小津安二郎のオマージュと言える、ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』。還暦を迎えた今だからこそ、平山の生活が心に沁み入った。

 

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