そして悟ったものは輪廻転生から抜け出すとも言われています。
ゾクチェンで知られるニンマ派では、人が死の状態を迎えるとき悟るチャンスとして、枕元でお経を読み悟りへ導くそうです。
もし悟れなかったときは、輪廻を抜け出すことは出来ないので、なるべくいい世界(人間界や神霊界など)に生まれ変われるように導くそうです。
一方、ゲルク派ではあらかじめこのお経を学んでおいて、自分が死を迎えるとき自ら状態を認識して最終的な悟りに入るようです。
もっと本格的に理解するためには、この本「ゲルク派チベット死者の書」だけでは無理だと思いますが、参考にはなると思います。
お互いの正式なお経の題名?は違いますがどちらも「死」「中間(中有)」「生」という状態を説明しています。
ここで「死」の状態の説明を一部抜粋しながらまとめたいと思います。
実際に肉体が衰え、死に至る過程において起こってくる、肉体の表面的、物質的な現象(兆し、印)について
・色、受、想、行蘊の衰弱(省略)
・識蘊(80自性の分別の心、真っ白に現れた心、真っ赤に輝く心、真っ黒に近づいた心、死の光明)
・識蘊は、各順番で心に現われてくる。
・真の死に近づく過程であると同時に、粗かった意識が順に溶けていくことで、しだいに微細な意識になっていく
80自性の分別の心
・日常生活において使われるさまざまな心のあり様を総称したもの
・思いの強さは意識と風(ルン‥気、プラーナ)の強中弱によって3つ分類される(真っ白に現れた心、真っ赤に輝く心、真っ黒に近づいた心)
・3つの意識と風は、日常のさまざまな心のあり様を生み出す
・3つの意識と風は、とても微細であるため、通常は粗いレヴェルの心の陰(かげ)に隠れてしまい認識できない
真っ白に現われた心
・粗い80の分別が溶け終わったとき、秋の夜、雲一つない中で、月光によってあまねく満たされた虚空のようなとても澄み切った清浄な白いヴィジョンが心に出現する
・胸より上の(左右脈管の)風が頭頂のチャクラをほどき、高きから低きへ流れる水の性質によって(中央脈管を)下っていき、胸のチャクラの上まで来る
・別名「顕明(けんみょう)」あるいは「空(くう)」
とりあえず今回の抜粋はここまで。
一概には言えませんが、頭頂のチャクラが開くことで白い光を観たりする人も多いと思います。
ただ、これで終わりではなく続きがあります。
それは別に他が間違っているというものではなく、この流派の解釈(認識)はこうであるというものです。
つまりヒントですね。
その点は重々承知しておいてくださいね(^^