【山根明のノックアウト人生相談】(138) 何でも言い易いんやろうね…僕には言えないでしょうけど(笑)
Q. 仲間内に厄介な人間がいます。「今度、皆を集めて飲もう!」と仕切りたがるくせに、「お前、やっといて」と幹事は人任せ。自分になら軽く頼めると思っているのか、散々小間使いさせておいて、「この店、煩いし、料理もいまいちだな」と、私が予約した店にケチをつけてきます。「じゃあ自分で店探せよ」と言っても、「お前のほうが詳しいだろ」と上手いこと言って毎回、面倒なことを押しつけてきます。本人は悪いとも思っていないようです。こちらの苦労もわかってほしいのですが、どう言えばいいものでしょう? (広島県・67歳・アルバイト)
A. こういう人間、多いですね。悪気が一切ない人と、敢えて根性悪く言ってくる人と、二通りに分かれますけどね。この文章からすると、この方はそんなに悪い友人じゃないと思いますよ。だけど、冗談にしろ、他人様のことを貶めるいうのは、質が悪いね。いくら人間は悪くないといってもね。この相談者のね、「それじゃあ、お前がやればいいやんか」という意見は、ご尤もや。この友人は、そんなに悪い人間じゃないけど、相談者に無理を言っているね。それは、この方にね、非常に親しみを感じている、2人が仲が良いからこそだと思います。何でも言い易いから、文句も簡単に言うてるんやろうけど。だけど、店の予約なり何なり、やっているほうは真剣ですからね。どの店にしようかと、来る人の好みやら、色々考えて選びますし、希望の日にちは予約でいっぱいということもありますからね。やるほうは大変でしょうし、だから腹も立ってくると。解決するには、一度ね、その友人に予約を頼まれたら、態と「予約するの忘れとった!」と恍けてみる。それで、「予約していなかったから、お前頼むわ」って、1回、相手に振ってみたらどうですかね? この2人は、何でも言える間柄や思うんですよ。僕の周りには、こういう厚かましい知人はいてないんですけど。ただ、仲間内でね、こういう問題を相談されたことはありますね。「山根会長、アイツはこんな無理言ってきてはケチをつける」とね。僕の知人と別の友人との間にトラブルがあったみたいでね。そういう悩みを、非常に興奮しながら、打ち明けられたことがありますよ。だけど、個人的につきあいのある人間でも、僕には言えないでしょ(笑)。はっきり言ったらね。男・山根に無理なこと言えません。だから、そういう間違いは起こらないんですけど。まぁ、本人に一度、やらせてみることです。上手いこと言ってね。そうすれば、大変なことや苦労もわかるでしょうからね。
山根明(やまね・あきら) 『日本ボクシング連盟』前会長・在日コリアン2世。1939年、大阪府生まれ。大阪商業大学ボクシング部ヘッドコーチ、大阪経済大学ボクシング部監督、シドニー五輪日本選手団ボクシング競技監督を歴任。2011年2月に日本ボクシング連盟会長に就任、2012年10月に理事会全員一致で終身会長となったが、助成金の不正流用等を理由に2018年8月8日を以て同会長・理事を辞任。著書に『男・山根 “無冠の帝王”半生記』(双葉社)。
2021年12月27日・2022年1月3日号掲載
A. こういう人間、多いですね。悪気が一切ない人と、敢えて根性悪く言ってくる人と、二通りに分かれますけどね。この文章からすると、この方はそんなに悪い友人じゃないと思いますよ。だけど、冗談にしろ、他人様のことを貶めるいうのは、質が悪いね。いくら人間は悪くないといってもね。この相談者のね、「それじゃあ、お前がやればいいやんか」という意見は、ご尤もや。この友人は、そんなに悪い人間じゃないけど、相談者に無理を言っているね。それは、この方にね、非常に親しみを感じている、2人が仲が良いからこそだと思います。何でも言い易いから、文句も簡単に言うてるんやろうけど。だけど、店の予約なり何なり、やっているほうは真剣ですからね。どの店にしようかと、来る人の好みやら、色々考えて選びますし、希望の日にちは予約でいっぱいということもありますからね。やるほうは大変でしょうし、だから腹も立ってくると。解決するには、一度ね、その友人に予約を頼まれたら、態と「予約するの忘れとった!」と恍けてみる。それで、「予約していなかったから、お前頼むわ」って、1回、相手に振ってみたらどうですかね? この2人は、何でも言える間柄や思うんですよ。僕の周りには、こういう厚かましい知人はいてないんですけど。ただ、仲間内でね、こういう問題を相談されたことはありますね。「山根会長、アイツはこんな無理言ってきてはケチをつける」とね。僕の知人と別の友人との間にトラブルがあったみたいでね。そういう悩みを、非常に興奮しながら、打ち明けられたことがありますよ。だけど、個人的につきあいのある人間でも、僕には言えないでしょ(笑)。はっきり言ったらね。男・山根に無理なこと言えません。だから、そういう間違いは起こらないんですけど。まぁ、本人に一度、やらせてみることです。上手いこと言ってね。そうすれば、大変なことや苦労もわかるでしょうからね。
山根明(やまね・あきら) 『日本ボクシング連盟』前会長・在日コリアン2世。1939年、大阪府生まれ。大阪商業大学ボクシング部ヘッドコーチ、大阪経済大学ボクシング部監督、シドニー五輪日本選手団ボクシング競技監督を歴任。2011年2月に日本ボクシング連盟会長に就任、2012年10月に理事会全員一致で終身会長となったが、助成金の不正流用等を理由に2018年8月8日を以て同会長・理事を辞任。著書に『男・山根 “無冠の帝王”半生記』(双葉社)。
2021年12月27日・2022年1月3日号掲載