このページには、Yahoo!やGoogleといった検索エンジンを使ってこられた方も多いと思われます。しかし、10年前にはGoogleはまだ日本の上陸していなかったのです(日本法人設立は2001年8月)。
それまでの1990年代にもインターネット検索というものはもちろんありましたが、当時の検索状況は今とは少し違っていました。
今日はそんな時代のお話。
Infoseek 1997 (I never even heard of them in the 1990s. By the time I did...I was a Google fanboy.) / BrentDPayne
1990年代、当時は今のような自動巡回したプログラムが検索結果をはじき出す「ロボット型」ではなく、人力で登録されたサイトの中から探し出す「ディレクトリ型」検索エンジンのほうが主流でした。というのは、当時のロボット検索精度はあまりよくなかったことと、まだインターネットが発展していなかったため、人力で登録する形でまだネット上におけるだいたいのサイトがフォローできて、しかも正確だったのもあるでしょう。
ちなみに国内においてこのディレクトリ型でトップだったのはYahoo!Japan。当時は個々に登録されるとアクセス数が跳ね上がるので、当時PV数を集めたいサイトは、どうにかしてYahoo!に登録してもらうために、いろいろな手段を尽くしていたようです。ま、今のSEO対策みたいなものですね。
とはいえ、この当時からすでにロボット型検索エンジンというものは存在していました。そして1990年代末になるにつれてインターネットが広まり、ディレクトリ型だけでは追いつかない需要に応えるために、どんどん広がってゆきます。
そのロボット型検索のサイトとして日本で代表的だったのがマイクロソフトが運営するMSNサーチ(インターネットエクスプローラのディフォルト初期ページでもあったので)、goo(ここのエンジンはYahoo! Japan初期のロボット型エンジンにも使用された)、ライコス、エキサイト、そしてインフォシーク(infoseek)。
インフォシークはもともとアメリカのInfoseek社がインターネット黎明期にスタートしたポータルサイトでしたが、1996年、日本でもデジタルガレージ社と業務提携し、サービスを開始します。
ポータルサイトというからには検索以外のサービスもあるわけで、ニュースなどの情報やチャットなどのコミュニティも当時から存在したようです。
■米Infoseekがリニューアル、木目細かいサービスの提供を(1998年の記事)
1998年11月には日本法人としてインフォシークジャパン株式会社が設立され、翌1999年には米Infoseek社の100%子会社の日本法人として株式会社インフォシークが株式会社デジタルガレージからインフォシーク事業本部が独立した形で設立されました。
すでにこの頃にはYahoo! Japanが抜け出していましたが、インフォシークでは「サーチ、ディレクトリーサービス」、「チャンネルサービス」、「ウェブメール、カレンダーなどのアプリケーションサービス」、「EC関連のサービス」の4点を柱にサービスを強化して、Yahoo! Japanとの距離を縮めるとあります。
■米Infoseek社、日本法人「株式会社インフォシーク」設立(1999年の記事)
このインフォシークにおけるロボット型検索の特徴は、とにかく検索するとよくサイトが表示されるということ。
当時はまだ各サイトに登録されているものの数も少なく、とある単語、それも一般的にもそれなりに使われているものを入れても全然出てこないといったことがよくありました。しかし、インフォシークで検索をすると、他では出てこないような単語で検索しても、かなりの数のサイトが出てきたのです。いや、正確には出てきすぎというか。すなわち、他のサイトと比べて関連する単語をかなり多く登録してしまうため、ほとんど関係のないようなサイトでも出力されてしまうということになっていたのです。
故に、当時はYahoo!やgooで調べて、それでも出てこないようなものをinfoseekで入力して、出てきたものから頑張ってかき分けるように探すという使い分け方をしていた人は自分を含めわりといたと思われます。
しかし、そんな状況の中、infoseekは当時飛ぶ鳥を落とす勢いであり、ITバブルの代表的な存在として知名度を高めていたYahoo! Japanになかなか追いつくことが出来ませんでした。
この当時(2000年あたり)流されたインフォシークのテレビCMがあります。それは以下のもの。
マスクマンのマスクに書かれているのはインフォシークのマーク。そして相手レスラーの叫ぶ声は「ヤッホー!」。つまり、当時から検索サイトとしてかなり圧倒的な存在だったYahoo!に対しての自らを置き換えた自虐的なCMだったのですね。しかしその自虐っぷりが話題を呼びました。
ちなみにマスクマンの中の人は、現在休業中のアンタッチャブル柴田英嗣氏(2014年追記。今は復活。アンタッチャブルは復活してないけど……)。
あと、この当時は、こういったネット関連企業のCMでわりと話題になるものがありました。大橋巨泉が出ていたJ-Side.comや、無料プロバイダのZEROなど。
■参考:Timesteps : 大橋巨泉がCMをしていたJside.comはどうなったのか
■参考:Timesteps : 劇的なCMで有名になったプロバイダーZEROはどうなったのか
しかし、株式会社インフォシークは翌年の2000年12月に、当時インターネットのショッピングモールとして急成長を遂げてきた楽天が買収して、米Infoseekから分離、同社の100%子会社となりました。
■楽天がインフォシークを買収、100%子会社化(2000年の記事)
その後、楽天のもとにおいて、サービスの拡大が行われます。その中でも特徴的だったのは、無料ホームページサービスの統合でした。
2001年7月には、トライネット(後の平成電電)より、同社が運営していた無料ホームページスペースサービスの「freeweb」を買収します。それはiswebと改名されました。
また、翌年の2002年10月には、サイバーエージェントとオン・ザ・エッヂ(ライブドア→現LINE社)の合弁会社から同じく無料ホームページサービスのHOOPS!を買収します。
当時はまだブログの発足前で、コミュニティはこのようなホームページに多くあったので、そういった人たちをインフォシークに引き寄せるための戦略の一つであったと思われます。
そして、2003年9月には、同じくポータルサイト企業であり、子会社となっていたライコスジャパン株式会社とともに楽天に吸収されることになります。
ここで会社は消滅。ポータルサイトの名前としてインフォシークは残ることになりましたが、ライコスはインフォシークに統合されました。
■楽天、インフォシークとライコスジャパンを吸収合併(2003年の記事)
ちなみにこの時、ライコスが運営していた無料ホームページサービスの「Tripod(トライポッド)」もiswebに統合されました。このTripodは日本では2000年前後でGeocities(ジオシティーズ)と並ぶほど使われた無料ホームページサービスでしたので、この時代のかなりの無料ホームページスペースがインフォシークに統合されたことになります(ちなみにジオシティーズはYahoo! Japanに統合)。
■参考:ジオシティーズ全盛時代の思い出を語る : Timesteps
もっとも、この後くらいからブログがブームとなり、無料のホームページスペースは以前ほど使われないようになってしまいましたが。
このような状況の時に、検索サイトでは大激変が起こっていました。それはGoogleの台頭。
Yahoo!は2000年あたりからロボット型検索エンジンを導入していましたが、そのエンジンには一時期出始めのGoogleを使用していました(その前はgooのエンジンを使っていた時期も)。
しかし、2004年にそれを解消。そして同時期、Googleは今までよりはるかに精度の高い検索エンジンを武器に、どんどんと勢力を伸ばしてゆきます。
その後の展開は、Googleが世界中を席巻し日本でも影響力が強くなり、世界一の検索エンジンとなります。国内ではまだYahoo!Japanが強いですけど。
ちなみに、Yahoo! Japanは2010年、グーグルの検索エンジンを検索連動型広告配信システムといっしょに再び採用することを発表しました。上のような経緯を知る人には、感慨深いのではないでしょうか。
■Yahoo! JAPAN - プレスリリース
さて、Infoseekですが、現在も楽天の一部として存在しています。ただし、検索はYahooのエンジンを使用しているようです。
■楽天が運営するポータルサイト : 【インフォシーク】Infoseek
ただ、他のポータルサイトが強く、楽天としてもショッピングモールのほうが目立つため、どうしても隠れがちな存在になっている気がします。米infoseekも消滅しており、今はGO.comというところに転送されます。
しかし2010年、このインフォシークの歴史を思い出させる事件が起きました。それはホームページスぺースiswebの無料版終了とホームページの消滅。
■インフォシーク iswebライト 終了のお知らせ - インフォシーク ユーザサポートからのお知らせ - 楽天ブログ(Blog)
終了したものをわかりやすくしたものが以下。以下から引用。
前述の通り、iswebは2000年代付近の無料ホームページ作成がブームだった際のスペースを統合してきました。故に2000年付近に作られたホームページが大量に残っており、中にはかなり知名度の高いものも含まれています。しかし、それが一日で全部消滅してしまうということは、それら過去に作成された貴重な情報も失われてしまうということで、ネット上で話題となりました。
特に多かったのはゲーム攻略系で、一昔前の攻略情報が消えてしまったことのダメージは大きいかもしれません。
■参考:Togetter - 「isweb無料ホームページ削除問題&主要ホームページのまとめ」
ただ、移転したサイト、有料プランに移転したのか残っているサイトなどもありますので、全部が消えているわけではないです。ちなみに私が消えたら本気で困ると思っていた犯罪史探究サイト「事件史探求」も残ってましたし(2014年追記。その後元サイト消滅。今は左記のリンク先FC2Webに移動)。
このインフォシークの無料ホームページサービスの終了というのは、ある意味いつまでも情報が残っていることを保証されないという警告にもなりました。今、ブログがかなりの数ありますが、運営しているものが営利事業な以上、それらでさえそのうち経営的な都合でなくなるサービスも出てくるでしょう。そしてその時、貴重な情報が消えてしまうかもしれません。
実際、以前Doblogというブログサービスが2009年、いきなり終了しています。AOLのブログも消滅しています。この先、どこかがいきなり消滅することがないという保証は全くありません。
■Doblog - Maintenance ※リンク切れ(2014/12/20)
■NTTデータのブログサービス「Doblog」がハードディスク障害で停止してから1週間以上が経過、一体何が起きているのか? - GIGAZINE
■いよいよAOLのブログサービス消滅 | はなこのアンテナ@無知の知
以前、ニュースの一次ソースにおける保存の必要性について書きました。しかし、保存の保証がない情報はそれらだけではなく、インターネット上のほとんどの情報がそうだと考えたほうがよさそうです。故に、これらをどうにかして保存するという仕組みは、成長し続けて10年が経過し、歴史を刻み続けてゆくインターネットの重要な課題になってくるのではないでしょうか。
そのための取り組みの一例として、Archive Teamが、Geocitiesの完全保存に乗り出したというニュースを紹介して今日はこれまで。
■Geocitiesの全Webサイトを収めた900ギガバイトのトレントができる
それまでの1990年代にもインターネット検索というものはもちろんありましたが、当時の検索状況は今とは少し違っていました。
今日はそんな時代のお話。
Infoseek 1997 (I never even heard of them in the 1990s. By the time I did...I was a Google fanboy.) / BrentDPayne
Googleがなかった時代の検索エンジン
1990年代、当時は今のような自動巡回したプログラムが検索結果をはじき出す「ロボット型」ではなく、人力で登録されたサイトの中から探し出す「ディレクトリ型」検索エンジンのほうが主流でした。というのは、当時のロボット検索精度はあまりよくなかったことと、まだインターネットが発展していなかったため、人力で登録する形でまだネット上におけるだいたいのサイトがフォローできて、しかも正確だったのもあるでしょう。
ちなみに国内においてこのディレクトリ型でトップだったのはYahoo!Japan。当時は個々に登録されるとアクセス数が跳ね上がるので、当時PV数を集めたいサイトは、どうにかしてYahoo!に登録してもらうために、いろいろな手段を尽くしていたようです。ま、今のSEO対策みたいなものですね。
とはいえ、この当時からすでにロボット型検索エンジンというものは存在していました。そして1990年代末になるにつれてインターネットが広まり、ディレクトリ型だけでは追いつかない需要に応えるために、どんどん広がってゆきます。
そのロボット型検索のサイトとして日本で代表的だったのがマイクロソフトが運営するMSNサーチ(インターネットエクスプローラのディフォルト初期ページでもあったので)、goo(ここのエンジンはYahoo! Japan初期のロボット型エンジンにも使用された)、ライコス、エキサイト、そしてインフォシーク(infoseek)。
米infoseek、日本上陸
インフォシークはもともとアメリカのInfoseek社がインターネット黎明期にスタートしたポータルサイトでしたが、1996年、日本でもデジタルガレージ社と業務提携し、サービスを開始します。
ポータルサイトというからには検索以外のサービスもあるわけで、ニュースなどの情報やチャットなどのコミュニティも当時から存在したようです。
■米Infoseekがリニューアル、木目細かいサービスの提供を(1998年の記事)
1998年11月には日本法人としてインフォシークジャパン株式会社が設立され、翌1999年には米Infoseek社の100%子会社の日本法人として株式会社インフォシークが株式会社デジタルガレージからインフォシーク事業本部が独立した形で設立されました。
すでにこの頃にはYahoo! Japanが抜け出していましたが、インフォシークでは「サーチ、ディレクトリーサービス」、「チャンネルサービス」、「ウェブメール、カレンダーなどのアプリケーションサービス」、「EC関連のサービス」の4点を柱にサービスを強化して、Yahoo! Japanとの距離を縮めるとあります。
■米Infoseek社、日本法人「株式会社インフォシーク」設立(1999年の記事)
1990年代の検索エンジン事情
このインフォシークにおけるロボット型検索の特徴は、とにかく検索するとよくサイトが表示されるということ。
当時はまだ各サイトに登録されているものの数も少なく、とある単語、それも一般的にもそれなりに使われているものを入れても全然出てこないといったことがよくありました。しかし、インフォシークで検索をすると、他では出てこないような単語で検索しても、かなりの数のサイトが出てきたのです。いや、正確には出てきすぎというか。すなわち、他のサイトと比べて関連する単語をかなり多く登録してしまうため、ほとんど関係のないようなサイトでも出力されてしまうということになっていたのです。
故に、当時はYahoo!やgooで調べて、それでも出てこないようなものをinfoseekで入力して、出てきたものから頑張ってかき分けるように探すという使い分け方をしていた人は自分を含めわりといたと思われます。
Yahoo! Japanとの埋められない差
しかし、そんな状況の中、infoseekは当時飛ぶ鳥を落とす勢いであり、ITバブルの代表的な存在として知名度を高めていたYahoo! Japanになかなか追いつくことが出来ませんでした。
この当時(2000年あたり)流されたインフォシークのテレビCMがあります。それは以下のもの。
マスクマンのマスクに書かれているのはインフォシークのマーク。そして相手レスラーの叫ぶ声は「ヤッホー!」。つまり、当時から検索サイトとしてかなり圧倒的な存在だったYahoo!に対しての自らを置き換えた自虐的なCMだったのですね。しかしその自虐っぷりが話題を呼びました。
ちなみにマスクマンの中の人は、現在休業中のアンタッチャブル柴田英嗣氏(2014年追記。今は復活。アンタッチャブルは復活してないけど……)。
あと、この当時は、こういったネット関連企業のCMでわりと話題になるものがありました。大橋巨泉が出ていたJ-Side.comや、無料プロバイダのZEROなど。
■参考:Timesteps : 大橋巨泉がCMをしていたJside.comはどうなったのか
■参考:Timesteps : 劇的なCMで有名になったプロバイダーZEROはどうなったのか
インフォシーク、楽天の子会社に
しかし、株式会社インフォシークは翌年の2000年12月に、当時インターネットのショッピングモールとして急成長を遂げてきた楽天が買収して、米Infoseekから分離、同社の100%子会社となりました。
■楽天がインフォシークを買収、100%子会社化(2000年の記事)
その後、楽天のもとにおいて、サービスの拡大が行われます。その中でも特徴的だったのは、無料ホームページサービスの統合でした。
2001年7月には、トライネット(後の平成電電)より、同社が運営していた無料ホームページスペースサービスの「freeweb」を買収します。それはiswebと改名されました。
また、翌年の2002年10月には、サイバーエージェントとオン・ザ・エッヂ(ライブドア→現LINE社)の合弁会社から同じく無料ホームページサービスのHOOPS!を買収します。
当時はまだブログの発足前で、コミュニティはこのようなホームページに多くあったので、そういった人たちをインフォシークに引き寄せるための戦略の一つであったと思われます。
楽天への統合、そしてライコス消滅
そして、2003年9月には、同じくポータルサイト企業であり、子会社となっていたライコスジャパン株式会社とともに楽天に吸収されることになります。
ここで会社は消滅。ポータルサイトの名前としてインフォシークは残ることになりましたが、ライコスはインフォシークに統合されました。
■楽天、インフォシークとライコスジャパンを吸収合併(2003年の記事)
ちなみにこの時、ライコスが運営していた無料ホームページサービスの「Tripod(トライポッド)」もiswebに統合されました。このTripodは日本では2000年前後でGeocities(ジオシティーズ)と並ぶほど使われた無料ホームページサービスでしたので、この時代のかなりの無料ホームページスペースがインフォシークに統合されたことになります(ちなみにジオシティーズはYahoo! Japanに統合)。
■参考:ジオシティーズ全盛時代の思い出を語る : Timesteps
もっとも、この後くらいからブログがブームとなり、無料のホームページスペースは以前ほど使われないようになってしまいましたが。
Googleの台頭
このような状況の時に、検索サイトでは大激変が起こっていました。それはGoogleの台頭。
Yahoo!は2000年あたりからロボット型検索エンジンを導入していましたが、そのエンジンには一時期出始めのGoogleを使用していました(その前はgooのエンジンを使っていた時期も)。
しかし、2004年にそれを解消。そして同時期、Googleは今までよりはるかに精度の高い検索エンジンを武器に、どんどんと勢力を伸ばしてゆきます。
その後の展開は、Googleが世界中を席巻し日本でも影響力が強くなり、世界一の検索エンジンとなります。国内ではまだYahoo!Japanが強いですけど。
ちなみに、Yahoo! Japanは2010年、グーグルの検索エンジンを検索連動型広告配信システムといっしょに再び採用することを発表しました。上のような経緯を知る人には、感慨深いのではないでしょうか。
■Yahoo! JAPAN - プレスリリース
isweb消滅
さて、Infoseekですが、現在も楽天の一部として存在しています。ただし、検索はYahooのエンジンを使用しているようです。
■楽天が運営するポータルサイト : 【インフォシーク】Infoseek
ただ、他のポータルサイトが強く、楽天としてもショッピングモールのほうが目立つため、どうしても隠れがちな存在になっている気がします。米infoseekも消滅しており、今はGO.comというところに転送されます。
しかし2010年、このインフォシークの歴史を思い出させる事件が起きました。それはホームページスぺースiswebの無料版終了とホームページの消滅。
■インフォシーク iswebライト 終了のお知らせ - インフォシーク ユーザサポートからのお知らせ - 楽天ブログ(Blog)
終了したものをわかりやすくしたものが以下。以下から引用。
718 : いたやどかりちゃん(北海道):2010/10/31(日) 18:35:55.31 ID:3t+w57nmP■参考:infoseekの無料ホームページサービスを使ってる全HPが今日限りで見れなくなるぞー 働くモノニュース : 人生VIP職人ブログwww
hp.infoseek.co.jp ←今日で終了
at.infoseek.co.jp ←今日で終了(Lycosジャパン tripodからの移転サイト)
ld.infoseek.co.jp ←今日で終了(live doorからの移転サイト)
hpには
・goo -> hoops! からの移転サイト
・freewebからの移転サイト
・はじめからinfoseekのサイト
の3つが混ざっている。
web.infoseek.co.jp ←これは違う。終了しない。(有料版・存続)
前述の通り、iswebは2000年代付近の無料ホームページ作成がブームだった際のスペースを統合してきました。故に2000年付近に作られたホームページが大量に残っており、中にはかなり知名度の高いものも含まれています。しかし、それが一日で全部消滅してしまうということは、それら過去に作成された貴重な情報も失われてしまうということで、ネット上で話題となりました。
特に多かったのはゲーム攻略系で、一昔前の攻略情報が消えてしまったことのダメージは大きいかもしれません。
■参考:Togetter - 「isweb無料ホームページ削除問題&主要ホームページのまとめ」
ただ、移転したサイト、有料プランに移転したのか残っているサイトなどもありますので、全部が消えているわけではないです。ちなみに私が消えたら本気で困ると思っていた犯罪史探究サイト「事件史探求」も残ってましたし(2014年追記。その後元サイト消滅。今は左記のリンク先FC2Webに移動)。
ホームページ保存の必要性
このインフォシークの無料ホームページサービスの終了というのは、ある意味いつまでも情報が残っていることを保証されないという警告にもなりました。今、ブログがかなりの数ありますが、運営しているものが営利事業な以上、それらでさえそのうち経営的な都合でなくなるサービスも出てくるでしょう。そしてその時、貴重な情報が消えてしまうかもしれません。
実際、以前Doblogというブログサービスが2009年、いきなり終了しています。AOLのブログも消滅しています。この先、どこかがいきなり消滅することがないという保証は全くありません。
■Doblog - Maintenance ※リンク切れ(2014/12/20)
■NTTデータのブログサービス「Doblog」がハードディスク障害で停止してから1週間以上が経過、一体何が起きているのか? - GIGAZINE
■いよいよAOLのブログサービス消滅 | はなこのアンテナ@無知の知
以前、ニュースの一次ソースにおける保存の必要性について書きました。しかし、保存の保証がない情報はそれらだけではなく、インターネット上のほとんどの情報がそうだと考えたほうがよさそうです。故に、これらをどうにかして保存するという仕組みは、成長し続けて10年が経過し、歴史を刻み続けてゆくインターネットの重要な課題になってくるのではないでしょうか。
そのための取り組みの一例として、Archive Teamが、Geocitiesの完全保存に乗り出したというニュースを紹介して今日はこれまで。
■Geocitiesの全Webサイトを収めた900ギガバイトのトレントができる