2018年12月 | たけジャパンと右往左往・・・しま専科 たけジャパンと右往左往・・・しま専科 2018年12月
FC2ブログ

たけジャパンと右往左往・・・しま専科

趣味中心の日常生活を、勝手気ままに綴った自己満足の備忘録です。
2018/12/29

読みました

 今年最後の記事です。
 たけジャパンの、つたないブログに、数多くの皆様にご訪問していただきましてありがとうございます。
 感謝感謝!です。
 たけジャパンも、皆さんのブログにお邪魔してパワーをいただきました。
 感謝感謝!です。
 〝良い年を〟お迎えください。

あんな本もこんな本も…読書三昧
好きな本を読んだ~読んだ~読みました。
 定年退職し、毎日が日曜日。
 時間だけは、たっぷり出来ました。
 そこで図書館の会員になり、好きな本をたっぷり読むことにしました。
 好きなジャンルは、◆推理小説と◇時代小説
 脳の活性化でボケ防止を図ります。
 自宅から図書館までのおよそ2Kmを運動を兼ねて歩きます。
平成30年・・・98冊読みました
平成30年12月・・・7冊読みました(H30.12.29)>
DSC04626.jpg
◆花嫁の叫び(泡坂妻夫・角川春樹事務所)
 「わたし、本当に今幸せなのよ。これ以上、何もいらないの。早馬さんだけがいればいいの」映画スター・北岡早馬との結婚で伊津子は幸せの絶頂にあった。しかし、彼女を迎え入れた北岡家の人々は皆、先妻・貴緒のことが忘れられぬ様子であり、最愛の夫もその例外でなかったのだ。謎の自殺を遂げたという貴緒の面影が色濃く残る邸で、やがて悲劇の幕が切って落とされる・・・。
◆白馬岳風説の殺人(梓林太郎・廣済堂文庫)
 北アルプスに登ったはずの男が後立山連邦白馬鑓ケ岳で墜死し、遺品の中から北アルプス・槍ヶ岳を描いた古い山行記のコピーだ見つかった。親友の死に疑問を抱いた岳人・綾部俊は、遭難事故死とルートの変更の謎を解明するため、独自の捜索へと乗り出した。数日後、同じ稜線の雪の中から身元不明の他殺体が発見された。そして、風化した歳月の中から浮かび上がった一人の少女の過去と、三年前の槍ヶ岳の山惨激・・・。
◆ペトロフ事件(鮎川哲也・角川文庫)
 〝ひとり暮らしの偏屈な金満家〟これが、銃で撃たれたロシア人、イワン・ペトロフ老人の世評であった。真犯人は、老人の死によって財産分与に与る三人の甥の中にいるとみられた。しかも、甥たちはそれぞれ、ペトロフ老人から憎まれていたのだ。が、三人は完璧なアリバイを主張して譲らなかった。たまたまロシア語少しばかりできるということで、しぶしぶ捜査に乗り出した鬼貫(オニツラ)警部は首尾よく犯人を挙げられるか?
◆華やかな死体(佐賀潜・講談社文庫)
 白菊と曼珠沙華に飾られた大手食品会社社長の死体が発見された。巨額の遺産めあてか、会社の権力争いの果てか…美貌の未亡人と元社長秘書の間に情事の匂いをかぎとった少壮検事城戸。老獪な弁護士との知力の限りを尽くす熾烈な闘いが始まった。
◆細い赤い糸(飛鳥高・講談社文庫)
 次々と不可解な連続殺人が起こり、被害者のいずれも、鈍器で殴殺されたと推定される。第一犯行現場の唯一の遺留品は「細い赤い糸」。被害者の頭部に付着していた。被害者同志、何の面識もなく犯行動機がつかめない。ただ、手口の類似が同一犯人の犯行を裏付ける。「細い赤い糸」に秘められた殺人の謎を追う。
◆完全アリバイ(斉藤栄・廣済堂文庫)
 新婚旅行中、誘拐された妻を救出に、南アルプスの八紘嶺に向かった医師・武宮章吾は、無事妻を救出。誘拐犯は山中から変死体となって発見された。一方、川崎ではホステスが自宅ベランダから転落ししていた。山中での変死体と疑惑の転落死。二つの事件の同一線上に浮かんだ一人の男とその殺意。完全アリバイに守られた男の才略を打ち砕くため、章吾は不審死を遂げた女が残したメモを頼りに事件を洗い直すが・・・。
◆神話列車殺人事件(西村京太郎・光文社文庫)
 私立探偵者に勤める日高健介は、妻の亜木子が新婚旅行の地としてなぜ九州の高千穂を選んだのか、わからずにいた。間もなく終点、その時亜木子は席をたった。列車は高さ105メートルの鉄橋を渡り、トンネルを抜けて駅に着いた。だが、亜木子は、そのまま夫の前から姿を消してしまった・・・。神話の地を舞台に、謎を乗せて列車は走る。

平成30年11月・・・8冊読みました(H30.11.30)>
DSC04500.jpg
◆砂の城(鮎川哲也・青樹社文庫)
 人っ子ひとりいない荒漠とした早朝の鳥取砂丘の砂の中から美女の絞殺死体が発見された。警察の地道な捜査の結果、事件には贋作画家が絡んでおり、絵の署名からひとりの男が容疑者として浮かんできた。だが、彼は完璧なアリバイに守られていた。
◇秘剣雪割り(佐伯泰英・祥伝社)
 「おれは侍になる!」父を殺され、江戸を放逐された中間の倅の松一郎は、三年間の流浪の果て大安寺一松弾正と名前を変えて江戸に舞い戻ってきた。六尺を優に超える体躯。盗賊から奪った長刀をたばさみ、手には四尺五寸の木刀。箱根山中での決死の修行によって会得した秘伝の薩摩示現流・・・そこには昔の一松の面影はなかった。
◇秘剣瀑流返し(佐伯泰英・祥伝社)
 木剣で叩き割られた頭蓋。だが、そこに鋭利な刃物でスパッと斬られたような痕があった。「これが秘剣鎌鼬(カマイタチ)か!」大安寺一松弾正は驚愕した。木剣が当たる前に男は絶命していたのだ・・・。水戸、宇都宮、仙台へと北上する一松に、遺恨を抱く薩摩藩の刺客が次々と襲いかかる。そしてついに薩摩示現流最強の敵に、一松の秘剣爆流返し(バクリュウガエシ)が挑む!
◇秘剣乱舞(佐伯泰英・祥伝社)
 元禄五年、葉桜の季節。薩摩藩下屋敷の広大な谷地に、槍隊、弓隊を組織した百人の屈強な藩士が待ち構えていた。対するは、大安寺一松ひとり。愛するやえを人質に取られた怒りが、炎の如く燃え盛っている。深夜の豪雨の中、絶叫と怒号が入り混じり、四十人、五十人と斬り結んで本陣へ迫った一松を待っていたのは絶体絶命の罠だった。
◇秘剣孤座(佐伯泰英・祥伝社)
 元禄五年(1692)冬。大安寺一松は水戸藩元藩主・光圀より影敬語の依頼を受け、船旅に同道する。後継をめぐる将軍綱吉との不仲、水戸藩内における現藩主・綱条(ツナエダ)一派との確執など、光圀に敵は多い。船中にて一松が編み出した秘剣はさらに洗練され、おそるべき「秘剣孤座」へと進化した!
◇秘剣流亡(佐伯泰英・祥伝社)
 水戸光圀の影敬語から一転、再び流浪の身となった大安寺一松。「挽けん雪割り」を編み出した箱根弾正ケ原に立ち寄り、亡き剣の師・愛甲喜平太の菩提を弔う。その山中にて、一松は北条家の末裔を名乗る若い女と邂逅した。導かれた先は驚くべき事に、秀吉によって滅ぼされた一族が再興を賭ける「隠れ里」であった。一松を罠に陥れようとする妖しき女の狙いは?
◆千一夜館の殺人(芦部拓・光文社文庫)
 数理情報工学の天才・久珠場(クスバ)博士が死去。遺産は百億円のものぼるという。遺産は子供三人が相続し、、最新の研究成果を収めたディスクが、白紙の恩人の子孫に遺されることに。遺書開示の立会弁護士・森江春策之助手・新島ともかは、ある奇縁から、遺族への潜入捜査を開始する。そこには連続殺人の惨激が待ち受けていた・・・。
◆灰色の動機(鮎川哲也・光文社文庫)
 森三郎という男性が陸橋の下で死体で発見された。しの子は、警察に過失死とされた恋人の死を不審に思い、調べ始めた。しかし、容疑者は・・・。
平成30年10月・・・5冊読みました(H30.10.27)>
DSC04477.jpg
◆殺人へのミニトリック(西村京太郎・角川書店)
1号車と7号車にパノラマラウンジカーを備えている、サロンエクスプレス踊り子。出版社に勤める古賀は、恋人のめぐみとともに、下田へ旅行に行くことになった。パノラマカーで景色を楽しんでいる時、カメラを忘れたことに気付き、部屋に取りに戻る古賀。個室の扉を開けると、目の前で知らない女性の死体が崩れ落ちた。公安官に、その女性の恋人と勘違いされてしまったため、車内でめぐみを探したが見つからず、容疑者として熱海警察署で取り調べ受ける。
◆八月十四日夜の殺人(西村京太郎・実業之日本社)
 都内ホテルで刺殺された女性は、伊勢神宮の吟行から帰ってきたばかりの俳句の先生だった。犯行があったのは八月十四日深夜。手掛かりもなく、動機も見えない殺人事件に捜査は難航を極める。しかし、十年前に「八月十五日の殺人」と呼ばれる事件が起きていたとの情報あり、十津川警部は京都へ向かう。さらに二十年前にも「八月十五日の殺人」が・・・・・・数十年越しの連続殺人事件真相には戦争の影が?
◆予土線に殺意が走る(西村京太郎・祥伝社)
 国際的な音楽家やアスリートの興行を打つ「呼び屋」の東海元(トウカイ ハジメ)。彼が次に選んだのは愛媛宇和島の闘牛とスペインの闘牛士の対決だった。イベントはまたも大評判を呼ぶも、巨額の興行資金が回収されたかは不明。興味を抱いたN新聞の記者梶本は東海の秘書山田真由美に接近した。同じ頃、多摩川河川敷で殴殺死体が発見され、十津川率いる捜査本部に東海との事件の関連を示す告発状が届く。やがて、四国の予土線を走る、新幹線そっくりの〝鉄道ホビートレイン〟に東海が執着していたと判明、梶本が、そして十津川が四国へ飛んだ!
◆スーパー隠岐殺人特急(西村京太郎・実業之日本社)
 息子が借金を苦に自殺、その金を返済する当てもなく老夫婦は死出の旅へ。津和野から秋芳洞へまわった時、何者かに襲われ、老妻は死体で発見された。自殺をほのめかして失踪する老夫婦が最近多いことに不審を覚えていた十津川警部は捜査に乗り出すが、上司の三上刑事部長から、捜査一課のあつかう事件でないと、釘を刺されてしまう・・・。
◆二つの首相暗殺計画(西村京太郎(実業之日本社)
 被害者は大病院の看護師だった。遺書もあり、最初は自殺と思われていた。しかし、その遺書に疑問を抱いた十津川警部は、殺人事件として捜査を進めることを決意した。そして捜査陣が行きついた事件の真相は、血なまぐさい政界の権力闘争だった!

平成30年9月・・・11冊読みました(H30.9.30)>
DSC04416.jpg
※飢狼たちの聖戦(柘植久慶・実業の日本社)
 コカイン・カルテルから大金を強奪し香港に逃げのびた鏑木道太郎は、ふたりの中国人と手を組み、中国政府の目を盗んで古美術で大儲けし、シンガポールに身を隠している。これからの夢は、安穏とした生活を送れる楽園に住むことだ。だが、マフィアや中国保安部、黒社会そして仲間の中国人たちもが、鏑木の命を狙いだし・・・。
◇千早城攻防戦(柘植久慶・中央公論社)
 元冠後、弱体化していた鎌倉幕府と北条氏に対し、一三三一年、ついに後醍醐天皇が挙兵。「太平記」に名高い楠木正成が、歴史に初めて登場した瞬間である。史実では赤坂・千早城と、幕府の大軍に奇策を用いて迎撃し、倒幕に貢献するが、「湊川の戦い」で足利尊氏の大軍に不利を承知で挑み、敗北。「七生報国」を誓い、弟・正季(マサスエ)とともに自刃する。元冠の時代にタイムスリップし、モンゴル軍参謀として戦った御厨太郎(ミクリヤ タロウ)だが、今回は正成の参謀となり、赤坂・千早城で再び鎌倉幕府軍の大軍十万と激突する!
◆英雄大戦・織田信長対チンギスハン(柘植久慶・中央公論社)
 駒に古今東西の英雄たちを刻んだ、いわくありげで人を魅了するチェス盤。それを手に入れたフリーライターと写真家の三日月常雅・常資(ツネマサ・ツネスケ)の兄弟がさっそく対戦してみる。それぞれの持ち駒は英雄のもとに送り込まれてしまった。常雅は織田信長、常資はチンギスハン。しかも、三百五十年の時の差を超え、朝鮮半島で激突したのだ。巧緻を極めた戦略戦術で敵を撃破してきた二大英雄の現実ではありえない夢の対決に、軍師として参戦する三日月兄弟。はたして史上最強、そして真の英雄はどちらか?
◆「殺人事件」殺人事件(辻真先・双葉社)
 新進ミステリー作家の牧薩次(マキ サツジ)・・・あだなはポテト。ポテトを先生とするミステリー教室に七人の生徒がいた。スーパーと呼ばれるポテトの恋人可能キリコはは博識で、ポテトのよき助手である。生徒の一人で美人の小早川佳那は「湯河原温泉殺人事件」を最初に書き上げたが、自分の作品に書いた通りの状況で湯河原で殺されてしまった。作品の後半を読めば、犯人がわかるだろうと思われたが、その行方は誰も知らなかった。ポテトとスーパーをはじめ生徒たちは、湯河原に駆けつけたが、佳那のほかに二人の生徒も習作をほぼ完成させていた・・・。
※暗殺列車(辻真先・光文社)
 日米が戦うことなく、時は昭和三十年に至った。この年のある日、海軍大将・山本五十六は、東京と満州の新京を結ぶ弾丸列b「日の出」号の車上にあった。ソ連が虎視眈々と狙う極東の安定のため、蒋介石と周恩来の国共合作画策の訪満である。だが、山本の使命を邪魔せんものと、五十六殺害の命を受けたテロリストたちも列車に乗り込んだ。五十六を守る護衛役は、探偵・帆村荘六(ホムラ ソウロク)、腕利きの刑事、ふたりの女刑事たち。驀進する「日の出」号。やがて車内で起こった奇怪な殺人事件を皮切りに、刺客たとの魔手が殺到。危うし山本五十六!刺客たちの意外な正体。そして、あっと驚く大ドンデン返し!
◆華やかな死体(佐賀潜・講談社文庫)
 白菊と曼珠沙華に飾られた大手食品会社社長が死体で発見された。巨額の遺産目当てか、会社の権力争いの果てか・・・。美貌の未亡人と元社長秘書の間に情事の匂いをかぎとった少壮検事・城戸。老獪な弁護士との知力の限りを尽くす熾烈な闘いが始まった。
◇もののけぞろり(高橋由太・新潮文庫)
 宮本武蔵の弟子・伊織は亡き母を蘇らせる外法に失敗。弟が白狐と化してしまう。人間の姿に戻るべく、本物の外法を使いを探す兄弟が辿り着いたのは、夏の陣に揺れる大阪城だった。妖術で徳川家康に応戦していた淀殿は、豊臣秀吉や織田信長を復活させ大騒動に。襲いかかるもののけから弟を守るため、伊織は妖刀村雨でもののけたちをメッタ斬り!
◇もののけぞろり・お江戸ぞろぞろ(高橋由太・新潮文庫)
 江戸に「封(ホウ)」がおる。そう告げて死んだ権現徳川家康。封とは万能の仙薬で、白狐になってしまった<鬼火>を人間に戻せるかもしれないという。封を求め、江戸を訪れた宮本伊織と<鬼火>の兄弟は、隻眼の辻斬りに突如襲われる。その正体は、強力な妖刀を持つ久尾狐に襲われた伊達正宗だった!柳生宗矩親子と協力し正宗率いるもののけどもをメッタ斬り。
◇もののけぞろり・東海道どろろん(高橋由太・新潮文庫)
 兄に迷惑をかけてまで、人間社会に生きてはならない。<鬼火>は思い詰め、箱根山中にある妖かしの薬園を目指し家出する。
道中、目玉を奪うミカリ婆、天狗、妖狐に襲われ大ピンチ!その上、化け狸の総大将・北条早雲まで出現、早雲の毒矢に射られた<鬼火>は人間の姿に戻るも、数時間後には朝日を浴びて死に至る。伊織は<鬼火>を救えるのか?
◇もののけぞろり・巌流島くるりん(高橋由太・新潮文庫)
 深夜、濃い霧が立ちこめる京の都に数太の剣士を斬り伏せる黒い狐面の男・黒九尾が現れた。その正体は伊織の親友で天才剣士と名高い柳生十兵衛!歩き巫女おこう、御堂ユキらに加え、不老不死の身体を持つ天草四郎、骸骨妖怪がしゃどくろ、そして伝説の陰陽師・蘆屋兄妹も参戦し、打倒黒久尾に挑む!伊織と<鬼火>は最強の黒幕を倒せるのか?5
 
平成30年8月・・・11冊読みました(H30.8.31)>
DSC04372.jpg
◆飛鳥Ⅱの身代金(西村京太郎・文芸春秋)
 乗客の危険を未然に防ぐべく、十津川警部は妻の直子を伴い、日本一周8泊9日のクルーズに乗船した。本格料理と多くの娯楽イベント、上品なカジノを楽しむ和やかな空気のなか、航海は順調に進むかに思えたが。寄港地の函館で、なぜか着岸しない飛鳥Ⅱ、そして船内で爆発音が・・・重大な異変を感じ、船長に詰め寄った十津川は、驚愕の真実を告げられる。船内に閉じ込められた乗客の運命はいかに! 
◆十津川警部 金沢絢爛たる殺人(西村京太郎・講談社)
 都内のビル屋上で加賀宝生流(カガホウショウリュウ)に係わる男が能面姿のまま殺された。殺害前の男の舞を見た異国の大統領には学生時代に金沢滞在経験があるという。事件解決の鍵が金沢にあると考えた十津川警部は現地に向かうが、そこで大統領が昔愛した女性の失踪を知る。さらには大統領の不審な行動が明らかに。限りなく広がる事件の闇に迫る十津川だが、彼の前に思わぬ難敵が!>
◆鳴門の渦潮を観ていた女(西村京太郎・中央公論新社)
 警視庁捜査一課の警部・佐々木は、一人娘さくらが病気で余命半年と宣告されたため、警視庁を退職し、二人で旅行に出た。三年前に妻が病死した時は何もしてやれなかったのだ。しかし、鳴門の「渦の道」でさくらは何者かに誘拐されてしまう。そして解放の条件として、射撃大会で優勝したこともあるその腕で、二日以内に警視総監を射殺せよと命じられる。どうやら事件の背後には、穏健派の元総監に反旗を翻す「強い国家・強い警察」を望む者たちの存在があるようだ。刻々と迫るリミット。はたして佐々木の選択は?
◆愛と殺意の伊豆踊り子ライン(西村京太郎・実業の日本社)
 事件の発端は、渋谷のマンションで発見された女性の死体だった。バスローブ姿で、死因は絞殺だった。顔見知りの犯行ということで操作が始まったが、同一犯の犯行とみられる新たな事件が発生し、捜査は行き詰まりを見せた。そして捜査をあざ笑うかのように、捜査の秘密が雑誌にすっぱ抜かれた!
◆上海特急殺人事件(西村京太郎・実業の日本社)
 東京で起きた、下着姿での連続女子大生射殺事件。彼女たちは共通点がなく、捜査本部は変質者の犯行と推定したが、十津川はその判断に引っかかるものを感じる。一方、上海の黄浦江で日本人のジャズ歌手の扼殺体が発見される。中国警察の協力要請を受け、二つの事件のわずかな類似点を追い、十津川は上海へ飛ぶ。
◆琴電殺人事件(西村京太郎・新潮社)
 香川県琴平町に現存する日本最古の芝居小屋、金丸座。年に一度の「こんぴら歌舞伎」に出演する人気役者に、執拗な脅迫が。その予告通り、ついに琴電琴平線の車中で起きた毒殺事件。東京の会社社長殺しとの関連は?因習と確執が渦巻く歌舞伎界の謎に、十津川警部が挑む。
◆雪とタンチョウと釧網本線(西村京太郎・集英社)
 小柴敬介は40歳独身。毎年2月に釧路へ旅行する。今年は、人気の「SL冬の湿原号」に乗り、写真撮影に勤しんだ。だが、借りたレンタカーから女性の死体が発見され、容疑者となる。7年前に恋人のゆみが釧路で行方不明になった時も容疑をかけられた過去があった。小柴と同級生の十津川は、彼の写真を手掛かりに捜査を始め、3Dカメラ開発が事件に絡んでいると情報を・・・・・・。東京、北海道を結ぶ連続殺人に十津川警部が挑む。
◆阿蘇・やまなみ殺意の車窓(西村京太郎・実業之日本社)
 死亡したのは、警視庁捜査一課の現職の刑事だった。休暇願を出していたのだが、どうやら迷宮入りの事件を一人で追っていたらしい。十津川警部と亀井刑事は、ただちに九州に飛んだ。列車の爆破と、その刑事が追っていた事件の関連を調べるためだ。その捜査の過程で意外な事実が浮かび上がってきた!
◆東海特急殺しのダイヤ(西村京太郎・実業之日本社)
 被害者は寝巻姿のまま、背後から十カ所以上刺されて殺されていた。現場の状況から犯人は女性ではないかと思われた。捜査の過程で浮かび上がってきたのは二人のОLだった。しかし、その二人には鉄壁のアリバイがあった。だが、他に容疑者は見つからない。十津川警部は、二人のアリバイを崩そうと、執拗な捜査を続けた・・・・・・。
◆空と海と陸を結ぶ境港(西村京太郎・徳間書店)
 十八歳、小柄、子猫のようにしなやかな肉体と愛らしい顔・・・。共通する特徴の女性が長崎と東京で殺された。警視庁は本件を連続殺人事件と断定し、犯人は〝子猫コレクター〟と呼ばれることになった。そんなおり、十津川は、鳥取県境港市で、〝猫娘コンテスト〟が開催されることを知り、境港へ飛んだ。厳戒態勢を敷くが、猫娘コンテスト優勝者が誘拐されてしまう。さらに、犯人から「次は鎌倉で、可愛い子猫を誘拐する」との予告電話がかかってきたのだ!
◆現美新幹線殺人事件(西村京太郎・文藝春秋)
 画商の竹田は越後湯沢でスキー中、東京の自宅で妻と娘を何者かに襲われ、殺される。殺人事件の現場からは、渡辺久という新進の画家の絵が盗まれており、その絵はいつの間にか、越後湯沢~新潟間で開通したばかりの〝走る美術館〟に展示されていた・・・・・・。捜査を進めるうち、ニューヨークのやり手の画商が、渡辺のバックについていることがわかり、十津川警部の部下達はニューヨークに飛ぶ。絵に隠されたもうひとつの過去の秘密とは?

平成30年7月・・・11冊読みました(H30.7.31)>
DSC04317.jpg
◇浮世絵宗次日月抄・任せなせえ(門田泰明・光文社文庫)
 天下一の浮世絵絵師・宗次が住む長屋を震撼させる刃傷沙汰が!老侍が血の海に倒れる中、間一髪救った娘は京の公家・宮小路の息女高子という。高子をかくまう宗次だが、獣の如き拳業(コブシワザ)の刺客、上方言葉の尋常でない剣客ら、謎の凄腕たちが次々に襲いくる!騒動の裏にはあまりに危険な手練集団の影が。真相を探るべく宗次は大阪へ!
◇ひぐらし武士道・大江戸剣花帳・上(門田泰明・光文社文庫)
 自由に日々を謳歌する、その日暮らしの素浪人、宗重。その正体は念流皆伝の凄腕剣士。時は四代将軍徳川家綱の世。平穏を揺るがす事件が続発する。「水野」姓の幕臣が次々と殺され、老中襲撃事件までも勃発。元凶を探る中、紀州徳川家に嫌疑が向けられ・・・。暗雲漂う江戸市中を駆け巡るは宗重。怒りの一閃が、敢然と悪を断つ。
◇ひぐらし武士道・大江戸剣花帳・下(門田泰明・光文社文庫)
 幕府瓦解を画策する無数の反乱分子、立身流剣法、田宮流剣法の手練手管の刺客たち。そして恐るべき剣術の達人兵六のふ不敵な凶刃が、闇夜に光る。さらなる強敵と対峙する宗重は、凶事の根源を追う中で傷を負い、窮地に追い込まれていく。待ちうける結末には誰しもが予期せぬ衝撃が・・・。
◆千石線殺人事件(西村京太郎・双葉社)
 青梅の精神科病院で殺人事件未遂が発生した。被害者は入院患者の千石典子。容疑者として浮上した男性が、松島海岸で遺体で発見された。殺人事件の捜査を進めていくと、東日本大震災で沈没し、海底から引き揚げられたクズマン二世号の客室から発見された大量のプラチナ事件と繋がり、十津川警部がそこに潜む闇資金の謎を追う。
◆わが愛する犬吠の海(西村京太郎・祥伝社)
 東京Tホテルで殺された男が残した血文字「こいけてつみち」は、被害者の名前だった。死に際になぜ自分の名を?十津川は、「小池鉄道」という駅が銚子にあると知り、現地へ急行。銚子電鉄が駅名愛称命名権(ネーミングライツ)を販売、終点外川駅の権利を小池が買っていたことを摑む。さらに彼は駅前に事務所を開く一方で、住まいのある京都では広告会社の経営を続けていた。小池はなぜ駅の命名権を買い、銚子と京都の二重生活を送っていたのか?
◆鎌倉将軍連続殺人事件(斉藤栄・祥伝社文庫)
 「鎌倉将軍」の異名を持つ明法大サッカー部のコーチの椎橋。彼が学生の房子と鎌倉山の別荘でデート中、突如寝室の外で火が燃え上がった。それに気を取られている隙に、房子がベットの上で刺殺された!さらに、死に際に彼女が遺した一語「けまり」の意味するものとは?神奈川県警の加賀美警部が極秘捜査に動くものの、やがて第二、第三の殺人が・・・。
◆鎌倉極楽館の怪(斉藤栄・祥伝社)
 鎌倉極楽館の庭園灯の仄暗い明りに、仲居の死体がぼんやりと浮かんでいた。白い首には紐が巻き付き、ピンクのスーツの裾が乱れている。新企画のツアーに彼女のキャラクターが必要と考えていたベル旅行社の夏木梨香は、悲鳴を呑み込んだ・・・。全国各地の観光地で続発する怪事件。小早川警視正と夏木梨香のコンビが謎に挑戦する。
◆函館・日南殺人旅情(斉藤栄。祥伝社)
 嗜眠病(シミンビョウ)、それは、所構わず睡魔に襲われ奇怪な病である。それに罹った夏木梨香は、治療のため宮崎・日南海岸の島津邸に逗留することになった。所が突如、暴漢が侵入し、無香は重傷を負った!一方、北海道・函館では謎の米国人が刺殺されるが、相互にどんな関連が?やがて上京した島津の孫娘にも惨劇が・・・。列島縦断、空前の大トリックとは?
◆愛と絶望の台湾新幹線(西村京太郎・講談社)
 幼少のころ父母と暮らした台湾へ向かう前日、中華料理店の女将・戸田一子が殺された。十津川警部は台湾から一子に届いた台湾新幹線の切符に着目するが、捜査の進展を待たずに一子の娘・二三子が突如、単身で台湾へ。事件の鍵は台湾にあると睨んだ十津川警部と亀井刑事も渡航する。すると入国早々、十津川の携帯に「今すぐ日本に帰れ」という脅迫が。二三子は何処に?脅迫者は誰か?台湾を横断する十津川たちを次々と試練が襲う。
◆南風の中で眠れ(西村京太郎・小学館)
 ファミリーレストラン・チェーンの社長・岡崎英明が誘拐された。理由は、怨恨でも身代金要求でもなかった。岡崎は、姿を見せぬ誘拐犯から、あるビデオ映像を見せられた。来日中事故死したアフリカの小国の大統領と、自殺した化粧品メーカーの女性社長の映像であった。いずれも、自分たちが請け負った殺人である。そして岡崎に、相応の請け負い料を払えば、敵対する人物を消してみせると持ちかける。ほどなく岡崎の経営する会社の不正経理を追及、告発しようとしていた検事とその部下が事故死した。まさに岡崎の敵であった。その後、大病院の院長の自殺、政権党幹事長との関係が噂される有名女優の毒物死が連続して起きる。事故死した白石検事が岡崎の不正を追及していたことを藤田検事から聞いた十津川。一見、無関係に見えるこれらの死亡事件に潜む関連に十津川は着目した。はたして、その共通性とは・・・。
◆北陸新幹線「かがやき」の客たち(西村京太郎・集英社)
 細野新司、金沢の女子大生竹内綾と遠距離恋愛中。ふたりは、3月14日北陸新幹線開業日に東京駅~「かがやき」で金沢へ行く計画をたてる。だが、綾は現れず、細野は独りで新幹線に乗車し、彼女のマンションを訪ねるが留守だった。彼は手がかりを求め、綾の両親の住む宇奈月温泉へ向かう。そこへ警察から江戸川で若い女性の溺死体発見されたと連絡が入った。十津川は細野に疑惑抱く。 

平成30年6月・・・10冊読みました(H30.6.30)>
DSC04270.jpg
◇くノ一秘録1・死霊大名(風野真知雄・文春文庫)
 伊賀国最強のくノ一・青蛾が育てた娘・蛍16歳の若きくノ一は千宗易(千利休)の意を受け、父とともに戦国最大の悪漢・松永久秀を探る。そこで目にしたのは「死と戯れる」秘儀だった。死霊が増殖する動乱の世で、蛍は父を助けるため悲壮な闘いに挑む。
◇くノ一秘録2・死霊坊主(風野真知雄・文春文庫)
 16歳のくノ一・蛍は、松永久秀と一進一退の攻防を繰り広げる信長の配下・筒井順慶の城に潜入する。即身成仏に失敗し生ける屍と化した筒井のまわりでは、奇妙な病らしきものが広がっていた。松永の軍勢による壮絶な城攻めに巻き込まれるなか、蛍は父を救うため、命がけで死霊の秘密を探っていく。
◇くノ一秘録3・死霊の星(風野真知雄・文春文庫)
 松永弾正久秀が秘蔵する茶器「平蜘蛛の釜」を手に入れよ。くノ一の蛍は千宗易より命を受け、松永の籠もる信貴山城に潜入する。一方、松永の異形の軍勢を前に、信長の配下羽柴秀吉は奇策を仕掛ける。動乱の世、彗星が夜空を流れ、人々はそれを弾正星と呼んだ。天の兆しは吉か凶か?
◇討ちて候・上(門田泰明・祥伝社)
 忘れ得ぬ女のために江戸を訪れた京の剣客・松平正宗は、柳生宗重邸で謎の黒忍び群に奇襲される。将軍家剣術師範代の屋敷を蹂躙した豪胆な一党は、市中を不安に陥れている旗本・大名屋敷連続襲撃事件の犯人集団か?比類なき剣の腕を持つ正宗さえをも脅かす彼らの正体は?その凶刃はやがて御三家水戸光圀、そして江戸城にまで迫る!
◇討ちて候・下(門田泰明・祥伝社)
 松平正宗は謎の忍び一族から受けた傷で死線を彷徨った。危機を脱した正宗を執拗に狙う知・業ともにすぐれた凄腕集団。事件の背後に見え隠れする次期将軍の座をめぐる暗闘。幕閣内で怪しく蠢く勢力から、四代将軍・徳川家綱を護ろうと、正宗は江戸を発った。一刻の猶予も許されないと向かう先は?その正宗を重武装の一群が追う!
◆殺人交差点(島田一男・天山文庫)
 建設中の高層ビルからの墜落死。モデルハウスでのガス死。そして首吊りと新宿の街中で続く変死。それもドロップ・アウトしたフーテンばかり。新宿署の船曳刑事から「お前たちの内部に問題があるのでは」と言われて、東大医学中退で、新宿の裏ボス・通称ミコトは本腰で調べだした。彼も死因に不審を抱いていたからだ。シンナー、大麻、マリファナ等のドラッグとセックスに狂う若者たちに忍び寄る殺人者の影。新宿の喧騒の街に殺意が走る。
◆伊勢志摩ライナーの罠(西村京太郎・祥伝社)
 月刊誌の企画でお伊勢参りに出かける予定だった老夫婦が失踪した。旅のコースには二人の名を騙る不審なカップルが出現。老夫婦は事件に巻き込まれたのか?捜索願が出される中、カップルの女性が隅田川で他殺体に。捜査に当たった十津川警部は老夫婦の家で謎の仏像を発見する。失踪と関係があるのか?
◆「かぐや姫」殺人ロケ(島田一男・光文社文庫)
 車田プロデューサー率いる「かぐや姫」制作の一行は、深夜、火事騒ぎで起こされた。焼失したのは、ロケハン隊が泊まるホテルのオーナーの自宅、二つの焼死体は元大部屋女優のオーナー夫人とホテルの男子従業員と断定された。そして翌日、主演女優が全裸死体で発見。事件の関連性を探る車田の推理が驚愕の事実を抉る!
◆美雪総監の緊急指令(志茂田景樹・光文社文庫)
 敏腕弁護士から女性初の警視総監へ華麗に変身した鳳美雪。大臣まで務めた伊奈文勝代議士のたかりの実態を内偵中、センセイと関係のあった女優が、暴力団にレイプ・ビデオを撮られた。さらにその内縁の夫が撲殺され・・・。異常なまでの女優好きの伊奈に、美雪総監は秘策で対決!政界、芸能界を縦横無尽にメッタ斬り。巨悪にハダカで立ち向かう。
◆翔んでる源氏(胡桃沢耕史)
 きらきらと華やかな平安の宮廷。でもそこは、男女の秘め事、女の嫉妬、出世争いが渦巻いて、とても平穏とはいかなかったようで・・・。宮廷一のプレイボーイ光源氏は、なんといっても当代随一のスター。愁いを帯びたお顔と、長く伸びた白い指で、次々に娘とお戯れになる。今日も、新しい姫の部屋の前で「実はお前だけが私の愛する女なのだ」と甘いお言葉。知っている人が聞けば吹き出してしまうような大嘘なのですが・・・。それでも、彼は娘たちの憧れの的。

平成30年5月・・・10冊読みました(H30.5.26)>
DSC03962.jpg
◇妻はくノ一4/風の囁き(風野真知雄・角川書店)
 松浦静山の下屋敷に飯炊き女として潜入した織江は、ついに静山の密貿易と野心の証拠をつかんだ。だが、これを提出すれば静山ばかりか夫の彦馬にも破滅が訪れてしまう。くノ一としての義理と、妻としての人情。その板挟みに悩むおろ絵を、お庭番の頭領・川村真一郎がじわじわと追い詰めていく。窮地に陥った織江にくノ一の先輩でもある母が忠告した言葉。それは驚くべきものだった。
◇妻はくノ一5/月光値千両(風野真知雄・角川書店)
 ついに織江の正体を知った雙星彦馬(フタボシ ヒコマ)。しかし彦馬は、それでも妻を信じて再び逢える日を待つ。一方、静山の屋敷から失踪した織江は、悩みながらもお庭番から離れることを決意した。母・雅江はその手助けに、最後の力を振り絞る。2人を抹殺するため、お庭番の頭領・川村真一郎率いる忍びたちが迫りくる。危機一髪のところで助けに入ったのは意外な人物だった。織江の驚くべき過去が明らかに!
◆佐用姫伝説殺人事件(内田康夫・角川文庫)
 居候の浅見光彦は肩身が狭い。今日も雪江未亡人に、陶芸展の招待状を、押しつけられた。うんざりしながら出かけた陶芸家・佐橋登陽の個展会場で、浅見は登陽と美女・久子そして評論家・景山修太郎と出会う。翌日、景山がナイフで胸を刺されて殺されたという連絡が浅見に届いた。死体上には黄色い砂がまかれ、「佐用姫の・・・」と書かれたメモが残されていた。事件に巻き込まれた浅見は、登陽と久子の住む佐賀県の有田へ向かう。そして、浅見の到着をまっていたかのように、玄界灘で景山と親しい陶芸家・草間完治の水死体が発見された・・・。
◇取次屋栄三3・若の恋(岡本さとる・祥伝社)
 「町の娘に惚れてしまいましてな」懇意の旗本用人・深尾に言われ、秋月栄三郎は驚く。だが、惚れたのは分家の若様だと知って栄三郎は二度びっくりする。娘の身辺を探ってほしいと依頼された栄三郎は、娘の気立てにたちまち魅了され、若様との恋の成就を願う。ところが、そこに立ちはだかったのが、若様の養育係だった。
◇取次屋栄三7・浮かぶ顔(岡本さとる・祥伝社)
 居酒屋〝そめじ〟で秋月栄三郎の前に座るのは、腕っ節と凶暴さで恐れられる取立て屋の若い衆・捨吉。彼には親に捨てられた哀しい過去があった。〝そめじ〟の女将・お染は、十年前、孤児となった捨吉を真っ当な道に導けなかった後悔を語る。それを聞いた栄三郎は、捨吉の瞳に無垢な光があるのを見て取り、なぜか貧しい人々を救う医師・弘庵(コウアン)の許の連れていく・・・。
◇新酔いどれ小藤次・柳に風(佐伯泰英・文春文庫)
 新兵衛長屋界隈で、赤目小藤次を尋ねる怪しい輩がいるという。小藤次ネタを他所の読売屋にかすめ取られていた空蔵は、これは大ネタに化けるかもしれないと探索を引き受けた。そして小藤次と因縁のある秩父の雷右衛門が絡んでいると調べ上げた。そこで空蔵は行方を絶った。空蔵の身にいったい何が?
◇新酔いどれ小藤次・らくだ(佐伯泰英・文春文庫)
 江戸ッ子に大人気のらくらだの見世物。駿太郎にせがまれて、小藤次もおりょうやお夕一家とともに見物に出向いた。そのらくだが二頭、何者かに盗まれたうえに身代金を要求された!興行主に泣きつかれた小藤次はらくだ探しに奔走するが、思いがけず己の〝老い〟に直面する事態となる
※餌食(清水一行・徳間文庫)
 失意と辛苦のうちに憤死した父の怨念を背負い、<群れ>の秩序に対して強烈な不信感を抱く笠原の本業は、ゴルフ・ギャンブラーだ。今回の餌食は、一流自動車メーカーの部長・青沼亮一。
◆破壊の季節(笹沢左保・徳間文庫)
 東国大学外科助手・高垣洋一郎が路上で撲殺された。医局員・倉之部裕一の婚約者・芙美代が倉之部の弟・宏次が殺人予告の電話をするのを偶然、耳にしてしまう。電話は高垣の詩に関係があるのか?裕一に相談しても、自分の研究以外に興味のない婚約者。芙美代は宏次の犯罪を阻止しようと、電話の謎を探るうち、宏次に魅かれていくのだった。
◆信州・高原列車殺人事件(辻真先)
 爽やかな信州の高原のプチホテルと、日本の鉄道最高の標高1375メートルを走る小海線を舞台に、繰り返される惨激。二年前に起きた放火殺人事件の犯人がわからないまま、営業を再開したホテル。事件当日の宿泊者が招待された翌日、再び変死体が。家族で居合わせたトラベルライター・瓜生慎(ウリュウ シン)は、またまた探偵役を押し付けられて・・・。

平成30年4月・・・5冊読みました(H30.4.25)>
DSC03929.jpg
◆伴連れ(安東能久・新潮文庫)
 高野が警察手帳を紛失したらしい。柴崎警部は頭を抱えた。彼女はその事実をあっさり認める。だが、捜査を続けるうち、不祥事は全く別の貌を見せはじめた。少年犯罪、ストーカー、老夫婦宅への強盗事件。盗犯第二係・高野朋美巡査は柴崎に庇護のもと、坂元真紀署長らとぶつかりながら刑事として覚醒していく。
◆血の砂丘(笹沢左保・日文文庫)
 能代三香子は、別れた夫・船津久彦への復讐のため、彼の溺愛する娘・千秋を誘拐する。離婚理由となった三香子の交通事故が、久彦が愛人と結婚するための罠であったからだ。営利誘拐を装った復讐は成功したかに思えたが、何者かに千秋を逆誘拐されてしまう。三香子は現在の愛人・別所功次郎とともに行方を追うが・・・。
◇妻はくノ一/身も心も(風野真知雄・角川書店)
 元平戸藩主・松浦静山(マツラ セイザン)に気に入られ、たびたび下屋敷に呼び出されるようになった雙星彦馬(フタボシ ヒコマ)。妻の織江を探しに江戸へ出てきたのだが、天体観測に付き合わされたり、巷で起きる事件の調査を頼まれたり。そのため彦馬の織江探しは静山が綴る「甲子夜話(カッシヤワ)」のように着々と進まない。だが彦馬は知るよしもなかった。御庭番の密命を帯びた織江が、飯炊き女になりすまし静山の下屋敷に潜入していたことを。
◆槍ヶ岳幻の追跡(梓林太郎・光文社文庫)
 槍ヶ岳直下の坊主岩小屋で、恋人に宛てた遺書が発見された。山岳救助員・紫門一鬼(シモン イッキ)は付近を捜索するが、遺体は発見されず、それらしき人物の失踪届も無い。李署はいたずらか、それとも・・・・・・。新聞の記事を見て名乗り出てきた来宮亜綺子(キノミヤ アキコ)の話は、紫門にある重大な疑惑を抱かせた。
◇御用絵師一丸(あかほり悟・白泉社)
 蝋中・水野忠邦の天保の改革が始まらんとする12代家慶野のころ。大奥の実力者であり、幕政に隠然たる力を持つ広大院に仕える一人の絵師がいた。その名は一丸(ヒトマル)。彼には絵師としての顔のほかに、命令を受け、裁けぬ悪を討つ、殺し屋としての顔があった。
 
平成30年3月・・・11冊読みました(H30.3.31)>
DSC03776.jpg
◇子連れ用心棒(沖田正午・徳間文庫)
 藩の剣術指南役を決す御前試合で、運よく勝を拾った幻気真鋭流の達人秋葉竜之介。が、幸せも束の間、妹が何者かに斬り殺されたうえ、下手人と疑われた義弟までも逐電してしまう。妹の仇と義弟を捜すべく、残された数え二つの甥っ子鉄太郎を背負い、竜之介は江戸へ向かう・・・。用心棒で糊口を凌ぎながら、機を待つ竜之介の眼前に現れたのは?
◇子連れ用心棒/一心の絆(沖田正午・徳間文庫)
 妻殺しの疑いも解け、晴れて帰藩した一馬だったが、病のため、心ならずも我が子鉄太郎を江戸へ見送ることになってしまう・・・。再び甥を背負うことになった竜之介は、口入屋善六から大店の主の用心棒を頼まれた。一晩で数万両の大金が動く、大旦那の博打の付添いだった。一方、女賭博師のお京が長屋に現れたことで、千香は竜之介との仲を勘違いし・・・。
◇新・酔いどれ子藤次/桜吹雪(佐伯泰英・文春文庫)
 近ごろ呆けの進んだ新兵衛が妙な間合いで「何妙法蓮華経」のお題目を唱えるため、みんなは困り果てていた。身延山久遠寺に詣でたことがあり、それを思い出しているらしい。どうにかしようと、孫のお夕の付き添いで小藤次はおりょう、駿太郎とともに代参の旅に出るが、一行を何者かが待ち受けていた。
◇新・酔いどれ子藤次/姉と弟(佐伯泰英・文春文庫)
 小藤次一家との身延山久遠寺への代参旅から戻ったお夕は、父のもとで錺職修行を始めた。だが父を師匠とする関係に、お夕は思い悩む。一方、駿太郎は実父・須藤平八郎の葬儀場所が判明し、小藤次から墓を建てるよう提案される。姉と弟のような二人を小藤次は見守るが、当の本人もまた騒ぎに巻き込まれ・・・・。
◇占い同心鬼堂民斎/当たらぬが八卦(風野真知雄・祥伝社)
 「悩み解決します」の看板を掲げ、芝金杉橋を中心に座る易者鬼堂民斎。二枚目なのに女房には逃げられ、同じ長屋に住む艶な元深川芸者にも相手にされない三十四歳。だが、その正体は南町奉行所の隠密同心であった。二本差しを筮竹に持ちかえ市井をにぎわす恋の悩みや悪巧みを大解決!を目指すのだが・・・。
◇占い同心鬼堂民斎/女難の相あり(風野真知雄・祥伝社)
 隠密同心にして易者の鬼堂民斎は愕然とした。寝しなの自分の顔に女難の相を観たのに続き、翌朝いちばんの客にもはっきりとそれを観たのだ。客は金物商の主で極めつけの女嫌いだという。裏庭のけやきの伐採についての相談を受けた民斎が店を訪れると、なんと巨木から紅血が!これは女の呪いなのか!
◇妻はくノ一1(風野真知雄・角川書店)
 平戸藩の御船手形書物天文係(オフネテガタショモツテンモンガカリ)の雙星彦馬(フタボシ ヒコマ)は、三度の飯より星が好きという藩きっての変わり者。そんな彦馬のもとに上司の紹介で美しい嫁・織江がやってきた。彦馬は生涯大切にすることを心に誓うが、わずかひと月でに新妻は失踪してしまう。実は織江は、平戸藩の密貿易を怪しんだ幕府が送り込んだくノ一だった。そうとは知らず津まわ捜しに江戸へ赴く彦馬だったが・・・。
◇妻はくノ一2/星影の女(風野真知雄・角川書店)
 「わしがこの国を開いてやる」江戸判定で「甲子夜話(カッシヤワ)」の執筆にいそしむ元平戸藩主・松浦静山はこともなく言い放った。封人の千右衛門に連れられ下屋敷に呼び出された雙星彦馬は仰天。こんな発言は露見すると即座に打ち首だった。天文航海に通じた彦馬に期するものでもあるのか。神田妻恋坂の裏長屋に居を定め、寺小屋の合間を縫って織江を捜す彦馬。だが、花のお江戸は今日もまた驚きの連続なのだった・・・。
◆華やかな迷路(笹沢左保・廣済堂文庫)
 丸越デパート社長の次男との結婚が週刊誌などに載った婚約者・亜衣子のもとに、「不幸な未来を祝福する」と書かれた脅迫状のようなものが届く。結婚を目前に控えた亜衣子は、不安におののきながらも「過去より」と書かれた差出人を求めて、かって関係のあった男達を探る。
※赦されざる者の挽歌(勝目梓・講談社)
 箱根の別荘に押しいった伊那と黒瀬の2人組。しかし、伊那には黒瀬も知らない本当の目的があった。大切な肉親を喪った怒りが毒がとなり、侵入先の妻、娘に襲いかかる。
◇一膳飯屋「夕月」/しだれ柳(荒崎一海・祥伝社文庫)
 恋女房のおちよと山谷堀で一膳飯屋「夕月」を営む片桐晋悟は、御膳所御台所人の三男で、なかば勘当の身。ある夜、隠居した旗本・竿望斎(カンボウサイ)が三人の刺客に襲われるところを救う。晋悟は敵が金目当てではなく竿望斎の命を狙ったと看破するのだが・・・。将軍の料理人にして、無海流(ムカイリュウ)の剣客・晋悟が次々と事件を解いていく。

平成30年2月・・・5冊読みました(H30.2.28)>
DSC03579.jpg
◇新・酔いどれ小藤次・願かけ(佐伯泰英・文春文庫)
 近ごろ、小藤次が研ぎ仕事をしていると、その姿に手を合わせ念仏を唱え柏手を打つ者、さらには賽銭を投げ入れる者が続出する。周囲は面白がるが、小藤次は店仕舞いを余儀なくされた。一方おりょうの芽柳派では、門弟の間で諍いが起き、おりょうを悩ませる。ふたつの騒動は、誰が、何の目的で企てたものなのか?
◆結婚って何さ(笹沢左保・光文社)
 係長に服装や行動に難癖をつけられて、遠井真弓と疋田三枝子は、臨時雇いの会社を辞めてしまった。憂さ晴らしにしこたま酔っぱらった二人は、三軒目のバーで、こちらも会社を辞めたばかりの男と意気投合。三人で旅館に泊まることに。よく兆起きた二人が見たものは、ソファの上で死んでいる男だった。
◆鍵(笹沢左保・光文社)
 倉沢ユミの姉で社長秘書をつとめるマヤは、結婚を餌に騙した男を札幌で殺し、姿を消した。が、社長の大木戸ハ、マヤが犯人でないと主張、ユミを誘って現場を訪れた。美男の社長への淡い恋心。殺人事件は逆転できるのか?
◆霧に溶ける(笹沢左保・光文社)
 ミス・コンテストの最終予選に残った5人の美女が、最終審査を前にして、脅迫、交通事故、怪死……次々と謎の事件に巻き込まれていく。警視庁特捜班の追及が開始されるが、巧妙なアリバイ工作、鉄壁の密室など、複雑に絡み合った〝犯罪連立方程式〟が立ちはだかった。
◆女を見て死ね(笹沢左保・光文社)
 服飾デザイナー・宇佐美治郎は、充実した日々を送っていた。TVにも出演し人気を博している。しかし、そんな彼にも忌まわしい過去があった。2年前、デザインの盗用を抗議してきた男とその妻を殺害したのだ。それは完全犯罪のはずだった。しかし、ある日、彼のもとに死者からの脅迫状が!

平成30年1月・・・4冊読みました(H30.1.31)>
1_20180112151847c20.jpg
※ゆりかごで眠れ(上)(垣根涼介・中公文庫)
 壮絶な幼少期を過ごしながらも、、コロンビア・マフィアのボスにまで上りつめた日系二世のリキ・コバヤシ・ガルシア。その彼が、ひとりの少女を伴い来日した。目的はライバル組織に売られ、日本警察に勾留されている部下の奪還と復讐、そして……。
※ゆりかごで眠れ(した)(垣根涼介・中公文庫)
 ゴンサロへの復讐を果たし、日本警察からのパパリト奪還を急ぐリキ。ある日、彼は、迷子になったカーサを送り届けた元刑事・若槻妙子と出会う……。安らぎを夢見つつも、憎しみと悲しみの檻の中でもがき彷徨う男と女。血と喧噪の果てに待つものは、一体何なのか?
◇江戸のご隠居意見番・小春びより(岳真也・学研文庫)
 大身の旗本で幕府の要職を務めた嶺井伝兵衛(ミネイ デンベエ)は、還暦も間近。今は家督を嫡男に譲り、江戸東郊・向島の隠居所で悠々自適に暮らし、その身の回りは二十二歳の女中・恵那が面倒をみていた。伝兵衛は世話好きで、大の捕り物好き。三男の太兵衛は北町奉行であった。浅草界隈で三軒の辻斬り事件が連続し、さらに札差が殺される。探索の先に旗本の部屋住み三男坊が浮かび上がり、伝兵衛は飲み仲間らとある仕掛けを企てる・・・。
◇新・酔いどれ小藤次・神隠し(佐伯泰英・文春文庫)
 わけあって豊後森藩を脱藩し、研ぎ仕事で稼ぎながら長屋に暮らす赤目小藤次。ある夕、長屋の元差配・新兵衛の姿が忽然と消えた。さらに数日後、小藤次の養子・駿太郎らが拐しにあった。一連の事件は小藤次に恨みがある者の仕業なのか。小藤次は
拐しに係わった阿波津家の謎に迫る。
次へ>>

■  プロフィール

たけジャパン

Author:たけジャパン
<座右の銘>                   ・謙虚に/デシャバラナイ               ・素直に/ウラギラナイ                ・朗らかに/マエムキニ
<好きな事>                   ・小旅行                    ・ウォーキング
・読書
・サッカー
<性格>                     ・気まぐれだけど一直線

 




■  カテゴリ

はじめに (1)
今日も楽しく (12)
ソフリエ (4)
ウォーキング (10)
読書日記 (8)
ねんぱく旅行記 (16)
クッキング (2)
サッカーあれこれ (1)
お気に入りフォト (1)
KSしずおか (16)
KSあいち (1)
株日記 (1)
お知らせ (1)

■  最新記事

■  最新コメント

■  月別アーカイブ

■  最新トラックバック

■  検索フォーム

■  リンク

このブログをリンクに追加する

■  QRコード

QR