2930北の達人コーポレーション
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独断と偏見に満ちた独り言のレポートですので、あくまでも参考程度に。投資は自己判断で!
だけども、読むだけであなたの投資IQが上がる事は間違いなし!!
2930北の達人コーポレーションです。
「カイテキオリゴ」の会社です。それをネット販売している会社ですね。
設立が2002年5月で上場が2012年5月になります。主幹事「日本アジア証券」って主幹事案件としては珍しいですね~。今回はIPOについてちょっとだけ書きたい事があったのです。(結局、たいして書けませんでしたけど)
もちろん、当社のビジネスについても面白い部分があり、以前レポートした2928健康コーポレーションを思い出すような感じでした。2928健康コーポレーションのレポートを読んでおくと、当社の理解度が更に深まりますよ。
当社のビジネスですが、ホームページを見れば、なるほどって理解出来るレベルです。
有価証券報告書を見ればもっと解ります。
簡単に書けば、当社は7商品を取り扱って収益を上げている。その中でも「カイテキオリゴ」が半分以上を占めています。
商品はこんな感じ。
「カイテキオリゴ(健康食品)」
「みんなの肌潤糖(保湿ケア」
「紅珠漢(健康食品)」
「カイテキどかスリム茶(健康食品)」
「二十年ほいっぷ(洗顔料)」
「みんなの肌潤糖クリア(スキンケア)」
「えぞ式すーすー茶(健康食品)」
これらを有価証券報告書では「北海道の天然の~」って書いているのです。とりあえず健康的な商品を作って販売してお客さんから喜ばれてますよ~って事なのです。
一応、製造原価計算書でその辺は見ておきましょう
単位:パーセント
2011年度 2012年度 2013年度
材料費 85.9 74.8 41.6
労務費 8.9 1.5 0.2
外注費 0.9 22.7 58
経費 4.3 1 0.2
当期総製造費用 100 100 100
外注が増えたな~って解りますでしょ?
外注(アウトソーシング)に関しても色々な理由がある訳ですが、製造コストを低下させるって事が一番大事なのです。でもって製造コストをどう減らすのって中身が大事ですよね。
ミャンマーとかバングラディッシュとかに出しちゃう場合は人件費でしょ。システムが難しいからシステム屋に頼むってのはその会社のビジネスに特化したプロを採用するためそれ以外は他の人にやってもらうって事でしょ、つまり社長の秘書みたいなお仕事。だって社長は時間が節約出来て利益を最大化できるお仕事に没頭できる訳ですので。
もしくは、1製品をつくるよりは同じ所で数製品を作れば仕入れ金額が安くなるって事もありますね。ポテチの会社とか、そうですよね~。コンソメパンチ味なのに後ろを見ると、アレルギーの欄に「エビ、カニ、卵」とか書いているのです。
とはいえ、外注の怖さって結構ありまして、マルハニチロホールディングス(レポートしています)の事件で何となく理解出来てると思います。
真の健康食品を提供する会社が外注かぁ~って少し気になりますが、有価証券報告書の「主な資産及び負債の内容」を見て考えましょう。
単位:千円
左が2012年度、右が2013年度です。
製品
カイテキオリゴ 44,712 カイテキオリゴ 45,483
奇跡の肌砂糖 6,177 みんなの肌潤糖 69,014
紅珠漢 3,148 みんなの肌潤糖クリア 13,072
その他 275 その他 8,538
合計 54,312 合計 136,109
仕掛品
カイテキオリゴ仕掛品 13,186 カイテキオリゴ仕掛品 17,616
原材料
カイテキオリゴ原材料 42,949 カイテキオリゴ原材料 59,760
紅珠漢原材料 3,697 紅珠漢原材料 447
二十年ほいっぷ原材料 225
貯蔵品
販促物 6,672 販促物 9,809
包装資材 1,493 包装資材 1,980
買掛金
協和薬品 5,248 メディカルスキン研究所 10,510
株式会社アビサル・ジャパン 2,257 協和薬品 5,535
その他 761 その他 2,420
合計 8,267 合計 18,466
棚卸資産の動向と、買掛金で何となく解ってきますよね。「メディカルスキン研究所」ってなんぞやって気付く人はいい感じですよ~。
でもって、当社のIRにおいて、化粧品の製造販売子会社設立ってあります。つまりネットの少数精鋭の健康食品販売サイトがあれやこれを売っちゃうと微妙~なサイトになるので化粧品は別でやりましょうって話なのでしょうね。
そうだ、当社は月次が出ていないし、会員数とかの増加も解りませんので、投資家さんがそれぞれのアンテナで「個の商品は売れる」、「ビジネスは廃れてきた」ってのを感じる必要がある会社です。
一応、年間コースの前受け金が2012年度は5,034万円であるのが、2013年度は8,493万円に増えています。69%アップです。同時期の売上は29%アップ、それぞれの売上に対する比率は6.2%と6.1%になります。
当然、年間コースなんて消費者目線から言えば、今、申し込んでから1年なので、この前受け金の計算方法により若干の誤差がありますよね。例えば普通は年間15000円なのを、まとめてだと1年12000円として2月に支払、3月からスタートからスタートさせれば、前受け金は1万円で計上です。当社の決算は2月ですからね。
定期購入について、ホームページでは売上の70%位~って言ってますね。
ホームページはあまり信用せず、有価証券報告書を信じるのが私のやり方です。
順調に見えますね。
数字を見てみます。
単位:億円
売上高 経常利益 純利益 経常利益率 純利益率
2009年度 5 0.5 0.3 9.13% 5.82%
2010年度 7 1.4 0.8 20.03% 11.69%
2011年度 7 0.9 0.6 12.53% 8.05%
2012年度 8 1.4 0.9 17.56% 11.15%
2013年度 14 2.7 1.6 19.84% 11.55%
2014年度 18 3.9 2.4 21.66% 13.24%
2015年度(通期予想) 20 4.6 2.8 22.93% 14.23%
からの一人当たり。
こちらは2013年度までしかないので注意!
単位:千円
売上高 経常利益 純利益 従業員数 臨時 総従業員 臨時割合
2009年度 32,029 2,923 1,863 13 4 17 31%
2010年度 28,494 5,708 3,330 13 11 24 85%
2011年度 27,375 3,429 2,203 13 14 27 108%
2012年度 26,057 4,576 2,906 18 13 31 72%
2013年度 34,512 6,847 3,987 22 18 40 82%
一人当たりに付いてはそこまで伸びてはいないのです。
但し、一人雇えば3,000万円売れて、その人のお給料とかを払って、でもって利益を400万円挙げてくれる会社があります。もしあなたが社長であれば、あと何人雇いますか?って考えるのです。
とりあえず、有価証券報告書では「消費者向け電子商取引の市場規模は7兆8千億円となり、前年比16.3%増」って言ってます、せめて売上ベースで16.3%は売上は上げましょうとも考えます。
もちろん、ビジネス論としては単純に16.3%では無く、競合とかインフレとか訳の分からない事を考えて計算するのですが、そもそも、小さい会社ってそんなのを考えたらおしまいでしょ。コンサルに高いカネを取られるだけです。
小さい会社はデカイ事は考えて、デカイデータからは分析しないってのが基本です。
サザエさんでカツオをタマの出番が多かったので月曜は鰹節がいつもより売れるんじゃないかってレベルのアイデアでもオッケーなのです。
今後、人材の採用(社員、臨時)のアイデアとトップの商才が今後のカギとなっているのです。
有価証券報告書でそれについては「木下勝寿は当社の経営方針及び事業戦略を決定するとともに、ビジネスモデルの構築から事業化に至るまで極めて重要な役割を果たしております」
って書いている訳よ。
でもって、
「どの広告メディアから何が何件、何円売れたか」
「新規顧客がもたらす一年間の平均利益は」
「新規顧客獲得コストの回収サイクルは」
これらは随時把握が出来るそうです。なので、的確な広告投資が出来るって言っています。
そして、以下の部分は「出来る」では無く、頑張りますって事を言っています。
「新規顧客がリピート注文するタイミングやヘビーユーザーが流出するタイミング等も分析しており、そのタイミングに合わせたフォローマーケティングを行うことで高いリピート率を目指しております」
そして、ネットの店舗は誰かに作ってもらっているのかな?って調べると・・・、
「外部の専門業者に依頼せず、すべて自社で作成・更新を行っております」
じゃあ広告は?
「販売促進用の商品同梱のチラシ・リーフレット、ダイレクトメール及びニュースレター等は自社で制作」
つまり、商品を理解している人が理解していない人に伝え事をしている。これは広告代理店のキャッチフレーズよりも伝わる場合もありますね。
「誕生物語」とかかなり心に響きますね~。
私でも響く位だから、普通の人はかなり響くと思います。
このタイミングで一つ気になるのが、誰が(何人で)サイトを作っているかですね。ウイルスとか、ハックされたりしたらもう大変な騒ぎになりますよ。でもって作った人が辞める際にとんでも無い事して辞められても困る訳です。なにせ当社に社員数が22人で平均勤続年数が2.4年ですからね。ストックオプションも少しだろうし・・・。
そんな中、役員を見ると、取締役に何故か一人だけ非常勤の方がいます。
「徳丸博之さん」
三和銀行(現在は三菱UFJ銀行)出身なのにその後、株式会社にっこう社の代表になっちゃう、UFJなのにNIKKO(U?)って思います。
株式会社にっこう社を見ると、個の人とかまあまあ出来そうだな~って思うのです。
一番出来るのはトップで坂本龍馬が大好きな木下さんですけどね。
当社はすでに、良い意味でトップダウン式の会社である事は解ったと思いますが、今後の展望として、どうなるのか?それについてはトップが「おもしろいをカタチにする」って言ってますので色々と手広くやっていく事かと思います。
こういった企業でトップが「おもしろい」って事を話すって事はかなりポジティブに捉えます。私のブログで散々書きましたが、自己の利益に走る経営陣って非常に多いのです。理由については語る必要はないでしょう。色々と私のレポートを読み返してください。
資本主義における知的格闘技ってのがビジネスって考えるのです。
つまり最高級の大人のお遊びって考えるとビジネス、つまり経営なのです。
簡単に言えば、皆さんが行きつけの料理屋があります。大好きな大将がいます。でもお店がすっごい忙しい時には大将がそこまで相手にしてくれません。ちょっとがっかりする訳です。
毎回、行きつけで楽しく大将とお話したいなら・・・・。作っちゃえば良いのです。
つ~事なんです。
って考えると、どこかのタイミングで株刷ったり、何らかの方法で資金を調達して、それでもってビジネスしてって流れになるのではないでしょうか?
所で、当社が上場する際、日本アジア投資、ジャフコ×3つ、Net Capital Partners Limitedなんてのが30%位、当社の株を保有してました。
計算すると、平成18年に一株当たり300円です。でもってIPO時の売り出しは1,200円です。4倍ですね。となる投資家が文句を言わない水準は4倍であるって考えが当社には事例としてあるのです。
ディールのタイミングとかそういった事に関してのお話です。時価総額50億円の会社がデカクなるためにどれ位のお金が必要か、どのように調達するか、株主はどう思うか、銀行から借りる場合、ディールで行う場合の証券会社への手数料等、そういった事を勘定して逆算して考えて見るのはどうでしょうか?
ちょっと長くなりました。
本当は証券会社における投資銀行の仕事の裏側としてのIPOについて色々書きたいのですが、また今度にしようと思います。
株価を見てみます。
945円、実績ベースでのPER17.1倍、PBR6.63倍、配当利回りは1.69%です。
私の投資判断は「保留」となりました。
成長株としての位置づけですが、割安ではないのです。でもって「おもしろいをカタチ」をどのようなおもしろいをどのような形で表現するのかが解らないのです。企業買収して「妙なのれん」が発生したりすると大変なのです。
何かをゼロ作り上げるようであれば、育てて行く会社であれば、「アンテナ」を張っていれば解る筈ですし、そのタイミングを人よりも先取りすれば良いのです。
ここで2015年の会社予想の数字を解説します。
単位:億円
半期 通期 半期を2倍してみる
売上高 9.42 19.89 18.84
経常利益 2.19 4.56 4.38
純利益 1.35 2.83 2.7
1株 26.28 54.96 52.56
売上は前半より後半の方が多い → 右肩上がりの加速。
経常利益、純利益は減少、当然一株当たりも減少。つまり、何かに先行投資をするのか、それとも株主還元するのか(配当、自社株)様々な事が考えられるのです。
こういった事を自身でストーリーを作ると、何か1本の線でつながる事があるのです。
もしかしたらあなたの考えが経営陣の考えとシンクロしたかもしれません。
となるとあなたの見える将来はその経営陣の将来でもあるのです。
でもってその時の株価を計算すれば、あなたの投資判断に落とし込めるのです。
となれば、会社の一部を株として保有しても良いですよね。
最後に、
決算に追われ、まったく更新ができませんでした。
ごめんなさい。
多くの優良企業(東証一部とか)が営業利益が最高とか、純利益が最高ってなっています。但し、リストラによるものであったりして、さらには売上高が回復していても、それはこの不景気の流れで中小が消えて行くからこそシェアを取れた会社も多く見受けられます。
当たり前ですが、パイの大きさが変わらない中(例えば1000億円とか)今まで700億円あった会社が今期800億円売ったって事はどこかの売上が100億円取られたのです。中小型の会社がやられています。そうなると、成長もしない中小型株では魅力がかなりなくなると思います。
ってな事は新聞では書けず、流動性の問題とかで中小型が悩んでいるって書いてありますね。でもって投資の教科書では景気が回復、良い時は大型株からって話です。
業種別における一時金の表が数日前に出ていましたが「※」マークがあり、会社の数が少ない業種が抜けてました。それは銀行と証券でした。
そういえば学生の内定率も、内定の総数÷学生の数でしたね。つまり内定が25個出た学生がいれば、内定が出ない24人の学生分を賄って内定率100%になります。
そういった数字(統計)の中身を計算しながら、そこにあなたの独断と偏見で満たせば、立派な投資が出来ると思います。
私の場合、ほとんどの投資判断が「保留」です。
これを買って読者さんに儲けて貰うレポートではありません。少しでも投資をするうえで役に立つアイデア、方法を提供できればって思っているのです。
なので皆さんも是非とも、投資している銘柄はもう一度、調査して考えて見ましょうね。
がんばれ、北の達人コーポレーション!!