あれっ、民意が反映されるのは立法府だけ?
「デモクラシーの毒」 (藤井聡・適菜収、新潮社)
以下は掲題書からの抜粋(その2)
第三章 「大衆社会」に抗う
ゾンビと「大衆」
適菜 改革派官僚、脱藩官僚みたいな滑稽な人たちが暴走することにより、ますます官僚の弊害が大きくなるという話が『大衆社会の処方箋』の中にありますね。
よく、官僚組織は開かれていないと批判されますが、開かれていないことが官僚制の優れた点でしょう。国民の声が簡単に官僚に届いたら、逆に問題ですよ。わが国は議会制であり、民意が反映されるのは三権のうち立法府だけです。また、司法、行政には民主主義に対する防波堤の役割がある。
もっとも、裁判員制度や参院廃止論、政治主導という名の行政府支配により、国の根幹が攻撃されているのがここ20年の傾向ですが。
藤井さんがおっしゃっていたNHK『ピタゴラスイッチ』に登場するピタゴラ装置の話と同じで、最初の時点で玉が見当違いのところに転がっていくと、あとのシステムは全部関係なくなってしまう。「日本」という主語が抜けているから、政府が率先して売国に励むようになる。
【三権分立】(出所:http://consti.web.fc2.com/14shou1.html)
わが国、日本の憲法は統治のしくみとして三権分立を採用しました。
三権分立とは、国家権力を立法権(法律の制定を担当)、行政権(行政を担当)、司法権(裁判を担当)の3つに分けて分離し、お互いに抑制と均衡を図る制度のことです(チェックアンドバランス)。
立法権は国会に、行政権は内閣に、司法権は裁判所に割り振っています。
こうして権力が一極集中して暴走してしまうことを防ぎ、人々の人権を保障するための制度なのです。
<感想>
民意が直接反映されるのは三権のうち立法府だけ、司法・行政には民主主義に対する防波堤の役割があると言われて、「なるほどそうだなぁ」と改めて思う。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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