せーにんの冒険記

まさか７話ラストの彼氏代役設定から
話を引っ張ってくるとは思わなかった最終回。
どう考えてもその設定は無理がねぇかとツッコミを入れつつも
散々残念ヒロインたちとのやり取りを見守る内容でした。



改めて主人公の温水とヒロインたちの関係性や
今の距離感を示すためのエピソードだったようにも思えました。
巻き込まれた形から彼女の失恋を見守った八奈見編
背中を押したけど最後は見守るだけだった焼塩編
自ら行動し責任を取った小鞠編
こうしてみると、温水君も話が進むにつれて
ヒロインたちとの関りが深くなっていってるのが描かれていましたから
最終回の内容もその総決算だと思えば納得いきました。



思えば「同じ部活の仲間４人で休日に遊園地に出かける」とか
めっちゃ青春ポイント高いことをしてることに彼ら彼女は気づいてすらいない。
幸せってのは気づいたころには手に入っているものんだよな…



「そーいうところだよ温水君」

ここの八奈見さん、すっごいエロい声してて
めっちゃヒロインみたいだなと思いました。
しばらく彼氏は作らなくてもよい。という結論に至りましたが
温水君に対する感情が友情なのか恋愛感情なのか
最後まで微妙にわからない感じでしたけど、
少なくとも彼女の中でぬっくんは
「最終話で負けヒロインの横にいるポッと出のモブキャラ」
ではないと思いたいですね。


余談；


最終回の佳樹ちゃん…
兄の携帯に盗撮用のアプリを仕込むというやってること完全にストーカーなやべー女でした。
だんだん可愛さじゃごまかしきれない邪悪になっていくなこの子…
これ兄と妹の立場逆転してみろ。急にキモく思えるから。
（夜桜家の長男かな？）
兄妹とてプライベートはあるのだから。

「おばさんになっちゃう」とか言ってたので
そっち方面の知識もちゃんとあるのか…
まぁ見た目幼いけど中学生ですし。
「近親相姦はタブー」っていう常識は持ってそうなのが
せめてもの救いですけど…予告の内容を聞く限り
「おやすみからおやようまで兄と一緒に居る」らしいので、
ぬっくんは部屋やスマホのセキュリティをもっと強固にすべきだと思う。
エロゲ原作だったらぬっくん妹で童貞捨てるだろ。



総括：負けヒロインが多すぎる！


負けて泣いてそれでも立ち上がって
最後にはハッピーエンドを目指したい
「敗北者」たちの物語。

「負けヒロイン」という概念が生み出されたのって
ラブコメ作品を見た、読んだ、プレイした人間の
感想や反応が元になっていますから、
ある意味でオタクコンテンツという土壌が生み出した要素を拾って
作品を作り出そうという発想はかなり面白いなと思います。
主人公と結ばれることのできなかったヒロインのその後を描く
スピンオフ作品的な要素を本編でやってる感じですね。
正直これは「滑り台ー」とか言って煽ってた僕らにも
責任の一端があるので…ぼかぁ何も言えない。



ただ物語としては「主人公とヒロインが恋愛するラブコメ」
って感じはしなかったんですよね。
確かに恋愛的な要素が全くないとは思えない感じだったんですが、
恋愛ではなく青春がメインの作風のように見えました。
傷ついたヒロインたちをできるだけフォローする主人公のお話
であると同時にヒロインたちの「再起」の物語。



いろんな意味で本作のMVPは八奈見杏菜でした。
彼女の奇行、食い意地の汚さ、顔芸、言動、
そしてなんか背中を押してくれる相棒感は
この作品にとってなくてはならない要素になっていました。
CVを担当する遠野ひかる氏の快演も光るキャラでした。ひかるだけに。



話として一番面白かったのは小鞠編。
一番内容が納得いくものでしたし、
ただ負けたこれまでの話とは違い
明確に何か得るものがあった感じで
共通ルート終わったみたいな余韻が好きでした。



ということで今期で一番楽しいアニメで
１クールの間すごく楽しませていただきました。
原作すっごい売れたから２期あってほしいですけど、
放送終了時に発表が無いってことは
いわゆる「最初から決まっていたパターン」ではないんでしょうね。

以上、負けヒロインが多すぎるの感想でした。



勝者と敗者に祝福を

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