高杉さん家のおべんとう 1(柳原 望)
2011.03.07(Mon)
高杉さん家のおべんとう 1 (2010/01/23) 柳原 望 |
博士号(地理学)は取ったものの、就職できず崖っぷちのまま三十路に突入した高杉温巳。
ある日急逝した叔母の遺言でいきなり中学生の保護者になってしまう。
従妹の久留里は12歳の美少女だが、他人にはなかなか心を開かない女の子だった。
戸惑いながらぎこちなく始まった共同生活だが、久留里へのお弁当をきっかけに二人の距離は少しずつ近づいていく。
「何か面白い漫画が読みたい! しかも新鮮なもの(初読み)」
と思い。
最近ちらほら評判を聞いていたので、この作品にしました。
なんか「お弁当で心の交流」みたいなのがいいなあーと思って。
だって、食べることは生きること、ですからね。
そうしたらもう大当たり!
まだ1巻しか読んでいませんが、じっくりゆっくり二人の関係が変わっていきそうな感じ。
また、それにお弁当をつくるというのが一役かっているわけで。
温巳と久留里はそれぞれお弁当と夕飯(家計)を担当していて。
で、温巳も言っていますが、
「食事作りもだけど弁当作りもちまちま達成感あるよな
小さな達成感の積み重ねが人間を強くするんだよな」
っていう。
結局はお弁当作りってひとつの「計画 → 実行」っていう側面があるんですよね。
複数のオカズ作るから、その手順をひとつひとつ計画し、実行して最終的にはお弁当完成って。
計画して実行までがひとつのプロセスなのですが、それをやり遂げることで達成感がある。
そして達成感を味わうことで、自信にもつながる。
人間って計画倒れしちゃうと、「自分ってダメなやつ・・・」って思うしね(笑)
私も一応お弁当持参なので、こういうのって本当に共感大(笑)
それにやっぱりお弁当以外でも料理って側面でそれなりに「分かるー」って思えて。
色々楽しく見ていますw
流石に久留里みたいにチラシチェックはしていませんけどね(笑)
著者の柳原さんのあとがき漫画にもありましたが、言われてみれば確かにお買い物は現実版シュミレーションゲームかも。
久留里の感覚は確かに主婦だけど、彼女はそれを元々持っていたわけじゃない。
そういう側面は今まで育った環境の中で身に付いたんだっていうことを、最初ではなく少しずつ話も進展した第7話あたりで持ってくるのが上手いなあ、と。
久留里のそういった側面をしっかり掘り下げ、尚且つ母親である美哉さんのことも少し見えました。
そっかー、“初恋”だったんですね。温巳の。
温巳や久留里の周りの人々も面白そうですねw
温巳の大学の風谷教授をはじめ、同期の香山さんに研究員の小坂さん。
久留里の側にも香山さんの娘さんで同級生のなつ希ちゃん。
彼女はかなり面白そうだし、久留里の学校生活で大きな影響与えそうだなー。
クラスの女子のリーダー的存在で意外と頭も回りそう。
クラスの女子のイジメ権とか、中一女子でそこまで考えます?
今の世の中では当たり前のことなのかしら・・・・・・怖!
あと、全校女子から「天使の笑顔の君」と呼ばれている(笑)という丸宮くん。
完全に久留里に“落ちた”ようで。
ていうか「天使の笑顔の君」ってすごいなアダ名!(笑)
彼は久留里に、そして小坂さんが温巳に・・・そして肝心の久留里は温巳に・・・・・・。
と早くも混戦状態になりそうな模様。。。
まさか1巻で既にこんな状態になるとは・・・。
あんまりこの話でどろどろは読みたくないなー。
それにしても、「地理学」ってなんだか不思議です。
特に地誌!
確かにそれぞれの土地に異なる風土というのは存在していると思うけれど、それを総合的に“言葉”で記述する。。。
例題にもあった「のんびり」とは、言われればなるほど、確かに“何をもってしてそう言う”のか?
特に昨今ではひとつの“言葉(単語)”に対する捉え方はそれぞれで、解釈は千差万別。
だからといって、データ一辺倒ではなんか味気ないなー。
“お弁当”はこの作品の最重要だけど、温巳の専門ももっと色々読んでみたいですw
料理しないわけじゃないけど・・・なレベルの私ですが、今回チャレンジしたいのは味噌入りハンバーグかなw
普段は塩コショウで下味+ケチャップというのが定番ですが、味噌入りも気になるー。
また選ぶ味噌でも違いそうで。
料理って本当に実験みたい。そんで奥が深い!
二人の今後の関係、そして周りとの関係。
あとはお弁当のこととか温巳の学者として・・・とか。
気になることが色々あります!
早速続きを買いに行こうと思いますw