海見えて

海見えて

海見えて ぼくの形に 枯ひまわり  ・・・えぞを 
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約束の期日

 夫が亡くなってから 七年と五ヶ月経った。

わたしと 夫の年齢差は 七年と二ヶ月。

えぞをとの約束は、「あなたが生きていた年月と同じだけ
この世に生きている。 けれど期日が来たら、必ず迎えに来てね。」

まだ思い出のVDや 日記、などが処分できずに居る。
年内には 処分してしまおうと・・計画しているが
著しく体力が消耗している・・遅々としてすすまない。

亡くなった年・・お骨を抱いて小樽の思い出の地を巡った。
今回も分骨してある小さなお骨と 小さな遺影を持った。

二人が過ごした 青春と、子どもを産み育て・・泣き笑いの人生の
狭間に 「小樽市立病院のプレイランド」に作ったふきのとう文庫と
狭い社宅の一部屋から出発した「家庭文庫・・たんぽぽ文庫」の五十年目を
ひっそりと遠くから眺めたいと思う。

市立病院は建て替えられて 「小樽ふきのとう文庫」は消滅した。

家庭文庫に子どもが溢れて 地域文庫に姿を変え・・場所も変えて
続けていた「たんぽぽ文庫」

いまは、世代が変わり、其処へ通う子も 母親も 世話をする人も 
五十年前は子どもであったか まだ生まれていなかったと思う。

歳月は 消していく力もある代わり 一層の発展をなす力も
与えてくれている。

あしたは
昭和48年 8月27日に 会いに行く・・


   タカアザミ

  低地の草地、原野・・・北海道、関東以北



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 明日からは 小樽の鉄路に咲く 野の花などを見つけたい。
 子どもと遊んだ海辺の植物にも出会いたい。

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仮歯のまま

 林檎を丸ごと食べられる・・それが一番美味しい食べ方
そう思って過ごしてきた。
いまも 丸ごと食べられるが、長崎で痛み歯科へ駆け込んだ奥歯

Drの説明によると、何時またその時のように痛むかの
説明を受けた。 いまは、仮歯のままで据え置くことにして貰う。
一番奥の歯なので 抜いてしまっても食べるのには差し支えない。

また以前のように痛んだときには 抜歯するしか無い状況も
了解する。

霧雨の中・・少しづつ弱っている自分をみつめて 
秋の旅は 一ヶ月にとどめようと思った。

草わらに、慰めるように一際、青に咲く野の花の群生に出会う。





  エゾナミキソウ

  湿地に生える。・・なるほど此処はむかし湿地だったと古老から聞いた。 
  北海道・・本州北部



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遠い日・・近い日

ダウンしてしまった。 体が動かないと言う事は初めての経験。
体の何処が不備かというと・・?・?・・不明。

こんな時に旅に出る計画は・・無謀とも思えるが
珍しく その日限定の為に・・「暮らす様に旅をする」は・・出来ない。

例によりダンボールを組み立てた。
必要と思う物を テーブルに並べる作業をする。
いつもは出発の2日前にするのが決まり・・今回は3日前から
始めている・・。
食事が付いていないので・・三色とも外食・・
ちょっと 私には過酷かも・・

行きだけ娘が 小樽まで連れて行ってくれる。
それが今回はとても助かる・・

小樽は 二人の子どもの故郷であり、わたしの青春時代でもある。


    



     アカザ  シロザ


   空き地 道端 畑地 日本全国  古い時代に中国から渡来したと言われる。



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ローソクもらい

子どもの遊びの変遷・・研究したら面白かろう・・と思う。

戦争が終わり、子どもの元へ「遊び」が帰って来た。

おはじき、お手玉 まりつき パッチ コマ回し 竹?・・ ビー玉 石蹴り
竹馬 車輪回し ゴム跳び・・・ 僅かな誰でも手に入るもので
私たち世代も・・私たちの子どもの世代にも(小学生まで)

それらに興じ 親が「ご飯だよー」と呼びに来るまで
子ども達は戸外にいた。子どもの体力も、忍耐も 協調も
路地と 子ども同士が育て合った。

北海道の多くの場所で ローソクもらいの遊びが 風習として受け継がれていた。

「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー かっちゃくぞー おーまーけーにー喰い付くぞー」

小樽での子どもたち・・・はこう言っていたと思う。

お風呂へ入れて さっぱりとした浴衣を着せて「提灯」を持たせ
暮れかかる外へ出す。未だ幼い娘は 何度も「消えたー」と
戻ってくる。

路地に子どもの声が合唱するように近づいてくる。

「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー かっちゃくぞー おーまーけーにー喰い付くぞー」
親は お菓子を用意して 玄関にて待機する。

やがて 大人達から
言葉の内容が 暴力的で汚い。火を持たせるなどは危険で有ると・・

何時の間にか「風習が消えていった・・・」

代わって子ども達や、親の心を占拠していったのは「TV」
そして「お塾」だった。 

こうして 路地から子どもの姿が消えていった・・。



イヌタデ(わたし達は、これをトンボのご飯と呼び・・おままごとの材にしていた。)
                                    
         地面にござを敷き遊んだ日々が懐かしい


   道端や空き地 草地 荒れ地・・ 全国に分布
 


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子ども神輿

お盆の間・・待ち続けた。子ども神輿。
「ワーショイ~ワーッショイ」 子ども達の声が響き渡る。

わたしは ご祝儀に なにがしかの金子を包み 来るのを楽しみにしていた。

ご祝儀を渡すと 子ども神輿は玄関前に来て
神輿を上下させ 大きなかけ声をかける。

大人も 子どもも みんな満面の笑顔。

「ワーショイ~ワーッショイ」

来なかった理由が分かった。今年もやっぱり「コロナだ」・・
やむを得ない選択だったろう

なんだか寂しげなお盆だったが・・直ぐ側の公民館前広場では
商工会主催の出店もあり、夜空には花火も上がったではないか・・と
こころの中をチェンジした。


今日も予報では最高気温32度・・部屋の中はすでに27度と
なり・・
息子夫婦が 昨日の風で倒れたささげ豆を起こして
くれたので 土を根の周りに施した。

それだけで 心拍数は高まり・・今日も(野の花みっけ)に
行ってはいけないと警報が鳴る。


風の強い日・・フルフルと揺れる***ネジバナ (モジズリ)

草地・土手・・・日本全土・・押し花作品では 和服の帯の帯締めに使用
中々静止してくれず、鮮明に撮れない。取り直しは来年に・・



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カフェインレスコーヒー

二度寝して 朝ドラは半分だけ間に合った。

外を見ると「あらー~」 

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パジャマのまま外へ・・雨粒が大きいと感じる。
滅多に吹かない 南からの強風。

起こそうって思っても・・びくともしない。
仕方ないから・・見えるところの豆を採った。

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このところ・・睡眠障害・・でも起きている時間が多いから
嬉しいんだけど・・

午後3時過ぎると カフェイン入りの飲み物が駄目で・・
ネットで見つけた。  カフェインレスコーヒー

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風雨の中~宅配便の皆様に 感謝した。
今日は野の花みっけに行けなくて がっかりしている。 

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送り火

北海道には、送り火、灯籠流し、精霊馬 などの
盆の終いが 殆ど無い。

それらの行事を通し 子ども達は「いま有る自分の命」を
考え、祖先の命あっての 我が命に至る・・を考えるよすがと
するのではないのかと・・思ったりする。

まもなく 4日間 ともり続けた灯明が消される。

私は その灯りを 自分の命に移し替え・・


あるときは 赤々と輝き あるときは 静かに心の内裏を
灯す光として・・暮らしていこうと思ふ。

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    ゲンノショウコ・・・ミコシグサ

    道端や 草地  子どもの頃、土瓶で煮出した ゲンノショウコを飲まされた
    あれは 何に効くものだったのだろう・・?

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敗戦日に思ふ。

むかしではない・・いまの事・・
そう思えてならないのは、わたしだけだろうか?・・・

「一番旅で行きたいところ・・」と聞かれたら 「樺太」と答える。

祖母は 頭をザンギリにして、顔に泥を塗り・・リュックを背負い
憔悴しきって現れた・・敗戦から 間もなくのことだった。

祖父母は、当時敷香に住まいしていた。幾度も訪れた私には
御殿のように思えるほど・・大きな邸宅で有った。

祖父母は
侵入者 ロシアに「渡してなるものか」・・と 「石油の一斗缶」などに大切な物を
詰めて 地下に埋めた。
その上で 屋敷に火を放ち・・引き揚げ船へと・・向かう。

祖父は 船の機関長だったため、ロシア軍の監督の下
物資の輸送に借り出されたと言う。

埋めたそれらの物は・・今どうなっているのだろう・・
掘り起こせば 歴史的遺産かも知れないと 秘かに想像する。

(行って 掘り起こしたい!) その時、国民学校二年生の
私は ひそかにそう思い・・いまもそう思って居る。



  ノボロギク・・野襤褸菊と書く・・・それにしても ボロギクとはあんまりだ。

     道端や空き地、畑地、田の畦・・・原産地はヨーロッパ



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お味噌汁

いま頃 京大の演習林へ行くと 落葉樹の下に「らくようきのこ」がかさを広げて・・

一椀の熱々のお味噌汁を フウフウ言いながら食べるのよね。

「いのちがよみがえるね~」って 言い合ったよね。

あなたが いなくなって
ずーっとお味噌汁を食べていないの・・ 何故って

作る お鍋が無いの・・

小さな蓋付きのお鍋・・例えば 径が12センチほどの・・

一椀のお味噌汁を作るためのお鍋・・200ccのお水と、いりこでね。
お味噌は角館でもとめたもの・・

今日アマゾンで届いたの・・ようやく見つけたのー

えぞをさんは 精霊馬に乗って 来ているでしょう?


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   ベニメギ・・ 関東以西 四国 九州に分布

    23年前 河川敷に有ると知らせてくれた.のはえぞをさんだった。
    赤い木の葉が、 押し花の作品・~ローソクの灯りになり活躍したけれど 
    数年で全ての樹が枯れてしまった。
    
    今回見つけた一本のベニメギは・・消防公園に。


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灯明

夫が待ちかねて帰ってくるかと。。。

そう思いながら・・夜中の12時に 灯明を入れた。

いまは わたしの寝室になっているので・・夜中もぼんやりと明るい。

これから16日の夜12時まで 灯明は消さない。

子育ての時に、小学生の子が祖母のために灯明を上げ
そして・・火事に・・   

そんな事が有って、火にはとても神経を使っている・・いまはこんな電池で点灯する
灯明がある。炎がゆらゆらと揺れる所まで そっくり・・

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お参りする人のローソクの火は 5分で消える小さな物に・・
うっかりしていても ダイジョウブだ。

お線香は・・お香にしている。 さくら」か梅」の香りを選んでいる。
大分の「香りの博物館」から求めた物を使っている。

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16日まで わたしは何処へも行かず・・夫や先祖と共に過ごそうと思う。

そう思うだけで・・こころが安らかだ・・。


  

    ホソバウンラン

  この地へ来て目を奪われた、野の花だった、 鉄路の側に咲いていた。・・・
   道端や空き地・・・原産地はヨーロッパ


   
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    本日の最高気温・・19度・・寒いので モコモコ靴下を出して来た。

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