元証券マンが「あれっ」と思ったこと 2023年11月
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あれっ、ToSTNeT-3ではなくディスカウントTOBを選択?

 

【 サンリオ:リキャップCB 】



 2023/11/28、サンリオがユーロ円CB、自己株式TOBと自己株式消却を発表した。
(https://ssl4.eir-parts.net/doc/8136/tdnet/2367695/00.pdf、他)

 

 以下は、プレスリリース等からの一部抜粋。

 


1.ユーロ円CB発行+自己株式TOB
(1) 潜在株式数の増加:3,891千株(30,000百万円÷7,710円)(a)(ユーロ円CBの転換価額:7,710円(11/28終値@6,425×120%))
(2) 自己株式数の増加:1,990千株(b)

 

2.自己株式消却
消却する株式の総数:4,000,000株(発行済株式総数に対する割合 4.49%)
消却予定日:2024年2月29日
消却後の発行済株式数:85,089,701株(c)
消却後の自己株式数:4,423,217株(d)(d÷c=5.20%)

 

3.潜在株式顕在化時に自己株式充当した場合
自己株式数:2,522千株(b+d-a)

 


ご参考)ToSTNeT-3ではなく、TOBを選択する理由

1.益金不算入額の改正(2022/4/1~)
<配当等の区分に応じた益金不算入額>
https://www.koyano-cpa.gr.jp/archives/knowledge/13104

 

2.株式保有割合
発行済株式数:89,089,701株
*滝川商事:6,591千株(7.40% > 5%)
*光南商事:4,534千株(5.09% > 5%)
→益金不算入額:50%(*オーナー家の資産管理会社)

 

3.自己株式TOB > ToSTNeT-3
自己株式TOB価格:2023/11/30と2023/11/28の東証終値を比較して、より低い価格に対して10%ディスカウントを行った価格 
→10%ディスカウントにしても、益金不算入の「税効果」メリットがあるため、TOBを選択

 


<感想>
オーナー家の資産管理会社を活用したMBOを選択して非公開化する事例が散見されるが、税務メリットのある自己株式TOBを活用して上場を維持する選択肢もあり得るものと思われる。

 

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あれっ、メガバンクの現役社長が逝去?

 

【 SMFG太田社長逝去 】

 


 2023/11/25、SMFGの太田純社長が逝去された。

 

 太田さんが三井住友銀行の投資銀行統括部長時代、過半数の株式を保有できない大和証券SMBC(出資比率:大和6割、SMBC4割)との連携を諦めて、完全子会社化可能な日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)を米シティグループから買収し、大和を超える銀証連携を目指した。転籍組の我々も7名以外は銀行に復籍し、その後、大半が日興へ出向した。

 

 大和との連携は約10年で終了したが、法人部門には外資色が多分に残っていた日興よりも人的構成や考え方も似ていたため、個人的には大和との合弁会社の方が心地良かった。

 


<感想>
社長代行は私の同期の中島達副社長。太田さんのご冥福を祈念するとともに、SMFGの今後益々の活躍を期待している。

 

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あれっ、ビッグモーターの保険代理店登録抹消?


【 ビッグモーター:保険代理店としての登録抹消 】

 

 

 2023/11/24、関東財務局から、ビッグモーターに対する行政処分が発表された。


https://lfb.mof.go.jp/kantou/kinyuu/pagekt_cnt_20231120001.html
 以下は、一部抜粋。

 

 

行政処分の内容
 保険業法第307条第1項第3号の規定に基づき、令和5年11月30日をもって、損害保険代理店としての登録を取り消す。

・株式会社ビッグモーター
・株式会社ビーエムホールディングス
・株式会社ビーエムハナテン

(以下、3社を合わせ「BMグループ」という。)

 

 なお、これらのBMグループにおける不適切な事象の根本原因は、経営管理態勢の重大な欠陥・問題を背景として、自己の収入を増やすあるいは高い給与水準を維持するという「動機」、利益拡大を過度に重視する経営姿勢により、利益を上げるためには不正も許容されるという誤った認識を「正当化」させかねないいびつな組織風土、及び社内外の不正・不備を検知・検証する態勢の機能不全により、不正行為を実行する「機会」が存在したことにあると考えられる。

 

 したがって、BMグループは、過去の成功体験に基づく利益優先の会社運営やカリスマ的な経営者を前提とした独裁的な個人経営から脱却し、法令等を遵守し、顧客を含めた幅広いステークホルダーの期待に応える会社となるために、経営管理態勢と人材育成を根本から作り直す必要がある。その上で、適切な経営管理態勢と質の高い人材のもと、法令を遵守し、かつ顧客本位の業務運営を徹底的に志向する保険募集管理体制を構築した保険代理店に生まれ変わるべきであるが、一連の保険金不正請求を端緒とする保険会社出向者の引上げにより、体制整備に必要な知識を有する人的リソースを喪失したことに加え、本年11月30日までに全ての保険会社が代理店委託契約を解約する方針であるなど、体制を整備するための保険会社からの支援も期待できず、再建への道筋は極めて困難である。
 


<感想>
関東財務局は、最終行で「再建への道筋は極めて困難である」と断言しているが、この種の発言をする立場にはないように思われる。


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あれっ、あっという間の40年?

 

【 一橋祭を見学 】

 


 この週末、コロナ明け後で、漸く本格化した「一橋祭」に行ってみた。

 以下は、久米明さん宛て1時間のインタビューの2020年一橋祭における企画内容。(本年も同様の企画)

 


【戦争と一橋生 久米明さんが語る東京商科大学予科の学徒出陣/一橋いしぶみの会 協力:一橋新聞部】

 

今年(2020年)4月世界最高齢の声優と言われた久米明さんが亡くなった。96歳だった。久米さんは1949年に東京商科大学(現一橋大学)を卒業、一橋新聞部の大先輩である。戦後70年の年(2015年)に一橋新聞部の一橋祭企画『戦争と一橋生』で、戦時中・戦後の学生生活を語った。太平洋戦争勃発の翌年1942年4月に東京商大予科に入学。1943年秋の学徒出陣では見送る側の一員として『一橋新聞予科版』(学徒出陣号)の編集長として奔走。

 

自らは翌1944年9月「第二次学徒出陣」で陸軍へ。戦場に出ることなく、八王子の陸軍幼年学校教官着任日に校庭で玉音放送を聞いた。戦後復学した久米さんの「精神的栄養失調」を癒してくれたのが演劇であった。巻末の朗読は心に沁みる。

 


< 久米明さん関連のNHKアーカイブ >
丸焼けになった仙台の街(1945年7月の思い出)

https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0001240113_00000

 

若手将校の決起計画に巻き込まれ(1945年8月16日、終戦翌日の思い出)

https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0001240113_00000

 

それぞれの戦争体験を持つ学友(1945年10月の思い出)

https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0001240114_00000

 


< 劇団コギトの脚本 >
https://drive.google.com/file/d/1XhEYQIFYJh6UVTdsRybqiIn1hJAxKyLE/view

 


<感想>
学生演劇を観て、学生時代の4大学英語劇大会での張を思い出したり、久米明さんの貴重なインタビューを観たり、40年の月日の早さ痛感した週末だった。

 

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あれっ、大正製薬HDもMBOを選択?

 

【 大正製薬HD:MBOを選択 】

 


 2023/11/24、大正製薬ホールディングスが、MBOを発表した。

 

 以下は、日経電子版からの一部抜粋。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC248IX0U3A121C2000000/

 


今回オーナー家は7月にMBOによる非公開化について初期的な検討をしていることを会社側に口頭で伝え、大正製薬HDは特別委員会で検討を進めた。10月の最初の提案ではTOB価格を7400円と提示を受けたが、価格引き上げの交渉を数回繰り返し今回の8620円で合意した。

 

8620円は足元の株価からすると5割以上の上乗せ幅(プレミアム)があるが、18年の高値より4割安い水準だ。大正製薬HDのPBR(株価純資産倍率)は足元で0.5倍台に落ち込む。TOB価格でもPBRは1倍を下回る。

 

22年4月には東京証券取引所の市場再編でスタンダードを選択した。プライムの基準を満たしていたなかでスタンダードを選んだ理由について「プライム上場企業に求める対応で我々が重要だと考えていないことが多く含まれていた」(上原茂副社長)と説明した。

 


ご参考)MBO最高の1兆円超 23年、大正製薬やベネッセ相次ぎ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC24A6F0U3A121C2000000/

 


<感想>

大正製薬HDが、MBOに賛同した。

2018年には、14千円台を付けた株価も2022年には4千円台まで低迷。

1)スタンダード市場を決定した段階でMBOが選択肢にあった、2)MBO価格からの調達総額が妥当と考えられる範囲内だった、3)将来の相続時等に株式を上場させている必要がなくなった(市場売却不要)、ものと思われる。

 

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あれっ、金融経済推進機構による金融リテラシーの向上?


【 資産運用に関するタスクフォース 】

 


 2023/11/22、金融審議会「市場制度ワーキング・グループ」(第25回)・「資産運用に関するタスクフォース」(第4回)合同会合 議事次第が公表された。
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/market-system/siryou/20231122.html

 

 以下は、添付資料4からの一部抜粋。

 


金融審議会 資産運用に関するタスクフォース報告書(案)の概要
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/market-system/siryou/20231122/04.pdf

 

P3 
5 家計の投資環境の改善(⇒金融リテラシーの向上、貯蓄から投資への推進)

 

金融経済推進機構を中心とした金融経済教育の推進

・家計が資産運用会社や金融商品を適切に選択するためには金融リテラシーの向上が不可欠

・金融経済推進機構を中心に官民一体となって、金融経済教育に取組むことが重要

 


《金融庁》金融経済教育推進機構の設立時期【2023事務年度金融行政方針】
https://financial-educational-navigation.com/establishment-of-the-organization-for-the-promotion-of-financial-and-economic-education/

 

<金融経済教育推進機構について>
設立時期
:「2024年春に設立し、夏に本格稼働させる」予定

機構の業務:1)学校・企業向けの出張授業、2)顧客の立場に立ったアドバイザーの認定・支援、3)個人に対する個別相談の実施・支援、4)教材・コンテンツの作成

 

金融経済教育の充実化について:「成長と資産の好循環」を目指し策定された「資産所得倍増プラン」において、『NISA制度の普及・活用促進』・『金融経済教育の充実』等を政策の柱とした

 

そもそもなぜ金融教育なのか?:安定的な資産形成の重要性を浸透させるため。そのためには金融リテラシーの向上が必要

 

機構の設立によるゴールのイメージ:2023事務年度金融行政方針の本文によれば、機構の設立により、上記の各種施策を通じて『国民ひとりひとりが描くファイナンシャル・ウェルビーイングを実現し、自立的で持続可能な生活を送ることができる状態』がゴールイメージ

 


<感想>
2024年春に設立し、夏に本格稼働させる予定の「金融経済教育推進機構」による、金融リテラシーの向上に期待している。

 

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あれっ、四半期開示が見直される?

 

【 四半期開示の見直し 】

 


 2023/11/22、「四半期開示の見直しに関する実務の方針」が発表された。https://www.jpx.co.jp/news/1023/bkk2ed0000002ovx-att/bkk2ed0000002oz7.pdf

 

 以下は、一部抜粋。

 


P12 1Q・3Q決算短信の開示タイミング
【具体的な方針】

・決算の内容が定まり次第開示を求める
・なお、四半期末から45日を経過する場合にはその状況について適時開示を求める

<「決算の内容」について>
・1Q・3Qは、短信に一本化されることから、決算短信において開示を予定している事項(義務付けられる事項(P.10)のほか、投資判断に有用な情報として開示する事項(P.11)を含む)が定まった場合に開示とする。


P10 1Q・3Q決算短信の開示内容
【基本的な考え方】
・四半期報告書で開示されていた事項のうち、投資者の要望が特に強い事項を四半期決算短信に追加し、開示を義務付け

<開示の内容>
【基本的な考え方】
・四半期報告書で開示されていた事項のうち、投資者の要望が特に強い事項を四半期決算短信に追加し、開示を義務付け

サマリー情報
 ⇒「レビューの有無」を注記事項に記載(義務のレビューと任意のレビューを区別)
 ⇒「当四半期累計期間における連結範囲の重要な変更の有無」に変更(※1)


添付資料

 財務諸表
  日本基準、IFRS、米国基準で取扱いに差は設けず、以下の事項は一律義務付け
  ⇒ 連結貸借対照表、連結損益計算書及び連結包括利益計算書(※2)
   (CF計算書は投資判断に有用な情報として、投資者ニーズに応じた開示を要請)

 注記事項
  現行の注記事項に「セグメント情報等の注記」「キャッシュ・フローに関する注記」を追加
  ⇒ 継続企業の前提に関する注記
  ⇒ 株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記
  ⇒ 会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
  ⇒ 四半期特有の会計処理
  ⇒ セグメント情報等の注記(新制度における半期報告書と同水準)
  ⇒ キャッシュ・フローに関する注記(CF計算書を省略する場合)

 その他
  経営成績等の概況(※3)
  継続企業の前提に関する重要事象等(現行と同じ)
  レビュー報告書(レビューを受ける場合のみ添付)

※1:現行の 「重要な子会社の異動(特定子会社の異動)」から、四半期報告書に合わせて、「連結範囲の重要な変更」とすることを意味している

※2:四半期会計期間に係る連結損益計算書及び連結包括利益計算書については、新制度における半期報告書において2Q会計期間に関する開示はなされないことが想定されること等を踏まえ、省略を認める

※3:決算説明資料など決算短信以外での開示を行うことも可(その場合、該当書類を参照すべき旨・参照方法を記載)


P11 1Q・3Q決算短信の開示内容
<「投資判断に有用と考えられる情報」の具体例>

※ 業種や事業内容等によって投資者ニーズは異なることから、開示する情報については投資者ニーズに応じて各社が判断

(新制度の財規等(※1)のうち、開示を義務付ける事項以外の事項)
・キャッシュ・フロー計算書
・財務諸表に係る注記
  ・ 貸借対照表関係の注記/損益計算書関係の注記
  ・ 金融商品/有価証券/デリバティブ関係の注記(※2)
  ・ 重要な後発事象の注記、など

(その他)
・経営成績等に関する説明に当たって、投資判断に有用と考えられる事項(※3)
  ・ 経営管理上重要な指標
  ・ 設備投資・研究開発費
  ・ 適時開示を行った事象が決算に与える影響
   (例)企業結合関係や子会社の取得等による四半期業績への具体的な影響、など

※1 「新制度の財規等」の定義については、P.13を参照。

※2 現行の四半期報告書では以下の取扱いとなっている。
  ⇒ 企業集団の事業の運営において重要であり、かつ、前事業年度末から著しい変動が見られる場合に注記が必要。
   また、企業集団の総資産や総負債の大部分を金融資産や金融負債等が占める場合を除き、第1四半期及び第3四半期は省略可。

※3 経営成績等に関する説明に当たっては、四半期報告書における「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」として開示が求められている事項を参考とすることが考えられる。

 


<感想>
 「決算の内容が定まり次第開示を求める」ことが要請されているため、四半期決算のための「臨時取締役会」の開催が必要になるものと思われる。

 

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あれっ、1990年代のTVドラマは面白い?

 

【 連続テレビ:週末婚 】

 


 2023年11月21日、内館牧子原作・脚本の「週末婚」の最終回が東京MXで放映(早朝:5:10〜6:00)された。

 

 以下は、添付Webサイトからの一部抜粋。

 


ドラマ『週末婚』最終回までのあらすじ結末のネタバレと相関図
https://pikarine.net/37532.html

 


第1話◆「私より不幸でいて」

浅井月子(永作博美)と陽子(松下由樹)は対象的な姉妹だった。姉である陽子は美人で学歴も華々しく、いつも注目を集める存在。一方、妹の月子は、姉に比べると地味で見劣りがちな存在だった。月子は子供のころから陽子にコンプレックスを抱いてきた。

 

そんな月子も今では大森豹(沢村一樹)という生涯でただ一人と言い切れるほどの恋人を得て、充実した時を過ごしていた。ある日、月子は最近出会いもなく落ち込んだ陽子を誘って食事に出た。そこで偶然にも、豹と彼の兄・純(阿部寛)に出会う。やがて陽子は純と結婚し、月子は豹と別れるハメに。そこから、今まで内に秘めていた姉妹の激しい確執が浮き上がり、月子の陽子へ対する復讐劇が始まった…。

 


第13話(最終回)◆「どん底まで落ちて」

月子(永作博美)は航一(仲村トオル)との間に距離を感じ、週末婚を止めようと提案する。だが申し出を航一は拒み、週末婚を一年間続けダメなら離婚しようと言うのだった。

 


『週末婚』感想

「結婚式で姉の男性遍歴を暴露する妹と、「月子のせいよ〜〜〜!」と全部 妹のせいにする姉。

なにかにつけて姉妹で罵り合う姿や復讐合戦は、ゾクゾクするほど面白かったですが、両親はお気の毒。

 

女の嫉妬や嫌らしさを書かせたら、内館牧子さんの右に出る者はいません。さすがです。

 

川原亜矢子さんの「ヒョウォォォ~You are chicken!」と呼ぶ姿や、ゲイ御用達のホストになった言い訳として「なにしろ…この美貌だ」とドヤ顔する純、「私の行動が結果的に姉夫婦の絆を強めました..お笑いです。」と呟く月子、「あたしより幸せになるなんて絶対嫌」と嫉妬心メラメラの陽子。

 

メインキャストみんなが、ちょっと狂ってる感じやツッコミどころ満載なところも好みです。


最近、ここまで濃い作品は少ないので、定期的に見返したくなるような中毒性ある作品です。」


平均視聴率:16.0%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ)

 


ご参考1)平成のトラウマドラマ想い出にかわるまでは想い出にかわらなかった!
https://note.com/kooksglamziggy/n/n44fb682d62a0

今となっては
後に略奪婚だ!と今井美樹が騒がれたり
今も松下由樹が独身だったり
石田純一もかつては不倫は文化…だったり人生色々だったり
このドラマの影響だったのではないかと疑ってしまう。そう思うとなかなか罪深い作品です。

 


ご参考2)昔の男(月~金曜日 5:10~6:00 放送、2023年11月22日放送開始!!)
https://s.mxtv.jp/drama/mukashinootoko/

 


<感想>
内館牧子原作・脚本の「週末婚」。古さを感じざるを得なかったが、あの当時(当初放映:1999年4月〜7月)のドラマの面白さも感じることができて、懐かしかった。

 

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あれっ、従業員の大半が取締役に辞任を迫る?

 

【 オープンAI:取締役の新たな実質的な解任方法 】



 2023/11/21、CNNのWebサイトに、「オープンAI従業員505人が退職を通告、CEO解任めぐり取締役に辞任要求」記事が掲載された。
https://www.cnn.co.jp/tech/35211792.html

 

 以下は、一部抜粋。

 


対話型AI(人工知能)「ChatGPT(チャットGPT)」を開発した米オープンAIで、サム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が解任されたことに抗議して従業員505人が取締役に辞任を迫り、自分たちも退職すると通告した。

 

従業員側は書簡の中で、アルトマン氏を解任した取締役会に不手際があったなどと主張。アルトマン氏が取締役会に真意を明かさず、経営陣との交渉に対して不誠実だったと取締役会が説明したことについても、それを裏付ける根拠がないと訴えている。CNNはこの書簡を入手した。

 

書簡ではアルトマン氏を解任した取締役会について「あなた方にオープンAIを監督する能力がないことがはっきりした」と述べ、「能力も判断力もなく、我々の理念も従業のことも気にかけない人々と共に働くことはできない」としている。

 

その上で、取締役が辞任してアルトマン氏と社長だったグレッグ・ブロックマン氏を復帰させなければ、自分たちもアルトマン氏を追ってマイクロソフトに入社すると通告。「マイクロソフトはオープンAIの従業員全員の採用を保証している」とした。

 


ご参考)2011/8/25「スティーブ・ジョブズ、AppleのCEOを辞任」
https://www.apple.com/jp/newsroom/2011/08/24Steve-Jobs-Resigns-as-CEO-of-Apple/

 


<感想>
「取締役の解任」(日本の会社法)は、株主総会を開催して、出席した株主の過半数の賛成により議決されるが、仮に、従業員の大半の協力を得た上で、スティーブ・ジョブズがAppleのCEOを辞任していなかったとしたら、果たして今のiPhoneは生まれていたのだろうか。

 

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あれっ、マネロン対応期限2024年3月が迫ってる?

 

【 AML/CFT 態勢整備 】

 


 金融庁から、「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」(「*AML/CFT GL」)に基づいた対応について、2023/3までに完了することが求められている。
*https://www.fsa.go.jp/common/law/amlcft/2021_amlcft_guidelines.pdf

 

 以下は、その概要について。

 

AML:Anti-Money Laundering 
CFT:Countering the Financing Terrorism

 


1.AML/CFT 態勢整備の期限設定について

・2023年3月末までに対応を完了させ、態勢を整備すること
https://www.fsa.go.jp/news/r2/20210531_amlcft/2021_amlcft_yousei.pdf

 


2.「AML/CFTガイドライン」の対象

・金融庁所管の「特定事業者」(グループ会社が非金融機関であっても「特定事業者」であればグループベースの管理態勢(グループ全体での整合的な対策等)の対応が必要となる)

 


3.「特定事業者」とは?

・犯収法第2条第2号1号~49号に定義されている「特定事業者」のこと(https://hourei.net/law/419AC0000000022)

 

「特定事業者」 (犯収法第2条第2項各号)
第二条 2 この法律において「特定事業者」とは、次に掲げる者をいう。

 

一 銀行、二 信用金庫、三 信用金庫連合会、・・・、四十五 弁護士又は弁護士法人、四十六 司法書士又は司法書士法人、四十七 行政書士又は行政書士法人、四十八 公認会計士又は監査法人、四十九 税理士又は税理士法人

 


<感想>
対象金融機関は、2024年3月までのAML/CFT 態勢整備完了を目指して、鋭意、努力中だろうが、細則等の策定にはかなりの労力を割かれるものと思われる。

 

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あれっ、店頭FXの平均月次取引金額は976兆円?

 

【 店頭FX取引金額 】

 


 2023/11/15、金融先物取引協議会から、10月の店頭FX月次速報が掲載された。
https://www.ffaj.or.jp/library/performance/fx_flash/

 

 以下は、「店頭FX月次速報」(2023年10月分)からの一部抜粋。

 


(単位:10億円)
      取引金額 暦年平均月次取引金額
2023年10月 805,138  976,171


<暦年平均月次取引金額>
2022年:1,006,137、2021年:499,851
2020年:530,603、2019年:286,729

 

2018年:333,351、2017年:359,428

2016年:432,757、2015年:464,318

 

2014年:335,275、2013年:356,049

2012年:136,735、2011年:141,896

 

2010年:176,501、2009年:168,420

 


<感想>
2023年の店頭FXの平均月額取引金額は、約976兆円で、2012年の約137兆円の7倍超にも拡大してきた。
個人中心のFXにおいても、NISA等の何らかの税制優遇措置が期待される。

 

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あれっ、SMFGの政策保有株式の削減?

 

【 SMFG:政策保有に関する方針 】

 


 2023/11/17、日経新聞に、「アサヒ株、7%分売却 三井住友銀など9社、海外で」が掲載された。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20231117&ng=DGKKZO76193480W3A111C2TB1000

 

 以下は、掲題に関するSMFGのWebサイトの一部抜粋。
https://www.smfg.co.jp/company/organization/governance/structure/hold.html

 


SMBCグループではコーポレートガバナンス・コード原則1-4「政策保有株式」について、「政策保有に関する方針」及び「政策保有株式に係る議決権行使基準」を策定し、公表しています。

 


1. 政策保有に関する方針
(1)当社は、グローバルに活動する金融機関に求められる行動基準や国際的な規制への積極的な対応の一環として、当社グループの財務面での健全性維持のため、保有の合理性が認められる場合を除き、原則として、政策保有株式を保有いたしません。

 

(2)保有の合理性が認められる場合とは、中長期的な視点も念頭において、保有に伴うリスクやコストと保有によるリターン等を適正に把握したうえで採算性を検証し、取引関係の維持・強化、資本・業務提携、再生支援などの保有のねらいも総合的に勘案して、当社グループの企業価値の向上に繋がると判断される場合を言います。

 

(3)政策保有株式については、定期的に保有の合理性を検証し、合理性が認められる株式は保有いたしますが、合理性がないと判断される株式は、市場に与える影響や発行体の財務戦略など、様々な事情を考慮したうえで、売却いたします。
(以下略)

 


4. 政策保有株式の削減計画について
当社は大幅な株価下落をもたらすストレス環境下においても、十分に金融仲介機能を発揮できる財務基盤を確保する観点から、株価変動リスクの縮減に継続的に取り組んでいます。

 

5ヵ年で3,000億円の削減計画(2020~24年度)に基づき、2022年度迄の3年間で1,800億円を削減しましたが、昨今の政策保有株式を取り巻く環境を踏まえ、2023年5月、削減計画を加速する方向で見直しました。

 

具体的には、2023年度から始まる3ヵ年の中期経営計画と合わせ、計画を1年延長の上、削減額を800億円上乗せ、6ヵ年で3,800億円の削減とし、今後3ヵ年で2,000億円を削減する計画としました。また、本計画は最低目線として位置づけ、可能な限り超過達成を目指すこととし、当面の残高目標も定めています。今後は新たな計画のもと、政策保有株式の更なる削減に取り組んでまいります。

 


削減計画
●2023年3月末からの3ヵ年で政策保有株式残高2,000億円の削減を目指します。

 

●当面の目標として、次期中期経営計画の期間中に、当社連結純資産に対する政策保有株式時価残高の割合が20%未満となるよう目処をつける方針です。

上記の削減計画のもと、2023年度上期までに約310億円の残高を削減しており、これに未売却の売却応諾済残高約890億円(うち2023年度新規応諾額は約580億円)を加えると、約1,200億円の削減に目処がついています。

 

また、三井住友銀行では、国内上場会社の政策保有株式を2022年3月末時点で994銘柄保有していましたが、2022年度に130銘柄を売却し(一部売却含む)、2023年3月末時点では940銘柄保有しています。

 


<感想>
グローバルな金融機関にとっては、CGコード、財務面での健全性維持や株価変動リスク縮減等から、政策保有株式の削減に、より一層取り組む必要があるものと思われる。

 

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あれっ、社会的ネットワークで犯罪組織を撲滅?

 

【 社会関係資本と犯罪組織 】

 


 以下は、暴力団追放運動推進都民センターの「BTS(反社会的勢力関連情報)10月号」からの一部抜粋。

 


東京弁護士会民事介入暴力対策特別委員会委員 吉田 直可

 

治安維持における地域を構成する人間関係の凝集性の重要性は、多くの研究で明らかになっているところですが、著名な犯罪学者であるロバート・J・サンプソンは、「(a)匿名性が高く、住民同士での顔見知りのネットワークが希薄で、(b)ティーンエージャーの仲間グループに目が届かず、公共空間のコントロールが弱体化しており、(c)組織的基盤が弱く、地域活動への社会参加が低い、といった特徴のあるコミュニティは、犯罪と暴力のリスク増加に直面する。」と指摘しています。

 

その原因としては種々の見解がありますが、都市生活研究の第一人者であるジェーン・ジェイコブズは、「社会関係資本」が、安全で秩序だった都市と、危険で無秩序な都市を分ける最大の要因であるとしています。

 

「社会関係資本」という用語は、聞き馴染みがないかもしれませんが、簡単に言えば、個々人がもつ「社会的ネットワーク」を指し、個人が良好な「社会的ネットワーク」を有する場合、精神的、経済的なサポートとしてセーフティネットとしても機能するとされています。また、地域住民の間に良好な社会的ネットワークが構築されている地域では治安も良好に維持されるとされています。

 

反面、コミュニテイ組織やインフォーマルな友情や親族のネットワークなどから孤立した者は、上記のような社会組織の代替として、ギャングなどの犯罪組織に加入する傾向が高まることから、「社会関係資本の不足は、社会的に無秩序なコミニティの第一の特徴である」(ロバート・トンンプソン)と言われています。

 

一方で、80年以上に渡り、多くの被験者の人生について縦断研究をしたハーバード成人発達研究は 、「人間の幸福や健康は、年収、学歴、職業と直接的には関係ない。関係があったのは『いい人間関係』だった」としており、逆に、「孤独は、幸福感を減少させるとともに、身体的に物理的にも悪影響を与える」と結論づけています。したがって、社会的に孤立した者は、幸福感の欠乏からギャングなどの犯罪組織へ加入したり、刹那的な行動に走りやすくなる傾向があります。

 

これらの事情を鑑み、地域住民の間に存在する「社会的ネットワーク」に着目し、現在存在する犯罪組織(暴力団や準暴力団)に対する対応策や犯罪組織に加入をした者(離脱者)に対する支援策を検討し、最終的に地域に受け入れてもらうことを考えることは極めて重要な視点であり、深く・本質的な価値を有すると考えています。

 


<感想>
「地域住民の間に良好な社会的ネットワークが構築されている地域では治安も良好に維持される」という。
地方のみならず、都会においても、もっと住民間の「社会的ネットワーク」を構築した上で、(社会的)幸福や健康を感じられるようになれば良いように思う。

 

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あれっ、ファイナンシャル・ウェルネス向上を目指した取り組み?

 

【 ファイナンシャル・ウェルネス:岸田首相メッセージ 】


 日本証券業協会・全国銀行協会の主催セミナー「職場における資産形成セミナー~社員のファイナンシャル・ウェルネスの向上に向けて~」のアーカイブ動画に、「岸田総理大臣ビデオメッセージ」があった。
https://www.youtube.com/watch?v=vy-KXNpy45Y&list=PLlUswvnxik9c9I-Ajb7um5XqUF5YEExnX

 

 以下は、岸田首相メッセージの一部抜粋。

 


 内閣総理大臣の岸田文雄です。

 

 岸田政権では、今年を「資産所得倍増元年」とし、「貯蓄から投資へ」のシフトを大胆かつ抜本的に進めていきます。

 

 NISA(少額投資非課税)制度の抜本的拡充・恒久化などの取組を通じて、家計金融資産の半分以上を占める現金・預金が投資に向かい、企業価値向上の恩恵が家計に還元され、家計の資産形成と更なる投資や消費につながる、という好循環を実現してまいります。

 

 本日のセミナーのテーマである、ファイナンシャル・ウェルネス、すなわち、企業が従業員の幸福を目指して、心身の健康のみならず、経済的な安定を支援する取組は、この好循環を実現する上で重要な役割を果たすと考えています。

 

 本日御参加の企業経営者の皆様方には、こうした取組の一環として、雇用者の資産形成支援に、是非とも積極的に取り組んでいただきたいと思います。

 

 政府は、「男女別賃金」や「女性管理職比率」などの人的資本に関する非財務情報を、有価証券報告書の記載事項として位置付けるなど、企業の人的資本を高めつつ、企業価値の向上を目指す取組を進めています。

 

 今回の雇用者の資産形成支援も、こうした取組とあいまって、従業員の幸福と、従業員の企業へのエンゲージメント向上を通じた企業価値の向上の両立を目指すものだと考えています。政府としても、こうした動きが全国に広がるよう、関係団体と連携し、推進してまいります。

 

 最後になりますが、官民一体となって、「貯蓄から投資へ」のシフトを大胆かつ抜本的に進めることで、「成長と分配の好循環」が実現することを祈念いたしまして、私からの御挨拶に代えさせていただきます。ありがとうございました。

 


<感想>
ファイナンシャル・ウェルネス(心身の健康&経済的安定⇒社員の幸福)向上を目指した、1)企業の企業価値向上のための人的資本を高める施策や、2)社員の「貯蓄から投資へ」のシフトを期待したい。

 

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あれっ、シニアはradiko が

 

【 シニアのスマホ利用 】

 


 文化放送メディアナビに、「シニアのスマホ利用に関する実態調査」が掲載されていた。
https://sales.joqr.co.jp/blog/41?__hu=r&from=mail&code=65541fcdb2c649361f4f05dd&click_id=511be4d6-d3e3-42b8-9532-e1d6b400e6ed

 

 以下は、一部抜粋。

 


シニアリスナーの常識「スマホでラジオ」
スマホのアプリ利用実態は、1位「radiko」、2位「YouTube」

 

シニアのradiko利用率は約80%、YouTubeより高い。SNS閲覧や動画視聴よりもラジオを聴取

 

「あなたが、普段使用しているスマホアプリは何ですか」という設問では、メディア系では1位が「radiko(79.2%)」で、次ぐ「YouTube(74.4%)」を上回り、シニアリスナーはスマホでラジオを聴いており、動画視聴を超える利用率であることがわかりました。

 

以上の状況から、シニアへのスマホ普及、シニアのスマホリテラシー向上を背景に、ラジオをradikoで聴くことがシニアの常識になっていることがうかがえました。

 


その他、シニアのスマホアプリに関して、


・シニアのSNS利用は、「Instagram」が3位(62.8%)で、2位の「Twitter」(63.0%)とほぼ同じ利用率 

 

・シニアリスナーは他の世代よりも、スマホでニュースを閲覧している割合が高く、

 

・ニュース・情報系アプリでは「スマートニュース」利用率(36.0%)が他世代(26.7%)より高い

 

・決済系アプリでは「PayPay」は「モバイルSuica・モバイルPASMO」の約2倍の利用率

 

・シニアのスマホ決済アプリ利用率は約40%で、他の世代の利用率(約50%)に追随している 

ということもわかりました。

 


シニアリスナーは、スマホでラジオを楽しむ方が多いことが今回の調査でわかりました。

 

調査では、radikoアプリは、LINEに次ぐ利用率で、シニアのスマホの使い方に「ラジオを楽しむ」ことが常識になっていて、驚きました。

 

シニアリスナーの聴取環境が変わったことが、今後ラジオ局、ラジオコンテンツにどのような影響を与えていくのか、楽しみです。

 


<感想>
私も毎日radikoアプリでラジオ番組を聞いており、従来の生の放送を「聞き逃す」概念は消え去り、TV番組も大半はDEGA経由、スマホで見ている。
従来のハード(ラジオ・テレビ)が、スマホ1台に置き換わる時代になったことを痛感する。

 

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あれっ、人的資本に関する情報開示の充実?

 

【 人的資本の充実 】

 


 2023/11/2、金融庁から「第19回サステナブルファイナンス有識者会議 事務局資料」が発表された。

 

 以下は、P6の「PRI in Person2023 岸田総理基調講演」からの一部抜粋。
https://www.fsa.go.jp/singi/sustainable_finance/siryou/20231102/01.pdf

 


(人的資本の充実)
■ 3つ目は、人的資本の充実です。リスキリングをはじめとする人材育成の充実、大規模な予算の拡充を伴うこども・子育て世帯の支援、女性の登用拡大など、人的資本の充実は、日本と世界の最優先課題です。

 

■ 中長期的な企業価値の向上に不可欠な人的資本の充実について、企業と投資家の対話を促進すべく、日本では2023年3月期決算から、上場企業等に人的資本に関する情報開示を求めています。

 

■ さらに、企業による「人への投資」に対する投資家の関心に応えるため、人的資本などの開示に関する国際的な基準開発の議論に、日本の経験を提供し、積極的に貢献していきます。

 


ご参考)Principles for Responsible Investment(PRI。責任投資原則)
https://www.unpri.org/download?ac=14736

 


<感想>
上場企業としての「人的資本に関する情報開示」を充実してゆきたい。

 

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あれっ、正しいと判断する感覚を野球で養う?

 

【 慶応高校野球部監督の言葉 】

 


 2023/11/12、日経電子版に、慶応義塾高野球部監督 森林貴彦氏の「〈直言〉たかが髪形 されど髪形」が掲載された。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODH235D70T21C23A0000000/

 

 以下は一部抜粋。

 


この夏の甲子園、107年ぶりの全国優勝を遂げた慶応義塾高(神奈川)のナインは笑顔の「エンジョイ・ベースボール」で汗と涙の色濃い高校野球に、新風を吹き込んだ。これからの高校野球は「勝ち」を目指しつつも、自立心を育む人材養成面などの「価値」が求められるという森林貴彦監督に、真意を聞いた。

 

 「夏の甲子園3回戦の広陵(広島)戦で、初回に丸田湊斗選手が三塁盗塁を決めて先制したが、サインは出していなかった。彼が自分で決めた。三盗も選択肢として準備していたが、初回から(危険を冒す)サインは出せない。私よりよほど度胸、判断力がある。勇気も要るし、根拠がないと走れない。これからもそういう場面に出合いたい」

 


――自分で考える楽しさを味わってほしい、と思ったきっかけは。

「高校2年の夏、上田誠監督が『二塁けん制の動きやサインを自分たちで決めてみなさい』とおっしゃった。内野手の私と投手、捕手が練習後の暗くなったグラウンドで、ああでもないこうでもないと話し合った。自分たちで物事を進めるワクワク感は高校野球の一番の思い出だ」

 

「チームの決め事を守り、人と同じことをするだけでは人生、面白くない。ますます価値観が多様化し、自分なりの幸せを選び取る時代になると思うので、これをやりたい、自分にとってこれが正しいと判断する感覚を野球で養ってほしい」

 


――相当の野球技術がないとエンジョイはできない。

「もちろん、ただ笑顔でやればうまくいくというものではない。頂点を目指す以上、日々の地道な苦しい練習、ライバルとの競争、試行錯誤がある。そこを乗り越えるところに、より高いレベルの喜びがある。それがエンジョイの真意だ」

 

「言葉には気を使っている。準々決勝の沖縄尚学戦は五回まで0-2の劣勢。前半戦終了時に『第1試合は完敗だから、第2試合を頑張ろう』と言った。同じ言葉ばかりだと、選手はまたかよ、という顔をする。新鮮な言葉がないか試合中に考えていた。あれでみんな『これからだ』となったのか、六回に逆転できた」

 

「ミーティングでだらだらしゃべりたくないので、試合ごとに四字熟語でテーマを伝える。『徹頭徹尾』とか『勇往邁進(まいしん)』とか。甲子園の決勝は『大願成就』。これしかない、と一番簡単に決まった」

 


――筑波大の大学院で、勝負事でしゃかりきになってはいけない、という研究成果を残した。

「頑張り度合いとパフォーマンスの関係を調べると、100%の力で走ったときに最高の速度が出るわけではない。8割の力で走ると9割の速度が出る。野球の投球でも全力で投げるより、少し力を落とす方が球速も出て、制球が定まる。全力でやるなということ。各界の達人が極意として力を抜くとおっしゃる。それと同じではないか」

 

「エラーをした野手や失点した投手が、取り返そうと思うのもよくない。それで取り返せるなら、そんな簡単なことはない。過去は切り捨て、未来を向いて今やれることをやる。練習試合では反省もするが、公式戦で過ぎたことを引きずっていいことはない」

 


――自主性は大事だが、選手任せの危うさも。

「1代前の3年生は一人ひとりが自立していた。そこで私もある程度任せたが、任せ過ぎたというか、お互いの意思疎通が足りなかった気がする。選手との距離感はいつも悩む。就任当初は私が面倒みなきゃという意識もあって、こまごま言い過ぎていたと思う。失敗は多々ある」

 


<感想>
「8割の力で9割の速度が出る」(全力ではなく、少し力を落とした方が良い)と言うのは、恐らくゴルフでも同じだろうが、これがなかなか難しい。

 

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あれっ、正しいと判断する感覚を野球で養う?

 

【 慶応高校野球部監督の言葉 】

 


 2023/11/12、日経電子版に、慶応義塾高野球部監督 森林貴彦氏の「〈直言〉たかが髪形 されど髪形」が掲載された。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODH235D70T21C23A0000000/

 

 以下は一部抜粋。

 


この夏の甲子園、107年ぶりの全国優勝を遂げた慶応義塾高(神奈川)のナインは笑顔の「エンジョイ・ベースボール」で汗と涙の色濃い高校野球に、新風を吹き込んだ。これからの高校野球は「勝ち」を目指しつつも、自立心を育む人材養成面などの「価値」が求められるという森林貴彦監督に、真意を聞いた。

 

 「夏の甲子園3回戦の広陵(広島)戦で、初回に丸田湊斗選手が三塁盗塁を決めて先制したが、サインは出していなかった。彼が自分で決めた。三盗も選択肢として準備していたが、初回から(危険を冒す)サインは出せない。私よりよほど度胸、判断力がある。勇気も要るし、根拠がないと走れない。これからもそういう場面に出合いたい」

 


――自分で考える楽しさを味わってほしい、と思ったきっかけは。

「高校2年の夏、上田誠監督が『二塁けん制の動きやサインを自分たちで決めてみなさい』とおっしゃった。内野手の私と投手、捕手が練習後の暗くなったグラウンドで、ああでもないこうでもないと話し合った。自分たちで物事を進めるワクワク感は高校野球の一番の思い出だ」

 

「チームの決め事を守り、人と同じことをするだけでは人生、面白くない。ますます価値観が多様化し、自分なりの幸せを選び取る時代になると思うので、これをやりたい、自分にとってこれが正しいと判断する感覚を野球で養ってほしい」

 


――相当の野球技術がないとエンジョイはできない。

「もちろん、ただ笑顔でやればうまくいくというものではない。頂点を目指す以上、日々の地道な苦しい練習、ライバルとの競争、試行錯誤がある。そこを乗り越えるところに、より高いレベルの喜びがある。それがエンジョイの真意だ」

 

「言葉には気を使っている。準々決勝の沖縄尚学戦は五回まで0-2の劣勢。前半戦終了時に『第1試合は完敗だから、第2試合を頑張ろう』と言った。同じ言葉ばかりだと、選手はまたかよ、という顔をする。新鮮な言葉がないか試合中に考えていた。あれでみんな『これからだ』となったのか、六回に逆転できた」

 

「ミーティングでだらだらしゃべりたくないので、試合ごとに四字熟語でテーマを伝える。『徹頭徹尾』とか『勇往邁進(まいしん)』とか。甲子園の決勝は『大願成就』。これしかない、と一番簡単に決まった」

 


――筑波大の大学院で、勝負事でしゃかりきになってはいけない、という研究成果を残した。

「頑張り度合いとパフォーマンスの関係を調べると、100%の力で走ったときに最高の速度が出るわけではない。8割の力で走ると9割の速度が出る。野球の投球でも全力で投げるより、少し力を落とす方が球速も出て、制球が定まる。全力でやるなということ。各界の達人が極意として力を抜くとおっしゃる。それと同じではないか」

 

「エラーをした野手や失点した投手が、取り返そうと思うのもよくない。それで取り返せるなら、そんな簡単なことはない。過去は切り捨て、未来を向いて今やれることをやる。練習試合では反省もするが、公式戦で過ぎたことを引きずっていいことはない」

 


――自主性は大事だが、選手任せの危うさも。

「1代前の3年生は一人ひとりが自立していた。そこで私もある程度任せたが、任せ過ぎたというか、お互いの意思疎通が足りなかった気がする。選手との距離感はいつも悩む。就任当初は私が面倒みなきゃという意識もあって、こまごま言い過ぎていたと思う。失敗は多々ある」

 


<感想>
「8割の力で9割の速度が出る」(全力ではなく、少し力を落とした方が良い)と言うのは、恐らくゴルフでも同じだろうが、これがなかなか難しい。

 

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あれっ、正しいと判断する感覚を野球で養う?

 

【 慶応高校野球部監督の言葉 】

 


 2023/11/12、日経電子版に、慶応義塾高野球部監督 森林貴彦氏の「〈直言〉たかが髪形 されど髪形」が掲載された。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODH235D70T21C23A0000000/

 

 以下は一部抜粋。

 


この夏の甲子園、107年ぶりの全国優勝を遂げた慶応義塾高(神奈川)のナインは笑顔の「エンジョイ・ベースボール」で汗と涙の色濃い高校野球に、新風を吹き込んだ。これからの高校野球は「勝ち」を目指しつつも、自立心を育む人材養成面などの「価値」が求められるという森林貴彦監督に、真意を聞いた。

 

 「夏の甲子園3回戦の広陵(広島)戦で、初回に丸田湊斗選手が三塁盗塁を決めて先制したが、サインは出していなかった。彼が自分で決めた。三盗も選択肢として準備していたが、初回から(危険を冒す)サインは出せない。私よりよほど度胸、判断力がある。勇気も要るし、根拠がないと走れない。これからもそういう場面に出合いたい」

 


――自分で考える楽しさを味わってほしい、と思ったきっかけは。

「高校2年の夏、上田誠監督が『二塁けん制の動きやサインを自分たちで決めてみなさい』とおっしゃった。内野手の私と投手、捕手が練習後の暗くなったグラウンドで、ああでもないこうでもないと話し合った。自分たちで物事を進めるワクワク感は高校野球の一番の思い出だ」

 

「チームの決め事を守り、人と同じことをするだけでは人生、面白くない。ますます価値観が多様化し、自分なりの幸せを選び取る時代になると思うので、これをやりたい、自分にとってこれが正しいと判断する感覚を野球で養ってほしい」

 


――相当の野球技術がないとエンジョイはできない。

「もちろん、ただ笑顔でやればうまくいくというものではない。頂点を目指す以上、日々の地道な苦しい練習、ライバルとの競争、試行錯誤がある。そこを乗り越えるところに、より高いレベルの喜びがある。それがエンジョイの真意だ」

 

「言葉には気を使っている。準々決勝の沖縄尚学戦は五回まで0-2の劣勢。前半戦終了時に『第1試合は完敗だから、第2試合を頑張ろう』と言った。同じ言葉ばかりだと、選手はまたかよ、という顔をする。新鮮な言葉がないか試合中に考えていた。あれでみんな『これからだ』となったのか、六回に逆転できた」

 

「ミーティングでだらだらしゃべりたくないので、試合ごとに四字熟語でテーマを伝える。『徹頭徹尾』とか『勇往邁進(まいしん)』とか。甲子園の決勝は『大願成就』。これしかない、と一番簡単に決まった」

 


――筑波大の大学院で、勝負事でしゃかりきになってはいけない、という研究成果を残した。

「頑張り度合いとパフォーマンスの関係を調べると、100%の力で走ったときに最高の速度が出るわけではない。8割の力で走ると9割の速度が出る。野球の投球でも全力で投げるより、少し力を落とす方が球速も出て、制球が定まる。全力でやるなということ。各界の達人が極意として力を抜くとおっしゃる。それと同じではないか」

 

「エラーをした野手や失点した投手が、取り返そうと思うのもよくない。それで取り返せるなら、そんな簡単なことはない。過去は切り捨て、未来を向いて今やれることをやる。練習試合では反省もするが、公式戦で過ぎたことを引きずっていいことはない」

 


――自主性は大事だが、選手任せの危うさも。

「1代前の3年生は一人ひとりが自立していた。そこで私もある程度任せたが、任せ過ぎたというか、お互いの意思疎通が足りなかった気がする。選手との距離感はいつも悩む。就任当初は私が面倒みなきゃという意識もあって、こまごま言い過ぎていたと思う。失敗は多々ある」

 


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「8割の力で9割の速度が出る」(全力ではなく、少し力を落とした方が良い)と言うのは、恐らくゴルフでも同じだろうが、これがなかなか難しい。

 

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あれっ、コーポレート・ガバナンスと内部統制の機能不全が原因?

 

【 開示規制違反の傾向 】

 


 2023/11/2、証券取引等監視委員会から、「市場へのメッセージ」に「令和4事務年度 開示検査事例集」が公表された。
https://www.fsa.go.jp/sesc/jirei/kaiji/20230831-1/PDF.pdf

 以下は、一部抜粋。

 


P15 II 最近の開示検査の実績とその内容 
最近の開示規制違反の傾向としては、売上の過大計上や売上の前倒し計上といった売上に関する不適正な会計処理による開示書類の虚偽記載が多く見られています。また、最近では、上場会社において開示規制違反を契機として、上場廃止に繋がったケースも見られており、開示規制違反が会社の存続にかかわるような重大な結果を招いています。

 


P16 2 開示規制違反の背景・原因
これらの課徴金納付命令勧告を行った事案において認められた開示規制違反に至った背景・原因としては、例えば、

 


・ 社長より掲げられた当社グループとしての大きな目標達成のための売上や利益を上げなくてはならないというプレッシャーがあったこと

 

・ 不適切な取引を容認する企業風土があったこと

 

・ 会長の業績目標達成の経営姿勢及び部下による忖度があったこと

 

・ コーポレート・ガバナンス及び内部統制の機能不全があったこと
等が挙げられます。

 


P18 内部統制やガバナンス体制は大丈夫ですか? 
近時の開示検査の結果、開示書類の投資者の投資判断に影響を与えるような重要な虚偽記載等が認められた事例では、経営陣のコンプライアンス意識の欠如や内部統制・内部管理体制の機能不全など、以下のような背景・原因が認められています。

 


・ 経営トップ主導のコンプライアンスを無視した業績至上主義の企業風土がまん延していたこと

 

・ 短期的な業績向上に注力するために個人の成果主義に依拠した経営体制であったこと等を背景として、十分な内部管理体制を構築できなかったこと

 

・ 経営陣が、リスク管理体制の脆弱性を認識しながら、その是正のための取組みを行ってこなかったこと

 

・ 担当者が行った業務を組織的にチェックする体制が欠如していたこと

 

・ 経理部門に会計処理の詳しい知見を有する者がいない中、経営幹部の会計基準等への理解不足により不適正な会計処理に至ったこと

 

・ 監査役及び内部監査室において不正リスクへの意識が希薄であったこと

 

・ 内部監査担当者が他部門と兼任していたり、内部監査規程が明確に規定されていないなど、内部統制、内部監査が機能不全であったこと

 

・ 取締役会等に出席しているものの、適切な指摘や質問を行っていないなど、監査役や社外監査役が機能不全だったこと

 

・ 会計監査人に会計処理の基礎となる十分な情報伝達がされていなかったこと

 


これらのことから、開示規制違反の再発防止・未然防止には、上場会社における適正な情報開示を行うための体制整備が必要であると考えられます。

 


<感想>
上記「開示規制違反」事例は、コーポレート・ガバナンス及び内部統制の機能不全に起因していることが分かる。適正な体制整備が求められる。

 

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あれっ、内部通報に基づいた特別調査委員会を設置?

 

【 タムロン:調査報告書 】

 


 以下は、2023/11/2のタムロン(7740)プレスリリースからの一部抜粋。

 


「特別調査委員会の調査報告書公表に関するお知らせ」
https://www.tamron.com/jp/ir/upload_file/tdnrelease/7740_20231102578675_P01_.pdf

 


1. 特別調査委員会を設置した経緯、目的
2023年7月9日、タムロンが運営する内部通報制度における外部窓口宛に、タムロンの前代表取締役社長である鯵坂司郎氏(以下「鯵坂氏」という。)が、出張に「S氏」という通称を有する第三者女性(以下「S氏」という。)を同伴させ、タムロンの経費を私的に流用した旨の内部通報(以下「本件内部通報」という。)があったことを契機として、タムロン監査役及び社外取締役において当該事実に関する調査(以下「本件先行調査」という。)を行った結果、

 

鯵坂氏が少なくとも過去5年間、月に複数回にわたり S氏が関与する特定の飲食店(その詳細は、第五部において述べる。以下「S氏関連店」という。)において飲食し、当該費用をタムロンに負担させていた事実(S氏を同伴した出張において鯵坂氏が私的に又は S氏のために費消した費用をタムロンに負担させていた事実を含め、以下「本件事案」といい、そのうち、出張同伴に関するものを「本件事案1)」といい、S氏関連店飲食費その他私的な経費流用に関するものを「本件事案2)と区別することがある。)が発覚した。

 

また、本件事案に関する支出管理を行っていた元常務取締役である大塚博司氏(以下「大塚氏」といい、鯵坂氏及び大塚氏を総称して「本件対象者」という。)の(不作為を含む。)関与が疑われた。

 

タムロンはこのような事態が生じたことを極めて深刻に受け止め、2023年8月22日開催の取締役会において、タムロンから独立した中立かつ公正な外部専門家及びタムロン独立社外取締役で構成される特別調査委員会(以下「当委員会」という。)を設置し、本件事案に関する徹底した事実調査を実施することとして、当委員会に対して次の各事項(以下「当委員会受嘱事項」という。)を委嘱することを決議した。

 

 1)本件事案の事実関係の調査
 2)本件事案に類似する事象(以下「類似事案」という。)の有無の調査
 3)本件事案の原因究明及び再発防止策の提言

 

なお、鯵坂氏については、2023年8月22日付「代表取締役及び取締役の異動(辞任)に関するお知らせ」に記載のとおり、同氏から同日付で取締役及び代表取締役を辞任する申し出があったため、タムロンはこれを受理し、取締役副社長であった桜庭省吾氏を代表取締役社長に選定する旨の決議を行った。

 

また、大塚氏については、同日付「役付取締役の異動及び役員の担当変更のお知らせ」に記載のとおり、同日開催の取締役会において、常務取締役の地位を解職し取締役とするとともに、経営戦略本部、管理本部、CSR及び情報マネジメントの担当を解く決議を行った。

 


2. 本件調査の範囲
当委員会は、2023年8月22日から 2023年10月31日までの間、当委員会受嘱事項につき、調査・検証を行った(以下「本件調査」という。)。本件調査の基準日(以下「基準日」という。)は、鯵坂氏が辞任した前日である 2023年8月21日であり、本報告書は、基準日における本件調査の結果を取り纏めるとともに、当該調査・検証結果を基に当委員会受嘱事項に係る調査報告及び提言を行うものである。

 

本件調査の範囲となる対象期間(以下「対象期間」という。)は、当委員会受嘱事項1)2)の関係では、本件調査の結果に基づき鯵坂氏に対して本件事案に係る損害賠償請求を行うことができる期間として請求債権の消滅時効期間(10年)とするが、

 

当委員会は、当委員会受嘱事項3)の関係では、本件事案の端緒まで遡る必要があることから、必ずしも上記期間に限定せず、デジタルデータや帳票類の物理的又は技術的な保存期間の最大限を本件調査の範囲とする方針を以て本件調査を行うこととしたが、実際のデジタルデータや帳票類の物理的又は技術的な保存状態から却って短期間にならざるを得ない対象期間の事実上の限界があった。

 


3. 本件調査の体制
当委員会は、下記 3 名の委員で構成されている。

 

 委員長 水野 信次 (日比谷パーク法律事務所 弁護士)
 委員  片桐 春美 (タムロン社外取締役 公認会計士)
 委員  野宮 拓 (日比谷パーク法律事務所 弁護士)

 

片桐委員はタムロンの独立役員であるほか、他の委員及びその所属する法律事務所又は法人は、本件調査以前にタムロンから業務の委任を受けたことはなく、いずれもタムロンの「経営者から一定程度独立した者」に該当する。

 

当委員会は、本件調査を実施するに当たり、片桐委員が選定した虎ノ門有限責任監査法人に所属する公認会計士6名及びその他の補助者1名並びに日比谷パーク法律事務所に所属する弁護士2名、パラリーガル1名及びエグゼクティブセクレタリー1名を調査補助者として任命した。

 

また、当委員会は、フォレンジック調査を行うため、フォレンジックベンダーとして株式会社 KPMG FASを調査補助者として起用した。

 

さらに、当委員会は、タムロンの常勤監査役2名(うち、1名が独立役員である社外監査役)を当委員会の調査事務局として任命し、当委員会からの資料提出依頼への対応や関係者へのヒアリングスケジュール調整等を担わせた。

 


4. 当委員会の会議等の開催状況
当委員会は、2023年8月22日から本報告書の日付までに、合計10回の当委員会会議を開催したほか、当委員会の全会一致の決議に基づき、当委員会の個々の委員に対し、その専門領域の調査に関して授権し、当該委員が当該授権に基づきその選定に係る調査補助者を活用して独任遂行する分科会を設置し、当該分科会において当該授権に基づく独任調査領域に係る審議のための会議をそれぞれ複数回開催した。


また、委員会外においても委員間で調査方針等について随時意見交換を行った。
(以下略)

 


ご参考1)2023/11/6 東洋経済ONLINE
タムロン「私的飲食に経費流用」社長の崩壊モラル 前社長から続いた「クラブでの単独飲食も経費」
https://toyokeizai.net/articles/-/712909

 


ご参考2)どんな法的責任に問われる?
https://www.bengo4.com/c_1015/n_16414/
特別背任罪:自分の職務権限に基づいて会社のお金を私的流用した場合

 

業務上横領罪:会社のために保管していたお金を私的流用した場合

 

詐欺罪:自分に出金権限があるかのように装って、会社の預金口座からお金を引き出して私的流用した場合

 


<感想>
本件は、タムロンの経費を私的に流用した旨の内部通報に基づいた、特別調査委員会による調査報告書のプレスリリース。
今後、会社は、対象取締役に対し、損害賠償請求訴訟等を提起することが想定されるため、動向をウォッチしてゆきたい。

 

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あれっ、資本市場の整備が喫緊の課題?

 

【 資産運用に関するタスクフォース 】

 


 2023/10/3の金融審議会「資産運用に関するタスクフォース」(第1回)議事録が、公表された。
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/sisan-unyo/gijiroku/20231003.html

 

 以下は、ブラックロックの有田氏のコメントの一部抜粋。

 


【有田委員】
 ブラックロックの有田と申します。私からは、資産運用に関する概観について、20年来の考え方を御紹介させていただきまして、続いて、運用対象の多様化についてコメントしたいと思います。

 

 いきなり大上段で誠に恐縮ですが、戦後、我が国の高度成長を支えたのは、雁行形態論に基づく、いわゆる傾斜生産方式でありました。それを金融面で支えたのが、預金と貸出を業とする銀行を中心とした間接金融の仕組みだったと思います。その世界では貯蓄が美しいとされ、政府と産業界、金融界は一体となって、なけなしの国民の資金を、軽工業から重厚長大な産業に配分してまいりました。

 

 この開発経済のモデルでは、いわゆるライアビリティーマネジメントこそ重要でありまして、企業はどのように負債を確保できるか、それさえできれば国内に事業を起こすことができたわけです。

 

 80年代後半以降、経済が成熟しまして、生産要素の比較優位が発展途上国にシフトする中で、国内での資金需要が細ったわけです。行き場を失った預金はバブルを生じさせ、その後、バランスシートの修復に伴うデフレの世界に突入していったというふうに考えております。

 

 この間、積み上がる経常収支の黒字により、資本市場の需給は資金の供給過多ということになりまして、その過剰流動性をどのように海外資産で運用するかが、国富の継承に関わる問題となりました。ここでアセットマネジメント、なかんずく国内の余剰資金をいかに海外で、海外資産で運用するかが国民経済にとって重要になったわけです。

 

 さて、私は足元、さらに大きな転換期が訪れていると考えています。世界の情勢は大きく変化しています。地政学リスクが強く意識され、多少効率が悪くても、垂直分業的なサプライチェーンの再構築が行われています。また、脱炭素化に向けたトランジションファイナンスで、国内設備投資の増大が見込まれています。また、日本の地道な技術開発力が、世界から再注目されているというふうに感じております。

 

 先ほど申し上げましたように、数年前までは日本の資金を海外資産で運用し、その配当や金利で国内を豊かにするということが重要であると考えておりましたが、現在ではこうした様々な世界情勢の変化の中で、国内の増大する資金需要を、従来型の間接金融に加えて、資産運用会社を通じた直接金融でファンディングする必要がある。その過程では、グローバルな投資家から、日本国内への投資を惹起することも必要だと考えるようになりました。

 

 そのためには、幾つか課題があると思います。まずは金融のプロバイダーとして、資産運用業界をどのように高度化していくのか。また、資金の受け手としての産業界のさらなる活性化、そして、その2つを結びつける資本市場の整備、これらが喫緊の課題であると認識しております。

 


まとめ
高度成長期
:預金と貸出を業とする銀行を中心とした間接金融の仕組み。なけなしの国民の資金を、軽工業から重厚長大な産業に配分。ライアビリティーマネジメントこそ重要(企業はどのように負債を確保できるか)

 

80年代後半以降:経済が成熟し、生産要素の比較優位が発展途上国にシフトする中で、国内での資金需要が細った。行き場を失った預金はバブルを生じさせ、その後、バランスシートの修復に伴うデフレの世界に突入。この間、積み上がる経常収支の黒字により、国内の余剰資金をいかに海外資産で運用するかが重要

 

足元(大きな転換期):地政学リスクが強く意識され、多少効率が悪くても、垂直分業的なサプライチェーンを再構築。脱炭素化に向けた国内設備投資が増大。日本の地道な技術開発力が、世界から再注目。国内の増大する資金需要を、従来型の間接金融に加えて、資産運用会社を通じた直接金融でファンディングする必要がある(グローバルな投資家から、日本国内への投資を惹起することも必要)

 


<感想>
国内回帰の資金の受け手と資産運用業界の高度化を結びつける「資本市場の整備を通じた産業界の活性化」に、大いに期待している。

 

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あれっ、所得控除可能なiDeCoに未加入?

 

【 個人投資家の証券投資に関する意識調査 】

 


 2023/10/18、日本証券業協会から、添付「個人投資家の証券投資に関する意識調査【インターネット調査】」(概要)が報告されていた。
https://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/2023kozintoushika.pdf

 以下は、一部抜粋。

 


「個人投資家の証券投資に関する意識調査」の結果について 〜調査結果の主なポイント~

 

P1
1.投資に対する考え方
・調査対象者5,000名のうち、有価証券投資への興味・関心や検討のきっかけとして、「投資に関する税制優遇制度(NISA・つみたてNISA・確定拠出年金)があることを知った」をあげた者が、前年調査の40.1%から42.8%に増加(2.7ポイント増)。【8頁】

 


2.一般NISA口座・つみたてNISA口座の普及状況等
(1)NISA制度は個人投資家にしっかりと定着
・調査対象者のうち、一般NISA口座開設者の割合は51.2%と、2015年調査以降50%超の者が口座を開設している状況が続く。 【26頁】
・つみたてNISA口座開設者の割合は年々増加しており、 前年調査の26.2%から29.6%に増加(3.4ポイント増)。【〃】

 

(2)証券投資を開始した者におけるNISA制度の利用が一段と顕著に
・2023年に投資を開始した者の8割以上(84.9%)は一般NISA口座又はつみたてNISA口座を開設しており、その合計の割合は2022年に投資を開始した者を大きく上回っており(14.8ポイント増)、また、NISA制度が開始した2014年に次ぐ高い割合となっている。【29頁】

 

(3)NISA制度は中間層に利用されている
・一般NISA口座開設者の6割以上(68.6%)は年収500万円未満であり、5割強(51.0%)が金融資産1,000万円未満である。【31、32頁】
・つみたてNISA口座開設者の6割強(62.5%)は年収500万円未満であり、7割強(71.6%)が金融資産1,000万円未満である。【〃】

 

 

P38
●「企業型確定拠出年金に加入している」のは15.6%。「iDeCoに加入している」が15.0%。「iDeCoに加入している」は2022年調査より3.1ポイント増加している。

 

●50代以下は「企業型確定拠出年金」「iDeCo」とも2割以上が加入。

 


<感想>
掛金が全額所得控除(⇒課税所得が減る⇒所得税と住民税が軽減される)となるiDeCoに未加入の方は、加入を検討されては如何でしょうか。
https://www.smbc.co.jp/kojin/special/ideco/

 

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あれっ、岸田首相の経済対策は不十分?

 

【 岸田首相の不十分な経済対策 】

 


 2023/11/6、高橋洋一さんが、現代ビジネスに、『岸田首相の「減税を含む経済政策」はまったく不十分だ…データで検証してみると』を掲載された。
https://gendai.media/articles/-/118796?page=4

 以下は、一部抜粋。

 


余裕財源を活用する

 

内閣府は、潜在GDPの一定の伸びをカウントせずに、さらに計算方法の見直しで水準そのものを引き下げ、需要不足が解消されたかのような需要ギャップの数字を作ったといえる。

 

実際の経済はコロナの影響がある程度収束した今、上向きなのは事実だが、需要不足はまだあるので、デフレの完全脱却とは言えない。

 

GDPギャップが15兆円として、補正予算で補填される「真水」がどうなるか。ここは、Xでポストしたように補正予算が出ていないので詳細がわからない。

 

ただし、今回の対策の閣議決定本文には、そのヒントがある。「追加歳出の財源の一部として、新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費並びにウクライナ情勢経済緊急対応予備費を合計2.5兆円減額して活用する」という記述がある。となると、真水はせいぜい10兆円程度だろう。

要するに、今回の経済対策では、GDPギャップの解消が出来ず、つまり賃金が物価上昇を上回り好循環になる、絶好の経済ポイントであるNAIRU(インフレを加速しない最低失業率)を実現できない。こうした点は、本コラムで繰り返してきたマクロ経済運営の基本中の基本である。

 

そもそも、経済対策のために準備できる財源として、今年度を含む3年度で税収上振れは15兆円程度、外為特会の含み益は30兆円程度、その他を合わせて50兆円程度の余裕財源がある。もちろん、この50兆円を単年度に行うのは悪性インフレになるので、好ましくないが、二の矢、三の矢として準備することはできる。

 

いずれにしても、今回の経済対策は、「遅く、ショボい」なので、先週の本コラムの結論はそのままだ。

 

政策論から言えば、デフレ完全脱却を狙うなら、GDPギャップ15兆円を超え、20兆円くらいの真水の対策を用意すべきで、それでもNAIRUを達成できなければ、二の矢、三の矢でそれぞれ15兆円程度を打ち込むというのが正解だろう。

 


<感想>
高橋さんの言うように、真水で20兆円の対策と二の矢、三の矢で各15兆円、合計50兆円規模の経済対策を期待したい。

 

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あれっ、テーマは社会システムに慣れ過ぎないこと?

 

【 坂元裕二脚本:モザイクジャパン 】

 


 先日、Huluで、坂元裕二脚本の「モザイクジャパン」を観た。

 

 以下は、添付Webサイトからの一部抜群。

 


< PR Times >
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002107.000001355.html

 

■脚本:坂元裕二氏コメント■
幾重にも重ねられたモザイクを消しながらわたしたちが見つけたものは、この国の社会システムそのものでもあります。モザイクとは何か、モザイクの向こうには何があるのかないのか、モザイクをかけているのは誰か、そんなことをこの物語の中で考えていただければと思います。モザイクジャパンというタイトルですが、内容にはモザイクをかけていません。

 

■演出:水田伸生氏コメント■
脚本家の坂元さんとは「Mother」「さよならぼくたちのようちえん」「Woman」でご一緒したが…その都度、坂元さんの着眼点に驚かされ、感服している。今回は感服を超えて、驚愕だわ…。

 


< 坂元裕二さんのセンス。 >
https://note.com/ka28mar/n/n89b8ef6a8dfd
リロイジョーンズの「奴隷の鎖自慢」を引用するのも痛烈であったw

 

奴隷の鎖自慢 (The chain is slave's boast.)??
奴隷は、奴隷の境遇に慣れ過ぎると、驚いた事に自分の足を繋いでいる鎖の自慢をお互いに始める。どっちの鎖が光ってて重そうで高価か、などと。

 

そして鎖に繋がれていない自由人を嘲笑さえする。だが奴隷達を繋いでいるのは実は同じたった1本の鎖に過ぎない。そして奴隷はどこまでも奴隷に過ぎない。

 

過去の奴隷は、自由人が力によって征服され、やむなく奴隷に身を落とした。彼らは、一部の甘やかされた特権者を除けば、奴隷になっても決してその精神の自由までをも譲り渡すことはなかった。その血族の誇り、父祖の文明の偉大さを忘れず、隙あらば逃亡し、あるいは反乱を起こして、労働に鍛え抜かれた肉体によって、肥え太った主人を血祭りにあげた。

 

現代の奴隷は、自ら進んで奴隷の衣服を着、首に屈辱のヒモを巻き付ける。

 

そして、何より驚くべきことに、現代の奴隷は、自らが奴隷であることに気付いてすらいない。
それどころか彼らは、奴隷であることの中に自らの唯一の誇りを見い出しさえしている。
 
リロイ・ジョーンズ(Leroi Jones) 1968年、NYハーレムにて

 


<感想>
テーマは「日本の社会システムに慣れ過ぎることなく、精神の自由は保った上で、悪者に対峙し続けることを忘れずにいたい」というようなものだったのであろうか。

 

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あれっ、20万人都市が7年で消え失せる?

 

【 肥前:名護屋城 】

 


 先週、いかを食しに、佐賀県唐津市呼子町に行ってきた。
http://www.kawatarou.jp/sp/yobuko/

 

 待ち時間が3時間ほどあったため、近くの名護屋城跡に立ち寄ってみた。

 以下は、名護屋城博物館等のWebサイトからの一部抜群。

 


名護屋城跡
https://saga-museum.jp/nagoya/nagoya-castle/nagoya.html

「文禄・慶長の役」の拠点として秀吉も1年あまり在陣しました。

築城は1591(天正19)年に始まり、諸大名による割普請(わりぶしん)によってわずか数ヶ月で完成したといわれています。

江戸時代の初期に破却(はきゃく)されたと考えられ、石垣が広範囲にわたって崩されています。

建物は現存していませんが、発掘調査を行い、建物の遺構や出土遺物について研究を進めています。 

 


名護屋城・陣跡の概要
https://saga-museum.jp/nagoya/nagoya-castle/

 

名護屋城は豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)に際して出兵拠点として築かれた城です。

1592(文禄元)年の開戦から秀吉の死で諸大名が 撤退するまで、7年の間大陸侵攻の拠点となりました。

城の面積は約17ヘクタールにおよび、当時では大坂城に次ぐ規模を誇りました。

周囲には130以上に上る諸大名の陣屋が構築され、全国から20万人を超える人々が集ったとされています。

現在、名護屋城跡と23箇所の陣跡が国の特別史跡に指定されています。

 


豊臣秀吉が築いた「幻の名城」名護屋城
https://shirobito.jp/article/590

 

慶長3年(1598)、志半ばにして豊臣秀吉が亡くなると戦いは終結。朝鮮半島から兵は撤退し、名護屋城も廃城となってしまいます。築城から約7年の短期間しか使われなかった、まさに豊臣秀吉が築いた「幻の名城」といえます。

 


晩年の豊臣秀吉のイヤな性格がよくわかる…朝鮮出兵の前線基地「肥前名護屋城」に作らせた意外な施設
https://president.jp/articles/-/74641?page=2

 

城の周囲には広大な城下町が整備され、名護屋の人口は最盛期には20万にもおよび、京をもしのぐ賑わいだったという。事実、一時的にここは日本の政治、経済の中心になったのである。

 


朝鮮半島との交流の歴史を展示
https://www.asobo-saga.jp/articles/detail/6fd81283-f782-4c92-8a76-32df2c893034

 

侵攻の中、朝鮮半島から多くの陶工が日本で連れてこられました。諸大名お抱えとなった彼らの手によって、唐津焼や有田焼などが誕生し、日本の焼き物文化は画期的な飛躍をとげることとなります。このように日本に移入された文化はその後、近世の日本に大きな影響を与えていきます。

 


<感想>

「文禄・慶長の役」の拠点として秀吉も1年あまり在陣した名護屋城。
大阪城に次ぐ規模の20万人を超える都市がたった7年で消え失せたのは、朝鮮出兵への多大な負担を強いられた意趣返しのように見える。

 

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あれっ、鴻臚館の福岡説がようやく証明?

 

【 福岡の鴻臚館 】

 


 一昨日、福岡の鴻臚館に行ってみた。

 以下は、添付Webサイトからの一部抜群。

 


福岡市の文化財 鴻臚館跡
https://bunkazai.city.fukuoka.lg.jp/sp/cultural_properties/detail/61

 


 鴻臚館は平安時代、平安京、難波、筑紫の三ヵ所に設置された外交施設である。その名は古代中国で外国との交渉を司る「鴻臚寺」に由来し、「鴻」は大きい、「臚」は伝えるという意味がある。

 

 筑紫の鴻臚館は、飛鳥・奈良時代には筑紫館(つくしのむろつみ・つくしのたち)と呼ばれ、持統2年(688)に新羅国使全霜林を筑紫館でもてなしたという『日本書紀』の記事に初めて登場する。また天平8年(736)の遣新羅使が、筑紫館でよんだ歌が『万葉集』に収められている。

 

 承和4年(847)には鴻臚館の名称で登場し(『入唐求法巡礼行記』)、永承二年(1047)大宰府が「大宋国商客宿房」に放火した犯人4人を捕縛した記事が最後の記事となる。なお、寛治5年(1091)の記事に見える鴻臚館は、最近の研究で平安京の鴻臚館を指すものとの説が有力になっている。

 

 鴻臚館は、9世紀前半までは、唐や新羅の使節を接待・宿泊させる迎賓館であり、遣唐使や遣新羅使が旅支度を整える対外公館であった。9世紀後半以降、鴻臚館をおとづれる主役は唐(後には五代・北宋)の商人となり、中国との貿易の舞台となった。11世紀後半に貿易拠点が鴻臚館の東の砂丘にある博多に移るまで、古代日本最大の国際交流の拠点であった。

 

 鴻臚館の位置については博多部とするなど各説があったが、九州大学教授の中山平次郎博士が『万葉集』、古絵図、地形、出土遺物等の検討から福崎(福岡城内)説を提唱し、現在はそれが定説化している。

 

 昭和62年12月、平和台球場改修工事に伴う発掘調査で、鴻臚館の関連遺構が発見された。以後、福岡市教育委員会はその全容解明のための本格調査を継続している。現在までに確認した遣構は、奈良時代以前(筑紫館)の塀と門、奈良時代(筑紫館)の塀と掘立柱建物、平安時代の大型礎石建物、土壙、溝などである。多量の瓦類の他、中国越州窯青磁をはじめ長沙窯磁器、荊窯白磁、イスラム陶器、西アジアガラス器など国際色豊かな遺物が発掘されている。平成7年には展示館が完成し、遺構の出土状態と復元建物、また出土遺物を見ることができる。

 


ご参考)鴻臚館の発見者 中山平次郎博士

中山平次郎博士は、20世紀前半に活躍した九州の著名な考古学者です。彼は「鴻臚館」の発見につながる重要な研究を残しました。中山博士の研究は約100年前の1915年に始まりました。その研究は「鴻臚館」の所在地を特定するものでした。彼は歴史書の記述やこの場所で古代瓦が出土することを根拠にして、「鴻臚館」を探しました。彼の研究は、1987年の発掘調査によって、正しかったことが証明されました。

 


<感想>
100年前に、中山博士(九大医学部)が万葉集等から鴻臚館の福崎(福岡城内)説を提唱し、1987年の平和台球場改修工事に伴う発掘調査で、正しかったことがようやく証明されて、本当に良かったと思う。

 

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あれっ、黒田長政が戦略的に城を解体?

 

【 幻の福岡城 】

 


 昨日、福岡城跡に行ってみた。

 以下は、「知略を駆使した九州最大級の城郭 福岡城」からの一部抜粋。
https://future.hitachi-solutions.co.jp/series/fea_shiro_returns/02/

 


福岡城には天守はないが、大きな天守台が現存する。およそ東西25メートル、南北22メートル、高さ10メートルの大規模なもので、天守が実際に存在した場合、五層はあったのではと推測される。しかし、これまで天守があったという確かな記録が残っていなかった。果たして、天守はあったのか、なかったのか。

 

当時は福島正則が城を幕府に無断で修繕したとして改易されるなど、豊臣恩顧の大名の改易や転封が露骨に行われている時期だった。そうした時代の流れを読んだ長政が、幕府に目をつけられないように先んじて天守の解体を行ったと考えられる。ビジネスであれば、福岡城の天守の解体は創業地の本社ビルの取り壊しのようなもので、かなりの痛みを伴う。

 

城の天守よりも黒田家という組織の存続、家族や家臣の安全を守るほうが重要。もし長政がそう考えたとしたら、正しい経営判断だったといえるだろう。

 

長政の死後、後を継いだ忠之は専制的な政治を行い、お家騒動が起こる。いわゆる「黒田騒動」である。家臣の機転によって黒田家は辛うじて取り潰しを免れたが、それは長政が天守を崩し、幕府に恭順な姿勢を示していたことが、免罪符のひとつになったとも考えられる。

 


ご参考)福岡城VR【現地体験型VR観光アプリ「ストリートミュージアム」】ご紹介映像
https://m.youtube.com/watch?v=keoomVQ7gw4

 


<感想>
福岡城の天守閣は初めから存在しなかったのか、解体されたのか。
個人的には、豊臣恩顧の大名の改易や転封の時代の流れを読んだ長政が、戦略的に先んじて天守の解体を行って、黒田家の存続を図ったものと考えたい。

 

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あれっ、一人でも救われる人がいればいい?


【 坂元裕二脚本:Mother 】

 


 先日、坂元裕二脚本の連続ドラマ「Mother」をhuluで一気に観た。(その3)

 

 以下は、添付Webサイトからの一部抜粋。

 


Interview 03
「あのドラマ」の
「あのシーン」ができるまで part II

https://crea.bunshun.jp/articles/-/21049

 


■「Mother」

三姉妹の物語になる予定だった

──『脚本家 坂元裕二』に掲載している「Mother」の履歴書(登場人物表)には、奈緒(松雪泰子)とふたりの妹の背景が詳細に書き込まれていました。当初は三姉妹の物語になる予定だったのでしょうか。

 

坂元 三姉妹の話って定番だし、いつかやりたいと思ってたんですね。まず長女の話を考えたんだけど、それだけで連ドラ1本分になると思わなかったので、三姉妹の話も交差させながら次から次へといろんなことが起こるお話にしようかなあと思っていました。

 

 当時は話をたくさん盛り込むことが大事だと思ってたんですね。でもプロデューサーが「いや、長女の話をメインでいけるんじゃないか」と言ってくれて、それから軌道修正して。妹たちの話も挿話としていれながら、長女のお話を中心に書いていきました。

 


──「Mother」で道木怜南を演じた芦田愛菜さんと初めて出会ったときのことを教えてください。

 

坂元 普段はオーディションに行かないんですけど、「Mother」プロデューサーの次屋(尚)さんに「ちょっと揉めてるから来てくれ」って言われて、日本テレビのリハーサル室に行ってドアを開けたら、最後まで残った5人が並んで座っていて。パッと見た瞬間、「あ、あの子だ」と思ったんです。変な話ですけど、オーラを見たのは愛菜ちゃんが最初で最後です。

 

「Mother」の8話で、実の母の仁美(尾野真千子)が訪ねて来て、愛菜ちゃんが「もうお母さんじゃない」って追い返したあとに松雪さんの胸で泣くんですけど、胸をかきむしられるような泣き声でした。どうしてあんな風に泣いたんでしょうね。技術とかじゃないし、5歳の芦田愛菜ちゃんがどんなふうに感情を作ったのかもわからないし、本当に不思議です。あれはすごかった。

 


ご参考)「生きづらい、あなたへ~脚本家・坂元裕二~」
https://ameblo.jp/pikataa3/entry-12419286208.html

 

坂元)もちろん虐待という事実は、当然否定すべきことだけど、何も知らずに簡単に、あの女性を、否定することはできない。やっぱり自分も、子育てする中で、もう耐えられなくて、大きな声をあげてしまったこともあるし。逃げ出したくなったこともある。結果だけ見て、手を出したひどい女だ、ひどい母親だって、断罪することは僕にはできなかった。

 

坂元さんは、完成していた第8話のストーリーを白紙にし、育児放棄をした脇役の母親の人生を書くと決めた。

 

娘を愛していた母親が、なぜ、虐待に至ってしまったのか。

 

いっときでも、子育てから解放されたいという母親
の思いや、逃れられない現実。自らの子育ての日々を思いながら、無心で書いた。

 

放送後…「決して他人事と切り捨てることはできなかった」「救われた」…など、大きな反響があった。ついに坂元さんの中で、道が、見えた。

 

**********

~生きづらい、あなたへ~

 

たとえ、それほど視聴率は取れず、シリアスで暗いと言われようと、生きづらさを抱える人たちのことを、丁寧に描く。
一人でも、救われる人がいればいい。
16年の回り道を経て、見つけた、

 


<感想>
Motherは、天才子役・芦田愛菜ちゃんのデビュー策でもあり、自然な演技に涙が止まらないシーンが多かった。
「一人でも、救われる人がいればいい。」という言葉が印象的だった。

 

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あれっ、書きながら登場人物と一緒に生きていく?

 

【 坂元裕二脚本:Mother 】

 


 先日、坂元裕二脚本の連続ドラマ「Mother」をhuluで一気に観た。(その2)

 以下は、添付Webサイトからの一部抜粋。

 


「テレビからこぼれているものを書きたい」――人気脚本家・坂元裕二が語る連ドラの役割
https://news.yahoo.co.jp/feature/1093/

 

基本的には、(すでに結末が決まっている)原作ものや実話ものなど、先が見えている話はできればもう書きたくないんです。考えながら書いて、書きながら登場人物と一緒に生きていくことが、僕にとって一番大切なことなので。
ただ、例外はあって、それはやっぱり「この人と一緒に仕事がしたい」と思うときです。演出家だったり、俳優さんだったり。

 


登場人物たちがお客さんの生活の中にポッと紛れ込んで、ただその人たちのことを好きになって、毎週観る。僕はそれがテレビドラマの一番気に入っているところです。

 


――坂元さんはどんな少年だったんですか。

明るくて無邪気な、ただの少年だったと思います。高校1年生ぐらいから本や映画に触れるようになりました。映画だと相米慎二さん、小説では中上健次さんが好きで。その2人が持つ、どこか沈滞しているというか、環境と人間が交わる感じがたぶん好きだったんだと思います。

 


誰にも相談できず、理解してもらえるとも思えず、漠然と「こんな気持ちは自分しか持っていないんだろうな」と一人で考えている人のことを探して回っている感じがあって。そうするとおのずと少数派になっていくし、世の中の大きな意見とちょっと異なってくるのかなという気はします。それで世の中を変えようなんて全く思っていない。でも、そんなお客さんの中の一人に「ああ、こう思ってもいいんだ」とホッとしてもらえたら、それが何よりもうれしい。

 


まず自分たちが面白いと思えるものをつくりたいという、いわば変わり者のプロデューサーが僕のところに電話を掛けてきて、「仕事をしないか?」と言ってくれた。僕がこの8年で手掛けてきたドラマも、「ぜひに」と望まれて通ってきた道じゃなかった。でも、テレビ局の人たちがみんな視聴率のためだけにつくっているわけでもないから。そういう人たちがいてくれる限りは、少なくともまたたまにはドラマをつくることができるんだろうなとは思っています。

 


<感想>
坂元裕二氏の1)「考えながら書いて、書きながら登場人物と一緒に生きていく」という脚本の姿勢、2)お客さんの中の一人に「ああ、こう思ってもいいんだ」とホッとしてもらうこと、3)自分たちが面白いと思えるものを作りたいとの思い、に興味を惹かれる。 

 

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