何日かで1知識 公募増資
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海外募集を選択する理由?


【 海外募集 vs 国内公募増資 】

 


 2022/4/12、パーク24が、「海外募集による新株式発行に関するお知らせ」を発表した。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4666/tdnet/2105499/00.pdf

 以下は、一部抜粋。

 


< 海外募集による新株式発行 >
募集株式の種類及び数:当社普通株式 16,000,000株

 

払込金額の決定方法:ブックビルディング方式により、2022年4月12日(火)から2022年4月13日(水)までの間のいずれかの日に決定する。

 

募集方法:海外市場における募集とし、単独ブ ックランナー兼主幹事会社であるJ.P. Morgan Securities plcに全株式を買取引受けさせる。

 


< 発行価格等の決定に関するお知らせ >
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4666/tdnet/2105556/00.pdf

 

発行価格(募集価格):1株につき1,644円

払込金額:1株につき1,571円

引受人は払込金額で買取引受けを行い、発行価格(募集価格)で募集を行います。

 


算定基準日及びその価格:2022/4/12 1,825円 
ディスカウント率
 発行価格(募集価格):9.92%
 払込金額:13.92%
引受手数料:4%

 


< 株価終値推移 >(円)
3/30 2,030
4/12 1,825、4/13 1,746
4/14 1,812、4/15 1,882

 


<感想>
 本件は、J.P. Morgan主幹事による、パーク24の海外での公募増資。
 新株を使ったブロックオファーの海外版とも言えるもの。
 国内での公募増資を選択しなかったのは、ローンチから発行価格決定日までのディスカウント率が9.92%を上回るリスクを回避したものと思われる。

 

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ANAもJAL同様公募増資?


【 ANA HD:JALに続く公募増資 】

 


 2020/11/27、ANAホールディングス(9202)が、公募増資を発表した。
https://www.anahd.co.jp/group/pr/pdf/20201127-1-1.pdf

 


< 本件資本調達及び事業構造改革を通じて目指すもの> 
1.コロナ禍を乗り越えて持続的成長を実現する「グループエアラインモデル」への変革

 

2.アフターコロナも見据えた航空ブランド戦略と機材・人財の適正配分

 

3.費用構造の抜本的見直しによるコスト競争力の更なる向上

 

4.ダウンサイドリスクと再成長に備えてより一層強化された財務基盤 
 これまで実行してきた劣後ローン*を含む資金調達と本件資本調達によって、ダウンサイドリスクと再成長に備えた財務基盤を維持します。

*劣後ローン4千億円(https://www.anahd.co.jp/group/pr/pdf/20201027-3-1.pdf)

 

5.環境や社会に関する課題に正面から対応するESG経営の推進

 


< 今回の調達資金の使途 >
手取概算額合計上限:332,126.8百万円
 設備投資200,000百万円(〜2023年3月末)
 残額:長期債務の返済資金に充当(同上)

 


<感想>
 本件は、JALに続く、ANA HDの公募増資案件。
 先月のファイザーのワクチン治療⇒旅行需要の回復期待⇒株価上昇により、財務基盤拡充のための公募増資に踏み切ったものと思われる。

 

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ANAの劣後ローンに対してJALは公募増資?


【 日本航空:公募増資 】

 


 2020/11/6、日本航空(9201)が、公募増資を発表した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120201105416624.pdf

 以下は、一部抜粋。

 


< 経営課題 >
1.財務体質の再構築
2.安全・安心の向上
3.事業構造の見直し
4.社会的課題への取り組み加速

 


< 公募増資概要 >
公募増資株式数:90,869,600株(a)
(OA:9,130,400株)(b)
資金使途:手取概算額合計上限 167,979百万円
 1)投資資金:80,000百万円(CO2排出量削減・社会的課題解決実現)、15,000百万円(ポストコロナ・事業構造変革)、5,000百万円(ポストコロナ・社会的ニーズに対応)
 2)残額:有利子負債の返済資金に充当

現在の発行済株式数:337,143,500株(c)
⇒希薄化:約27%(a÷c)、約30%((a+b)÷c)

 


< 自己資本比率 >

(単位:10億円)
     20/3期 20/9期
資本合計 1,050   904
総資産  1,982  1,994
比率   約53% 約45%

税前利益   97 △228
(21/3期予想 △330〜380)

 


< 株価終値推移 >
11/5 1,843円、11/6 1,641円、11/10 1,989円

 


<感想>
 本件は、コロナ禍で赤字が膨らむ中、今期巨額赤字が見込まれる中での資本増強のための公募増資。
 ANAホールディングスは4千億円を銀行から劣後ローンで調達。一方、JALは公募増資で得た資金の一部でローンを返済。
 (ファイザーのワクチン治療⇒旅行需要の回復期待で11/10は株価急騰したが、)株価軟調局面でのマーケットに対する考え方の違いが調達手法に反映されたように思われる。

 

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ABBによる海外での新株式募集?


【 マネーフォワード:海外募集による新株式発行 】


 2020/1/22、マネーフォワード(3994)が、「海外募集による新株式発行に関するお知らせ」を発表した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120200122449194.pdf


1.募集の概要
募集市場:欧州及びアジアを中心とする海外市場(但し、米国及びカナダを除く)

主幹事:Mizuho International plc

募集形態:ABB(Accelerated Book Building)方式
⇒ マーケットインパクトを極小化※

※案件公表後、即日又は数日程度の短期間でブックビルディングを実施し、募集・売出条件を決定する手法


2.発行価格等の決定
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120200122449423.pdf

決定日時:1/22 22:15(プレスリリースの時間)

発行価格(募集価格):4,577円/株
⇒ ディスカウント率:8%(1/22終値4,975円)

払込金額(注) :4,353.12円/株
⇒ 引受手数料率:4.5%


3.株価終値推移(円)
1/22 4,975、1/23 4,905
1/24 4,865、1/27 4,700円


(ご参考)新株式発行による資金調達について
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120200122449198.pdf


<感想>
 本件は、ABBにより、ローンチ即日に海外でプライシング(値決め)を実施した事例。
 国内公募*(通例:ディスカウント率3%、引受手数料4%)は、一般的に値決め日までに希薄化(マーケットインパクト)を織り込む結果、値決め日(算定基準日)の基準株価が下落していることが多い。
 1/27終値時点では、1/22終値からのディスカウント率は5.5%で「5.5%+*7%≒8%+4.5%」となり、ABBの「マーケットインパクトを極小化」したとまでは言い難いような気もする。

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エア・ウォーターが公募増資?


【 エア・ウォーターの公募増資 】


 2019/11/25、エア・ウォーター(4088)が、公募増資を発表した。
https://www.awi.co.jp/news/uploads/f261c80dd3a01557c098be26b802dfeb109c8762.pdf


1.公募増資
(1)公募による新株式発行(一般募集)
 募集株式数:普通株式 2,700万株

(2)株式の売出し(オーバーアロットメント(「OA」)による売出し)
 売出株式数:普通株式 405万株(上限)

(3)第三者割当による新株式発行(第三者割当増資)
 募集株式数:普通株式 405万株(上限)

⇒ OAによる売出しに関連して、SMBC日興証券が貸株人から借り入れた当社普通株式(「借株」)の返還に必要な株式を取得させるために、SMBC日興証券を割当先とする第三者割当増資を行うことを決議

 (3)の株式数=「OA実施時の借株数」ー「シンジケートカバー取引で買付けられた株式数」

 希薄化率:15.6%
 ((3)上限時(3,105万株)÷発行済株式数(約1億9,870万株))


2.資金使徒
 今回の一般募集及び本第三者割当増資の手取概算額合計上限:約598億円

 2020年3月末までに270億円:インド東部案件における事業譲受に伴う銀行借入金の返済資金
 2019年12月末までに165億円:インド南部案件における事業譲受に伴う買収資金の一部充当目的のAWインディア社への投融資資金

 2020年3月末までに100億円:Hitec社の株式取得に伴う銀行借入金の返済資金
 残額が生じた場合:2020年3月末までに短期借入金の返済資金に充当


<感想>
 本件は、海外投資に関わる資金調達目的の公募増資。
 発表翌日(11/26)の株価終値は、希薄化(率:15.6%)を嫌気して、前日比△250円(△12.3%)の1,789円で引けた。

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