あれっ、支配株主のTOBによる100%子会社化?
【 日本郵船:郵船ロジスティクスの完全子会社化 】
2018/1/26、日本郵船(9101)の株式売渡請求に関する、郵船ロジスティクス(9370。「郵船ロジ」)の取締役会承認に伴う、上場廃止が開示された。
http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20180128_070528413_3dbrtl45qhjbgcf0hge5oj55_0.pdf
1.特別支配株主*による株式売渡請求
[ 会社法改正により2015/5/1から利用可能に ]
「*議決権の90%以上を有する株主」(日本郵船)が、他の株主の全員(少数株主) に対し、その保有するその会社(郵船ロジ)の株式の全部を売り渡すことを請求できる会社法上の制度(スクイーズ・アウト、キャッシュ・アウトと呼ばれるM&A手法の一種)
(ご参考)
http://www.dir.co.jp/research/report/law-research/commercial/20150619_009841.pdf
2.17/10/31:日本郵船による当社(郵船ロジ)株式に対するTOB賛同の意見表明等
http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20180128_065441133_hl2eg2v3hb2bh045dmneno55_0.pdf
(1)日本郵船がTOB実施に至った経緯
[ これまで ]
企業価値向上を目的とした事業戦略を独自に進め、それぞれにおいて顧客接点の拡大と営業力の強化を図ってきた
[ これから ]
日本郵船の中核事業に位置付けてきた物流事業をより一層強化することが不可欠であり、両社が従来以上に一体となった運営を行うことにより、事業戦略の一元化と意思決定のスピードアップを図るとともに、グループ力の更なる強化を通じた付加価値の向上並びに差別化戦略を推進することが可能に
⇒ TOBによる完全子会社化が、日本郵船グループ全体の企業価値向上に最適であるとの結論に至る
[ TOB後に検討している事業戦略 ]
A) 運賃安定型事業である自動車関連物流の融合を通じた高付加価値化と収益安定性の向上
B) グローバルネットワークの相互活用による顧客接点の拡大と営業力強化を通じた競争力向上
C) 日本郵船グループ内の事業連携の深化を通じた収益力と競争力の強化
D) 日本郵船・郵船ロジを含むグループ各社における経営資源の有効活用によるコーポレートガバ ナンスとグループ経営力の強化
(2)当社(郵船ロジ)がTOB賛同に至った経緯
TOBによる完全子会社化により、フォワーディング事業とロジスティクス事業を中心とした事業戦略並びに地域戦略の強化、組織体制の最適化やビジネスプロセスの効率化などの抜本的な事業改革の実行、及び成長領域への積極的な投資等の重要施策の実現が容易になり、当社の企業価値の一層の向上に資するものであるとの結論に至る
<感想>
本件は、郵船ロジのTOB後に特別支配株主(議決権90%以上)となった日本郵船の株式売渡請求に基づいて、郵船ロジが上場廃止となるもの。
ソフトバンクグループのように、これから、新たに親子上場を検討する会社(⇒資金調達メリット)もあるが、本件のような(TOBを通じた)完全子会社化(⇒意思決定の迅速化等のメリット)の方が相対的には増えるように思われる。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら http://tsuru1.blog.fc2.com/
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2018/1/26、日本郵船(9101)の株式売渡請求に関する、郵船ロジスティクス(9370。「郵船ロジ」)の取締役会承認に伴う、上場廃止が開示された。
http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20180128_070528413_3dbrtl45qhjbgcf0hge5oj55_0.pdf
1.特別支配株主*による株式売渡請求
[ 会社法改正により2015/5/1から利用可能に ]
「*議決権の90%以上を有する株主」(日本郵船)が、他の株主の全員(少数株主) に対し、その保有するその会社(郵船ロジ)の株式の全部を売り渡すことを請求できる会社法上の制度(スクイーズ・アウト、キャッシュ・アウトと呼ばれるM&A手法の一種)
(ご参考)
http://www.dir.co.jp/research/report/law-research/commercial/20150619_009841.pdf
2.17/10/31:日本郵船による当社(郵船ロジ)株式に対するTOB賛同の意見表明等
http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20180128_065441133_hl2eg2v3hb2bh045dmneno55_0.pdf
(1)日本郵船がTOB実施に至った経緯
[ これまで ]
企業価値向上を目的とした事業戦略を独自に進め、それぞれにおいて顧客接点の拡大と営業力の強化を図ってきた
[ これから ]
日本郵船の中核事業に位置付けてきた物流事業をより一層強化することが不可欠であり、両社が従来以上に一体となった運営を行うことにより、事業戦略の一元化と意思決定のスピードアップを図るとともに、グループ力の更なる強化を通じた付加価値の向上並びに差別化戦略を推進することが可能に
⇒ TOBによる完全子会社化が、日本郵船グループ全体の企業価値向上に最適であるとの結論に至る
[ TOB後に検討している事業戦略 ]
A) 運賃安定型事業である自動車関連物流の融合を通じた高付加価値化と収益安定性の向上
B) グローバルネットワークの相互活用による顧客接点の拡大と営業力強化を通じた競争力向上
C) 日本郵船グループ内の事業連携の深化を通じた収益力と競争力の強化
D) 日本郵船・郵船ロジを含むグループ各社における経営資源の有効活用によるコーポレートガバ ナンスとグループ経営力の強化
(2)当社(郵船ロジ)がTOB賛同に至った経緯
TOBによる完全子会社化により、フォワーディング事業とロジスティクス事業を中心とした事業戦略並びに地域戦略の強化、組織体制の最適化やビジネスプロセスの効率化などの抜本的な事業改革の実行、及び成長領域への積極的な投資等の重要施策の実現が容易になり、当社の企業価値の一層の向上に資するものであるとの結論に至る
<感想>
本件は、郵船ロジのTOB後に特別支配株主(議決権90%以上)となった日本郵船の株式売渡請求に基づいて、郵船ロジが上場廃止となるもの。
ソフトバンクグループのように、これから、新たに親子上場を検討する会社(⇒資金調達メリット)もあるが、本件のような(TOBを通じた)完全子会社化(⇒意思決定の迅速化等のメリット)の方が相対的には増えるように思われる。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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