【テレビの裏側】(97) 大河ドラマだけでなく紅白歌合戦も正念場? 出演オファーを巡る舞台裏
大晦日の風物詩である『紅白歌合戦』(NHK総合テレビ)の出場メンバーが発表された。令和初&第70回の節目となる放送だが、報道陣は困り果てているという。「11月14日にNHKで記者会見が行なわれたのですが、話題性が乏しくて…。キスマイら初出場のアーティストが8組いるんですが、事前にスポーツ紙等が報じた通りのメンバーで、サプライズがなかったんですよ。強いて言えば、ニュース性があるのは俳優の菅田将暉がアーティストとして出ること、米津玄師の“パプリカ”の英語バージョンを歌う“Foorin team E”のメンバーが紅白の最年少出演記録を更新したことぐらい。会見後に行なわれたNHK制作統括プロデューサーの囲み取材では、『米津の出演はあるか?』という質問ばかり飛んでいた」(テレビ誌記者)。看板番組だけに、NHKは情報管理を徹底。局内では出場メンバーも、件の会見の日もトップシークレットとなっていたようだ。同じ日に記者発表を行なった『Wの悲劇』(NHK BSプレミアム)のプロデューサーは笑うしかなかったという。「土屋太鳳と中山美穂がダブル主演する豪華作なのですが、『情報漏れが心配とはいえ、会見日くらい事前に一報をくれよ』という心境でしょう。『紅白の前にこちらの宣伝を…』と自虐的にアピールしていました」(スポーツ紙記者)。
一方で、人気グループの『GENERATIONS』は、夏の時点で紅白出場が噂されていた。「彼らと同じ事務所に所属するEXILEは、大晦日に福岡ヤフオクドームでカウントダウンライブを行なうのですが、EXILEとGENERATIONSを兼任する白濱亜嵐と関口メンディーは、夏の時点でライブを欠場するとアナウンスされたのです。それで、一部ファンが『紅白出場が決まったのでは?』と騒ぎ始めた。紅白の記者会見でメンバーは『直前に出場を知った』と答えていましたが、全員、紅白出場を記念するオリジナルTシャツを着ており、『かなり早い段階で知らされていたのでは?』と疑惑は更に深まった」(前出のテレビ誌記者)。彼らのように出場を喜ぶアーティストがいれば、ブッキングに難色を示すアーティストもいるという。「演歌歌手だと、紅白に出場すると営業のギャラが跳ね上がるというメリットがありますが、若い世代をターゲットにしているアーティストにはあまり旨味がない。逆に、出場を囁かれていながら落選すると落ちぶれた感が出る。だから、早々と大晦日にカウントダウンコンサートを入れて、名前が挙がらないようにするアーティストも少なくないですね。そのほうが稼げますから。NHKもそこは心得ていて、紅白に出てほしい歌手を音楽番組の“SONGS”等で大々的に取り上げたり、朝の連続テレビ小説の主題歌に起用したりして、ご機嫌取りに余念がないですよ」(レコード会社スタッフ)。逆に、朝ドラ『まんぷく』で俳優デビューし、『テンゴちゃん』でMCを務める岡崎体育は、出演したNHKの番組リストを自身のSNS上にアップして、紅白出場を猛アピールするも、落選。「紅白出場を見据えてNHKの仕事を優先する歌手は、今後減るでしょう」(芸能プロ幹部)。紅白に出場することがステータスだった時代は、平成で終わったようだ。
2019年12月6日号掲載
一方で、人気グループの『GENERATIONS』は、夏の時点で紅白出場が噂されていた。「彼らと同じ事務所に所属するEXILEは、大晦日に福岡ヤフオクドームでカウントダウンライブを行なうのですが、EXILEとGENERATIONSを兼任する白濱亜嵐と関口メンディーは、夏の時点でライブを欠場するとアナウンスされたのです。それで、一部ファンが『紅白出場が決まったのでは?』と騒ぎ始めた。紅白の記者会見でメンバーは『直前に出場を知った』と答えていましたが、全員、紅白出場を記念するオリジナルTシャツを着ており、『かなり早い段階で知らされていたのでは?』と疑惑は更に深まった」(前出のテレビ誌記者)。彼らのように出場を喜ぶアーティストがいれば、ブッキングに難色を示すアーティストもいるという。「演歌歌手だと、紅白に出場すると営業のギャラが跳ね上がるというメリットがありますが、若い世代をターゲットにしているアーティストにはあまり旨味がない。逆に、出場を囁かれていながら落選すると落ちぶれた感が出る。だから、早々と大晦日にカウントダウンコンサートを入れて、名前が挙がらないようにするアーティストも少なくないですね。そのほうが稼げますから。NHKもそこは心得ていて、紅白に出てほしい歌手を音楽番組の“SONGS”等で大々的に取り上げたり、朝の連続テレビ小説の主題歌に起用したりして、ご機嫌取りに余念がないですよ」(レコード会社スタッフ)。逆に、朝ドラ『まんぷく』で俳優デビューし、『テンゴちゃん』でMCを務める岡崎体育は、出演したNHKの番組リストを自身のSNS上にアップして、紅白出場を猛アピールするも、落選。「紅白出場を見据えてNHKの仕事を優先する歌手は、今後減るでしょう」(芸能プロ幹部)。紅白に出場することがステータスだった時代は、平成で終わったようだ。
2019年12月6日号掲載