幼馴染はにゃあと鳴いてスカートのなか - は行の著者
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幼馴染はにゃあと鳴いてスカートのなか

著者:半田畔

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新しいクラスの名簿にあった「祭原牧」の文字。彼女は、大切な幼馴染。けれども、もう1年以上も口をきけないでいる。そんな私、奈爪一歌は、学校に入り込んでくる猫を追い出す「美化委員」に牧と共に選ばれてしまう。ぎこちない状態で仕事を開始した私。そんなとき、車に轢かれそうになった猫を牧が救おうとした結果……
てな感じで始まる物語。猫を救おうとした結果、その場から消えてしまった牧には猫耳が生えてしまう。さらに、しばしば、猫に意識を乗っ取られる、という現象が起こるようになって……という形で進んでいく物語。
元々、一歌と牧は幼馴染の関係。しかし、中学時代のちょっとしたすれ違いで仲たがい。同じ委員会になっても、会話はぎこちない。ところが、猫を助けた後、その牧から「来てほしい」という連絡が。果たして、牧には猫耳が……。猫耳は、すぐに消えたものの、今度は、学校で、猫のような奇妙な行動をとり始める。猫化を繰り返す中で、二人の関係は少しずつ元に戻っていく。
という大雑把な流れを書いていったのだけど、その中でまず特徴的なのは一歌が大の猫好き、ということ。通学路などで猫を見かければ、それを追いかけるし、スマホのフォルダはこれでもかと猫の写真が。そんな中で、牧が猫化するとなれば、暴走しないわけがない! しかも、普段、どちらかというとツンツンとした態度をとる牧から助けを求められれば、反撃と言わんがばかりに大胆な行動に出る。一歌、本当、いい性格をしてるよ……
だが、猫化はどんどん進行。猫に関する伝承などを知っている神社で、猫化を抑える薬を貰ったりするのだが、それでも進行は収まらず……
終盤、明らかになる牧が隠していたこと。それは、そもそも、二人が仲良くなったきっかけでもあった。そして、その思いを汲んだ解決方法は……最後はしっかりと百合展開でした! 言葉では、色々と言っているけど、ラストシーン、牧もまんざらではない感じよね。

No.7193

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Tag:小説感想角川スニーカー文庫半田畔

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