「新世代CEOの本棚」⑥
「新世代CEOの本棚」(堀江貴文・森川亮・佐渡島庸平・他、文藝春秋)より
#05 出雲充(ユーグレナCEO)
マンガに登場する「驚異の豆」にヒントを得て、ミドリムシを事業化。さらに、ある本の教えを実践したことで、敬愛するノーベル平和賞受賞者の弟子になれたという。
ドラゴンボール「仙豆」から、ユーグレナを着想
月30冊の読書を支える速読術
1ヵ月に30冊読破すると言うと驚かれますが、経営コンサルタントで作家の神田昌典さんが監修されている『あなたもいままでの10倍速く本が読める』を読んだからこそ。
この本では、究極的には1ページ1秒で読めるようになるという「フォトリーディング」と呼ばれる手法を学ぶことができます。
目利き・成毛眞氏を信頼
「本のキュレーター」でもっとも信頼しているのが、成毛眞さんです。
私自身、人に本を薦めることもあります。ユーグレナの仲間が管理職になるときはその人にふさわしいと思う本を必ずプレゼントしているのですが、半分くらいは『優しい会社』を選んでいます。
これは、本当に素晴らしい本です。戦後70年、世代ごとの生き方や思考パターン、それに影響を与えた時代背景を、各時代にタイムスリップした主人公を軸にストーリー仕立てで学べます。ビジネスパースンはもちろん、芸術家でも、スポーツ選手でも、子どもでも、どんな立場にいる人が読んでも価値がある。そう確信できる1冊です。
読んでも実行する人は少ないから
神田昌典さんの本には、何度となく「実際にやってみることが大事だ」と書かれています。『非常識な成功法則』でも、「本を読んで、実行に移せる人は、10人に1人。9人は評論家で、何もしない」と訴えている。
経営の講義をもとにした『ロケットボーイズ』
『ハーバードからの贈り物』やランディ・パウシュの『最後の授業』、クレイトン・クリステンセンの『イノベーション・オブ・ライフ』のように、大学の最終講義をまとめた本はいくつかありますが、私がベンチャー企業の経営者として薦めたいのは『ロケットボーイズ』です。
正確には、これは最終講義をまとめたものではありません。バブソン大学で行われたジェフリー・ティモンズの最終講義のテキストになった、実話をもとにした小説です。
>>評論家でなく、実行する人であり続けてゆきたい