都内に住む小学生のカンナは母・弥生を亡くした喪失感を拭えずに、好きだった「走ること」からも逃れようとするようになる。
校内マラソン大会でも思うように走れず、父が慰めてくれるが、逆にむかついて、その場から逃げるように走り出し、雨の中を近くの牛島神社に駆け込む。
何かにつまずいて倒れ込み、持っていた母の形見の勾玉の腕輪が地面に投げ出された。
その腕輪を拾い上げ、身につけてみると、降っていた雨粒が空中で静止してしまう。
そして、突然現れた大きな黒い牛の姿をした神に驚いていると、今度は鬼の少年・夜叉が現れ、カンナの腕輪を奪い取ろうとする。
その夜叉からカンナを守ろうと、学校の飼育小屋でいつも親しんでいた白兎のシロが姿を現し、やがて自分は「神の使い」だと話し始める。
シロが言うには、旧暦の10月・
カンナは困惑するが、これはもともと母の弥生が「
また、シロから出雲に行き、ご縁があれば母に会えると聞かされ、「韋駄天」の末裔としての役目を引き受けることになる。
そして、カンナは敬遠していた「走ること」に向き合い、時がほぼ停止してしまった東京から母が走った道をたどって、各地の神社の神々から馳走を預かりながら、出雲へ駆けていく。
「韋駄天」に対する代々の因縁から夜叉に邪魔されたりもするが、カンナが夜叉を助けたことがきっかけで仲間になる。
その後も何度も走ることに挫けそうになりながらも、各地の神々との出会いなどを通して少しずつ母の死を乗り越えて成長していく。
犯罪がうずまき、悪徳と欲望が栄えるベイシン・シティは、いつしか罪の街(シン・シティ)と呼ばれるようになっていた。
パーティ会場を抜け出した女に、一人の男がそっと近づいてきた。
男は彼女の悲しみと孤独を見抜いて、彼女に煙草を勧める。
震える女を抱き寄せ、愛を囁きかける。
そして女が彼に気を許した瞬間、男は彼女を射殺する。
仕事を終えた殺し屋ザ・マンは、女の小切手を奪って現金に変えた。
強面な大男であるマーヴは酒場でゴールディという美女と出会い、ホテルにて一夜を共にする。
しかし彼が目を覚ますとゴールディは死んでおり、直後に警官隊が駆けつけてくる。
辛くもホテルから脱出したマーヴは、ゴールディを殺し自分を陥れた犯人に復讐すべく、保護観察官ルシールの助けを借りつつ犯人探しを始める。
そして殺人鬼であるケビンとの戦い、ゴールディの双子の姉であるウェンディと出会ううちに、彼は犯行を企てたのが国を裏から牛耳る有力者、ロアーク枢機卿であることを突き止める。
ロアーク枢機卿とケビンは食人行為を共有しており、それを知ってしまったゴールディは自らの身を守るためにマーヴを頼り、しかし殺されてしまったのだ。
マーヴはこれが自分の妄想ではない事を確かめようと娼婦街を歩き回ってゴールディの縁者を探し、彼を犯人と思い込むウェンディの誤解を解いて、全てが現実である事を確信する。
その強面のせいで一度も女を抱いたことがなかったマーヴを、打算づくとはいえゴールディは愛してくれた。
マーヴは一度は敗北したケビンに逆襲して彼を生きたまま解体して犬に喰わせ、友人のダンサーであるナンシーにウェンディを預け、ついにロアーク卿の教会に乗り込む。
マーヴはロアーク枢機卿を殺害するも、警官隊の銃撃を受けてしまう。
一命を取り留めたマーヴは、ロアーク枢機卿たちの分まで罪を着せられ、刑務所で処刑を待つばかりの身となった。
そんなマーヴのもとをウェンディが訪れる。
マーヴは彼女をゴールディと勘違いしたことを謝罪するが、ウェンディはそのまま彼と一夜を共にする。
翌日、マーヴは電気椅子で処刑されるが、彼の脳裏にはゴールディとの一夜が焼き付いていた。
死刑宣告を受けながら顔を変えてシン・シティに戻ってきた男ドワイト。
恋人であるシェリーに手下と共にしつこく付きまとうジャッキーボーイに対し、ドワイトはきつい制裁を加えて追い返すことに成功する。
しかし、妙な胸騒ぎを覚えたドワイトは、シェリーの制止を振り切って彼らの車を追いかける。
ジャッキーボーイはドワイトの元恋人であるゲイルが仕切る娼婦街へ赴く。
彼はそこで見つけた娼婦ベッキーを無理やり連れて行こうとして拳銃を取り出すが、それは娼婦街のルールを破る行為であった。
ルールを破った彼は娼婦街を警備する殺人兵器ミホによって手下もろとも殺害されてしまう。
ところがそこでジャッキーボーイの正体は刑事であることが分かり、ゲイルたちはお互い干渉せずという警察とのルールを破ってしまった事が発覚する。
このままでは娼婦街は昔の無法地帯に逆戻りしてしまう。
ドワイトは娼婦街を救うため証拠の隠滅を図るが、娼婦街を手に入れようとするマフィアが彼を狙う。
底なし沼にジャッキーボーイの死体を沈めようとしたドワイトはマフィアが雇った傭兵部隊の襲撃を受け、危ういところをミホによって救われる。
しかしベッキーの裏切りによって情報を掴んだマフィアの用心棒マヌート一味が、既に娼婦街へと乗り込んできていた。
人質となったゲイルとの交換で、ドワイトはジャッキーボーイの死体を一味へ引き渡す。
その死体には爆弾が仕掛けられていた。
一瞬の不意をついたドワイトは娼婦たちと協力し、マヌート一味を皆殺しにしてゲイルを救い出す。 斯くして、警察との協定違反の証拠となるジャッキボーイの死体は始末され、マヌート一味の末路は娼婦街を狙うマフィアの大ボスへの見せしめとなった。
娼婦街の治安は保たれたのである。
心臓に持病を持つ老刑事ハーティガンは、連続幼女殺人犯であるロアーク・ジュニアを追い詰めて重傷を負わせ、少女ナンシーを助けることに成功する。
ところが相棒であるボブに裏切られ、銃で撃たれてしまう。
ハーティガンは少女を救えた事を確信しながら、意識を手放す。
しかしハーティガンは重傷を負いながらも生き長らえていた。
ロアーク・ジュニアの父親であるロアーク議員の復讐として、ハーティガンは連続幼女殺人の犯人にされてしまう。
だが救助された少女ナンシーだけはハーティガンを信じ、彼に手紙を送り続けた。
ハーティガンはその手紙を支えに尋問に耐え続ける。
それから8年後、ナンシーからの手紙が途絶え、彼女が再び狙われていることを知ったハーティガンは、罪を認めて刑務所から出所し、大人となったナンシーに会いに行く。
ナンシーは美しいダンサーへと成長していた。
再会を喜ぶ二人だが、その近くには治療の副作用で醜く変貌したロアーク・ジュニアが潜んでいた。ナンシーが狙われているというのは、ハーティガンを動かして彼女の居場所を突き止めるための罠だったのだ。
ふとした隙を突かれたハーティガンは、ナンシーをイエローバスタードに誘拐されてしまう。
イエローバスタードはナンシーをロアーク一族の農場に閉じ込め、ハーティガンを待ち伏せる。
ハーティガンはイエローバスタードの手下を一人ずつ始末しながら、必死に農場へ向かう。
年老いたハーティガンは苦戦を強いられるも、死闘の末に八年前と同じくイエローバスタードを倒して撲殺し、再びナンシーを救い出す。
しかし息子を失い家系を絶たれたロアーク上院議員は、執拗に復讐を企むだろう。
そうすればナンシーも危ない。
ナンシーをシン・シティへと逃したハーティガンは、ロアークに勝利し、その魔手からナンシーを守れるたったひとつの方法を取る。
彼は命を断つことで、これ以上ナンシーが狙われないようにしたのだ。
ハーティガンは少女を救えた事を確信しながら、自らの頭を銃で吹き飛ばす。
娼婦街での抗争から一人逃げ出してきたベッキーは、病院にたどり着いて治療を受けていた。
ベッキーは心配する母親からの電話に、自分が娼婦である事を隠しながら応対する。
そんなベッキーの不安と恐怖を見抜き、そっと煙草を勧めてくる一人の医師。
ベッキーは彼に心を奪われ、共にエレベーターへと乗り込む。
ザ・マンは次の標的を見定め、ゆっくりと仕事へ取り掛かった。
アメコミをそのまま実写化したコントラスト強めの世界観が美しい作品だ。
車のシーンの雑な感じとかがアメコミ感満載(笑)
北極圏に近い暗く凍てついた小さな町で郵便配達員をしているジェスパーはある日、人を寄せ付けない不思議なおもちゃ職人のクロースと出会う。
2人はひょんなことから、一緒に町でおもちゃを配達することに。
やがて2人の間には友情が芽生え、それは長年争っていた住民たちの間のわだかまりを次第に解いていく。
白黒から徐々に世界が色づいて、国とか主人公の変化が表現されてるのがよかった。