楽園殺し 鏡の中の少女
- 27, 2021 17:13
- や行、ら行、わ行の著者
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著者:呂暇郁夫
人に異能を授ける砂塵舞う偉大都市。荒廃した世界にあって、楽園とも言われるここには、砂塵を取り込み、様々な異能を発現する人々が集う。そんな町で、異能を使った犯罪者を取り締まる「粛清官」。射撃の名手であるシルヴィと、寡黙な黒剣士のシンは、人を獣に変えるドラッグの捜査を任されるのだが……
これ、読み終わってから知ったのだけど、著者の前作『リベンジャーズ・ハイ』とも関連性がある話らしい。私は、そちらは読んでいなかったので、ちょっと勿体なかったかも。まぁ、本作から読んでも、問題はないのだけど。
物語の中心となるのは、シルヴィがドラッグを広めている存在を追う……という粗筋に書いた部分になり、そのために、異能バトルを繰り広げる、と言う話になるのだけど、その中でシルヴィを始めとした粛清官たちの関係性、その成長、葛藤などがこれでもかと描かれている。その部分こそが読みどころなのかな? とすら思う。
とにかく、シルヴィの焦りとか、そういうのが印象的。粛清官という立場ではあるが、後輩であったはずのシンに階級を追い抜かれ、さらに都市で起きているアレコレにも十分な対応が出来ない。やりたいことがあるのに、思うところがあるのに、それが上手くいかない苛立ち。焦燥感。誰にでもあることなのだけど、犯罪などが起きているようなそんな場所だったら……。ある意味では、凄く自然なことなのかも。
その上で、人々は、砂塵が舞い散る場所ということで、皆、マスクをしていて、そのマスクこそが所属する組織を示していたりとか、ビジュアル的なポップさとかそういうものもある。こういうのも、その独特な世界観を掘り下げているのだろうな。
物語としては、色々と残されている部分もあるし、今後、どう繋がっていくのか?
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この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
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人に異能を授ける砂塵舞う偉大都市。荒廃した世界にあって、楽園とも言われるここには、砂塵を取り込み、様々な異能を発現する人々が集う。そんな町で、異能を使った犯罪者を取り締まる「粛清官」。射撃の名手であるシルヴィと、寡黙な黒剣士のシンは、人を獣に変えるドラッグの捜査を任されるのだが……
これ、読み終わってから知ったのだけど、著者の前作『リベンジャーズ・ハイ』とも関連性がある話らしい。私は、そちらは読んでいなかったので、ちょっと勿体なかったかも。まぁ、本作から読んでも、問題はないのだけど。
物語の中心となるのは、シルヴィがドラッグを広めている存在を追う……という粗筋に書いた部分になり、そのために、異能バトルを繰り広げる、と言う話になるのだけど、その中でシルヴィを始めとした粛清官たちの関係性、その成長、葛藤などがこれでもかと描かれている。その部分こそが読みどころなのかな? とすら思う。
とにかく、シルヴィの焦りとか、そういうのが印象的。粛清官という立場ではあるが、後輩であったはずのシンに階級を追い抜かれ、さらに都市で起きているアレコレにも十分な対応が出来ない。やりたいことがあるのに、思うところがあるのに、それが上手くいかない苛立ち。焦燥感。誰にでもあることなのだけど、犯罪などが起きているようなそんな場所だったら……。ある意味では、凄く自然なことなのかも。
その上で、人々は、砂塵が舞い散る場所ということで、皆、マスクをしていて、そのマスクこそが所属する組織を示していたりとか、ビジュアル的なポップさとかそういうものもある。こういうのも、その独特な世界観を掘り下げているのだろうな。
物語としては、色々と残されている部分もあるし、今後、どう繋がっていくのか?
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