ISSが森精機の有利発行に反対
ISSが森精機の有利発行に反対?
2017/3/9、DMG森精機(6141)が、株主総会議案に反対する、議決権行使助言会社Institutional Shareholder Services, Inc.(ISS)への反論※を行なった。
<プレスリリース>
<株主総会第4号議案>
内容:CSR(企業の社会的責任)目的の財団宛てへ、自己株式350万株を有利な価格の1円で割り当てることに関する承認(特別決議)を求めたもの
以下は、本件に対する筆者の考えである。
<論点>
1.価格1円での第三者割当に関する特別決議
・有利発行のため、特別決議での承認(出席株主の2/3以上の賛成)が必要(会社法309条2項5号)
2.上記のポイント
(1)時価発行した場合の価額との比較
・2017/3/10終値1,885円×350万株≒66億円
⇒本来、時価発行すれば、会社は約66億円受領できる(本件では350万円のみ)
⇒(会社が受領する66億円を有効活用した場合と比べて)一般株主にとっては、不利ではないか?
(2)今後の配当負担
・今期予想配当:30円/株(×350万株=1億5百万円)
⇒自己株式であれば配当不要
⇒(約1億円/年が社外流出するため)一般株主にとっては、不利ではないか?
<感想>
最近、財団宛て、自己株式を1円で割り当てる事例が散見されるが、個人的には、個人所有の株式を無償で拠出する方がマッチするように思う。
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元証券マンが「あれっ」と思ったことの
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