高速道路 トラック 運転 車

テスラモーターズのモデルSで自動運転モード(オートパイロットモード)の作動中に死亡事故が起きたとのこと。

物流関係で働く自分にとって、個人的には自動運転車が物流を変えるほどのテクノロジーと注目していましたが、事故の内容を見ると『人間の危機察知能力と自動運転システムの共存』があらためて重要なのではと感じました。

 参考  テスラ、強い光で検知できず? 「自動運転」で死亡事故|日本経済新聞(2016/7/2)

事故車は高速道路の対向車線から曲がるためにテスラ車の走る側の車線に進入してきたトレーラーの下に潜り込んで衝突した。

強い日光が当たって、システムも運転者もトレーラーを認識できず、ブレーキをかけた形跡はなかった。テスラの自動運転モードは1億3千万マイル(約2億1千万キロメートル)以上の走行実績があるが、死亡事故は初めてだ。

日本経済新聞より引用


同事故ですがGIGAZINE記事によるとモデルSが中央分離帯のある幹線道路を走行中に、大型トラックがモデルSの前方を垂直方向に横切ったともあるので人間による手動運転であっても今回の事故を未然に防ぐことは難しかったかもしれません。

YouTubeではモデルSのオートパイロットモードによって事故が防がれた動画がありますが、これを観てみると高速道路を運転したことがある人にはオートパイロットモードがどれほど優秀であることかがわかります。


日本経済新聞に「自動運転技術の発展段階」というものがあります。

自動運転技術の発展段階レベル5 人間による操作を廃止
レベル4 運転の全てを自動化
レベル3 基本的な運転が自動に。非常事態のみ人間が介入
レベル2 前の車の追従、車線維持を自動化
レベル1 ブレーキを自動化

実際、自動運転システムによる死亡事故は、テスラによると累計1億3000万マイル(約2億キロメートル)のオートパイロットモード運転で初めて発生した死亡事故(しかも事故自体はモデルSに非がない)なのですから人間による運転より安全という結果は揺るがないでしょう。

もちろん人間には予測力などの感性もありますので『嫌な動き方をするトラックだな』とか『乱暴な運転をしているドライバーだな』などと察知して未然に済ませることもあるでしょう。

そう考えると人間を不要としたレベル5の完全なる自動運転を目指すよりは人間の余地を残した(半)自動運転システムのほうがコスト面でも現実的な気がしますし、レベル2~3の車両が完全に普及すれば『嫌な動き方をするトラックだな』とか『乱暴な運転をしているドライバーだな』といった自動車が皆無になり、結果的に自動車事故の発生件数が限りなくゼロに近づくのではないでしょうか?

要は自分だけが絶対に事故らない完全自動運転を目指すより、社会全体が自動運転システムと共存していくことが普及とコストの両面でベターなのでは…と。

日本は自動車メーカー大国なのですから、1日でも早く新車販売される車両の自動運転システムの完全義務化を行って、自動車事故の減少とともに技術と競争をしてこの分野での世界一になって欲しいと願います。

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