あれっ、デジタル時代でも重要なのは人間の知恵?
【 不確実性を勝ち抜くためのCEOの役割 】
2017/10/14、大学の竹内弘高ゼミのOB会ゴルフコンペに参加した。同組で回った71歳になる先生にこれまでグロスで一度も勝てたことはない。
以下は、KPMGコンサルティング株式会社主催の「不確実性の時代を勝ち抜くためのCEOの役割」と題する経営フォーラムの2017/10/11付け日経新聞広告書面(P22)や添付記事*からの概要。
*ハーバード大学院の竹内教授が斬る「デジタル時代の経営イノベーションのあり方」
http://it.impressbm.co.jp/articles/-/15063
1.不確実性が高まる世の中でイノベーションを考える際の重要なポイント
・世の中の矛盾は、人間の知恵でしか解決できない
(人工知能(AI)等のテクノロジーがいくら進化しようとも)
⇒ 0を1にする、9を10にすることは人の役割であり、経営イノベーションには人間力が重要である
<事業を0から10までの段階に分けた場合の担い手>
(Innovation in the Day and Age of High-velocity change)
0~1:人間(Human)(無から有を生み出す(=何をするか))
1~9:ビッグデータとAI(Big Date, AI)(AIやビッグデータ(それらを駆使できる人)に任せる)
9~10:人間(Human)(顧客へのハイタッチ)
2.ミッション、ビジョン、バリューを明確にする
・ミッション(Mission):何のために存在するのか?(Why do we exist?)
・ビジョン(Vision):どのような未来を創造したいのか?(What kind of future do we want to create?)
・バリュー(Value):どのような価値観や思いを大切にしているのか?(What values and beliefs do we hold dear?)
<ホンダのケース>
・ミッション:世のため、人のためにモビリティーを高める
スーパーカブ(60年前)⇒バイク⇒自動車⇒小型ビジネスジェット(全米を席巻中)
・ビジョン:小型ビジネスジェット開発により、飛行場で長い待ち時間に耐えるビジネスリーダーの利便性を高めたい
・バリュー:待ち時間を減らすことで、ビジネスリーダーは、家族とより多くの時間を共有できる
3.賢慮のリーダーが実践する6つの項目
(1)「善」を判断できる
・日本では当たり前だが、米国ではそうではない
(2)本質を把握できる
・分析的ではなく、直感的に把握できる必要がある
(3)場をつくる
・公式、非公式な場を絶えずつくる
(4)本質を伝える
・メタファー(比喩)やストーリー(物語)を駆使し、個人やグループの暗黙知にまで持っていく
(5)政治力を行使する
・相反する考えの人を束ねる
(6)実践知を育む
・徒弟制やメンタリングを通じて、他者(特に現場社員)の実践知の養成を促す
[ご参照]
「ハーバード竹内教授の原点。手紙と交渉で勝ち取った外資系の内定」https://newspicks.com/news/1365612
「マッキンゼーとハーバードからオファー。てんびんにかけて下した決断」https://newspicks.com/news/1367747/body
「ハーバードの学生に人気の「インサイド・アウト」の授業」https://newspicks.com/news/1369968/body
<感想>
野中郁次郎先生との共著「知識創造企業(Tne Knowledge Creating Company)」が出版されてから早20年。現在、来年の出版を目指し、その続編を野中先生と相談中とのこと。その野中先生は、カリフォルニア大学バークレー校ハースビジネスクールの「Lifetime Achievement Award(生涯功労賞)」を学者として初受賞*された。今から続編が楽しみである。
*http://www.ibs.ics.hit-u.ac.jp/jp/news/2017/07/19105621.html
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら http://tsuru1.blog.fc2.com/
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