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　今週については想像通り、来ヶ谷の姉御こと来ヶ谷唯湖の紹介エピソードにして、リトルバスターズへの参加エピソードでした。一話分でコンパクトに人物像を提示してきた辺りも、ほぼ想像通り。想像と違ったのは、三枝葉留佳が先行投入（？）されてたことくらいかしら。

　姉御に関しては、とりあえずあの「誰に対しても臆することのない不敵な物腰」「授業受けてなくても大丈夫な才女」「ずば抜けた身体能力」というのが印象付けられてれば、破綻なく見進めていけるでしょう。そういう意味では、この紹介エピソードは過不足なく、しっぽりと…いやいや、ピッタリとハマっていると思うんです。

　個人的に大きく評価したいのは、姉御が登場する前、今話のアバン（理樹がナルコレプシーの話をし始める前）において、ちゃんと放送室の情景を入れているところですね。原作プレイ済みなら、今話にあのカットを偲ばせていることの粋がわかるはず。原作未プレイの方も、姉御自身の口から彼女が放送部であることが語られていますので、「ああ、関連のある場面を入れてるってことなのね」という具合に理解していただけることでしょう。

　…そうなんですよね。同じカット、シーンを見ても、同じセリフを聞いても、原作プレイ済みと原作未プレイでは、だいぶ印象が異なる部分があります。

　以下、なるべくネタばれにならないように気を付けつつ、「何がそんなに違うのよ」ってことに言及してみます。


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　一般論として、ですが。


　私は良質な物語というものは、リニア（線形）には進行しないものだと思っています。「起承転結」という言葉もある通り、「転」というところで揺さぶりを受けるものがあって、そこから思わぬ方向へ転がった後、どこかに帰結することが描かれていくんですよね。そして、揺さぶりを受けるのは、「転」が生じる前に当たり前のものとして存在する何か～平和な日常だったり、当然とされている既存の関係性や人物像だったり～になることが多いです。

　リトルバスターズ第2話にしろ、今回の第3話にしろ、そこで提示されているのはこの「当たり前のものとして存在する何か」なわけです。つまり、その中のある部分は、個別シナリオが描写されるにあたって揺さぶりを受けることを前提に描かれているわけですね。

　原作プレイ済みである場合と、未プレイである場合とでは、この「揺さぶりを受ける対象」が描かれている場面に対する感受性がまるで異なります。従って、原作ファンに寄ったハンドリングを行うなら、そういう「先に揺さぶりが来ることを前提とした描写」を数多く散りばめる、なんてやり方にもなるでしょう。逆に、未プレイの人を対象とした作品にするなら、そういうポイントを極力減らす方向になるんじゃないかと思います。

　この辺りのバランス取りは、非常に微妙なラインを要求されるものだと思いますが、今作は今のところ、その微妙なラインをいい感じにこなしてきているように見えますね。未プレイの人が戸惑うようなことはやってませんし、でもプレイ済みの人が分かる程度には少しずつ、仕込みを入れてる感じで。

　…微妙にネタばれアリでいいのなら、もう一つ考えていることがあります。（以下、念のため白文字で記しますので、反転してお読みください）第2話、第3話で端的に描かれてきたふわふわしてる小毬、強さの引き立つ姉御の「平常時の在り方」って、どっちも「個別シナリオで大きく揺さぶられる部分」が抽出されているんですよね…。これ、意図してやってるんじゃないかなぁ。はるちん、クド、美魚の人物紹介がまだですし、個別シナリオも「どういう描き方がなされるか」が未定のため、予断を許しませんけれど…。




　あとは、何だかんだ言ってもやっぱし「姉御のダイナマイトバディ」の描写でしょうなぁ、今話は。

　バトルシーンの動きもなかなかですが、静的なカットの方が性的にグッとくるものがありますねぇ。太ももに胸にと、まー随分とサービスしたものです。木陰のお茶会で理樹と野球チームの話を始める辺りとか、あまりにフェチシズム溢れるアングルすぎて、ひっくり返りそうになりましたよ。

　でもご本人の口から「おっぱい」なる単語が出てきちゃう辺りが、興ざめっちゅーか何ちゅーか。そんなところまで姉御の性格は原作どおりで、これはこれで嬉しかったりします。（＾＾；


　では、次回も楽しみに。 ■関連記事～
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