2019年9月7日 巻機山 登山 井戸尾根コース 前編
今年の密かな個人的目標にしていた「標高1,000mを越える山への登山」。
前回の蔵王山登山で一応は1,841mの山の上に立ちましたが、その時はスタート地点が1,600mくらいの所からだったので何となく目標達成とは自分でも言いにくい感じでした。
という事で、改めてもっと低い所から1,000m以上の山に登る事を計画する事に。
いくつかの山の候補を選び出した中からコースの難易度や頂上からの景色なども踏まえ、日本百名山の一つでもあり一番気になった「巻機山(まきはたやま)」に挑戦する事にしました。
そして2019年9月7日。
時期的には繁忙期に入った頃ではありましたが、この日はちょうど予定が空いていたのと天気予報も悪くない感じだった事からこの日に決行としました。
巻機山の登山口は新潟県内の南魚沼の方からという事で、地元三条市から下道で車を飛ばしても2時間半くらいで到着できる感じ…ではありましたが、今回は今までの山行よりも長丁場になる事が分かっていたので今回も早朝からスタートできるように前日の夜から家を出てスタート地点付近の駐車場で仮眠を取る事にしました。
深夜の日付が替わる少し前くらいに準備を整えて家を出発…しましたが、車を走らせて30分くらいしたところでふといつも登山の時に被っているハットを忘れてきた事に気づくΣ( ̄□ ̄;)
夜中で道もスイスイだし取りに戻ってもそれほど大きなロスにはならないかな…とか、下山後の着替え用にサマーニットキャップもあったのでこれでいいか…とか、初めての山で装備不十分は気になる…とか色々と頭をぐるぐるして迷いましたが、今回は天気も晴れの予報だしサマーニットで大丈夫だろうという判断に落ち着いてそのまま先へ進みましたf(^-^;)
そして所々で地図も確認しつつ車を走らせて深夜2時過ぎにスタート地点となる巻機山麓の桜坂駐車場に到着。
前回の蔵王山の時は夜中はガラガラだっただけに前入りする人は少ないかな、なんて思っていましたが、駐車場に着いた時にはトイレが近い駐車スペースには既に10台くらいの車が停まっていて車中泊をしているようでした。
周りの迷惑にならないように早々に空きスペースに車を停めてエンジンを止め、自分も仮眠準備へ入る。
その途中でふと車外の空を見上げるととても綺麗な星空を見る事ができました。
桜坂駐車場は標高700mくらいの所ながら街明かりの影響をほぼ受けない真っ暗な山の中だけに、やはり下界で見るよりもとてもたくさんの星を見れましたね。
写真も撮りたかったところでしたが…物音が他の車中泊の方の迷惑になったら嫌なのでやめておきましたf(^-^;)
仮眠準備も整ったところで寝る態勢に入りましたが…この日はなぜか寝付けない。
寝れなくても少しでも体力を回復させるために目を閉じて横になっている状態が続きましたが、その夜中の間にも外では他にやってくる車も結構あって「さすが日本百名山の山だなぁ」なんて風にも思いました。
(まぁ…その車の音やライトの明かりが気になったというのも寝れなかった要因かもしれませんがf(^-^;)
明け方近くに来た一台の車に関しては駐車スペースに停まったままずっとアイドリングをしていたのはとても気になりましたね。
静かな所では乗っている人にとっては小さく聞こえるアイドリング音でもとても響くので、できれば気を付けて頂きたい所ですね。)
そうこうしているうちに夜が明けると、この頃にはトイレ近くの駐車場はほぼ満車となっていました。
自分の車の隣にも停まる車があったので、前記事で作った車中泊用の目隠しも早速役に立ちましたね。
右にある白い建物がトイレ、その手前に登山カード入れがありました。
駐車場の利用は有料で500円掛かりますが(2019年9月時点)、係員の方は夜中はいなくて、明け方に「精算は帰りでいいですよ~」と車で回りに来ていました。
ちなみにトイレの中はこんな感じ。
見たい人だけ見れるように文字クリックで見れるようにします。
トイレの中
個室
水洗・水道あり、個室は男女兼用で3つくらいあったかな?、紙は常備は無いようでした。
登山カード入れ。
台の下の箱の左に用紙が入っていて、記入したものを右の箱に入れるようになってました。
取りあえず落ち着いて書けるように準備前に用紙を一枚貰って一度車に戻って書く事にしました。
登山カードはこんな感じ。
厚手のしっかりした紙で、住所・氏名・年齢・連絡先・登山コース・装備といった記入欄がありました。
下の部分には下山カードが付いていたので、これを切り取っておいて下山してきたら出せばいいのかな?
裏面には複数名で登る場合の同行者用の名前欄がありました。
こんなしっかりした登山カードを書くのは初めてだったのでちょっとドキドキ(笑)
登山コースの欄に関しては書き方がちょっとよく分からなかったので、巻機山の井戸尾根コースの略図の点線をペンでなぞったうえで空いてる所に「井戸尾根コース往復」と書いておきました。
登山カードは万が一の時に場所を絞り込み、家族や友人にかかる心配や迷惑、そして見ず知らずの捜索隊の人達にかかる危険を少しでも減らせるものだと思うので、しっかりと書きたいですね。
車の中でコンビニで買ってきたおにぎりを食べてエネルギーをチャージ、それから準備を整えて登山カードを提出して駐車場を出発。
今回は長丁場になるという事で、普段はあまり使わないトレッキングポールを最初から一本装備して臨みました。
桜坂駐車場は駐車スペースが何ヵ所かに分かれていて、一番奥の駐車場に登山口があるとの事でそちらへ。
こっちの駐車場にはこの時はまだ少しスペースが空いていたようでしたが、登山アプリの他の人の記録だとこの後にこちらも満車になっていたようですね。
やはり日本百名山という事で登山者も多いのでしょうか。
県外ナンバーの車もたくさんありました。
駐車場左奥に進むと登山口。
右手にはコースごとの注意書きなどが並んでいました。
午前6時18分、ここから登山スタート。
■井戸尾根コース登山
桜坂駐車場から数十メートルほど舗装された道を歩いてくると早速分岐に差し掛かる。
右へ行くと今回登る井戸尾根コース、まっすぐ進むとヌクビ沢・天狗尾根コース。
ヌクビ沢・天狗尾根コースは「雪渓の状態が不安定で危険ですので初心者の方は入山禁止とします。」と登山口の注意書きにありました。
そっちの方は遭難や滑落事故・死亡事故も集中して起こっているほどの上級者向けコースらしいので、まだまだ初心者に毛が生えた程度の自分には到底行けませんね。
井戸尾根コースは一般的なコースで登山の基本を厳守していれば特に危険な箇所はないとの事なので、あと必要なのは体力と気力のみ!
分岐を曲がって林道のような広い道を少し歩いてくるとピンクテープで先が塞がれ標柱の立っている所が。
ここから道は本格的に登山道へと変わりました。
登山道に入ると石や岩のゴロゴロした道が続く。
いやぁ、すぐに登り応えのある道だ…!
所々急登も。
すぐに息が上がりそうになるも、早朝の涼しさがある分ちょっとだけ快適だったかな?
そんな石・岩の上をしばらく登ってくると、何やら人工的な杭のようなものが。
〇合目の標識っぽいけどボロボロで分からない…。
そこを過ぎると道は石・岩から土の地面に替わりました。
赤土のツルツルしたような道で滑りそうな緊張感がありました。
雨の日なんかだと泥んこ大会になりそうですね(笑)
しばらく登ってくると四合目。
標識が潰れたようになっていたけど何があったんだろう…。
四合目で足を止めて少し休憩している時に赤い実を発見。
これは…何だろ?
先へ進むと、横に伸びた木が凄い。
こんな景色は以前に登った山だと長岡市の鋸山で見たな~、なんて思いつつ。
一か所木を跨ぐ。
こちらは米山に似た感じのあったな~、なんて思いつつ。
それにしても、この木はこの登山者の多い山の中で今までに何千・何万もの人が乗り越えていったのに耐えてきたのかな、なんて想像すると何だか凄い気がしますね。
途中で少し景色が開ける。
あの山は何だろう?
標柱が現れる。
四合五勺と書いてある。
刻むなぁf(^-^;)
またしばらく歩いて空が明るくなってくると、
五合目に到着となりました。
ここで少しばかり石に腰を下ろして休憩しました。
この写真の奥の所からはどこかの沢の斜面の景色が見えて綺麗でしたね。
■五合目~
五合目での休憩を終えて先に進む。
ここからはまた石・岩のゴロゴロとしたコースに。
足元に赤いのを発見。
キノコかな?
道の横にブナ林が現れました。
日も当たってとても綺麗な景色でした。
地面はまた赤土のツルツルに。
デコボコの地面がなかなか歩きにくいf(^-^;)
六合目に到着。
先行の方が休憩していて、スペースもそれほど広い感じではなかったので取りあえずそのまま先に進む事にしました。
六合目の所では左側が開けて景色が広がっていました。
左のとんがりが天狗岩、真ん中の谷間がヌクビ沢、右のピークが割引岳。
割引岳は「わりめきだけ」だか「われめきだけ」だかと読むようですね。
「わりびき」ではないようなので割引はしてもらえなそうです(笑)
六合目をスルーして進みましたが、少し進んだ所でちょっと道幅が広く景色のいい平らな所があったのでやはり少しザックを下ろして休憩を取っていく事にしました。
腰のベルトにいつも下げている水筒は水が入っていましたが、ここではザックに入れていたスポーツドリンクなども口にして水分補給しました。
この時点でスタートから約1時間40分の7時55分。
朝の登山者の多い時間となったのかここでの10分たらずの休憩の間にも何人もの人が先へと登っていきました。
休憩を終えて登山再開。
デコボコの道を登っていく。
たまに木々の間から景色が覗く。
現地では分かっていませんでしたが、この向こうに見えた山は妙高山・火打山みたいですね。
火打山も最近行ってみたい山の一つです。
更に続く登り…が長い。
六合目からの登りがなんだかとても長いように感じました。
そして巻機山・井戸尾根コースは、九合目に出るまではほとんど平らになる所が無くて緩急あれどずっと登り続きな感じのコースでキツかった…!
そんな道をしばらく進んでくると、岩のゴロゴロとした広い場所に出ました。
この写真のもうちょっと上の方まで進んで右手の方を見てみると、
おーーー(*´▽`*)
以下少しずつ右へ向いていく感じで↓
180°以上のパノラマの景色がありました。
天気もよくて凄い綺麗。
そしてこの岩場の所が七合目でもありました。
この時点で8時37分だったので、六合目過ぎの休憩の所から実に30分くらい登りっぱなし。
実際に長かったんですねぇf(^-^;)
七合目から進むとここからは急登に。
土と岩のゴロゴロした坂に加え、段差の大きい所もあってこれがまたキツイ!
ここからもまた長い気がしました…。
しかしながら七合目からは背の高い木が少なくなったで、周りの景色は良く見えていました。
段差の大きいデコボコ道にいい加減疲れてきた所で道は整備された階段へと替わりました。
いつもなら階段はキツイな~なんて思うところですが、この時ばっかりは少し登りやすくなって階段のありがたさを実感しました。
ありがてぇありがてぇ。
長い階段を登ってくると八合目が現れました。
階段で登りやすくなったとはいえキツさはあまり変わらずで、ここまでの疲労もあってかこの辺で脚の膝上外側の筋肉が攣りそうになる感じが出てしまいました。
これはヤバイ!と思い、この標識の右側の少し開けたスペースで腰を下ろし休憩。
ちなみにここでの時刻は9時7分。
七合目からも30分近く登り続きでしたね(;´Д`)
水分や塩分、エネルギーが足りなくなると攣りやすくなるというのをどこかで見た気がするので、バナナと水、スポーツドリンク、塩飴などで補給。
いい景色を見ながら食べるバナナは美味かった!
そしてここでの休憩中には、同じくここで休憩に入られた長野から来たという男性二人組の方から梨やごんじりのおすそ分けを頂きました。
これも美味かったなぁ~、ありがとうございました♪
そんな感じで休憩しつつ、攣りそうになった所をマッサージしていると脚の方もだいぶ楽になったので、また先へ進む事にしました。
八合目過ぎも長い階段登り。
この時もとてもたくさんの人が登っていました。
そしてこの辺では遮るものがほとんど無いせいか、風が強く吹きつける事もありました。
身体を煽られそうになる事も少しあったので、天気の悪い日なんかだと結構危険になりそうですね。
長い階段をようやくクリアしてなだらかな尾根道に出ると、また新たな景色が広がりました。
おお~これまた今までの山では見なかったような景色でいいなぁ~(*´▽`*)
この辺は多雪地帯で背の高い木が育ちにくい「偽高山帯」というみたいですね。
先日ちょうどテレビでもやってました(笑)
花を発見。
名前は分かりませんが、たくさん咲いていました。
■九合目~頂上
なだらかな尾根道を進んでくると、何やら人が留まっている場所が見えてきました。
近くまで行くとそこは九合目。
六合目や七合目辺りからさも山頂のように下からこのピークが見えていたんですが…「ニセ」かよ!Σ( ̄□ ̄;)
…といいつつ…まぁ事前にリサーチして分かっていましたが(笑)
以前は「前巻機山(まえまきはたやま)」とも呼ばれていたようですね。
「ニセ」だとちょっとイメージ悪いんで、「前」の方が良かったんじゃ…f(^-^;)
ニセ巻機山から本当の巻機山山頂を望む。
右側の一番高い所が本当の山頂ですね。
まだ結構距離があるなぁ。
ニセ巻機山から本当の頂上までは少し下ってまた登っていく。
しばらく下って、下りが落ち着いた所で避難小屋が見えてきました。
巻機山避難小屋。
まだ新しそうな感じの建物ですね。
この時はまだ中などは見てみませんでしたが、靴を抜いて中に上がるとトイレもあるようでした。
これについてはまた後編で。
避難小屋の横を抜けて裏手に回ると、こちらには靴を脱がなくても使えるトイレがありました。
この時点では利用待ちで並んでる人もいたようなので、こちらもまた後ほど。
避難小屋を過ぎ、今までの登りとは違ったなだらかで景色のいい道を気分よくホイホイと歩いていると突然何かに足を引っ掛けておっとっととなる場面が!Σ( ̄□ ̄;)
何だ⁉と思いつつ地面をよ~く見てみると、足首くらいの高さのこんな杭がありました。
いやぁ、完全に目に入ってなかった…。
これはちょっと危ないですね。
ピンクテープでも巻くか、弥彦山の雨乞尾根の所みたいに目立つ杭でも立ててもらえたらありがたいかもですね。
まぁ…景観的にはちょっとアレかもしれませんが…f(^-^;)
気を取り直して先へ進み、階段を登るとその先には真っ青な空が広がっていました。
池塘が現れる。
飛び石のように配された木の上を渡っていきますが、一番最初に足を掛けた木のブロックがゴトッと少し動いたのでちょっと焦りましたf(^-^;)
花を発見。
リンドウかな?
また現れる階段の急登。
ここまで来てこの急登はなかなかキツかった…。
ここでもまた少し脚が攣りそうな感じが現れたので、少し立ち止まる休憩を入れながらゆっくりと登っていきました。
その途中でふと後ろを振り返ってみると…すんごい綺麗な景色!
左がニセ巻機山で、ちょうど中央付近に避難小屋。
そこに延びている道をず~っと歩いてきたんだなぁ。
そして階段を登り切り、開けた所に到着となりました。
ここにはベンチもたくさん設置されていてたくさんの人が休憩していました。
巻機山の山頂標識がある。
ここで巻機山登頂!ヽ(^o^)丿
…というには実はまだ早い。
ここは「御機屋(おはたや)」という所で本当の頂上ではない、というのは知っているのだよ…!
本当の山頂は御機屋から更に10分ほどという事で、休憩もそこそこにそちらへと向かいました。
ここも綺麗な景色。
そしてついに巻機山の山頂に到着!
本当の山頂は積み石(ケルン?)に棒が立っているだけで他には何もない場所。
しかしながら自分の足で登って来てしっかりと頂上を踏めたのはやはり嬉しかったですね。
標高1,967m、スタート地点の桜坂駐車場からの標高差も1,100m以上という事で、標高・標高差共に1,000m越えを達成した瞬間でした。
ちなみに時刻は10時29分、スタートから4時間ちょっとでした。
頂上からの景色もほんと素晴らしかった。
上の写真より少し右へ向いて。
最高の天気の日に来れた気がします(*´▽`*)
スマホのスイングパノラマでも一枚。
こちらでも180°以上のパノラマの景色を望めました。
ちなみにこの山頂も風が強く吹きつける事もあり、自分の穿いているニッカの裾をバタバタと煽る事もありました(笑)
今までの低山だとあまり気にならなっかったけど、高い山で風の影響を受けやすい所だとやっぱりスリムなシルエットの方がいいのかなぁ、なんて思ったりf(^-^;)
脚を上げたり屈伸しても膝が突っ張らないという点でニッカはとても楽なんですけどね。
巻機山に登頂を果たした後は、その近くにある山のピークもハントしていこうと計画していました。
巻機山の山頂から更に奥に進み、牛ヶ岳へと向かう事にしました。
ここからも写真も多く、長くなるのでここで一度区切りたいと思います。
次回に続く。
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前回の蔵王山登山で一応は1,841mの山の上に立ちましたが、その時はスタート地点が1,600mくらいの所からだったので何となく目標達成とは自分でも言いにくい感じでした。
という事で、改めてもっと低い所から1,000m以上の山に登る事を計画する事に。
いくつかの山の候補を選び出した中からコースの難易度や頂上からの景色なども踏まえ、日本百名山の一つでもあり一番気になった「巻機山(まきはたやま)」に挑戦する事にしました。
そして2019年9月7日。
時期的には繁忙期に入った頃ではありましたが、この日はちょうど予定が空いていたのと天気予報も悪くない感じだった事からこの日に決行としました。
巻機山の登山口は新潟県内の南魚沼の方からという事で、地元三条市から下道で車を飛ばしても2時間半くらいで到着できる感じ…ではありましたが、今回は今までの山行よりも長丁場になる事が分かっていたので今回も早朝からスタートできるように前日の夜から家を出てスタート地点付近の駐車場で仮眠を取る事にしました。
深夜の日付が替わる少し前くらいに準備を整えて家を出発…しましたが、車を走らせて30分くらいしたところでふといつも登山の時に被っているハットを忘れてきた事に気づくΣ( ̄□ ̄;)
夜中で道もスイスイだし取りに戻ってもそれほど大きなロスにはならないかな…とか、下山後の着替え用にサマーニットキャップもあったのでこれでいいか…とか、初めての山で装備不十分は気になる…とか色々と頭をぐるぐるして迷いましたが、今回は天気も晴れの予報だしサマーニットで大丈夫だろうという判断に落ち着いてそのまま先へ進みましたf(^-^;)
そして所々で地図も確認しつつ車を走らせて深夜2時過ぎにスタート地点となる巻機山麓の桜坂駐車場に到着。
前回の蔵王山の時は夜中はガラガラだっただけに前入りする人は少ないかな、なんて思っていましたが、駐車場に着いた時にはトイレが近い駐車スペースには既に10台くらいの車が停まっていて車中泊をしているようでした。
周りの迷惑にならないように早々に空きスペースに車を停めてエンジンを止め、自分も仮眠準備へ入る。
その途中でふと車外の空を見上げるととても綺麗な星空を見る事ができました。
桜坂駐車場は標高700mくらいの所ながら街明かりの影響をほぼ受けない真っ暗な山の中だけに、やはり下界で見るよりもとてもたくさんの星を見れましたね。
写真も撮りたかったところでしたが…物音が他の車中泊の方の迷惑になったら嫌なのでやめておきましたf(^-^;)
仮眠準備も整ったところで寝る態勢に入りましたが…この日はなぜか寝付けない。
寝れなくても少しでも体力を回復させるために目を閉じて横になっている状態が続きましたが、その夜中の間にも外では他にやってくる車も結構あって「さすが日本百名山の山だなぁ」なんて風にも思いました。
(まぁ…その車の音やライトの明かりが気になったというのも寝れなかった要因かもしれませんがf(^-^;)
明け方近くに来た一台の車に関しては駐車スペースに停まったままずっとアイドリングをしていたのはとても気になりましたね。
静かな所では乗っている人にとっては小さく聞こえるアイドリング音でもとても響くので、できれば気を付けて頂きたい所ですね。)
そうこうしているうちに夜が明けると、この頃にはトイレ近くの駐車場はほぼ満車となっていました。
自分の車の隣にも停まる車があったので、前記事で作った車中泊用の目隠しも早速役に立ちましたね。
右にある白い建物がトイレ、その手前に登山カード入れがありました。
駐車場の利用は有料で500円掛かりますが(2019年9月時点)、係員の方は夜中はいなくて、明け方に「精算は帰りでいいですよ~」と車で回りに来ていました。
ちなみにトイレの中はこんな感じ。
見たい人だけ見れるように文字クリックで見れるようにします。
トイレの中
個室
水洗・水道あり、個室は男女兼用で3つくらいあったかな?、紙は常備は無いようでした。
登山カード入れ。
台の下の箱の左に用紙が入っていて、記入したものを右の箱に入れるようになってました。
取りあえず落ち着いて書けるように準備前に用紙を一枚貰って一度車に戻って書く事にしました。
登山カードはこんな感じ。
厚手のしっかりした紙で、住所・氏名・年齢・連絡先・登山コース・装備といった記入欄がありました。
下の部分には下山カードが付いていたので、これを切り取っておいて下山してきたら出せばいいのかな?
裏面には複数名で登る場合の同行者用の名前欄がありました。
こんなしっかりした登山カードを書くのは初めてだったのでちょっとドキドキ(笑)
登山コースの欄に関しては書き方がちょっとよく分からなかったので、巻機山の井戸尾根コースの略図の点線をペンでなぞったうえで空いてる所に「井戸尾根コース往復」と書いておきました。
登山カードは万が一の時に場所を絞り込み、家族や友人にかかる心配や迷惑、そして見ず知らずの捜索隊の人達にかかる危険を少しでも減らせるものだと思うので、しっかりと書きたいですね。
車の中でコンビニで買ってきたおにぎりを食べてエネルギーをチャージ、それから準備を整えて登山カードを提出して駐車場を出発。
今回は長丁場になるという事で、普段はあまり使わないトレッキングポールを最初から一本装備して臨みました。
桜坂駐車場は駐車スペースが何ヵ所かに分かれていて、一番奥の駐車場に登山口があるとの事でそちらへ。
こっちの駐車場にはこの時はまだ少しスペースが空いていたようでしたが、登山アプリの他の人の記録だとこの後にこちらも満車になっていたようですね。
やはり日本百名山という事で登山者も多いのでしょうか。
県外ナンバーの車もたくさんありました。
駐車場左奥に進むと登山口。
右手にはコースごとの注意書きなどが並んでいました。
午前6時18分、ここから登山スタート。
■井戸尾根コース登山
桜坂駐車場から数十メートルほど舗装された道を歩いてくると早速分岐に差し掛かる。
右へ行くと今回登る井戸尾根コース、まっすぐ進むとヌクビ沢・天狗尾根コース。
ヌクビ沢・天狗尾根コースは「雪渓の状態が不安定で危険ですので初心者の方は入山禁止とします。」と登山口の注意書きにありました。
そっちの方は遭難や滑落事故・死亡事故も集中して起こっているほどの上級者向けコースらしいので、まだまだ初心者に毛が生えた程度の自分には到底行けませんね。
井戸尾根コースは一般的なコースで登山の基本を厳守していれば特に危険な箇所はないとの事なので、あと必要なのは体力と気力のみ!
分岐を曲がって林道のような広い道を少し歩いてくるとピンクテープで先が塞がれ標柱の立っている所が。
ここから道は本格的に登山道へと変わりました。
登山道に入ると石や岩のゴロゴロした道が続く。
いやぁ、すぐに登り応えのある道だ…!
所々急登も。
すぐに息が上がりそうになるも、早朝の涼しさがある分ちょっとだけ快適だったかな?
そんな石・岩の上をしばらく登ってくると、何やら人工的な杭のようなものが。
〇合目の標識っぽいけどボロボロで分からない…。
そこを過ぎると道は石・岩から土の地面に替わりました。
赤土のツルツルしたような道で滑りそうな緊張感がありました。
雨の日なんかだと泥んこ大会になりそうですね(笑)
しばらく登ってくると四合目。
標識が潰れたようになっていたけど何があったんだろう…。
四合目で足を止めて少し休憩している時に赤い実を発見。
これは…何だろ?
先へ進むと、横に伸びた木が凄い。
こんな景色は以前に登った山だと長岡市の鋸山で見たな~、なんて思いつつ。
一か所木を跨ぐ。
こちらは米山に似た感じのあったな~、なんて思いつつ。
それにしても、この木はこの登山者の多い山の中で今までに何千・何万もの人が乗り越えていったのに耐えてきたのかな、なんて想像すると何だか凄い気がしますね。
途中で少し景色が開ける。
あの山は何だろう?
標柱が現れる。
四合五勺と書いてある。
刻むなぁf(^-^;)
またしばらく歩いて空が明るくなってくると、
五合目に到着となりました。
ここで少しばかり石に腰を下ろして休憩しました。
この写真の奥の所からはどこかの沢の斜面の景色が見えて綺麗でしたね。
■五合目~
五合目での休憩を終えて先に進む。
ここからはまた石・岩のゴロゴロとしたコースに。
足元に赤いのを発見。
キノコかな?
道の横にブナ林が現れました。
日も当たってとても綺麗な景色でした。
地面はまた赤土のツルツルに。
デコボコの地面がなかなか歩きにくいf(^-^;)
六合目に到着。
先行の方が休憩していて、スペースもそれほど広い感じではなかったので取りあえずそのまま先に進む事にしました。
六合目の所では左側が開けて景色が広がっていました。
左のとんがりが天狗岩、真ん中の谷間がヌクビ沢、右のピークが割引岳。
割引岳は「わりめきだけ」だか「われめきだけ」だかと読むようですね。
「わりびき」ではないようなので割引はしてもらえなそうです(笑)
六合目をスルーして進みましたが、少し進んだ所でちょっと道幅が広く景色のいい平らな所があったのでやはり少しザックを下ろして休憩を取っていく事にしました。
腰のベルトにいつも下げている水筒は水が入っていましたが、ここではザックに入れていたスポーツドリンクなども口にして水分補給しました。
この時点でスタートから約1時間40分の7時55分。
朝の登山者の多い時間となったのかここでの10分たらずの休憩の間にも何人もの人が先へと登っていきました。
休憩を終えて登山再開。
デコボコの道を登っていく。
たまに木々の間から景色が覗く。
現地では分かっていませんでしたが、この向こうに見えた山は妙高山・火打山みたいですね。
火打山も最近行ってみたい山の一つです。
更に続く登り…が長い。
六合目からの登りがなんだかとても長いように感じました。
そして巻機山・井戸尾根コースは、九合目に出るまではほとんど平らになる所が無くて緩急あれどずっと登り続きな感じのコースでキツかった…!
そんな道をしばらく進んでくると、岩のゴロゴロとした広い場所に出ました。
この写真のもうちょっと上の方まで進んで右手の方を見てみると、
おーーー(*´▽`*)
以下少しずつ右へ向いていく感じで↓
180°以上のパノラマの景色がありました。
天気もよくて凄い綺麗。
そしてこの岩場の所が七合目でもありました。
この時点で8時37分だったので、六合目過ぎの休憩の所から実に30分くらい登りっぱなし。
実際に長かったんですねぇf(^-^;)
七合目から進むとここからは急登に。
土と岩のゴロゴロした坂に加え、段差の大きい所もあってこれがまたキツイ!
ここからもまた長い気がしました…。
しかしながら七合目からは背の高い木が少なくなったで、周りの景色は良く見えていました。
段差の大きいデコボコ道にいい加減疲れてきた所で道は整備された階段へと替わりました。
いつもなら階段はキツイな~なんて思うところですが、この時ばっかりは少し登りやすくなって階段のありがたさを実感しました。
ありがてぇありがてぇ。
長い階段を登ってくると八合目が現れました。
階段で登りやすくなったとはいえキツさはあまり変わらずで、ここまでの疲労もあってかこの辺で脚の膝上外側の筋肉が攣りそうになる感じが出てしまいました。
これはヤバイ!と思い、この標識の右側の少し開けたスペースで腰を下ろし休憩。
ちなみにここでの時刻は9時7分。
七合目からも30分近く登り続きでしたね(;´Д`)
水分や塩分、エネルギーが足りなくなると攣りやすくなるというのをどこかで見た気がするので、バナナと水、スポーツドリンク、塩飴などで補給。
いい景色を見ながら食べるバナナは美味かった!
そしてここでの休憩中には、同じくここで休憩に入られた長野から来たという男性二人組の方から梨やごんじりのおすそ分けを頂きました。
これも美味かったなぁ~、ありがとうございました♪
そんな感じで休憩しつつ、攣りそうになった所をマッサージしていると脚の方もだいぶ楽になったので、また先へ進む事にしました。
八合目過ぎも長い階段登り。
この時もとてもたくさんの人が登っていました。
そしてこの辺では遮るものがほとんど無いせいか、風が強く吹きつける事もありました。
身体を煽られそうになる事も少しあったので、天気の悪い日なんかだと結構危険になりそうですね。
長い階段をようやくクリアしてなだらかな尾根道に出ると、また新たな景色が広がりました。
おお~これまた今までの山では見なかったような景色でいいなぁ~(*´▽`*)
この辺は多雪地帯で背の高い木が育ちにくい「偽高山帯」というみたいですね。
先日ちょうどテレビでもやってました(笑)
花を発見。
名前は分かりませんが、たくさん咲いていました。
■九合目~頂上
なだらかな尾根道を進んでくると、何やら人が留まっている場所が見えてきました。
近くまで行くとそこは九合目。
六合目や七合目辺りからさも山頂のように下からこのピークが見えていたんですが…「ニセ」かよ!Σ( ̄□ ̄;)
…といいつつ…まぁ事前にリサーチして分かっていましたが(笑)
以前は「前巻機山(まえまきはたやま)」とも呼ばれていたようですね。
「ニセ」だとちょっとイメージ悪いんで、「前」の方が良かったんじゃ…f(^-^;)
ニセ巻機山から本当の巻機山山頂を望む。
右側の一番高い所が本当の山頂ですね。
まだ結構距離があるなぁ。
ニセ巻機山から本当の頂上までは少し下ってまた登っていく。
しばらく下って、下りが落ち着いた所で避難小屋が見えてきました。
巻機山避難小屋。
まだ新しそうな感じの建物ですね。
この時はまだ中などは見てみませんでしたが、靴を抜いて中に上がるとトイレもあるようでした。
これについてはまた後編で。
避難小屋の横を抜けて裏手に回ると、こちらには靴を脱がなくても使えるトイレがありました。
この時点では利用待ちで並んでる人もいたようなので、こちらもまた後ほど。
避難小屋を過ぎ、今までの登りとは違ったなだらかで景色のいい道を気分よくホイホイと歩いていると突然何かに足を引っ掛けておっとっととなる場面が!Σ( ̄□ ̄;)
何だ⁉と思いつつ地面をよ~く見てみると、足首くらいの高さのこんな杭がありました。
いやぁ、完全に目に入ってなかった…。
これはちょっと危ないですね。
ピンクテープでも巻くか、弥彦山の雨乞尾根の所みたいに目立つ杭でも立ててもらえたらありがたいかもですね。
まぁ…景観的にはちょっとアレかもしれませんが…f(^-^;)
気を取り直して先へ進み、階段を登るとその先には真っ青な空が広がっていました。
池塘が現れる。
飛び石のように配された木の上を渡っていきますが、一番最初に足を掛けた木のブロックがゴトッと少し動いたのでちょっと焦りましたf(^-^;)
花を発見。
リンドウかな?
また現れる階段の急登。
ここまで来てこの急登はなかなかキツかった…。
ここでもまた少し脚が攣りそうな感じが現れたので、少し立ち止まる休憩を入れながらゆっくりと登っていきました。
その途中でふと後ろを振り返ってみると…すんごい綺麗な景色!
左がニセ巻機山で、ちょうど中央付近に避難小屋。
そこに延びている道をず~っと歩いてきたんだなぁ。
そして階段を登り切り、開けた所に到着となりました。
ここにはベンチもたくさん設置されていてたくさんの人が休憩していました。
巻機山の山頂標識がある。
ここで巻機山登頂!ヽ(^o^)丿
…というには実はまだ早い。
ここは「御機屋(おはたや)」という所で本当の頂上ではない、というのは知っているのだよ…!
本当の山頂は御機屋から更に10分ほどという事で、休憩もそこそこにそちらへと向かいました。
ここも綺麗な景色。
そしてついに巻機山の山頂に到着!
本当の山頂は積み石(ケルン?)に棒が立っているだけで他には何もない場所。
しかしながら自分の足で登って来てしっかりと頂上を踏めたのはやはり嬉しかったですね。
標高1,967m、スタート地点の桜坂駐車場からの標高差も1,100m以上という事で、標高・標高差共に1,000m越えを達成した瞬間でした。
ちなみに時刻は10時29分、スタートから4時間ちょっとでした。
頂上からの景色もほんと素晴らしかった。
上の写真より少し右へ向いて。
最高の天気の日に来れた気がします(*´▽`*)
スマホのスイングパノラマでも一枚。
こちらでも180°以上のパノラマの景色を望めました。
ちなみにこの山頂も風が強く吹きつける事もあり、自分の穿いているニッカの裾をバタバタと煽る事もありました(笑)
今までの低山だとあまり気にならなっかったけど、高い山で風の影響を受けやすい所だとやっぱりスリムなシルエットの方がいいのかなぁ、なんて思ったりf(^-^;)
脚を上げたり屈伸しても膝が突っ張らないという点でニッカはとても楽なんですけどね。
巻機山に登頂を果たした後は、その近くにある山のピークもハントしていこうと計画していました。
巻機山の山頂から更に奥に進み、牛ヶ岳へと向かう事にしました。
ここからも写真も多く、長くなるのでここで一度区切りたいと思います。
次回に続く。
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