思い出のかけら
同級生の400人の友よ
思い出のかけらを見つけたかい
昭和28年
混み合う通学時間 デッキに辛うじて捕まっていた友は
このプラットホームに助走する汽車から振り落とされて・・
集団就職で 紡績工場へ行く友を見送り
病院の下働き、 某有名教授の女中となった子も
小さくとも この貧しい国の中で
戦後復興の担い手となり、友はみな15才で 労働者となったんだ
進学できた子は、一割にも満たなかった。
廃線になり 朽ちようとしている 鉄路と 停車場は・・いま・・
中学一年、父の転勤で転出した。 教員住宅を建築中で
家族は 8軒長屋の炭鉱住宅へ一年間入居した。
そこで わたしは またと無い経験をし
たくさんの炭住の子らと仲良しになった。
写真の炭住は むかしの住まいでは無く比較的新しい建築と見える
自分の住んでいた8軒長屋は既に無く、其処へさえ行く事が出来なかった
建物はみな・・自然に還ったのだ。