何日かで1知識 藤野英人
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全体時間の20%で達成度は8割?


【 全体時間の20%で達成度は8割 】

 以下は、2017/9/5のNIKKEI STYLE 記事※からの一部抜粋。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO20658560R00C17A9000000?channel=DF280120166569&style=1

『 投資に必須 少ない時間で多くを学ぶ術(藤野英人)レオス・キャピタルワークス社長兼最高投資責任者

 投資の仕事をしていてよく思うのは、どんな体験も無駄になることはない、ということです。それは社会の全ての要素がマーケットを動かしているから。なるべく視野を広げて社会の仕組みについて理解することは、マーケットを深く知るうえで必須と考えています。


■取り組みは「八ヶ岳戦法」で

 もうひとつ、時間のかけ方で大切な考え方があります。皆さんは「ニッパチ(2:8)の法則」を知っていますか。経済学では「パレートの法則」ともいわれます。「全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出している」という理論です。例えば、「全商品売り上げの8割は、2割の商品で生み出している」「全社売り上げの8割は、2割の従業員で生み出している」が挙げられます。

 逆にいえば、残りの8割は全体の2割にしか貢献していないということです。私はこれをスキルの習得の事例に置き換え、「全体時間の20%で達成度は8割になるけれども、100%に近づくには残り8割の時間がかかる」と解釈しています。

 仮に1000時間あるとしましょう。それを1つの分野に集中して習得すると、かなり良い成果が出ると思います。ただ、私はそういうときはあえて5つのことにチャレンジします。200時間ずつ、5つの分野に取り組むわけです。1つの分野で完璧を期すのではなく、5つの分野で8割の出来を目指すのです。その5つで勝負するというのが私の考え方です。

 私はこれを「八ヶ岳戦法」と名づけました。八ヶ岳はひとつひとつの大きさでは富士山にかなわないかもしれません。でも、連峰をなすことによって全体で美しく、ひとつの個性となっています。

 実業家の堀江貴文さんは最近の本で「多動力」という表現をしていました。「いくつもの異なることを同時にこなす力」だそうで、私の「八ヶ岳戦法」も同じ主張です。


■投資家は複眼的視点が必要

 日本人はどちらかというと「ひとつのことをコツコツ極める」ことが美徳とされてきました。ですが、現代の情報化時代では激しい変化への対応力が問われます。タテのつながりではなく業界を横断して、ヨコのつながりを発想できる人が強くなります。

 ベンチャー企業の経営者にもヨコのつながりを生かし、新たな事業領域を切り開いた人が多くいます。日ごろから異分野にアンテナを張り、多くのことを同時並行でこなす能力があってのことでしょう。

 投資家も世の中の仕組みを複眼的に理解できるかどうかが勝負です。ある現象が一見関係ないと思われる出来事につながっていることもあります。頭の体操をしながらマーケットに向かい合いましょう。』



<感想>
 レオス・キャピタルワークスの藤野社長の「全体時間の20%で達成度は8割」との考え、公私ともに非常に参考になりそうだ。今日からこの考え方を実践してみたいと思う。

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら http://tsuruichi.blog.fc2.com/

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「投資家が「お金」よりも大切にしていること」②



「投資家が「お金」よりも大切にしていること」(藤野英人著、星海社)より


 第5章 あなたは、自分の人生をかけて社会に投資している、ひとりの「投資家」だ


  投資は、「お金」ではなく「エネルギー」のやり取り


 私は「投資とは、いまこの瞬間にエネルギーを投入して、未来からのお返しをいただくこと」だと考えています。

 それが、私にとっての投資の定義です。

 「お金」ではなく「エネルギー」をやり取りするのが投資なんですね。


  エネルギーの8要素

  エネルギー=情熱×行動×時間×回数×知恵×体力×お金×運

 これは、私がイメージするエネルギーの方程式です。

  未来からのお返し=プロダクト(モノやサービス)×感謝×成長×経験×お金


  なぜ「カネの話は人生でいちばん大切」なのか?

 私の考える投資の目的はただひとつ、

「世の中を良くして、明るい未来をつくること」

 なんですね。

 最大のお返しとは、“明るい未来”のことです。


 会社やビジネスに当士(株式投資・不動産投資など)することは「直接的に、世の中を良くすること」であるし、自己投資も「間接的に、自分を通して世の中を良くすること」だと考えています。

 当然、消費をすることも投資であれば、選挙で一票を入れることも投資です。


 みなさんは仕事をすることでエネルギーを生み出し、消費をすることでエネルギーを使っています。

そのエネルギーをどう世の中に流して、みんなと一緒にどんな未来をつくっていくか?そういったことを考えることこそが、「お金」について考えることであり、お金の哲学だと言えるでしょう。

 貯金として眠っているお金、特にタンス預金のお金に、世の中を変えるエネルギーがあるでしょうか?

 いいえ、それはエネルギーが消滅した「死んだお金」です。

 ふだん使っているお金にしても、何も考えずに漠然と消費していたり、ただ「安いもの」を買っているのだとすれば、それはかぎりなく「死んだお金」に近いでしょう。

 お金に支配された人生とは、自分のことだけを考えている「閉じた人生」に他なりません。

 私たちは「お金」を通して、もっと社会のことや自分の人生を立体的に、奥行きのあるものとして見なければなりません。


 ブレてもいい。揺れ動いてもいい。一歩ずつ理想に近づいていこう

 真の“投資家”は、理想に閉じこもるわけでもなく、現実に逃げるわけでもなく、理想と現実の間を悩みながら歩いていくものです。


  本当の安定とは「成長し、変化すること」

 個人レベルでも、「成長にかける」ことがいちばん安全な道なのです。

 「真面目かどうか、成長しているかどうか」で会社を選べということです。

 真の安定とは、変動・変化をしないことでは、けっしてありません。

 変化と向き合い、変化をチャンスと捉え、変化(成長)を望んで、実際に動くこと。要は、変化こそが安定なのです。

 ところが、ほとんどの人はその逆を信じてしまっています。


 人を信じられるかどうか――投資家として生きるための最初の一歩は、そこにかかっているのです。

  投資の果実=「資産形成」×「社会形成」×「こころの形成」

 あなたは、自分の人生をかけて社会に投資している、ひとりの投資家なのです。

 そのことを、本書を閉じたあとも忘れないでください。

  あなたには、「お金」よりも信じられるものがありますか?
  あなたには、「お金」よりも大切なことがありますか?

 その答えを探す旅を、私と一緒に歩み始めましょう。

 エイヤ!


>>変化をチャンスと捉え、変化(成長)を望みながら実際に動いて、結果として、世の中を良くして、明るい未来をつくってゆきたい


「投資家が「お金」よりも大切にしていること」①


「投資家が「お金」よりも大切にしていること」(藤野英人著、星海社)より


 第3章 人は、ただ生きているだけで価値がある


  1円も稼げない赤ちゃんも、経済主体


 赤ちゃんがいることによって成り立っている会社や産業がたくさんあるからです。

 実際にお金を払っているのは親であったり祖父母であったりするわけですが、大きな枠組みで見ると、赤ちゃんも経済活動を行っていると言えるのです。

 つまり、赤ちゃんが存在するだけで経済が動いている、というわけです。


 社会貢献とは、新しい何かをつくりだすだけではなく、消費することによっても成し遂げられるものです。ですから、私たちが働くことにも大きな価値があるし、私たちが消費することにも同じくらい大きな価値があります。

 そういう意味で、「人は、ただ生きているだけで価値がある」のです。


 重要なのは、あなたが何を考えて、その消費行動をとったか、ということです。

 重要なポイントは、「消費活動は社会貢献活動である」という観点から考えてみると、自分がステキだと思ったこと(もの)に自分のお金を使う行為は、そのステキな商品やサービスを提供してくれている会社やそこの従業員たちを応援する行為と同義である、ということです。
 
 「お金の使い方に自覚的になる」ということです。

 世の中は、みんなが使ったお金で成り立っています。

 消費をすることは、大げさではなく、社会を「創造すること」でもあるのです。

 
 みなさんは、ただ生きているだけで大きな価値があります。

 であるなら、その価値をさらに大きなものにするように、自覚的に行動してほしい。私はひとりの投資家として、そう強く思っています。


 第4章 世の中に「虚業」なんてひとつもない


  ソニー凋落の兆しはプレゼンに表れていた


 ビル・ゲイツのプレゼンの上手さに、思わず私は引き込まれてしまいましたが、関心したのはそこではなく、彼の話の内容です。

 ゲイツは、未来の話しかしなかったんですね。

 ○○という未来を実現したいから、われわれは存在している――こういった「ミッション・オリエンテッド(使命志向)」な考え方は、さきほどお話したインドのインフォシスやウィプロ社と同じでしょう。

 ミッション・オリエンテッドとは、ミッションやビジョンの実現を最重要課題とすることです。会社の商品やサービスも、そのミッションやビジョンの実現のために存在するし、提供する意義があると考えます。

 プロダクトがいかに優れているかではなく、いかにその「価値観」をも共有し、「あるべき未来」を実現していくか。そこが重要なんですね。


 そのプレゼン大会から14年が経ちましたが、日本の大企業はどこに行っても、いまだにプロダクト志向から抜け出せていないように思います。

 ミッション・オリエンテッドなのは、ごく一部の大企業や少数のベンチャー企業くらいでしょう。


 単純に、自分のことではなく、お客さんのことを真剣に考えてほしいのです。そのうえではじめて、手段として技術というものが存在するのだと思います。

 日本には、不真面目な仕事をしている会社が多すぎます。

 もっと、ビジネスに真面目になってください。

 これからの日本をになっていく若い人の力で、「努力」であればなんでも美徳、なのではなく、「真面目な努力」が美徳になるような社会にしていってほしいと思っています。


 人は生きているだけで価値があるのと一緒で、私は「世の中のすべての会社や仕事には大きな価値がある」と考えています。


 あえて厳しい言い方をしますが、相手や社会のことを知らないこと、知ろうとしないことのほうが、よほど虚ろな生き方でしょう。

 この本を読む若い人には、絶対にそういう生き方はしてほしくないと思っています。


 まずは、「知る」ことから始めましょう。


>>プロダクト志向から抜け出して、ミッション・オリエンテッドな会社にしてゆきたい

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